快晴の宝剣岳・木曽駒ヶ岳
- GPS
- 04:03
- 距離
- 4.6km
- 登り
- 541m
- 下り
- 537m
コースタイム
- 山行
- 2:57
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 3:54
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
今回、みなさんが7時20分ごろバス停に並び始めたので、遅れないようすぐに並びました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
雪の状態が、粉雪・アイスバーン・もなかと、各種楽しめます。その分、アイゼンやピッケルをうまく使いこなさないと怖いです。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
行動食
飲料
水筒(保温性)
GPS
携帯
時計
サングラス
|
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感想
死ぬかと思いました(笑)
ソロで宝剣岳へ登りたい人、やめたほうがいいと思います。ダブルアックスなら多少マシでしょうが、ビレイを取れない以上、命を危険にさらすことになるので。ロープでしっかりビレイできるパーティじゃないと危険かなと思います。自分が登っておいてアレですが。
話は最初に戻りまして…西穂高岳のあと、余裕があったら木曽駒ヶ岳へも行こうと思っていました。日帰りで西穂登頂できたので、車中泊でひと晩過ごした後に木曽駒へ。途中のPAで寝袋に包まって寝ましたが、寒くて何度か目が覚めました。使用したのはイスカAir450x + サーモライトリアクター。クルマの温度計で−8度でした。エンジンは切っていたのですが、フロントガラスの内側が凍っていました。人体って、意外と蒸気を出すんだなぁと妙に感心。それはさておき、寝袋ダウンのロフトが薄くなったところ(例えば、身体を丸めて寝たときの腰の部分)とかが寒くなるので、そこをケアすれば快眠できるのかも。薄着だったのもNGでした。
さて、金曜につづき土曜も快晴という情報を得たので、交通費の節約もかねて行ってきました木曽駒ヶ岳。こんなことをいうと怒られそうですが、メインは宝剣岳で、木曽駒はおまけくらいに考えていました。前日に西穂への登頂成功もあり、宝剣岳なんて余裕だろ、とこの時点では高を括っていました。
登山届を出すときの、係員との会話。
係「どこ登るの?」
私「宝剣岳ですが。」
係「ザイルは?」
私「ないです」
係「1人?」
私「はい」
係「悪いこと言わないからヤメときな。」
係「山頂は雨も降ったし、アイスバーンだよ。」
私「…。とりあえず、状況を見てきますよ。」
係「経験があってもヤメときな。この前も滑落事故があったんだ。」
と脅されまくりでした。大げさだなー、どうせ大したことないんだろ、と思っていましたが、あとで泣きを見るハメに。
バスに並んでいる間、他の人の装備を見ていたのですが、雪山を始めたばっかりの人と、ガチのクライマーっぽい人で分かれていて、もしや?と不安にさせます。スノーバーとか持ってるし。まぁ、この時は登れると気軽に思っていたのです。
千畳敷カールから乗越浄土への登り。ピッケルを使う人の多いこと。ていうか、みんなピッケルが長い! ぱっと見で70センチはありそうでした。自分は50センチなので、トレッキングポールで登りましたが、トレポ使っている人は自分を含めて3人だったような。あとはみんなピッケル。もしや長いピッケルは千畳敷カール用?
木曽駒ヶ岳と中岳だけなら、千畳敷カールから乗越浄土の登り以外、危険個所はなさそうでした。たまたまかもしれませんが、雪もキュッキュッといい感じでアイゼンもよく効きます。まずは、中岳・木曽駒ヶ岳と登って、いよいよメイン?の宝剣岳へ。
トレースもあるし、すでに登っている人もいるし、楽勝かもね。なんて気軽に行ったのが間違いでした。急登・アイスバーンで、取り付きから山頂まで気を抜けません。特に、取り付きからしばらくのトラバースは、いい感じのアイスバーンで、刺さるのはピッケルのピック部分とアイゼンの前爪のみ。もしミスをしたら奈落の底へまっしぐら。間違いなくイチコロ。
…とんでもないところに来てしまった。というのが登り始めの感想。素直に引き返せばいいんでしょうけど、ここまできたら行くしかない、というよくあるパターン。まずピッケルをしっかりと刺して動かないことを確認し、前爪を上に刺しなおす、両足がしっかり刺さっているのを確認してピッケルを抜き、上部に刺しなおす、の繰り返しで登りました。生きた心地がしなかったのは言うまでもありません。何しろ、ミスすれば滑落、自分の命をつないでいるのは、ピッケルのピックとアイゼンの前爪という状態なのですから。これこそガチの3点支持? いやいや、アイスクライミングでビレイなし、しかもシングルアックスという笑えない状況です。
雪質も結構変化していて、粉雪っぽくて、蹴りこめば靴の前部分が入るところと、アイスバーンで爪しか刺さらないところがありました。取り付きのトラバース始め部分と山頂付近が粉雪っぽかったような。雪質によりピッケルもピックとスピッツェを使い分けましたが、怖かったのはピックがアイス部分で足元が粉雪という状況。しかも斜面が急で体勢が不安定ということが多々ありました。
山頂では、3人のパーティ(男性2人・女性1人)がロープを出して登っていました。このかたたちに写真を撮って頂いたあと、ソロの自分は邪魔にならないよう先に降りましたが、3人とも無事に下山できたのかな…。やっぱりこういうところはロープがないと厳しいなと、改めて実感しました。
何とか安全な場所まで降りたとき、やっと生き延びた、と思いました。今こうしてレコを書いているのが不思議なくらい。ショボい話で恐縮ですが、バス・ロープウェイと駐車場で4,500円も掛かっているし、天気もいいし、なんとしても登らないと…という遭難あるあるパターンにはまってしまいました。死んでもおかしくない状況だったし、ムチャは良くないですね(笑)
nyajilaさま
こんばんは。先行三人組で登っていたj-sumiです。
良い写真撮れてよかったですね。私たちメンバーでの撮影で
お役にたてていたら良かったです。
、、、やっぱり、微妙なところは、複数でロープを出した方が
時間はかかりますがいいですよ。
では、次回お会いできたら。。。
j-sumi
j-sumiさん、こんばんは!
無事に下山されたようで、なによりです。
山頂ではお気遣い頂き、写真まで撮って頂いて、ありがとうございました。おかげさまでいい記念になりました。
やはりビレイヤーがいないと怖いですね。ミスしたら確保されないのは、心臓に悪いです(笑)
またどこかでお会いしましょう!
nyajilaさんが宝剣岳に登っている様子を下から眺めていました。
宝剣山荘までついたところ、宝剣岳を眺めると山頂に向かう姿が...
山頂直下にステップができているのも見えたので、ひょっとしたら行けるか?
と、思い途中まで登って、思ったより堅い雪面の感触、
無理をせず諦めました。
下からnyajilaさんが登っている様子をしばらく拝見し、山頂に姿を消していくのを見届け、名残惜しくもありましたが撤退。
レコを拝見して、改めて無理をしないで良かったと思いました。
次は無雪期にチャレンジしてみることにします。
ARAQさん、こんにちは!
僕も同じく、他の方が登っているのを見て『行ける!』と思い、突っ込んでしまいました。しかも山頂直下のステップがよく見えたので、簡単かも?と勘違いしました(笑)
無雪期の宝剣岳は登ったことないのですが、他の方のレコだと日本一滑落事故が起きているとか(本当かな?!) 滑落しなかったのが不思議なくらいのアイスバーン、撤退が正解だと思います。
プロフィール拝見しましたが、あと少しで3,000峰制覇ですね。夏冬に限らず、お気をつけて。またどこかの山でお会いしましょう!
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