八海山(屏風道〜八ッ峰〜入道岳〜阿寺山周回)


- GPS
- 09:15
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,736m
- 下り
- 1,740m
コースタイム
- 山行
- 8:34
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 9:15
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(無料/登山口手前のスペースも含めて20台程度/5:30頃到着時駐車率は5〜6割程度) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 芝原二合目登山口にあり。 【コース状況】 ●コース全体 ・屏風道〜八ッ峰〜五龍岳間で合計50箇所以上のクサリ場があります。 ・入道岳〜五龍岳〜阿寺山〜広掘川河原間は誰にも会いませんでした。 ・ヘルメットを持参しましたが使用しませんでした ●芝原二合目登山口〜千本檜小屋(屏風道) 屏風道は登山口から稜線まで距離4km/高低差1200mほどを 一気に登高する急勾配のルートです。 登山口から緩やかに下るとすぐに屏風沢の渡渉があります。 手動ロープウェイが設置されていますが使う必要はない程度の水量でした。 その後、緩やかに樹林帯の登山道を登っていきます。 三合目を通過して2つほど涸沢を渡った後、流れのある沢の渡渉するとほどなく 四合目に到着です。 三合目〜四合目間の登山道は全体的に不安定でスピードが出しづらい感じです。 四合目で水場方面と登山道を分けてからはクサリ場の連続。八合目まで続きます。 七合目(のぞきの松)には八海大神の銅像と鐘が建っていました。 七合目を過ぎると沢筋をしばらく進む箇所があります。 八合目を通過すると岩場は終了し普通の登山道を辿り千本檜小屋(九合目)の裏手へ出ます。 ●千本檜小屋〜大日岳(八ッ峰縦走路) 千本檜小屋から薬師岳まではすぐ。薬師岳から八ッ峰方面の眺望が素晴らしいです。 千本檜小屋から少し進むと八ッ峰縦走路と迂回路の分岐があります。 縦走路へ進むと大日岳までクサリ場の連続となります。 大日岳の手前には垂直のハシゴも設置されていました。 ●大日岳〜入道岳〜阿寺山 八ッ峰主峰である大日岳を下ると登山道の表情はこれまでとは打って変わって、 手を使う必要がなくなります。ガレ場のルートを大日岳との鞍部まで緩やかに下った後、 高低差およそ80mを登り返すと入道岳へと至ります。 入道岳から五竜岳への下りのガレがヒドくて難儀しました。 五龍岳からは阿寺山との鞍部まで高低差およそ200mを下り、 鞍部からは神生ノ池や三ノ池、四ノ池の他、小さな池塘が 点在しているルートの中を緩やかにアップダウンを繰り返します。 池塘はキレイですが、その分登山道は泥濘でいる箇所も見受けられます。 また、刈払いはされていましたがあまり歩かれていない印象を受けました。 阿寺山の山頂へは分岐から藪っぽいルートを進みます。山頂は三角点があるのみ。 ●阿寺山〜広掘川河原(阿寺道) 阿寺山からは急勾配の下りとなります。粘土質で非常に滑りやすく難儀しました。 高低差700mほど下るとジャバミ沢に出ます。 ここから沢筋を下っていきますが、ペンキやテープ類はほどんどありません。 所々高巻きしながら下って行くと龍神碑が現れ、 正しいルートを下っていることに確信が持つことができました。 龍神碑からほどなく進むと河原に降り立ち、水量の豊富な沢に合流します。 ここが広堀川出合となります。 出合からはルーファイが必要となります。前半は高巻きにハシゴが残っていたりして、 何となくルートの名残がありますが、後半は痕跡もまったくなくなり、 沢をへつったり藪漕ぎしながら高巻いたりして進みました。 堰堤を通過後、河原沿いにさらに下り藪の薄そうなところを進むと ぽっかりと突然登山口から少し離れた林道に飛び出しました。 ●広掘川河原〜芝原二合目登山口 広掘川河原登山口から未舗装の林道をしばらく歩くとほどなく舗装された道になり、 民家が現れ始めます。日本大学八海山セミナーハウスの手前から脇道に入り、 しばらく進むと芝原二合目登山口に到着です。 広堀川河原登山口から芝原二合目登山口までは小一時間ほどでした。 |
写真
感想
三連休は重要な中日が悪天予報で楽しみにしていたテン泊は断念。
直前で連休中に済まさなければならない仕事も入ったため、
日帰りに切り替えました。
行き先は以前より紅葉の時季に行ってみたかった八海山。
ルートは屏風道から八ッ峰と最高峰の入道岳に登り阿寺山経由で周回しましたが、
このルートはストーリー満載で、テン泊できなかった残念な気持ちを
吹き飛ばすほどのすばらしさでした。
前半の屏風道の一本気なクサリ場の登りと八ッ峰のアスレチックな岩峰の上り下り。
ここまでで50本以上のクサリ場をこなします。
中盤は入道岳へと続く稜線美と、前半とは打って変わって穏やかな
阿寺山付近の草原と池塘群。
後半はちょっとドキドキするようなサバイバルな感じの阿寺道の下り。
そしてこの変化に富んだルート全体を包み込む紅葉のすばらしさ。
前半は岩と紅葉の対比の美しさに嘆息し、
後半は絵巻物のような錦繍に圧倒されました。
特に入道岳〜阿寺山間の紅葉は最強で「すごい、すごい」を連発しながら進みました。
入道岳から先広堀川河原の登山口までは三連休にも関わらず、
誰ひとりと会うこともなく静かな山歩きを満喫できました。
いやー、山って楽しい!!!心からそう思えた1日でした。
いつもなら歩き終えたあと、充実感はありつつも
くたくたに疲れて、はやく温泉入りたい、ご飯たべたい、眠りたい、
あしたの予定は…と、次のことを考えてしまいますが、
今回はもっと歩いていたかった!のひとこと。
そんな良い後味を引っ張る、素敵な素敵な山でした。
もちろん、苦手な岩&鎖の連続でかなり恐怖だったし、
ザっレザレで、すっ転ぶ場面もいっぱいあったし、
粘土質の急坂下りには閉口もしました。
かなり遠慮したい要素が詰め込まれたコースであったのに、
楽しく感じちゃうなんて、ほんと山って不思議なところです。
とくにお気に入りなのは、八ッ峰の終点・大日岳から先の道です。
前方の景色も、振り返った景色も紅葉モリモリで、
しかもあたりはシーンとしています。
あまり多くの人が通る道ではないのか、
人けもほとんどなくて、奥深く山に入り込んだ感覚になります。
歩きにくい道ではあるのに、なんだか懐かしい気持ちに。
そうそう、ここを歩いていたとき、
子どもの頃に裏山でどろんこになりながら、
基地ごっことかしてあそんだときのことを思い出していました。
人の気配がなくて、子どもたちだけで、なんかちょっと怖くて不安なのに、
それでも、もっと奥へ行きたいっていう好奇心でドキドキしている感じ。
子どもの頃の裏山と言ったって、こことは比べ物にならないくらい、
ぜんぜんもっとしょぼいものだったはずなのに、
肌がぱりぱりしそうな乾燥した空気や、黄色く枯れた葉っぱが風に揺れる感じ、
ところどころジメジメとした地面にズボッと足を取られたり、
たくさんの小さな断片が、小さかったあの頃にタイムスリップさせてくれました。
今回の山があまりにも楽しかったのは、
そんな昔の感覚をふっと取り戻したせいだったのかも、しれません。
とても貴重な1日となりました。
おしまい。
コメント
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やはり、danyamaさんの写真は素晴らしい!!
綺麗な紅葉に見入ってしまいました
(普通の人・・・私を含めてですがww・・・は、こう上手くは撮れませんよ
コースどりも阿寺山まで行っちゃう発想が良いし、それを軽々こなせる脚力も羨ましい
(改めて思いましたが、danyamaさんは当然として、komemameさんも剛脚の持ち主ですねー)
入道岳〜阿寺山間の最強の紅葉はもちろん、たくさんの綺麗な紅葉の写真を見せていただきありがとうございました
yama_poundさん
こんにちは。
天候に恵まれ、いちばん良い時期の紅葉に
どっぷり浸り幸せな1日でした
今回のコースはそれほど距離はありませんが、
岩や鎖場だらけで、足というより上半身をすごく使いました。
下山してザックを下ろしたら、肋骨のあたりに筋違いみたいな痛みが…
翌日からは上半身おもいっきり筋肉痛
きっと八海山だけだとモノ足りなかったと思うので、
このコースで歩けてよかったです〜
久しぶりに、写真にのめり込まされ癒されました
danyamaさんの腕のみせどころになってしまいましたね!
danyama Photographyですね!!
すばらしい紅葉を見せていただきました
こういうところを歩いていると、時間が経つのも忘れてしまい「ずっと歩きたい症候群」になってしまいますね
やはり、北方面は色づくのが早いですね!
和歌山の方は、まだまだですね
koufaxさん
こんにちは。
「ずっと歩きたい症候群」って、あんまり私ならないのですが、、
今回ばかりは、1日がほんの少しでいいから長ければいいのに!と思いました。
ところでその頃、、koufaxさんは熊野古道を歩かれていたのですね。
一度しか行ったことないですが、
あのあたり一帯は空気というか雰囲気が違いますよね。
神聖な不思議な空間に入り込んだような感じで、大好きです。
最近koufaxさんは、100がおわってからは
岩登りや歴史に触れる旅とか…バリエーションに富んだものが多く、
今回は何かなー?と、レコをとても楽しみにしています。
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