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Yamareco

記録ID: 113697
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

西穂高岳北西尾根〜西穂高 及び 千石尾根〜西穂高岳(独標)

1983年01月12日(水) ~ 1983年01月15日(土)
 - 拍手
n-yokoyama その他10人
GPS
80:00
距離
5.9km
登り
582m
下り
589m

コースタイム

【1月12日】上野駅20:53発(急行能登号)乗車

【1月13日】4:50富山駅4:52〜6:14神岡駅6:25〜(バス)〜7:20新穂高温泉9:0〜ロープウェイ〜9:40西穂高口10:08〜西穂山荘BC14:20

【1月14日】BC7:20〜10:20独標11:25〜12:25BC

【1月15日】BC7:00〜8:30西穂口9:00〜ロープウェイ〜11:00新穂高温泉〜13:00高山駅
天候 【1月13日天候:風雪強し視界ほとんどなし】

【1月12日天候:曇り〜雪】
アクセス
利用交通機関:
電車 タクシー
【1月12日】上野駅20:53発(急行能登号)乗車

【1月13日】4:50富山駅4:52〜6:14神岡駅6:25〜(バス)〜7:20新穂高温泉9:0〜ロープウェイ〜9:40西穂高口

【1月15日】BC7:00〜8:30西穂口9:00〜ロープウェイ〜11:00新穂高温泉〜13:00高山駅
コース状況/
危険箇所等
【1月12日】上野駅20:53発(急行能登号)乗車

【1月13日】4:50富山駅4:52〜6:14神岡駅6:25〜(バス)〜7:20新穂高温泉9:0〜ロープウェイ〜9:40西穂高口10:08〜西穂山荘BC14:20

【1月14日】BC7:20〜10:20独標11:25〜12:25BC

【1月15日】BC7:00〜8:30西穂口9:00〜ロープウェイ〜11:00新穂高温泉〜13:00高山駅

感想

【1月13日天候:曇り〜風雪強し】
 富山駅で神岡線に乗り換え終点神岡駅へ、さらにバスを乗り継ぎ新穂高温泉に7時20分着。ロープウェイ駅で朝食を摂る。さすが奥飛騨!売店のおばちゃんがお茶を入れてくれる。ロープウェイを二つ乗り継ぎ10時08分西穂口に到着。東京から13時間ほどかかり、やっと登山口に降り立つ。支度後、処女雪へ第一歩を踏みだすが腰までのラッセルである。樹林帯の中、ルートを間違いながらも30〜40分進むと、2人パーティが下山してくる。「しめた!ラッセルが助かる!」と思ったが、とんでもない。相手はツボ足、我々ワカン。ツボ足の足跡は良いが少しでも外すと腰まで潜る。2人パーティの一人は西穂山荘の方で帰り道が楽と喜んでいた。もう一人は、2〜3日前の好天日にスキーの軽装で山荘まで登って風雪に閉じ込められたとの事である。約4時間程のラッセルで西穂山荘に着く。幕地には我々の他1張のテントのみである。ここ2〜3日の積雪が多く、午後からも風雪強くA隊(西穂高岳北西尾根)の行動が気になりつつも早めにシュラフに潜り込む。

【1月14日天候:曇り〜雪】
 BC7時20分出発。山荘上部の稜線に出ると飛騨側からの強風で体が痛い(氷点下の稜線では寒さを痛さで感じる)が、登山道は雪が飛ばされ夏道通しに進む。途中数回耐風姿勢で独標下へ、ザイルを2P伸ばし独標へ、待つこと数十分ガスの中から1人・・・3人・・・もしやA隊では?・・・・5人。ヤホ〜ホイ!。ヤホ〜ホイ!のコール。A・B隊10名が独標に集う。北西隊の面々、顔中氷だらけ、この登攀の厳しさを物語っている。挨拶も程々にしBCへ下る。
西穂山荘BC12時25分着。合宿最後の夜を心行くまで美酒に酔いしれ夜遅くまで語り合う。

【1月15日天候:雪】
 BC撤収後7時に下山開始。さすが10名の大部隊、下山のラッセル何のその、1時間半位でロープウェイ西穂口に着く。始発に乗り山麓へ、新穂高温泉で汗を流しバスで高山で出て郷土料理に舌鼓を打って名古屋回りで帰京する。



※【西穂高岳北西尾根からの報告】

【1月10日天候:雪】
 7時20分新穂高温泉着。積雪は10〜20Cmローピウェイ近くのホテルの軒先で身支度、雪のちらつく左俣林道を歩き出す。途中、穂高平避難小屋にて大休止。それぞれ軽く朝食を済ませたようだが、私はしっかり食べた。横山夫人より差し入れられたお握りトータルで7個平らげた。この辺りから積雪30Cm以上となり、いよいよ北西尾根取り付きの柳谷橋へ。ここでワカンを付けたが当初の予想に反し積雪は少なかった。かなりきついラッセルを予想していたが、ヤブ漕ぎの連続でワカンからアイゼン、アイゼンからワカン併用で登る。
 15時30分、幕営地に適した場所を見つける。(標高2,200m)楽しい夕食は雑炊。19時30分シュラフに入るが中々眠れずいびきを掻いている人が羨ましく思った。

【1月11日天候:曇り〜晴れ】
 4時起床。力ラーメン。外は曇り空、まあまあの天候。6時50分出発。
昨日と打って変わってラッセルとなった。昨夜の新雪も30Cmはあるだろうか、やはり山に来たのである。第一ドーム直下の樹林帯を抜けるまでのラッセルのきつい事。森林限界でゼルバンを付ける。ザイルパートナーは、浅倉〜大成、田中〜渡辺〜清水、スタカット・コンテで進む。昼頃に第一ドーム着。朝からの曇り空も晴れ渡り雪煙の中チラチラと涸沢岳、天狗の頭、西穂岳山頂が見え隠れしている。天候も良くコル兇料蕕使根上にエスパースを張る。17時にテント設営終了。夕食はカレーであった。

【1月12日天候:吹雪〜晴れ】
5時起床。食事は雑炊。外は吹雪。積雪50Cm〜100Cm位。天気図を取りながら様子を見る。
10時30分出発。田中、朝倉がルート確認で先発。スタカットとコンテを繰り返す。15時38分西穂高岳山頂。天候快晴なれど風強し。一人でバンザイを叫ぶ。頂上直下で幕営。星空が素晴らしい。

【1月13日天候:吹雪】
6時起床。吹雪のため、天気図を取りながら様子を見る。天候はこれ以上良くならないと判断から撤収し出発。40分程稜線上を進むがルートが分からず20分程度検討するが今朝の幕地まで引き返す。
 強風下でのテント設営は大変な作業となった。全員が顔面真っ白、眉毛・まつ毛に氷がへばり付き下界では想像が出来ない形相だ。

【1月14日天候:ガス〜雪】
 5時起床。真夜中に風が一旦止んだが又、強風。しかし、昨日より天候は良さそうだ。テント撤収時に独標からその先への稜線が雪煙の向こうに見え隠れするのに一同感激。ザイルオーダーは今まで通り、独標まで幾つかのピークを越えた時、先方に人影あり、手を振ると先方も降り返す。「あれはB隊?」と思ったが赤の他人。その直後、独標に1人、2人・・・5人。コールが返る。あ〜涙々。独標に10名集まりカメラに収まる。ここからは特に危険も少なく、和気合いあいに下る。お昼過ぎに西穂山荘の幕地着。
 夕食に酒が出されたが、私1人だけ乱れてしまった。謝々。

【1月15日天候:雪】
 3時40分起床。私を含めて数人は殆ど酩酊状態であるが、順調に下山する。
  
 (記:渡辺)











 

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