高隈山地・大篦柄岳(垂桜コース往復)
- GPS
- 02:47
- 距離
- 7.5km
- 登り
- 688m
- 下り
- 694m
コースタイム
- 山行
- 2:42
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 2:51
天候 | 小雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
垂桜コース中、分岐等随所に道標あり、不明箇所等なし。道も全体に良く踏まれているものの、雨の多さもあり、登山道の小崩壊・泥濘箇所多く、ロープや迂回路の整備も追い付いていない感じ。(特に、3合目~五合目展望ポイント間の急坂区間等は歩行注意…。) |
その他周辺情報 | 垂水、海潟他桜島周辺に日帰り入浴可の温泉多数。鹿児島空港利用の場合、国道から空港方面に向かう分岐直前に日当山温泉あり、サッパリ着替えてのフライト利用に最適!(小生は時間切れで空港玄関の足湯に一瞬浸かったのみ…〈涙〉) |
写真
感想
南九州ツアー最終日、この日のターゲットは300名山最南端、高隈山地最高点の大篦柄(おおのがら)岳。難読山名の代表例で、出発前に行き先を計画書やメール等に書く際、まずは漢字に変換できずに一苦労、今度は伝えた相手に必ず読み方を聞かれるという、何とも厄介な山です。今回は更に、つい先週目指す山域のすぐ近くに自衛隊機が墜落、乗員6名が遺体で発見という痛ましい事故が発生。現場の遺留品捜索等のため、ひょっとして付近の林道が通行禁止となっているのでは、と不安いっぱいのスタートです。
ともあれ、前夜志布志の民宿で本ツアー初めてゆっくり食事、温泉入浴の後、手足を伸ばし布団で寝るという至福の時間(ある意味当たり前の日常ですが…)を過ごし、傾山の苦行でシゴかれた心身の疲労を回復します。早朝起きてみると、この日はほぼ全国的に「晴れ」の予報ながら、何故か鹿児島地方のみ未明からしのつく雨降りです(余程心掛けが悪い!?)。
やむなく、前後の行程を入れ替え、先に雨でも巡れる大隅半島突端・佐多岬の観光に出撃。天候回復を待って昼前から大篦柄岳にチャレンジする作戦に変更。朝イチで一晩お世話になった宿のオバチャンに「雨降りだねぇ」と同情の言葉をかけられつつ、特製おにぎり弁当を受け取って、いつもより少し遅めの06:40過ぎに宿を出発。降り止まぬ雨の中、この時間の大隅国道+県道を走る車は殆どなく、約80km強を1時間半で快走。野生のサル達の出迎えを受けながら、佐多岬のほぼ無人の駐車場に到着、ここから歩行者用トンネルをくぐり、約800m先の展望台を約20分でサクッと往復。展望台には、ヤマレコの記事通り稚内・根室・長崎県小佐々町との本土突端「四極交流盟約」の看板が。これを見てしまうと、小生も唯一未踏の長崎・小佐々(どこ?)に強烈な魅力を感じてしまいます。(これもピーク・突端・未踏路線ハンターの悪い癖!?)
佐多岬をフツーに観光した後も雨の止む気配はないものの、少し空が明るく感じる中を再び桜島付け根の垂水町まで快走。ここから県道に分け入り、更に標識に従って大野原林道へ進入。途中、林道の終点が表示されないカーナビに気を取られ、迂闊にも舗装の県道の路肩側溝に一瞬タイヤを落とし、ホイールが脱落…。幸いパンクもなし、何とか走行には支障なく、意外と分かりやすい未舗装の林道を、タイヤを労りつつソロソロと走行。雨続きで凸凹は結構ありつつも、車底に大きなダメージもなく、無事大篦柄登山口に到着。
小雨の中、他にハイカーが居るはずもなく、路肩の僅かなスペースに車を停め、そそくさと雨具・リュックカバー、スパッツ+折り畳みカサで完全武装し、11:10過ぎにいざ出発。最初の水場分岐まではなだらかな登路で、カサを差しつつノシノシ登っていきます。慌てて出発したせいでクマ鈴も付けずに歩いてますが、さすがにこの山域ではヤツの現れる心配はなさそうです。泥濘の急坂に差し掛かり、お昼の鐘が遠い下界で鳴る頃、雨もどうやら小止みとなり、カサを収納して更に先を急ぎます。
頼りないロープと泥濘の斜面に悪戦苦闘しつつ、何とか五合目の展望所まで登り着くと、ガイドブックの解説通り、背後に噴煙を吐き出し、堂々たる山容の桜島出現!ここまで来て、久々に自分が九州の南端近くに居ることを実感します。更に急坂を一登り、その名の通り複数の木杖が置かれ、古さびた祠の立つ七合目・杖捨祠を過ぎると、「九州自然歩道」を兼ねた登山道は一転緩やかで平和な稜線のトレイル路に。
大隅湖への下降路を分け、最後の一頑張りで展望良好の大篦柄岳に到着。登山口から約2時間弱の程よいハイキングでした。ここからの展望は一部ガスに覆われながらも、意外と山深い高隈山地の特徴ある山々が一望でき、先日の自衛隊機墜落現場付近の鋭いピーク・御岳も間近に仰ぎ見られます。そちらを向いて脱帽、犠牲者各位に慰霊の合掌後、もう一頑張りして縦走路を少し進んだところの高隈山地最高点を踏み、今回のツアーの目的はほぼ達成です。
残り時間の関係で折角の民宿弁当昼食は諦めて、チョコ3粒にてカロリー補給の後、勇躍下山にかかります。帰路も度々泥濘に足を取られながらも快調に下るうち、山登りアルアル、「山を下りると天候回復」のコトバ通り、5合目を過ぎる頃には雨もすっかり上がり、薄日も射す上天気。今からダッシュで東京へ引き揚げる我が身の不幸を呪いながら、正味3時間弱で登山口に無事帰着。車の方もホイールが少しへこんだぐらいで林道走行には支障なし、県道途中の展望台で往路は拝めなかった高隈山地のパノラマ、桜島の雄姿や、更には遠く薩摩半島の開聞岳のシャープな三角錘もうっすら見て取ることができ、九州ツアー最後の思わぬ眼福に感謝です。
結局、途中隼人市内のプチ渋滞に引っ掛かり、当初計画した日当山温泉入浴も断念。レンタカーを返却すると予定のフライトまで残り40分強。行きに感心した空港玄関の足湯に短時間浸かり、トイレで普段着に着替えて、短くも充実した南九州山行は全て終了です。温泉王国で山旅の汗を流せなかったのは残念至極ですが、残る九州の名山2座(佐賀・脊振、長崎・多良岳)には、是非家族同伴で出かけ、長崎・平戸観光(+小佐々町踏破!?)など交えて旅の魅力をしっかり味わいたい、と改めて心に念じた次第です。300山巡りもこれで残り11座、いよいよ一ケタ台のマジックも迫ってきて、じっくり前後のツアー構想を練りながらラストスパートです!
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