広島県内陰陽分水嶺(五里山〜焼杉山)
- GPS
- 08:26
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 1,283m
- 下り
- 1,280m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【まえがき】
雪の下に見え隠れする、背丈ほどの密生した隈笹にツゲや灌木類の猛烈な藪稜線。
困難を極めるであろう無雪期の縦走は、一体どれくらいのコースタイムになるのか想像もつかない🤔
一方で積雪期には深い雪に閉ざされてしまう稜線は、エスケープしようにも車両が進入できる除雪された道路までの道のりは遥かに遠く(集落の無いR488などは3/15まで冬期閉鎖)、アクセスも困難な日帰り縦走は、余程体力があり準備万端な者でなければ容易ではないだろう。
いずれにしても登山道など一切無く登山者を寄せ付けない、webで調べても精鋭の方々の記録しか出てこない。
そんな西中国山地の奥深い県境稜線はYAMAPを始めてから何故か惹かれるものがあり、私のなかで長く憧れの聖地のように感じていました。
今後は平年よりも昇温傾向の日が続く見込みで、季節もいよいよ春へと一歩進みそうだ。
今季スノーハイクの総仕上げになるであろう、このチャンスを逃さぬように実行することに決めました。
【本日のルート】
二軒小屋🅿 ⇒水越峠 ⇒十方山林道ケンノジ谷出合(9号橋) ⇒焼杉山 ⇒ボーギのキビレ(横川越) ⇒P1078 ⇒P1168 ⇒京ツカ山 ⇒1076コル ⇒P1158 ⇒P1064 ⇒五里山 ⇒(折り返し)P1064 ⇒P1158 ⇒1076コル ⇒京ツカ山 ⇒長者原中ノ谷右岸尾根 ⇒十方山林道(長者原) ⇒下山林道出合(下山橋) ⇒水越峠 ⇒起点
【あとがき】
フワフワ新雪が乗り過ぎず、かといってズボらず、最盛期や薄雪ではない、程よく固く締まった根雪が仕上がる残雪期の、融雪の進まない気温が低い日がベストなのであろう。
今回の縦走を終えて、歩いた感想を一言で表すとそんな印象でした。
雪質コンディションは今シーズン最高で、まるでそこに快適トレイルが存在しているかのよう✨
焼杉山の悪雪ズボズボ祭りの時とはまったく違う雪質に驚きました。
日中は小雪が降り続いてうっすらと新雪が積りだしたものの天候の急変も無く、我々にとってはタイミングも良かったのだと思います。
コースタイムはこれまでの雪山歩行ペースから、京ツカ山までの往復で最大10時間を見込んでましたが、予定を大幅に越えて一気に五里山までグングン進むことができました🤩
この距離とタイムには大変満足、今シーズンを締めくくるような充実したスノーシューハイクとなりました🎵
〜地名考〜「西中国山地」桑原良敏 著 より
◆京ツカ山(キョウツカヤマ)
吉和村半坂の三浦一之介家所蔵『吉和村絵図』(江戸末期)によると、この山に〈京ツカ〉の名が記されている。これがこの山について唯一の資料である。
◆ボーギのキビレ
「ボウギ・ボーギ」は藩政時代に国境に立ててあった標識(分木)の意で、普通は榜示木と呼ばれている。
「クビレ・キビレ」もこの地域特有な方言で、尾根の鞍部の意である。
〈ボーギのキビレ〉は、榜木の立ててある鞍部の意であるが、この鞍部には必ず径が通じていたので、国境の峠の別称と理解してよい。
◆五里山(ゴリヤマ)
旧羅漢山より南へ続く広島・島根の長い県境主稜上の南端に〈五里山〉の名が記されている。
二万五千分の一図をよく見ると、周辺の十方山とか立岩山などと較べて五里山と書かれた字の間隔が広く、しかも45度傾けて書かれている所からも、特定のピークに付けられたのではなく、かなり広範囲の山々に付けられている山名であることがわかる。
多くの人は、五里山という山名の意を〈五里も続いている長い県境主稜の山〉と解しているようだが、これは誤りであって、この県境主稜はそんなに長くはない。
五里という呼称は、藩政時代に島根県匹見町野入と広島県吉和村の大向を結んでいた西中国山地の主稜を横断する石州街道の長さを表している。
この街道は、匹見町側、吉和村側ともに昔から〈五里ナカエ〉と呼ばれており、この呼称は現在も使われている。ナカエとは〈…の間〉を意味し、五里ナカエは五里の間、つまり石州街道自体の意である。
平均歩行速度2.5km/h
水分0.4L
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