奥穂高岳(ソロテント泊で2泊3日の涸沢〜北穂経由の縦走)
- GPS
- 53:20
- 距離
- 26.0km
- 登り
- 2,143m
- 下り
- 2,141m
コースタイム
08:15 上高地 08:25
09:05 明神 09:15
09:55 徳沢 10:05
10:55 横尾 11:25
12:15 本谷橋 12:35
14:20 涸沢(テント泊)
8/10(火)
03:00 涸沢 06:00
08:55 北穂高岳 10:00
11:10 最低コル 11:10
12:15 涸沢岳 12:30
12:45 穂高岳山荘(テント泊)
8/11(水)
03:00 穂高岳山荘 06:40
07:15 奥穂高岳 07:30
08:50 紀美子平 09:05
11:00 岳沢ヒュッテ 11:45
13:45 上高地
天候 | 8/9(月) 晴れ 8/10(火) 快晴のちガス(夜は雷雨) 8/11(水) 雨時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
松本IC〜沢渡までは約1時間 沢渡からバスに乗り換え、約30分で上高地バスターミナル到着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(上高地〜明神〜徳沢〜横尾) 上高地バスターミナルに到着し、河童橋に向かいます。 観光客が記念写真を撮っているのを横目に見ながら、明神へ。 徳沢を越え、横尾までは延々と平坦な道を11キロ歩きます。 時間にすると3時間弱、あまり変化がなく飽きてきます。 (横尾〜本谷橋) 横尾大橋を渡り、しばらく行くとやっと登りが始まります。 危険個所もなく、1時間程で本谷橋に到着です。 本谷橋は休憩するには良い場所です。 たくさんの登山客で賑わっていました。 (本谷橋〜涸沢) ここからは、いきなり急登となります。 いままでの登山道がなだらかだったので、かなりきつく感じます。 ところどころで休憩し、涸沢に向かいます。 途中、雪渓が残っていましたがアイゼンは必要ありません。 2時間程で涸沢に到着します。 (涸沢〜北穂高岳) 登り始めると、ここも急登になります。 あっという間に、涸沢のテントが小さく見えます。 標高があがると、ハシゴや鎖場が出てきます。 そんなに危険な個所はありませんが、ここの3時間は結構きついです。 北穂高岳山頂は広く、本来は抜群の展望地らしいのですが、ガスで何も見えませんでした。 (北穂高岳〜最低コル) ここからは、まさに危険個所となります。 まずは、一気に鎖でくだります。 これが、かなり恐怖感があります。 それからは何度鎖場があったか、覚えていません。 登ったり、下ったり、トラバースしたりでした。 幸いにも、ガスっていたせいで高度感は感じませんでした。 もし晴れていたのなら、高所恐怖症の自分にはとても辛かったかと思います・・・ (最低コル〜涸沢岳〜穂高岳山荘) ここからは地獄でした。 ガスっていても高度感を感じるような、鎖場が多数あり必死でした・・・ 鎖場、ハシゴ、また鎖場と延々と続き、ほんとに怖かった。 涸沢岳の山頂は、意外にも3110メートルあります。 あんまり目立たない気がしますが、晴れていたらきっと良い眺望だと思います。 穂高岳山荘までは、15分位で到着です。 (穂高岳山荘〜奥穂高岳) まずはハシゴをふたつ登り、登山開始です。 特に危険な個所はありませんが、ザレていて歩きずらいです・・・ 何度か頂上らしきところは見えてきますが、いくつか越えていきます。 40分弱で頂上に到着です。 (奥穂高岳〜紀美子平) 通称、吊尾根と呼ばれる尾根道をいきます。 ちょうど、河童橋から見える稜線です。 晴れていれば、上高地を見おろせるのでしょうが、今日は全く見えません・・・ 鎖場もあり、なかなか危険な個所だと思います。 (紀美子平〜岳沢ヒュッテ〜上高地) 最初は、岩場を下っていきます。 鎖場や、長いハシゴもあります。 下るにつれ、徐々に疲労もピークになります。 岳沢ヒュッテに着いた時は、くたくたでした・・・ 岳沢ヒュッテは今期、新装開業したので大変綺麗でした。 体力を回復するために、ラーメンをいただきました。 そこからの下りは、もう気力との戦いでした・・・ ここの4時間は、想像以上にきついです。 |
写真
感想
いよいよ待ちに待った夏休み。
近頃の暑さと仕事の多忙さで、体は疲れきっていました。
こんな状況で北アルプステント泊は可能なのか?
少し心配ではありましたしたが、朝3時起き、4時出発で上高地に向かいます。
さすがに夏休み。
いつも使う沢渡大橋駐車場は、自分が入ったあとに満車状態になっていました。
天候は曇りのち雨の予報。
とりあえず、しっかりした装備を持って出発しました。
去年は槍ヶ岳に登ったのですが、上高地から横尾までがとにかく長い・・・
平坦な道を延々と、11キロ歩くだけです。
ここの往復は、なんとか省略できないかと今回の課題でした。
横尾大橋を渡ると、少し雰囲気が変わります。
本谷橋には、広い休憩できるスペースがあり、登山客が涼んでいました。
ここからは急登となります。
今まで気にならなかった、ザックの重みで体力を奪われます。
2時間程で、念願の涸沢に到着です。
自分は、さっそくテントを設営。
その後。ヒュッテに向かい缶ビールを2本調達し、夕食としました。
お腹一杯になり、いい感じに酔っぱらってしまったので、5時半に就寝。
それから翌日まで、爆睡でした。
明け方の3時に、昨日の携帯のアラームが鳴り、起床。
小腹が空いたので、ミネストローネをいただくと体があったまります。
隣のテントからはいびきや話声が聞こえ始めます。
昨日から迷っていた、本日のルートを地図で検討していました。
当初は奥穂にピストンして、上高地に下る予定でした。
しかし、あまりの天気のよさに、延泊を決定。
穂高岳山荘にテント泊を予定しました。
テントを開け、夜空を見上げると満点の星空。
もともと、星空を見上げるのは好きな方です。
実は、自分のヤマレコネームにあるように、本名は星に関する名前なのです。
父親が天文関係の仕事をしており、それにちなんでつけてくれた名前。
感謝しています。
テントを撤収して、北穂高岳に向かいます。
いきなり急登で、ザックがとても重く感じられます。
今日はほんとに良いお天気で、前穂、奥穂、涸沢岳、涸沢槍、北穂が良く見えます。
徐々に登山道は険しくなり、鎖場やハシゴが出てきます。
途中、お花畑もあり、疲れた体を癒してくれます。
標高をあげるにつれ、中央アルプスや南アルプスが見えてきます。
ほんとに来てよかったと思っていると、ガスが発生。
あんなにも晴れていたのに、あっという間に小雨になります・・・
北穂高小屋では、テラスに屋根を慌ててつけていました。
大キレットを越えてきた登山客たちが、大変喜んでいました。
カップラーメンを食べて、いよいよ今日の核心部、穂高岳山荘に向かいます。
このルートは、地図に危険マークがついているルートになります。
歩きだしていきなり、こんなところを下るのかと、驚かされます。
そこからはまさに地獄でした・・・
下ったり、登ったり、ハシゴがあったり、鎖があったり、トラバースしたり、直登したりと・・・
最低コルからの危険マークのところは、ほんとにやばかった・・・
それぞれ人によって感じ方は違うと思いますが、ある程度の経験のある方以外はやめておいた方が良いと思います・・
これじゃあ、大キレットやジャンダルム越えは当分、先のことになりそうです・・・
涸沢岳につくと、あっという間に穂高岳山荘に到着です。
テントを張り、牛丼とビールをいただき、お昼寝です。
雨も本降りとなり、途中雷も鳴っていました。
今夜は上司から渡された『一歩を越える勇気 栗城史多』を読みます。
最近、なにかとテレビによく出ているようですが、あまり知りませんでした・・・
本の中には栗城さんの人生や、なんで山に登るようになったのか、などが描かれています。
大変、興味深い一冊でしたので、是非ご覧になってみてください。
半分くらい読んだところで、就寝しました。
翌朝、今日も3時に目が覚めました。
テントの外が、なんだか騒がしくなってきました。
登山客は、奥穂岳でのご来光を見に行くようです。
自分も慌てて、支度をして登山を開始しました。
しかし、5分も登るといきなりの強風・・・
さらに突如、ガスが現れ、あたりは真っ白に・・・
残念ですが、撤退を決め、テントでもうひと寝入りしてしまいました。
日の出を待っていましたが、一向に明るくなりません。
テントを撤収して奥穂岳に向かいました。
山頂までは、なだらかな登り道。
天気が良ければ最高なんでしょうね。
残念ながら今日も視界はゼロ・・・
あとで知ったのですが、台風の影響も多少あったのでしょう。
山頂で記念写真を撮り、前穂方面へ出発しました。
ここは通称、吊尾根と呼ばれる稜線。
意外と危険とのことで、心配していましたが、昨日の北穂からのルートよりは平気でした。
少し、鎖場にも慣れたのでしょうか?
紀美子平までは、トラバース道が多く、なかなか歩きごたえがあります。
ここまで来ると安心です。
なぜなら去年、前穂高岳まで日帰りピストンをしているからです。
だいたい、下りの感じはつかめているつもりでした・・・
しかし、この三日間歩いてきた疲労はピークになり、足の皮もめくれているようでした・・・
ただ、なんとかここを下りきらないと上高地までは戻れません。
ここからは気力との勝負でした。
ほんとにきつかった・・・
何度も座り込みそうになりましたが、必死で岳沢ヒュッテを目指します。
見えているのになかなか近づかない・・・
到着したときにはへろへろでした。
ここでラーメンをいただき、上高地を目指します。
ここからはストックも使えるので、幾分楽になります。
しかし、河童橋まではいつまでたってもたどり着きません・・・
途中、意識がもうろうとしながらも、なんとか登山口に到着しました。
人がたくさんいる。
いつもなら嫌なのに、なぜか今日はほっとしました。
課題であった横尾から上高地の平坦な11キロもカットできたし。
でももしかしたら、そっちの方が楽だったのかなと思ったりもしました。
それにしても、今回の山行は、充実感満点でした。
当初は1泊2日の予定でしたが、結局2泊3日してしまいました。
念願の涸沢に行くこともできましたし、北穂からのルートも越えられました。
ほんとに今年、myテントを購入して良かった。
次はどこへ行こうか、今から楽しみで仕方ありません☆
今回は2泊3日のため、かなりの長編となってしまいました。
最後まで読んでいただいた方々、ありがとうございました☆
はじめまして
僕はまだテント持ってないのですが、揃えたら行こうと思ってる場所の一つに涸沢があります。逆にテント買うまでは行かない、とまで思っています。あの場所にテン泊するのが夢なので!
なので、とってもうらやましいです!
突如、一泊増やせるのもテント持参ならではですね!
北穂〜涸沢岳間の危険さはガスってても伝わってきましたよ〜。本当、ガスってた方が良いような・・・。更に寝床を背負っての縦走では尚更怖いですね
2日間、どうもお疲れ様でした〜
jimsonさん
こんにちは、はじめまして。
コメントありがとうございます。
自分は、今年中に涸沢に行くのが目標でした。
ほんとは紅葉期に相方を連れていく予定でしたが、先に下見をしてきてしまいました。
下見どころか、延泊してちょっとした縦走まで・・・
二日目の朝の天気の良さに、圧巻されました。
涸沢最高です。
北穂から奥穂のルートは、事前に調べてはいたんですが、予想以上でした・・・
一歩間違えたら助からないなぁー、と思いながら緊張感を持って歩いて行きました。
自分の身は、自分で守る。
今後もこの気持ちを忘れずに、登山を続けていきたいものです☆
star
starさん
その辺り、まだ行っておりません。
人の多さが嫌なのと、ルート上の不安、、。
今年は、行くかな、、、
でも危ないところは避けて、、。
最近ガスの上がりが早いような気がしてなりません。
気のせいでしょうが、、。
Y-chan
Y-chanさん
こんにちは。
北アルプスは、ほんとに人がたくさんです。
自分がよく行く八ヶ岳とは別格です。
個人的には、静かな山行も好きなのですが・・・
北アルプスの岩稜は、登りごたえがあります。
その代わり、危険個所もたくさんありますので、よく下調べが必要かと思います。
登れる時期が、短期間なので登山客が集中するのでしょうね・・・
北穂の山頂直下で、まさかのガス発生でした・・・
あのガスさえなければ、絶景が拝めたはずでした・・・
それも運ですね☆
star
お疲れ様でした。岳Tシャツがカッコいいス
僕もキレット・ジャン未経験(同じ位の経験値?)で来週このコースに蝶ヶ岳をプラスしたプランで行く予定です。
そうですか・・やはり北穂〜奥穂間は怖いですか、気を引き締めなければ・・
北穂テン場の写真参考になりました^^結構狭そう、全面ペグダウンは無理っぽいですね。
K-PAXさん
こんにちは、はじめまして。
岳Tシャツのお褒め、ありがとうございます。
最近、山頂でのこのショットがシリーズ化してきました。
今後もよろしくお願いします。
蝶ヶ岳をプラスするということは、横尾に一泊ですか?
あのあたりも、良さそうなテン場がありました。
ちなみにあの写真は、北穂のテン場ではありませんよ・・・
穂高岳山荘のテン場です。
段々畑のようになっていて、ほんとに狭いです・・・
ペグダウンはできずに、石でなんとか固定しました。
北穂にもテン場はありましたが、北穂小屋までは5分くらい登らないといけません・・・
ちょっと不便かなと思います。
それにしても、来週このルートですか、うらやましい。
気をつけて、楽しんでいってきてください☆
star
穂高岳山荘テン場であってます、書き間違えました。
初日に蝶まで上がる予定です。
やっぱりペグ打てないですか〜・・うちのテントはフロアレスタイプなんで朝起きたら屋根が無かったなんてことに・・・大量の石を確保しなくてはw
K-PAXさん
自分は蝶ヶ岳にはまだ登ったことがありません・・・
晴れていれば、かなりの眺望が期待できそうですね。
テントの屋根が飛ばされないように気をつけてください。
山行記録楽しみにしています☆
star
starさん、おはようございます。
帰省している間、PCで見れなかったので、今朝帰ってきてやっと見ることができました。
まずは本当にお疲れ様でした!
とにかく、すごい山行ですね!(^^)!
あんなに大きな荷物を背負い、写真からでも怖さの伝わる道を歩き、そしてすべて“ひとりで”という・・・
私には絶対真似できないことです(笑)
テント泊での山ご飯もいろいろなものがあり、参考になります。私も早くガスバーナーを買いたくなりました。
今後もテント泊登山、楽しんでくださいね★
hanakoさん
こんばんは。
じっくり見ていただけたようで、ありがとうございます。
写真にもあるように、とにかくザックは重いです・・・
しかし、この時期の山小屋のは泊まる気になれません。
登山道でお話した方は、『布団一枚に2人で寝たよ』と言っていました。
さすがにあれだけ歩いた後に、見ず知らずの人と寄り添って寝るのはきついですね・・・
そこをテント泊は、ゆったり寝ることができます。
好きな時間に、誰にも気を使うことなく。
ザックが重くても、それなら我慢できますよ。
自分もまだ、山ごはんのレパートリーがあまりありません・・・
テント泊に慣れて、余裕ができてきたら、本格的な山ごはんを作りたいと思っています。
テント泊によって、山行範囲が広がっていきそうな感じです☆
star
お疲れ様でした。
私たちは娘の靴のソールが取れるというトラブルがありましたが、何とか北穂を往復しました。
また、どこかで会えることを期待しています。
abu8kkkk
abu8kkkkさん
こんばんは、はじめまして。
しっかり覚えていますよ。
しかも、ブログを何度か見させていただいておりました。
アメブロの会員にならないとコメントができないようで、していませんでした。
よく、見つけることができましたね。
涸沢で二度目にお会いした時に、ヤマレコのことお伝えしようと思ったのですが・・・
結局お伝えできずじまいでした。
コメントをいただいて驚きました。
自分は月に2〜3度、山に行き、ヤマレコを作成していますのでよかったら覗いてください。
ブログに自分を載せていただき、ありがとうございます☆
star
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