冬の快晴の愛宕山(iOSアプリSkyWalkingでGPSログ取得)
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- GPS
- 07:39
- 距離
- 16.3km
- 登り
- 1,143m
- 下り
- 1,159m
コースタイム
- 山行
- 6:04
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 7:39
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り:JR嵯峨野線 保津峡駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に問題なし。 |
写真
装備
個人装備 |
ストーブ
Escape Bivvy
エマージェントシート
クマよけ鈴
非常用笛
携帯トイレキット
ゴミ袋
着替え用Tシャツ
プラティパス
Tシャツ
ソフトシェル
クライミング用パンツ
靴下
雨具
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
レジャーシート
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
保険証
タオル
ストック
登山靴
帽子
iPhone6
モバイルバッテリー
SkyWalking(登山用GPSロガーiOSアプリ)
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感想
新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
昨年3月に公開した登山用GPSロギングiOSアプリ「SkyWalking」ですが、先日最新となるversion 1.10 をApp Storeにて公開し、非常に多くの方に利用されておりまして、開発者として嬉しい限りです。アプリ開発者として遭難や防災という分野で何ができるかという問いに対する私なりのひとつの回答がiOSアプリ「SkyWalking」の開発なんですが、同時に「山での道迷いを少しでも防ぐ!」ということへの責任も感じつつあるこの頃です。
2017年は、もっと山に登る!そう決意し、ブランクを取り戻すべく、トレーニングも兼ねて愛宕山に行ってきました。昨年はボルダリングジムとSkyWalkingの開発と子育てに熱中してしまい、ほとんど山に行ってない年になってしまいました。開発に打ち込んだおかげで、SkyWalking は、国土地理院の防災アプリ賞を受賞することができたわけですが、
国土地理院防災アプリ賞の詳細
http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/bousai-app-2016.html
SkyWalking の開発もだいぶ良い感じになってきましたので、今年はSkyWalking をもっともっと実際の山行で使うべく、山に出かけようと決意。山を歩くための体力が落ちているだろうと思い、リハビリと初詣も兼ねて、今回愛宕山を選びました。実に1年3ヶ月ぶりの愛宕山登山となりました。
開発者である私流のSkyWalking の使い方をご紹介しながら、今回の山行について書きたいと思います。
今回のルートはいろいろ検討した結果、JR保津峡駅から荒神峠を通って、水尾の分かれの手前で表参道に合流するコースを選択しました。歩いて気持ちの良いコースではありますが、荒神峠から先にキツい急登があり、己の体力がどの程度か知るには良いコースです。
JR保津峡駅で下車し、SkyWalkingを起動。必要な設定を行い、GPSロギングを開始。マップ上で記録中のルートが表示されていることを確認します。スタート地点の標高は約70m。取り付きからいきなりの急登です。時間が早いためか、他に登山者は見当たりません。次第に高度を上げていきながら進んでいくと、東の山の稜線から太陽が昇ってきました。まだうっすらと宇宙の気配が残る夜明けの青い空を背景に、陽の光がこれから目指す愛宕山全体を赤く照らしだしました。こうして見ると、愛宕山は登り甲斐のある良い山ですね。今日は、穏やかで風もほとんどなく、冬の快晴に恵まれそうです。いつぞやか、以前の山行で積雪があったときに、シカ数頭を見かけたときのことを思い出しました。
まだ薄暗い荒神峠に到着。SkyWalkingを見ると、登山開始から60分で、標高380m。私にしては、良いペースです。ここから標高500mまで急登を登らなければなりません。息が切れますが、どうにか無事に登りきって表参道と合流。表参道はメジャーなコースなので、既に数名の登山者の方がおられました。
水尾の分かれ付近から右に表参道を外れて、愛宕山ホテル跡地とケーブル愛宕駅跡に行ってみることにしました。これらは昭和初期に作られ、戦中に閉鎖されて以降放置された遺構で、歴史が好きな私のお気に入りの場所でもあります。ケーブル愛宕駅廃墟の屋上に上がってみると眼下に雲海が見えました。いつ崩れてもおかしくないほど風化が進んでいますので、廃墟に近づく場合は、ご注意ください。わかめスープとおにぎりで朝食をとり、一休み。さすが愛宕山、怠けていたわけではありませんが、久しぶりの登山者の足腰には十分に堪えます。
山頂の愛宕神社を目指して、登山再開。黒門を抜けると、そこは愛宕神社総本山の境内です。保津峡駅を出発しておよそ3時間。私にしては良いペースで、山頂まで登れました。2015年9月以来、1年3ヶ月ぶりに参拝する愛宕神社です。遭難者情報の張り紙を見かけました。残された家族のことを考えると胸が痛みます。以前よく登山していた比良山地での遭難者情報の張り紙は、それなりに見かけるのですが、京都市民にとって身近な愛宕山でも遭難事故は起きるということをあらためて認識しました。SkyWalking を使えば絶対に安全とは言えませんけども、このスマートフォンの時代、地理空間情報の活用という点で言えば、登山用に開発されたGPSロギングアプリというのは、遭難リスクを軽減できる重要なツールになりえると、アプリ開発者の私は思っています。ただみなさんがスマートフォンを持っているわけではありませんし、高齢者となるとなおさらスマートフォンにアプリをインストールして、GPSで現在位置を確認してログを取って... といったことは敷居が高いのではと思います(今どきの高齢者はそうでもないのかもしれませんが)。最終的には自己責任で各々が遭難しないためにどうすべきか、自分のこととして知識と経験を身に付けたり考える必要があると思います。十分に注意しても、運が悪ければ遭難して命を落とすのが、山です。最近マンガ「岳」を読みましたが、登山というのがいかにリスクの高いものか、山に入る人みんなが認識すべきことなんだなと思いました。
さて、お久しぶりに訪れた愛宕神社本殿で、お参りしました。お気に入りの本殿の狛犬たちにも会うことができました。そしてなんと、愛宕神社がツイッターを始めたとの張り紙が!ついにここにもSNSの波が押し寄せてきたのか(笑)。山頂付近の積雪や凍結などの様子も発信してくれるとのことで、登山者・参拝者にはありがたいですね。さっそくフォローしておきました。
https://twitter.com/atagojinjya
SkyWalking で、参考ルートのGPXを複数表示し、どの下山ルートを使うか考えました。ここから先、竜ヶ岳方面に向かうのは、さすがに体力的に厳しいので、今回は月輪寺経由で清滝へ下山するルートを使うことにしました。山頂直下の展望広場に行くと、素晴らしい景色が広がっていました。薄い雲の下に京都市街地と桂川、そして雲の上にはるか遠くの高い峰々が顔を出していました。この日は天気に恵まれました。
月輪寺に立ち寄ると、2012年のゲリラ豪雨による土砂崩れの爪痕が残っていました。以前住職にコーヒーをごちそうになりながらいろいろ興味深いお話をうかがったことを思い出し、復興の力になれるよう少しばかりですが、いくらか寄付を置いていきました。月輪寺は歴史のある古刹です。もしこの文章をお読みの方で月輪寺を訪れることがありましたら、復興に力を貸してあげてください。この後空也の滝にも立ち寄り、清滝から保津峡駅まで歩き、出発地点の保津峡駅に戻ってきました。山行終了時に忘れないようにSkyWalking のGPSログ記録を停止し、ログデータをトラックデータとしてアプリ内に保存します。
トラックデータを見ることで、さまざまなことが分かります。有料版の機能になりますが、トラックデータをGPXファイルに変換して出力することで、ヤマレコの山行記録としてアップロードすることができます。移動距離17.5km、行動時間7時間40分、累積標高登り1203m、下り1178mの山行となりました。
SkyWalking について補足ですが、私の個人プロジェクトで開発している登山用GPSロギングアプリで、iOS端末(iPhone, iPadですね)で利用できます。Android版はありません。SkyWalkingの詳しい使い方などは、下記のオフィシャルサイトをご覧いただくことにして、一言で言いますと、ネットに接続できない山岳地帯での道迷いを防止することを目的として開発を続けているアプリです。そのためのさまざまな機能を備えております。もしご興味がありましたら、ぜひ使ってみてください。機能制限版は無料で利用できます。もし気に入っていただければ、有料版にアップデートすることもご検討ください。
SkyWalking オフィシャルサイト
http://deepkick.com/skywalking/
私は、SkyWalking を使ってGPSロギングを楽しんでおりますが、完璧な動作を保証しているアプリではありません。単なる道具ですので、壊れることもあれば、使い方や条件次第では、期待どおりに動かない可能性もあります。ご利用については自己の判断の下でお願いいたします。ご利用される場合は、バッテリー切れを起こさないためにも、充電用のモバイルバッテリーは必ず持っていくようにしましょう。ご質問やご意見などがありましたら、こちらのコメント欄などで直接私までお知らせいただけますと幸いです。多くの方に使っていただき、より使いやすいアプリとして完成度を高めていければと思います。
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