藤原岳 孫太尾根〜山頂〜大貝戸 〜春の妖精たちを探して〜


- GPS
- 06:35
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,164m
- 下り
- 1,098m
コースタイム
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 6:35
天候 | 午前中快晴 山頂部は午後から曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
孫太尾根登山口へは三岐鉄道を利用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ ・孫太尾根 難路との案内があるとおり、整備はあまり行き届いていない。 道が判然としない箇所も多数。木のカラーテープを頼りに歩かねばならない箇所も多々ある。ルートファインディング能力が必要。 藤原岳山頂台地直前の急登が最大の危険個所。はっきりとした道・踏み跡はない。木のカラーテープを追いながら安定した斜面を選んで歩かねばならない。浮石を踏むと落石させ重大事故につながる可能性がある。 ・大貝戸ルート 整備された道が続く。 9合目と8合目の崩壊地を横切る区間は、足元が滑りやすいので十分注意されたい。 ≪危険動物情報≫ ・クマ:遭遇せず。しかし鈴鹿の山にも棲息している模様。 ・ヤマビル:遭遇せず。しかしこちらも暖かくなってくると遭遇するだろう。 ・ヘビ:遭遇せず。 |
その他周辺情報 | ≪トイレ≫ ・藤原山荘、大貝戸登山口に有り。孫太尾根登山口には無し。 ≪商店・自販機≫ ・孫太尾根登山口付近にはどちらも無し。前もって調達して来られたし。 ・コース途中には水場は無い。 |
写真
ここはかつては多志田山をトラバースする道があったようだが現在は廃道のようだ
引き返して難無きを得たが遭難の一歩手前だった
感想
スプリングエフェメラル(春の儚いもの、春の妖精)。
芽吹き前の森に現れ、森に春の訪れを告げる花たち。
その生態と美しさにひかれて、春の妖精探しをするのが定番の山行になりました。
諸兄のレコを拝見していると、藤原岳でフクジュソウが見頃になってきている様子。
異常な暖冬でもあったので、少し早いかもしれいけどミスミソウも咲きだしそう。
それに孫太尾根は丸山までしか到達していなかったので、藤原岳山頂まで歩いてみたい!
・・・ということで、出かけてきました。
今回のお目当ては
.侫ジュソウ ▲札張屮鵐愁Α´ミスミソウ ぅ劵蹈魯離▲泪福
そして本命はゥ札螢丱ウレン
頑張って探そ〜
難路との案内もある孫太尾根は登りで使い、下りは大貝戸道で。
車は大貝戸登山口にデポして、三岐鉄道で孫太尾根最寄りの伊勢治田へ。
途中、車窓には藤原岳が、そしてこれから向かう孫太尾根が広がります。
かなりアップダウンがある長い道になることが見て取れて、闘志がわいてきました。
伊勢治田からはスマホの地図頼りに孫太尾根登山口へ。
1時間ほど歩きますが、ウォーミングアップには適度な運動でした。
帰りに使うと、登山でへとへとになった体にはちょっときついかも…。
登山口で初めて孫太尾根を登るという方と出会い、途中までご一緒しました。
孫太尾根は歩かれてはいるものの、案内板などは少なく、カラーテープを見失わないように歩かねばならないルート。
急登箇所、急斜面のトラバースあり、山頂直下の斜面は道は無い!
というありさまなので、初心者だけで歩くのはお勧めできないと思います。
最初の分岐も曲者で、同行の方も間違えて右の造林作業道に進んで行かれるし、谷のどん詰まりまで進んで立ち往生しているパーティーも見かけました。
こういうところが何か所かあり、多志田山の下辺りで私も同行の方もルートをロストして廃道になったトラバース区間へ進んでしまっていたので、遭難寸前でした。
カラーテープを見失ったら、確実にわかるところまで戻るようにして下さいね。
序盤は杉の造林地を進み、石灰岩の露頭が出てくる尾根に出ると周囲の森は自然林に変わります。
ここからが花探しが楽しくなる区間。
最初の尾根道でさっそくヒロハノアマナが迎えてくれました。
1時間ほど歩いて丸山に到着。
去年はミスミソウの花園でしたが、今日はまだ少し時期が早いのかミスミソウは全く無し。
代わりにフクジュソウとたくさんのセツブンソウが迎えてくれました。
ここで他のハイカーの方に花情報をうかがい、セリバオウレンとミスミソウも少し先で咲いているとのこと。
目を皿のようにして探しましたが…
セリバオウレン、結局見つけることができませんでした…。
ミスミソウは、一株だけ咲いているものを発見。
少しピンクがかった美しい花でした。
目立たないけど、見れば見るほど美しい花なのでとても好きな花。
また今年も出会えて感謝でした。
もう少し暖かくなると丸山がミスミソウの花園になるので、また見に来たいな…。
それかどこかミスミソウがたくさん咲く山、東海地方にはどこかにないでしょうかね??
しばらく平坦な尾根を歩いた後は、草木、多志田山のピークを越えて進みます。
芽吹き前の森は明るく、どこでも歩いて行ける感じですが、その分ルートは不鮮明で迷いやすい。
しかも各ピーク付近は傾斜がきつく、ハードな道のりでした。
ひーひー言いながら歩いて、山頂直下にある治田峠との分岐に到着。
看板は立派なものがあるですが、ここから山頂までが本コース一番の核心部。
整備された登山道は無く、急斜面を木のカラーテープを参考によじ登る区間。
浮石も多く、うかつに踏むと落石させ後続を巻き込むと重大事故になる可能性があるなど、危険いっぱいの区間でした。
日当たりのいい斜面であるのが幸いするのか、フクジュソウが咲き乱れていました。
ただし、写真撮影に夢中になると頭上からの落石、フクジュソウの踏みつけなどがありそうなので、ご注意を。
貴重なフクジュソウ保護のためにも、この斜面にはきちんとした道を整備して頂き、ロープを張るなどして踏み荒らしを防ぐなどの対策をとってもらたらありがたいのですが…。
かなり時間がかかりましたが、孫太尾根を登り切り、藤原岳山頂に到達。
鈴鹿の山々、伊吹山、能郷白山、養老山地、濃尾平野、伊勢湾までの大パノラマでした。
空気が澄んでいれば、白山、御嶽山、中央アルプス、南アルプスまで展望できることでしょう。
辿り着いた山頂台地はすっかり雪も消え、登山道も多少ぬかるむ程度でした。
以前登った時はまだ残雪期、田んぼを歩くようだったのを思い出します。
この後、大貝戸道を駆け下て、1時間少しで大貝戸登山口へ帰還しました。
ハードな孫太尾根を登りきったり、春の妖精たちにも会えて充実の山行でした。
ただ、セリバオウレンを見つけられなかったのが残念過ぎる…。
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