鹿島槍ヶ岳北峰までいってみた(以前途中リタイアしたので再挑戦)【扇沢から柏原新道】(長野県大町市 富山県立山町、黒部市)

- GPS
- 10:03
- 距離
- 25.2km
- 登り
- 2,931m
- 下り
- 2,923m
コースタイム
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 11:05
| 天候 | 晴れ 帰りはガス |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
かえり:糸魚川→新潟西 通常料金4110円 糸魚川インターから扇沢駅まで81km(国道148号線千国街道経由) 市営第二駐車場利用(無料) 長野県はガソリン価格が高いので、比較的安い新潟市で満タンにして往復。残20%ほど。 大町市:1般180円 新潟市:1159円(ウチの近所のスタンド) 駐車場は登山口付近に点在しています(無料)トイレ無し……ではなく登山口近くの駐車場に簡易トイレ2台あるとのこと。携帯電波入ります(docomo)。土日祝日などは無料駐車場に入れることは相当困難と思われますので、そのときは扇沢駅の有料駐車場を利用することになります。料金は12時間1000円(超過時は12時間ごとに1000円)。 公共交通機関で行く場合、信濃大町駅から立山黒部アルペンルート扇沢駅行きの路線バスに終点扇沢駅まで乗車。信濃大町駅へは松本駅もしくは糸魚川駅から大糸線。また長野駅からの信濃大町行きのバスもあります。 アルピコ交通 https://www.alpico.co.jp/traffic/local/hakuba/ogizawa/ 北アルプス交通 https://kitaalps-kotsu.k-amenix.co.jp/info_routebus また長野駅から扇沢駅への直通バスもあります。 アルピコ交通 https://www.alpico.co.jp/traffic/express/nagano_omachi/ |
| コース状況/ 危険箇所等 |
『山と高原地図 鹿島槍 五竜岳』によりますと、柏原新道登山口〜種池山荘〜冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳南峰のコースタイムは上り8時間10分、下り5時間35分です。 【柏原新道登山口〜種池山荘】(柏原新道) 爺ヶ岳南峰へとつづく尾根のやや西側をトラバースするようにつけられた登山道。急登はほとんどなく、なるべく段差が大きくならないように整備されたとても歩きやすい登山道です。次に足を置きたいところにきっちりステップがあるというように至れり尽くせりです。北アルプスでも指折りの歩きやすさだと思います。一方で下山時は傾斜が緩いので川の音が聞こえてきてもなかなか登山口にたどり着けずヤキモキすることも。コースタイムは上り3時間50分、下り2時間45分。 【種池山荘〜爺ヶ岳〜冷池山荘】 森林限界を突破し、剱岳や立山を横目に見ながら歩けます。危険箇所はないですが、帰りの爺ヶ岳の上り返しはきついです。斜度はそれほどでもないんですが、「上り終わった」と思ってもまた上り返しが出てきます。巻き道使うにしてもだいぶ上の方にあるのでかなり上らなくてはなりません。体力の温存と時間にゆとりを。コースタイムは上り2時間10分、下り2時間20分。 【冷池山荘〜布引山〜鹿島槍ヶ岳南峰】 危険箇所はありません。ただ布引山の上りがそれほど急登でもないのにとにかく苦しい。標高2500mを超えてちょっとしたことでも息が上がるようになるので、我慢のしどころ。布引山まで上がっても最後の鹿島槍ヶ岳南峰がまたきつい。文字通りヤマ場。コースタイムは上り2時間10分、下り1時間30分。 【鹿島槍ヶ岳南峰〜鹿島槍ヶ岳北峰】(吊尾根) まず南峰からは岩場を急下降。多少の岩場歩きの心得があったほうがいいでしょう。自分で下りられそうなところを探しながら進みます、石を落とさないよう注意。100mほど下ったら北峰へ上り返し。50mほど上がると鹿島槍ヶ岳北峰です。全体的にかなり険しいので、鹿島槍ヶ岳南峰ピークハントだけが目的ならここまで無理に足を伸ばす必要はないかと思います。なお帰りの南峰の上り返し(高低差約100m)は相当しんどいです。コースタイムは片道35分ほど。 【全体を通して】 登山者の多い山域なので、コースは非常に整備が行き届いており歩きやすいです。大変な場所は行きの布引山と鹿島槍ヶ岳南峰、帰りの爺ヶ岳、あとは北峰まで足を伸ばすのなら南峰〜北峰の間です。 携帯の電波ですが柏原新道の道中は谷に面した斜面のトラバースなので入りづらく、種池山荘から先は稜線なので入りやすくなります(docomo)。 道中には水場がありません。種池山荘か冷池山荘で販売しています。 種池山荘付近を中心に各所でクマが出没しているようです。人的被害は出ていませんが、食品の管理などに注意してください。 |
| その他周辺情報 | 経路上にある山小屋 種池山荘 冷池山荘 https://www.kasimayari.jp/index.htm 宿泊やテント場の予約、料金、その他はリンクをクリック 今回は糸魚川方面へ向かう途中にある「ゆ〜ぷる木崎湖」でお風呂に入りました。 ゆ〜ぷる木崎湖 https://www.yupuru.com/ 大町の秘湯 葛温泉〜くずおんせん〜 大町市の西郊、北アルプスの山懐に抱かれた山の湯。 春先の新緑、秋の紅葉が見事な秘湯。慶応三年凶作の折、村人が『葛の根』を探しに入山し発見されたという古い歴史を持つ湯。 豊富な湯量は、大町温泉郷・木崎湖温泉の二つをも賄うほど。 景勝地として知られる高瀬渓谷に位置し、上流にはロックフィルダムで有名な高瀬ダムがあり、北アルプスの烏帽子岳の登山口でもあります。 営業時間 大浴場 土日祝日・平日 10:00〜20:00 (受付終了19:30) 大人(中学生以上)700円 3才以上・小学生500円3才未満無料 シルバー500円 シャンプー、ボディーソープ備え付けあり |
写真
ちなみに今日は水6リットル背負ってます。種池山荘か冷池山荘で1リットル200円で買えるようですが、自分で上げれば2リットル60円ですし
それにしても吊尾根はなかなかハードでした。同じ双耳峰でも谷川岳のトマの耳オキの耳みたいに鼻歌交じりで余裕かと思いきや全然そんなことはなかったですよ……
ちなみに五竜岳方面は雲に隠されてさっぱり見えません
この時間になると南峰は登山者でだいぶ混雑。私は写真撮影係してました。そして持参したパンでエネルギー補給し、40分ほど休んで下山を開始。鹿島槍は登山をつづけていればまた訪れる機会もあるかな
ここで行動食のカレーパンと蒸しパン消費し、柏原新道の下りへ。下山完了までもうひと息
ここ3回つづけて飯豊に入っていたからか、それに比べたらまだ余裕があります。他の山域に登ったことで飯豊の厳しさを再認識できました(急登多すぎ)。さあ汗だくになったので温泉行きましょう。ちなみに持参した6リットルの水は4リットルで足りました。でも帰りにガスって涼しかったから4リットルで済んだのであって、6リットル背負ったのは正解だったと思っています
感想
ヤマレコを始める以前の2016年にも登ったことのある鹿島槍ヶ岳。扇沢からの日帰りだったのですが、南峰まで7時間近くを要し完全にへばったため、北峰まで足を伸ばすことができませんでした。そのときのことが引っかかっており、「いずれ北峰へも登らないとな〜」とずっと思っていまして、今回は北峰めざして登ります。9年越しの宿題に挑戦です。
前日の夜に新潟市を出発。長野県はガソリン代が高いので新潟で満タンにしてこれで往復は大丈夫。北陸自動車道で新潟西から糸魚川へ。毎度のこととはいえ糸魚川は遠すぎです。とても同じ県内とは思えません。糸魚川からは国道148号線を走ります。ここを運転してるといつも「これから北アルプスだな〜」と気合が入ります。そして大町市の扇沢に到着。さすが人気の山域、平日なのに混んでいるようです。第二駐車場(無料)にどうにか空きスペースを見つけ突っ込み仮眠。そして4時に起床し、ヘッデンが無くてもいいくらい明るくなった4時30分スタート。
柏原新道を種池山荘へ向けて上がっていきます。柏原新道は前回も感じましたが、急登がほとんどなくステップの高さも小さくてとても歩きやすい道です。次に足を置きたいところにもれなく足場があって、本当に至れり尽くせりです。ここんとこ急登地獄の飯豊を3連発で登っていたので余裕綽々で種池山荘到着。
種池山荘に着くとすばらしい青空。剱岳や立山もきれいに見えてます。ここからまず爺ヶ岳へ。爺ヶ岳は巻き道がありますがピークハントしながら進みます。いったん下って冷池山荘を過ぎ、布引山への上り。この付近まで来ると標高2500mを超えるので息がすぐに切れて苦しいポイントです。前回もここで苦戦した記憶。それでもどうにかこうにか上り、あとは鹿島槍ヶ岳南峰の上り。ガスが湧いてきました。盛夏は早々にガスるのは仕方ありません。そして鹿島槍ヶ岳南峰(2889m)に登頂です。前回よりはだいぶタイムを短縮したし(前回:7時間、今回:5時間)、予想してたより楽に登れた気がします。布引山の上りはハードでしたが。
南峰でひと息入れ、いざ北峰へ。吊尾根と呼ばれる区間、まずは険しい岩場のハードな下り。標高100mほど下げます。「これを帰りは登り返さなきゃならんのか」とちょっとヘコみます。鞍部まで下るとライチョウが登場。いやー、久しぶりに見ました。昨年北アルプスは剱岳、乗鞍岳、白馬岳に登っていますが出てきてくれませんでしたから。それにしてもここのライチョウはなかなか逃げず人慣れしているようですw鞍部からは途中でキレット小屋への道を分け、北峰への上り。そして南峰からはおよそ30分でついに目的地の鹿島槍ヶ岳北峰(2842m)に着きました。ふぅ〜、ようやく念願叶いました。それにしても吊尾根は難儀でした。同じ双耳峰でも谷川岳のトマの耳オキの耳みたいに楽勝の道を想像してましたからwww
北峰でしばらく休憩し、南峰へと戻ります。標高差およそ100mの上り返しはきつい。ひぃひぃ言いながら南峰に着くと、登山者が一気に増えてにぎわっていました。そしてガスってしまいました。南峰では大休憩がてら写真撮影係していましたよ。
40分大休憩し、いざ下山。ガスって涼しかったのでわりと快調でした。冷池山荘で鹿島槍の登山バッジ購入がてらインスタントコーヒーで再び休憩し、帰りのヤマ場爺ヶ岳の上り返しへ。ここも長くて大変なんですが、どうにか突破できました。まあ飯豊基準からしたら楽なもんです。種池山荘でも再び休憩し、あとは歩きやすい柏原新道で登山口まで進み下山完了です。その後は木崎湖畔の温泉に入り、白馬村のスーパーで飲料とアイスを買いまくって帰りました。
鹿島槍ヶ岳は登って良し、眺めて良しでさすがの名峰ですね。道中とにかく歩きやすくて、長丁場のわりには余裕がありました。またいずれ訪れると思います。そのときも相変わらず扇沢からの日帰りになりそうですがw
前回鹿島槍に登ったときは翌日燕岳に登ったんだよなあ。次の日仕事じゃなきゃな〜。次の日も休みだったら常念岳か五竜岳か唐松岳に行きたかった……。
きらきらうえつ




















扇沢市営第2駐車場下の柏原新道登山口駐車場に簡易トイレが2基設置されています。
定期的に掃除がされているので比較的綺麗です。
時間が有れば冷池山荘のテント場にテント泊がお勧めです。ここから見る夕焼けは剱岳がシルエットになり素晴らしいです。
真夏の柏原新道は暑いので少し涼しくなってからが良い季節です。
アルプスに雪が降り、本格的な冬になる前の爺ヶ岳も新雪の剱岳・立山連峰を眺めるのに良いです。
こんにちは。登山口のトイレ情報ありがとうございました。修正させていただきましたm(__)m
冷池山荘のテン場はおっしゃる通りすばらしいロケーションですね。大日岳を眺められる飯豊の切合小屋にちょっと似てると思いました。
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