男鹿岳(山王峠より県境歩き)
- GPS
- 10:14
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,593m
- 下り
- 1,611m
コースタイム
- 山行
- 9:18
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 10:13
天候 | 曇り時々雪下山後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
輪カンジキ
アイゼン
Wストック
|
---|
感想
ライフワークのひとつである栃木・福島県境の足跡つなぎを目的に山王峠から男鹿岳を歩いてきました。
県境尾根も今年は雪がなくダメだろうと諦めていたところに、山友のぐっちゃんから今回の提案がありました。一人だとヤブ漕ぎに心が折れてしまいそうですが、最強の味方を得たことで萎えていた気持ちに再び火が着きました。
ハードな山行に備え、前日は近間の山で軽く足馴しをし、夜は日光まで行って温泉に浸かり、わざと眠気の副作用が強い花粉症の頓服を内服して3時間ほど熟睡。2時40分に自宅を出発し約束の4時ギリギリに横川パーキングに到着。既にぐっちゃんが到着しており、今日の予定を確認。とりあえず予定通り男鹿岳を目指し、あとはヤブの状況を見ながら成り行きでということに。下山口は、周回するにしても、途中でエスケープするにしても、横川に降りるのが都合がよさそうなので、ワイルドフィールズおじかの手前に車を1台とめ、山王峠口の駐車地へ移動。
まだ暗い4:30、ヘッドライトを点けて駐車場を出発。気温が低く、歩くのにはちょうどいいくらいです。空には星が瞬いていますが、小雪がちらついています。ただ、GPV予報だと終日風は強いものの、9時くらいには会津地方も晴れるということで、青空を信じて歩きます。廃道の最初のヘアピンカーブ2つは真ん中でショートカットし、出発から12分で山王峠に到着。切通から、かなりはっきりとした踏み跡を辿っていきます。ヤブもほとんどない快適な道がしばらく続きました。ただ、小さなアップダウンを繰り返すだけでなかなか標高が上がらないのがもどかしく感じました。徐々に明るくなってくると、北に家老岳のどっしりとした山容が目を惹きます。明瞭な尾根と踏み跡が続くので、ほとんど地図も見ずに歩いていたら、尾根の分岐に気づかず1212Pの先まで直進してしまい、約20分タイムロスしてしまいました。分岐まで戻って改めて間違いポイントを観察。県境方向の尾根形がはっきりしないので、ここは間違いやすいところだと思います。ちょうどこの分岐あたりから踏み跡が薄くなりますが、所々に残雪も現れるようになり、いいペースで歩くことができました。
1188.1三角点(大倉山)への登りになると、背の高い笹薮がやや密になりました。雪融け直後で笹が逆目になっており、藪をかき分けるたびに葉っぱの上に乗った新雪を頭からかぶるのでちょっと不快でした。三角点の少し先で北東から南東へ向きを変えるところから、大川峠方面が見えましたが、県境稜線はガスで隠れています。あと2時間もすれば晴れることを信じて歩を進めます。背丈ほどの笹薮が続きましたが、よく見ると右側に高速道路のような道があり、距離は短いものの、ホッとできる区間でした。この先も、栃木県側に薄い踏み跡があることが多く感じました。徐々にアスナロ藪の出現頻度が増えていきますが、まだ雪に埋もれている部分が多いので助かりました。
小立九郎岳からの下りはアスナロ藪がひどく、足元が見えない急斜面で方向感覚もわかりにくいため、アスナロにつかまりながら進路に注意して下りました。小立九郎岳の次の1280m級ピークから先は以前歩いているので、ここで今日の最大の目的である県境つなぎは達成しました。もちろんここで下山するつもりはないので、予定通り男鹿岳へと向かいます。右手に男鹿川の音を間近に聞きながら、しばらく平坦な細尾根を進み、ようやく男鹿岳まで500mを超える登りがはじまります。雪はよく締まっており、一気に標高をかせいでいきます。途中から新雪が数cmあり、急登箇所でズルズル滑るようになったため、アイゼンを装着。以後、アイゼンの爪を効かせ各段に歩きやすくなりました。標高を上げていくとダケカンバやブナに着いた霧氷の厚みが増していきます。生憎ガスはまだ晴れず、青空に霧氷の写真が撮れないのは残念ですが、それでも美しい景色につい足が止まってしまいます。
途中ルートミスなどありましたが、出発から約6時間で男鹿岳山頂に到着。予報だともう晴れていい頃ですが、なかなかガスがとれません。でも何となく空が明るくなりつつあるため、山頂でしばらく青空を待っていると、ほんの少しの間だけ青空を見ることができました。30分ほど山頂に滞在しながらぐっちゃんとこの後のルートを相談。時間に余裕があるし、できれば鹿又岳まで行きたかったのですが、このガスの中歩いてもつまらないし、来年の楽しみにとっておこうということになり、往路を途中まで戻って男鹿川沿いの林道へ下山しようとなりました。皮肉なもので、下山を開始し、霧氷の森を抜けた頃からみるみる青空が広がっていきます。二人とも今更戻る気力はないため、地団太を踏みながら下山しました。
標高1360m付近で県境尾根を離れ、男鹿川方面への尾根を下っていきました。前半は問題なかったのですが、最後の50mくらいはアスナロ藪の急斜面で、滑り落ちるように男鹿川へ降り立ちました。飛び石伝いに川を渡渉し、対岸の林道でワカンに履き替え、長い林道をのんびり歩いて駐車地へ戻りました。ワイルドフィールズに着く頃には稜線付近もすっかり青空になり、霧氷に陽が差して白く輝いていました。少し時間がずれたけど、ほぼGPVの予報通りだったわけですね。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する