鳳凰三山(夜叉神峠登山口-御座石鉱泉口)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 2,011m
- 下り
- 2,317m
コースタイム
二日目;南御室小屋5:55-6:50薬師小屋-7:05薬師岳-7:45観音岳-8:45アカヌケ沢の頭-9:05地蔵岳9:20-9:55鳳凰小屋-11:20アイゼン外す-11:55燕頭山-13:40御座石鉱泉15:15-(路線バス)-16:23韮崎駅-19:00自宅
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
御座石鉱泉(青木鉱泉)-韮崎駅のバスは、便が少ないので、山梨中央交通HPで事前確認をお勧めします。 量登山口共に、自家用車の駐車場有り。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
取り立てて危険箇所はありません。この時期トレースもしっかりしており、雪も適度に締まっています。 地蔵岳のオベリスクを登るには、腕力?及びクレッターシューが必要?(ホールドが有りません) 尚、賽の河原からオベリスク直下迄は、短いが急斜面なので、滑落防止にアイゼンとピッケルが有った方が良いでしょう。(若し、滑落しても自然に止まる?かもしれないが、下の方は岩で結構なケガになりそうです。) 夜叉神峠から杖立峠迄は雪はそれ程ありませんが、融雪が凍って非常に滑りやすくアイゼンが有効です。(アイゼン無しで登っている人も居ましたが、やはり苦労しており、アイゼンを履いたこちらは、難なく追い抜く事が出来ました。) 今回は、ピッケルは持参しませんでしたが、天候や雪の表面の状況も変わるので、携行した方が良いのではないでしょうか。(感想コーナの私の大失敗を参照下さい。) アイゼン、ストックは使い勝手がありました。 |
写真
感想
楽に行ける雪のある山を探していたら、鳳凰三山が見つかった。
Netで調べると、日帰りの人が多そうだが、のんびりと景色を楽しむ事にして、一泊二日にした。
夜叉神峠登山口からのピストンでは、面白くないので御座石鉱泉に抜けることにしたので、結果的に山行再開してから初めて電車を利用する山行になった。
一日目;
自由席に少し早めに並んだが、新宿発7:00あずさ一号は思いの外空いていた。
甲府駅9:00発のバス迄30分以上あり、待っているのは退屈で結構寒い。
バスの乗客は16名程。ハサミを入れる乗車券が懐かしい。女性の車掌さんが中年であることを除けば、車掌の腰に付けた巾着の様な黒いバックといい、高校時代のバス通学の車内を思い出させる。
夜叉神峠登山口には、結構沢山の登山者が居た。新緑の周囲の山を見ながらゆっくり準備をしていると、何かここに見覚えが有るような気がする。当時はこまめに記録を取っていなかったが、1965.4月の仙丈岳か、1967.4月の白根三山縦走時にこの付近から広河原に入ったのかもしれない。(フィルム時代は枚数に限りがあり、計算しながら写真を撮って居たのに、今はタイムスタンプ等Exif情報も有るし、超便利。ついつい、何時も一日辺り200枚程度の撮影になってしまう)
最後にのんびり出発。途中写真撮影に来たらしい女性を追い越す。未だ花は少ない。
夜叉神峠には、沢山の人が居た。写真だけ撮って直ぐに出発。暫くして残雪があり、次第に登山道は暖かい日に熔けた雪が固まり、凍った道となって非常に滑る。
しかし、アイゼンを付けると良く効き、快調に上れる。
杖立峠先の日影道を暫く上れば、木々の背丈も小さくなり、陽の光を一杯に浴びながら、非常に気持ちの良い歩行となる。
天気も良く、時間も早いので苺平から辻山に寄ってみることにした。トレースは無いが、雪の表面は少しクラフトしており、苦労しないで歩ける。
辻山頂上は素晴らしい展望。南アルプスが指呼の間に見え、目を転ずれば薬師岳も直ぐそこに見える。
贅沢な景色を一人だけで楽しみ、誰の足跡もない雪原を南御室小屋方面へゆっくり下る。
小屋の少し手前に”携帯電話が繋がる”旨の表示が有ったので、家族に予定通りのメールを送信する。(小屋からはau、ボータフォン共に通話不能だった)
小屋前でビールを飲みながら、日向ぼっこ。至福の時間。
宿泊者は自分を入れて男性単独3人と、夫婦一組。
二日目;
アイゼンが気持ちよく効き、寒いのに元気に囀る小鳥の声を聞きながら砂払岳へ。視界が一気に開け、朝焼けに染まる南アが美しい。
薬師小屋は煙が出て営業していたが、未だ周囲の雪は屋根まである。
薬師岳迄は、子供のように出来るだけ北岳側に寄り、誰も歩いていないところを歩く。
薬師岳頂上の表示が有る所よりも、近くのオベリスクの方が断然高いので、迷わず寄り道する。
薬師岳から、観音岳への稜線は、無風快晴で楽しい散策道。思わず鼻歌も出そう。
薬師岳を過ぎて直ぐに、早くも地蔵ケ岳から戻って来た、埼玉の中学教師(昨夜小屋で一緒だった)と遇い、ポーズをつけて何枚かの写真を撮って頂いた。
観音岳を過ぎてアカヌケの頭との鞍部手前で大失敗。
下りながら写真を撮ろうと、カメラに気を取られて居るときに、尻セード跡の凸凹にアイゼンが引っかかり、転倒してしまった。
姿勢を立て直し”停止”と思ったが、ピッケルを持って来なかったのだった。ストックでは直ぐに停止も出来ず、日影で未だ緩んでいない凍った雪の上を10m弱滑り、小さな木を使って漸く停止。
30mも行けば尻セードも止まっている場所だったが、油断していた。登山中は終始首に下げている一眼デジカメの具合を確認しながら、猛省 !!。
幸いカメラも、レンズも大丈夫そうで、予備カメラを出さないで済んだ。
稜線で、ノンビリしすぎて油断があった。
一寸気分が落ち込んだため、アカヌケの頭への登り返しは疲れてしまった。
賽の河原への下りで、登ってくるパーティに遇った。
荷物をデポし、オベリスク迄行って見たが、短いものの結構勾配がきつい。さっきの反省でゆっくり確実にアイゼンを効かせて登る。
オベリスク直下まで行って、残念ながら自分にはてっぺんまで登れないことが判明した。大きな二つの岩の間にフィックスロープが垂れ下がっているが、ホールドが無い。クレッターシューを履いた若い男性2人が、ごぼうで登っていたが、良く靴を持ってきたものと関心した。
残念ながら若い頃のような腕力はなく、諦めて下ることにした。(ちなみに、賽の河原に地蔵ケ岳の表示有り)
賽の河原からダケカンバの林の中を強引に下る。直ぐにシラビソ林の中に入り、トレースを踏んで行くが、雪が緩んでいて、しょっちゅうもぐる。
鳳凰小屋は寝具の日干しの真っ最中だった。ついでに宿のご主人も日向ぼっこを決め込んでいた。小屋は未だ8割り方雪の下で、登山道は堀上げた”がんぎ”の様な所を通る。
ここの水はものすごく豊富で、少し補充させて頂いた。
下ってきた地蔵ケ岳や観音岳を振り返り振り返り、写真を撮りながら下る。
2216mピーク付近でアイゼンを外す。(この後も、1600m付近まで所々で登山道が凍っている部分があった。)
急勾配の下りが続き、いい加減に飽きた頃に、御座石鉱泉の屋根が見えてきてほっと安心。
どういう訳か、コースタイムで予定していた時間よりずいぶん早く着いてしまった。コースタイムが間違っているのではないかな?
しかし、一本前のバス迄は30分以上有る。御座石温泉の玄関を叩き、缶ビールを購入(なんと南御室小屋と同じ値段にビックリ)。”温泉に入って行ったら !”と誘われたが、入浴後に又汚れた下着を着るのが嫌なので、誘惑に負けず、バス停前の広場で時間を過ごす。
裸足になり、日光浴をしながらの缶ビールは格別。
韮崎へ向かうバスの車中から、逆光の中に鳳凰三山が見え隠れし、思わずシャッターを押す。
韮崎駅で缶ビールを購入し、あずさに乗車。程ほどの混み具合だったので、一座席を占有出来、ビールを飲みながら200枚弱の写真を眺める。
今回の山行は天気に恵まれ、43年前同じ時期に登っていた白根三山を外から眺めることが出来て最高であった。(いくつかの反省点はあるが・・・)
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