浅間山外輪山周回🔶黄金の絨毯を歩く
- GPS
- 07:13
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,240m
- 下り
- 1,237m
コースタイム
- 山行
- 5:27
- 休憩
- 1:47
- 合計
- 7:14
天候 | ・晴れ 稜線は強風8〜10m/s ・気温 駐車場6時8℃ 13時12℃ 鋸岳8時3℃ 11時8℃ 黒斑山5℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・駐車場〜尾根山頂:浅間高原しゃくなげ園内歩き。ウッドチップが敷かれた歩きやすい道。上越県境山稜と嬬恋村の素晴らしい眺望。シェルターを過ぎると九十九折れとなり、ササヤブ漕ぎが数か所ある。カラマツは色付きはじめ、ナナカマドは終盤。 ・尾根山頂〜鋸岳:樹林帯を抜けると火山石のザレ道で歩きにくい。ピンクテープや印が増えて道迷いしにくくなったが、ケルンから下はトレースが複数あり特に下山時は注意が必要。東側に迷うと危険。 ・鋸岳〜湯ノ平:Jバンドの急下りは、落石と転倒に注意。浅間山と岩稜に黄金カラマツの素晴らしい景色。賽の河原からは、日本とは思えない殺伐とした岩稜と紅葉の景色。カラマツは落葉で降り注ぎ、ゴールデンカーペット歩き。 ・湯の平〜トーミの頭:草すべりの急登。浅間山と麓の黄金カラマツの絶景。トーミの頭からは、南アルプスから北アルプス、谷川連峰と日光連山の眺望。 ・トーミの頭〜蛇骨岳:黒斑山まで登り返し。右側に浅間山とカラマツの景色。水たまりや泥濘で滑りやすい。 ・蛇骨岳〜鋸岳:岩稜と砂礫の道。北アルプスから日光連山までの美しい眺望と、眼下には賽の河原の黄金カラマツが美しい。 |
その他周辺情報 | ・浅間高原しゃくなげ園:4月から5月にかけて、しゃくなげなどが咲く。 https://www.tsumagoi-kankou.jp/event/rhododendron ・浅間山熔岩樹型:大噴火により、樹木の周りに流れた溶岩が固まった後に、樹木が焼けてできた空洞。周辺は紅葉が始まった。 https://www.tsumagoi-kankou.jp/sight/%E6%B5%85%E9%96%93%E5%B1%B1%E7%86%94%E5%B2%A9%E6%A8%B9%E5%9E%8B ・嬬恋村郷土資料館:浅間山大噴火や鉱山、キャベツからスケートまで詳しく展示されている。浅間山大噴火のDVDを上映中。入館料300円。 https://www.tsumagoi-kankou.jp/sight/%E5%AC%AC%E6%81%8B%E9%83%B7%E5%9C%9F%E8%B3%87%E6%96%99%E9%A4%A8 ・鎌原観音堂:1783年の浅間山大噴火で土石流が発生し、村民570人のうち93人だけが、石段の上に避難して助かった。 https://www.tsumagoi-kankou.jp/sight/%E9%8E%8C%E5%8E%9F%E8%A6%B3%E9%9F%B3%E5%A0%82 ・浅間北麓ジオパーク:浅間山北側の歴史と地質などが日本ジオパークに指定された。 https://mtasama.com/ |
写真
感想
10月最終週の頃は七十二候で「霎時施」。「しぐれ ときどき ほどこす」と読む。まさに今週は、秋雨前線と台風の影響で31日以外ほぼ雨と曇り予想。しかも低温。
同じ「しぐれ」でも、蔵王で食べた「牛しぐれ煮」は美味だった。また子供の頃に食べたカップのかき氷「赤城しぐれ」も懐かしく思う。この「しぐれ」は「練乳掛けのかき氷」のことを言う。
本来「しぐれ煮」は、桑名にある貝新の「時雨蛤」の事を言っていたが、のちに生姜醤油で煮るだけでも「しぐれ」を示す事になった。「その手は桑名の焼き蛤」はもう死語かな。
どんよりとした空から降る時雨。秋は人をセンチメンタルにさせる。「旅人と 我が名呼ばれん 初時雨」芭蕉の生き方に倣って人生を歩いていくに相応しい時期。錦色の山へ。
27日は、南風で雲を堰き止めて群馬県内は曇り気味。晴れる浅間山外輪山へ。山麓を黄金色に染めた浅間山。賽ノ河原と湯ノ平のゴールデンカーペットを歩く。高峰高原は非常に混むので、浅間高原しゃくなげ園から行くことにした。前橋から2時間で、小諸より時間がかからないし、何より帰りの大渋滞がない。
4時に自宅を出発。曇る空に三日月が浮かんでいた。上信道から日陰道へ。ひたすら西へ向かう。嬬恋村に入ると濃霧。カラマツの丘からの日の出は無理と判断し、浅間高原しゃくなげ園へ向かう。林道に入ると雲の上に出て晴れた。長野県側は晴れるのだ。
駐車場には一台停まっていただけだった。気温8℃とやや肌寒いなか出発。しゃくなげ園内はウッドチップが敷き詰められ歩きやすい。展望台からは、雲海と四阿山から日光連山の素晴らしい眺望。シカの足跡が縦横無尽についていた。
シェルターの脇から九十九折れへ。ササ藪漕ぎも数か所あるので、朝露にかなり濡れた。薄暗いがカラマツは色付き始め、ナナカマドは終盤だが真っ赤に染まっていた。尾根山頂の砂礫にはコマクサのあとすらなかった。
樹林帯を抜けると火山石帯になる。砂浜のようで歩きにくい。洗堀の跡を縫うように歩いて行く。以前よりピンクテープが増えて迷いにくくなった。バカ尾根に取り付くとケルンがある。これを下山時に目印にすると、誤って尾根を真っ直ぐに下ることはない。
火山石の尾根には、低いカラマツがあり黄金色になっていた。左手には大きな浅間山と溶岩流の鬼押し出し。森林限界になると西からの強風が吹き付ける。鋸岳からは黄金の絨毯と外輪山の素晴らしい眺望。稜線からJバンドへ下ると無風となり日差しが暑かった。
三ッ石からは、黄金のカラマツが落葉しゴールデンカーペットなり、そこを歩いて行く。振り返ると険しい岩稜帯と黄金カラマツの景色。日本とは思えない殺伐とした景色。前掛山分岐のナナカマドはすでに枯れていた。湯ノ平では日差しにカラマツが輝いていた。
草すべりへと向かう。蛇堀川源流では硫化水素が発生しているので、硫黄臭が漂う。大きな岩から急登となる。振り返ると黄金のカラマツに彩られた浅間山が美しい。九十九折れを歩き標高を上げていく。下る登山者の方が多いが、ここは下る方がリスクが高い。景色を眺めて転倒する人をよく見る。
ゆったりと景色を眺めたり撮影しながら草すべり分岐に到着。マブダチのカモシカは人が多くて出て来なかった。トーミの頭からは富士山、八ヶ岳、日本アルプスはもちろん、谷川連峰と尾瀬や日光連山も見られた。
黒斑山山頂は大勢の登山者が休憩していた。山頂真下のテラスでブランチ。浅間山が目の前の特別席での食事は最高だった。再装備して鋸岳へ向かう。群馬側は雲海となっていて、いつの間にか谷川岳や日光連山も見えなくなり、浅間隠山もガスに覆われ始めた。
Jバンド分岐の先でてるてる坊主さんご夫妻とバッタリ。久しくお会いしていなかったが、すぐに分かった。しばらく談笑してお別れ。また春の岩井親水公園が楽しみとなった。
西からガスが流れてきてバカ尾根を覆い始めた。後立山連峰と頚城三山を背景に、桟敷山付近のカラマツが見事に映えていた。尾根を迷わず下って駐車場へ戻った。13時半前に下りたので、溶岩樹型や鎌原観音堂と郷土資料館に立ち寄って、いろいろと学んできた。浅間北麓ジオパークは面白い。
帰りの渋滞は上武道路だけで、すんなりと自宅に戻った。片付けをしていたら、ザックの背の部分に大量のカラマツ。湯ノ平ではかなり落葉していたからだろう。金色に輝く細い葉。今日歩いた黄金の絨毯を思い出し、初冠雪の便りを心待ちにしていた。
コメント
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雲海に埋もれる群馬平野部を見下ろして、嬬恋村から行ってきました。高峰高原VCは駐車場を早期開放した影響で、6時で満車だったそうです。しゃくなげ園は下山時に5台だけでしたね。正規コースではないので、空いているのは当然ですが、群馬の山屋なら、みな知っているコースだと思います。周辺のカラマツは植林ですが見事です。
通年、富士山の初冠雪をすでに聞く時期ですが、未だに確認されず、最も遅い記録を更新すると新聞に書かれていました。昨晩は冷えましたが、今日は25℃予想ですね。夏日です。ただ週末は台風と秋雨前線の影響で雨模様です。それで秋の空気に入れ替わり、最高気温が20℃くらいの日々が続きます。秋の空は変わりやすいですからね、晴れ間を期待して紅葉巡りしようかと思います。
余談ですが、富士山の初冠雪は、甲府地方気象台の職員の方が目視で確認されるんですよね。1894年からの伝統だそうです。40km離れた場所からの観測ですから、見誤りがあり改編したりするそうです。今の時代にそぐわないアナログですが、これがカメラやセンサーなどに切り替わると味気ないですよね。いにしえの人々が見た雪形は、農事や催事の知恵ですからね。
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