絶景・絶叫の表妙義縦走
- GPS
- 08:46
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 1,503m
- 下り
- 1,223m
コースタイム
- 山行
- 7:07
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 8:45
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(車2台で行き、1台を中之嶽神社駐車場に停めておきました) |
コース状況/ 危険箇所等 |
腕力・集中力・精神力が試されます 絶対に鎖を離さないこと、絶対に諦めないことを常に心がけましょう |
写真
感想
今回は、昨年の八峰キレットで知り合ったpi-tiさんと山友さんにお誘いいただき、妙義山に登りました。
今年ジャンダルムに行きたいkenboさんに付き合い、難しい鎖場が多く危険度マックスと噂の表妙義縦走にチャレンジです。
朝、pi-tiさん達と待ち合わせて、車1台を中之嶽駐車に停めて、もう一台の車でスタートの妙義神社に近い市営駐車場に向かいました。
神社の境内を通り登山道へ。
最初からかなりの急登が続き、ぐんぐんと標高を上げていきます。
今回はかなりの上級者コースとのことで朝から緊張していたのですが、pi-tiさんが「奥の院の鎖場が怖かったら、その先にエスケープルートがあるから。まずは奥の院の鎖場を頑張って登ってみよう。」とアドバイスしてくださいました。
しばらく普通の登山道を進むと、「大の字」へ登る鎖場が登場。
まずは最初の鎖場を少し緊張しながら登ります。
ここは足場もしっかりあって難しくはなかったです。
「大の字」は見晴が大変よく、榛名山や赤城山などの山々が見える大展望。
しかし振り向くと妙義山の岩肌がそびえたっていて、「これからここを登るのかぁ…」と身が引き締まる思いがしました。
大の字を後にして、辻から奥の院へ。
奥の院の鎖は4連30m。
岩が少し濡れていましたが、足場やホールドがしっかりしていたので慎重にクリア。
しかしその後のビビリ岩の3連鎖は、トラバース→登りに移る所がかなりビビリました…
山友さんに「絶対下を見ないように。」と言われていたので上だけを見て登りましたが、一瞬でも鎖を離したら真っ逆さまです。
ドキドキしながら登り終え、背後を見ると余裕の笑顔のpi-tiさんがスイスイと華麗に登ってきました…カッコイイ!
ビビリ岩からは浅間山がきれいに見えました。
pi-tiさんと山友さんに鎖場の登り方や、足の置き方などを教えてもらい、さらに先へ進みます。
一旦下り、登り返して大のぞき。
大のぞきからの下りは、滑り台状の3本合計50mの鎖です。
ここの下りが長くて、山友さんの教え通りに足をつっぱって下っていたのですが、腕が疲れてだんだんとへっぴり腰に…
なんとか下り終えましたが、この先腕の力が持つか不安になります。
その後はアップダウンを繰り返し、天狗岩で小休憩を取りました。
天狗岩から下ったところはエスケープルートのあるタルワキ沢。
ここでエスケープするか少し考えましたが、まだ大丈夫そうだったので先へ進むことにします。
タルワキ沢からまたまた急登を登り終えると、やっと最高峰の相馬岳山頂です。
この山頂標識には、「相馬岳」の横に小さく「妙義山」の文字が。
なんとか妙義山に登頂できたようで、ひとまずホッとしました。
相馬岳でも少し休憩して、今度は急激な下り。
足元がザレて滑りやすいバラ尾根を、転ばないように慎重に進みます。
バラ尾根のピークでお昼休憩。
いよいよ最後の難関「鷹戻し」が近づいてきました。
ここでまたエスケープルートの分岐がある堀切へ到着。
少し迷いましたが、ここまで来たら最後まで行きたいと「鷹戻し」へ向かうことに。
まずは8mの外傾鎖。
その後お椀形のトラバース鎖を越えて、国民宿舎分岐点を通過すると、いよいよ「鷹戻し」です。
最初の鎖はハング気味で、腕の力を使ってなんとか乗り越えました。
先に登っているkenboさんの叫び声が頭上から聞こえましたが、自分のことで精いっぱいで必死に鎖を掴んで歯を食いしばって登りました。
登り終えたら右へトラバースして登りの鎖は終了。
しかし行き着く暇もなく、次は今回一番厄介だという下り2段25mの鎖。
ここでは、山友さんから借りたベルトとカラビナで鎖を確保しながら下ることにしました。
一段目はゆっくりゆっくり下り何とかクリア。
しかし二段目は足場が見えなく戸惑っている所で、腕力の限界が来てしまいました。
カラビナで確保していたので滑落は免れましたが、腕に力が入らなくて身体を持ち上げることが出来ません。
身体が持ちあがらないとカラビナを付け替えることが出来ないので、2段目の鎖の途中で立ち往生してしまいました。
すると上の方から「ドスン!」と何かが落ちる音が。
どうやら後続の方が滑落したようで、ますます焦っていると、先に下って下から指示してくれていたpi-tiさんが助けに来てくれました。
pi-tiさんのフォローでなんとかカラビナを付け替えて、ヘロヘロになりながら地面に到着。
滑落した後続の方は、pi-tiさんが声をかけていましたが無事のようでした。
鷹戻しを終えると、あと面倒な鎖場は1箇所だけだとのこと。
ここまででかなり気力も体力も消耗していましたが、最後のエスケープルートとなる石門への分岐では下りず、最後の金洞山へ向かいます。
今日何回目かになる急登を登って、金洞山の東岳へ到着。
ここからの下りは3段30mの鎖。
しかし足場がしっかりしていたので、見た目よりは楽に下ることが出来ました。
事故の多いと言われているこぶ岩は四つん這いで登り、最後のピーク中ノ岳に到着。
ここからの下りも長い鎖がありましたが、階段のように足場があったので下りやすかったです。
そしてそして、ついに中間道に合流。
嘘のように歩きやすい道になり、やっと「生きて帰ってこれた…」と肩の力が抜けました。
途中の見晴台で、今日歩いた険しい道を眺めます。…なんだか感動。
その後、中之嶽神社までさくさく下り、やっと表妙義縦走のゴールです。
今回は無謀にも上級者コースに挑戦してしまいましたが、なんとか無事帰ってくることが出来たのは、一緒に登ってくださったpi-tiさんと山友さんのおかげです。
岩場の登り方や下り方など、本当に勉強になりました。
しかし本当は、私の力量だと「鷹戻し」の前でエスケープしておくのが正解だったのかなと思いました。
「せっかくここまで来たのだからもう少し…」と思っているうちに、自分のレベル以上の所へ行ってしまったようで反省です。
こんな私を始終フォローしてくださったpi-tiさんと、明るく励ましてくださった山友さん、本当にありがとうございました!
これからは、もう少し初級の岩場で経験を積んでいきたいと思います。
昨年7月に八峰キレットでお会いしたpi-tiさんと山友さん。その後、9月に穂高岳山荘で偶然再会し、お互いに西奥縦走と槍穂縦走を終えていたからか会話は盛り上がり、
「来年は私もジャンダルムに行きたいです。連れて行ってください」お願いしていました。
その後、「一緒にどこかに登ろうよ」とお誘いいただいており、お二人がどのような山に登られているか過去レコを拝見すると、「薮岩魂 ハイグレード・ハイキングの世界」なる本に掲載されているコースを参考にされていました。それならば私も…とこの本を購入してみましたが、私が「危険な山」として認識していた埼玉県小鹿野町の二子山が初級に位置付けられていて、「これはとんでもない本だな」と、それ以降目を通すことは無くなり、本棚で埃を被っていました。
ずっとお誘いいただいているのに返事をためらっていましたが、この春に久しぶりに連絡すると、「表妙義をクリアできればジャンダルムはクリアできるはず」と、とんとん拍子に表妙義縦走計画が進み出しました。
今年は鎖場らしい鎖場を経験しておらず、GW明けくらいに実施すると思っていたので、その前に八丁峠から両神山に登って鎖場を練習しておこうとkazuruさんと計画していましたが、これよりも早い4/30実施に決定。昨年登った西穂、3大キレット、剱岳の北アルプス中でいわゆる「危ない山」シリーズは特に怖さを感じなかったし、ヌンチャクやロープを用意していただけるとのこと(←この時点でオイオイ状態でした)なので、何とかなるかな?と高を括って挑戦することにしました。第80回山行記念でもあります。
朝7時に道の駅みょうぎで待ち合わせ、「中之嶽神社から中間道を歩く必要がなくなるし、何かあった時に(←?)便利だから…」と車1台を中之嶽駐車場に停めてから戻り、市営駐車場からスタートします。この時に、私のザックの重量を指摘されました(いつもはトレーニングを兼ねて水を6L、使いもしないガスバーナー等も背負っています)。しかし、今日は水が5Lといつもより軽めにしてあるため、これで大丈夫と判断しました(テント泊装備で西奥縦走を狙うなら、その練習を兼ねたい…が本音でした)。これが後々ボディブローのように響いてくることになろうとは…。
妙義神社でトイレを済ませ、境内にある白雲山登山口へ。しばらく樹林帯の急登が続きます。一昨日に相当の降雨があったのでしょうか、まだ湿っている箇所が多く、岩場・鎖場の危険度が増しそうな雰囲気でした。
簡単な鎖を超えて進むと白雲山のシンボルである「大の字」へ向かう10mほどの鎖場が登場。ザックをデポして登り終えると、眺望が良く、しばし周囲を見渡します。そこにヘルメットを装着した年配の男性が「赤城山と同程度と思って来てみたが、このような感じ(鎖場)が続くのですか?」と山友さんに確認していました。山友さんが「この先はもっと凄いですよ」と返答すると「ここで諦めます」とポツリ。この先はどうなるのだろうと?不安になってきました。
大の字の鎖場から戻り、さらに急登を進むと辻に到着。ここは、奥の院と中間道・第一見晴との分岐点ですが、もちろん奥の院方面へ。その後、簡単な鎖場や岩場を登ると、奥の院に到着。
そして奥の院右横には、ルンゼ内直立4連30m鎖が登場。高度感はありますが、ステップ、ホールドが結構あり、岩肌が濡れていること以外は特に問題ありませんでした。
先に進むと、7m外傾鎖が登場。ここもステップが切ってあるので、難しくありませんでした。その後、簡単な鎖場と岩場を登って見晴に到着。名前の通り、眺望は良かったです。
先を進むと、ビビリ岩の直立2m3連鎖が登場。ホールド、ステップがありますが、鎖を離せばサヨウナラのため、初めトラバース気味に進んでから登りに移る部分で鎖を掴むまではヒヤヒヤしました。鎖をガッチリ掴んでクリア。
ビビリ岩からは、中間道側の断崖絶壁を進むと玉石。ここから一旦降下して登り返し、大のぞきに到着。大のぞきからの下りは2段になっていて、10m2本の鎖を下ると滑り台状30m鎖の登場。この鎖が長く、腕の筋力を無駄に使用しないために靴裏のフリクションを効かせ、懸垂下降の応用スタイル?で バランスよくきれいに降下するのがポイントのようです。先行する山友さんの姿勢を頭に刻み込みましたが、しかし、そこは藪岩魂初心者。そんな鎖場の基本を逸脱する姿勢をとったことはなく、やはり怖さからか腰が引けてしまい、結果として余計な腕の筋力を使ってしまいました。
この時点で、ここよりも難易度が高い「鷹戻し」が不安になってしまいました。私でこれなら、kazuruさんは筋力がもたないかもしれない。無理はしないで、途中でエスケープしてほしい。
さらに下って、地図ではキレットと書いてある鞍部に到着。その後樹林帯の急登を登り返して、天狗岩に到着。ここで少し休憩。山友さんに「どうだい?だいぶ慣れてきただろう?そのうち病み付きになるよ」と声をかけられても、苦笑いするしかなかったです。
天狗岩からは再び樹林帯を下り、中間道・タルワキ沢出合への分岐点となるタルワキ沢のコルに到着。ここでkazuruさんに意思確認すると「もう少し頑張れそう」とのことだったので、先に進みます。そして再び樹林帯の急登を終えると、表妙義の最高点である相馬岳に到着。ここでも少し休憩しました。
相馬岳からの下りは結構急で、滑りやすいのに鎖はありません。鎖が必要と思われる箇所があり、少々厄介でした。
国民宿舎分岐に到着し、急斜面をさらに下ります。途中には30m鎖が登場しますが、特に難しくはありませんでした。ただ、だいぶ腕の筋力が疲れてきていることを実感しました。ここを下ってバラ尾根に突入。この付近の登山道は崩壊している部分があり、注意が必要です。
岩のトンネルを潜ってバラ尾根のピークに到着。ここで昼食にしました。昼食時も心休まることはなく、腕をマッサージしました。
昼食後、少し進んで中間道との分岐である堀切に到着。ソロの男性が地図を確認していました。鷹戻しまでの最後のエスケープポイントのため、kazuruさんに意思確認すると「頑張る」とのこと。このやり取りを聞いていた男性が「どこから登ってきたのですか?」と尋ねてきたので、「妙義神社です」と返すと「同じですね。ゆっくり行きますので、先をどうぞ」と道を譲られました。その割にはずっと私たちの後を離れずに着いてこられたので、初めてで不安なのかな?と思いました。
狭いトラバースである8m外傾鎖を超えると、おわん内壁のような鎖トラバースが登場。そんなに危険には見えませんでしたが、岩が濡れていて危険らしく、山友さんの進み方を真似してクリア。
女坂分岐と国民宿舎分岐点を通過して、いよいよ鎖と梯子を合わせて60mの鷹戻しに挑戦です。
鷹戻し最初の鎖場は、簡単そうに見えましたが、ハングぎみなので腕力で登ります。鎖場を終えると梯子が登場。この梯子が掴みにくい形状をしていて、握力が低下している状態ではさらに厄介でした。梯子を終えて左にトラバースすると、鎖場直下の狭いテラスに出ます。「スリップ注意 鎖を離すな」との注意書きがあり、嫌でも緊張感を高めてくれました。ここで、kazuruさんがお守りとしてヌンチャクを装着。山友さんに簡単に使用方法を教えていただいていました。一方、「kenboさんは使わないよね」と私は無し……。 山友さんの登り方をじっくりと見て、イメージトレーニングを完了してから取り付きました。
鷹戻しの鎖の1段目は、つま先が乗せられるほどの小さなフットホールドを見つけて、そこを利用して腕力で身体を引き上げ、そのまま左側にトラバースします。このトラバースをするときに身体が振られてスリップしてしまい、少し宙づり状態に。とにかく鎖を離さずに体勢を立て直し、助かった安心感と滑落の恐怖で立ち往生していると、「どうした?ジャンダルムに行くんだろう?」と上方から山友さんがスパルタ気味に励ましの声をかけてきます。何とかテラスに到着して呼吸を整えます。鷹戻しならぬkenbo戻しにならなくて良かった。
2段目は短めで、ここを登ると再びテラスに出て、そこで小休止。
そして最後の3段目…。ここまでの腕の疲労と1段目で宙吊りになって余計に筋力を使ったためか途中でバテてしまい、一旦停止したのが大失敗でした。勿論、停止中もガッチリと鎖を握っているため、その分筋力を酷使するわけです。再度腕力で身体を引き上げようとしたところ、腕に力が入らず立ち往生。ダメだ…どうしよう。まだ死にたくはない。頭の中で考えていたことが無意識のうちに「もうダメかもしれない」と口に出たようで、上方から山友さんが「ジャンダルムが待っているぞ!」と再びスパルタ気味に励ましの声をかけてきます。
私もヌンチャクを借りれば良かったと後悔しても仕方がなく、この体勢では腕力の回復を待つよりも疲労していく方が早いので、力尽きる前にリポビタンDのCM「ファイト!一発!」並みに「ウォーッ!」と大声で叫んでクリアすることができました。対するkazuruさんは、慣れないヌンチャクを懸命に駆使しながら叫ぶことなくクリアされました。すごい!
登り終えたら右へトラバースして、鷹戻しの鎖場終了。腕力主体で登るという、これまで経験した中でキツイ鎖場でした。そして、鷹戻しの頭に到着。「ザックが重いから、その分振られるよね」とpi-tiさん。スタート時に楽観的に考えていたことを反省しました。「登りよりも下りの方、特に2段目が大変」と言われるルンゼ内2段25m鎖下りに入る前に、懸命に腕をマッサージしました。
まずは岩の裂け目を跨いで取り付きに到着。1段目からほぼ垂直の岩壁。大のぞき後の下りを思い出し、何とかクリア。
そして運命の2段目。「ここをクリアすることできれば、あとは難しい所はない」との言葉を信じて、太い鎖と細い鎖のうち、握りやすいと感じた細い鎖を選択して下り開始。ハングしている部分を無事に通過した所で少し安心した矢先に身体が振られて、体勢を立て直すために岩肌に足をつけようとしたら「あっ、まずい!」左足が太い鎖の上に乗ってしまい、その鎖がズレて当然バランスを崩し、「ウワァーッ!」と悲鳴を上げながらまたしても宙吊り状態に。
先に下りているはずの山友さんに指示していただくにも先に進まれていてその場におらず、その時に出せた最大限の筋力で身体を左側に移動させてルンゼに挟み込み、楽な体勢は何?と考えて身体をくの字にして突っ張ることに。ここで、モゾモゾと動いていると、左腕にしていた腕時計が外れてコロンコロンと滑落していきました。
くの字のまま筋力の回復を待ち、あとは慎重に下りました。腕時計を回収すると、不思議なことにバンドが切れていません。ん?どのようにして外れたのだろう?そのくらい、不自然な体勢でモゾモゾしていたということでしょうか。
kazuruさんが下る前に、「下が見えないと怖いよね。下から指示してあげる」と先にpi-tiさんが下りてきました。kazuruさんはヌンチャクを駆使して懸命に下ってきますが、筋力が力尽きて立ち往生。pi-tiさんが救助に向かい、私が下から指示していると、上方からドスンッと鈍い音がして、いくつもの小石が落ちてきました。
どうやら堀切でお会いしたソロの方が1段目で滑落したようです。そのすぐ後にkazuruさんがクリアし、pi-tiさんが「ヌンチャクがあるから届けましょうか?」と確認すると「大丈夫です」との返事。先に進まれている山友さんに合流して振り返ると、後続の登山者が寄り添っていました。ただ、その後続の方も下り始めたので、救助を要請したのかな?ということで、気になりながらも先に進むことにしました。
石門への分岐となる最後のエスケープで、かなり疲れ切ったkazuruさんに意思確認。「ここまで来たら、頑張りたい」と仰ります。あと1箇所面倒な部分があるようですが、私も負けていられません。ただ、左腕の筋肉が痙攣を始めたので、昨年の至仏山で団体さんに戴いて以降持参しているエアーサロンパスを吹きかけ、マッサージしながら進みました。
急登を登り返して、金洞山の最高点である東岳に到着。ここからは3段30m鎖。見た目難しそうではありませんでしたが、疲れ切ったkazuruさんと私の顔を見たpi-tiさんが「先に下りて指示してあげるよ」と下りました。ただ、ここは特に問題なく下ることができました。
死亡事故が多いとされるこぶ岩は、四つん這い状態でクリア。そして最後のピーク、中ノ岳に到着。山友さんが「二人とも、初めてなのによく頑張った」「これでジャンダルムに行けるぞ」とお褒めの言葉をかけてくださいましたが、達成感を味わうのは無事に下山してから…ということで、下山開始。垂直に近い鎖場を下りますが、ホールドが結構あって楽でした。
その後は、これまでが嘘のように簡単なルンゼ状の長い鎖場を下り、一般道となる石門分岐に到着。ここからはさらに道が緩やかになり、見晴台でこれまで歩いてきた箇所を振り返り、中之嶽神社に到着。轟岩に登る気力はなく、表妙義縦走を達成できたら買うことにしていた山バッジを茶店で購入。駐車場で車に乗り、市営駐車場まで戻って解散となりました。本来は中間道を歩いて妙義神社まで戻るのでしょうが、今回は体力トレーニングはパスしたく、ちょうど良かったです。
藪岩魂の上級に位置づけられるコース。これまでに積み重ねてきた経験は通用しないに等しく、身も心もボロボロになりました。しかし、危険箇所はそれなりにあれど、体力さえあればなんとかクリア可能な3大キレットや剱岳とは比べものにならない難易度に、凄まじい達成感を味わうことができました。
先行する山友さんの進み方を真似て、「ここをクリアすれば休憩できるぞ」等のアドバイスをいただき、精神的な負担は軽減されました。また、本来は私が担当しなければならないkazuruさんのフォローを全てpi-tiさんにお任せしてしまい、無力さを実感しました。
今回表妙義縦走を達成することができたのは、お二人のおかげです。私たちだけでは、途中でエスケープしていたことでしょう。とんでもない方と知り合ってしまいましたが、これをきっかけとして、藪岩魂の初級くらいは自力でクリアできるようになりたいものです。
ただ、鷹戻しの付近の鎖場の難易度が特に高すぎて、表妙義縦走は上級者コースに位置付けられているのでしょうが、土の上を歩くことができる部分もあります。これと比べれば、西奥縦走の方がやはり難易度が高いような気がしてなりません。もし本当に挑戦するのであれば、慎重に計画しようと思います。
ぴーち
kenboさんに付き合って、自ら望みはしない岩場、鎖場に挑戦したkazuruさんはすごいなと思いました。 今年はジャンダルム怪我なく行ってきてくださいね。
『kenbo戻し』ウケました(^○^)
その他 1名
縦走専門のお二人が、藪と岩山に目覚めましたね!!
ハイグレードハイキングの世界にようこそ\(^o^)/
コメント
この記録に関連する登山ルート
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kenboさんご無沙汰してます。
地図を見るだけでドキドキの妙義山に行ってきましたか! レコの写真を見ただけで興奮してしまいますね。
ここはやはり経験者同行の方が良いんですかね〜、、、でも山容を見るだけても楽しそうなので参考にさせて頂きますね。
今回私たちが登ったコースは、妙義山登山まっぷでは上級登山道に位置付けられています。
上級と言っても、鎖場のほとんどが半端ない危険度です。
私の登山歴2年と少しの中で、それなりに経験を積んできたはずですが、初めて鎖場で恐怖を感じました。
この山域に慣れているpi-tiさんと山友さんのおかげで、ヘロヘロになりながらもクリアできました。
f1019r1012さんもチャレンジされるなら、経験者に同行していただくことをオススメします。
関東ふれあいの道でもある中間道なら、一般登山道なので大丈夫だと思います。
こちらは石門巡りなどで楽しめそうですよ。
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