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Yamareco

記録ID: 1146766
全員に公開
ハイキング
日光・那須・筑波

【三峯五禅頂の道Α枴臣魯僚鼻三ツ根之宿・行者ノ宿 (と男嶽取付)

2017年05月20日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
09:27
距離
28.2km
登り
1,094m
下り
1,082m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:30
休憩
0:54
合計
9:24
距離 28.2km 登り 1,102m 下り 1,094m
7:29
27
7:56
7:59
28
8:27
68
9:35
9:41
195
12:56
13:06
84
14:30
13
14:43
14:55
50
15:45
16:05
38
16:51
2
16:53
ゴール地点
これは池田正夫『全踏査 日光修験 三峯五禅頂の道』(随想舎 2009年刊行)の記述を辿るシリーズ山行です。
池田氏が踏査の手掛かりとされた主な古文書は以下の通り。
  冬峯『冬峯手鑑』
  華供峯『華供峯副大宿手日記』
  夏峯『補陀洛順峯入峯次第私記』
  五禅頂『禅頂先達秘密記(善如寺沙門大輪坊厳因)』
いづれも『日光市史史料編』を底本とされているようです。


平地ノ宿・三ツ根之宿・行者ノ宿(いづれも夏峯のみ通過)


その他の参考文献
奥村隆志 著『日光四十八滝を歩く』随想舎


shige-ponさんが1年前に歩いたレコが大変参考になりました。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-890437.html


【通過した三角点】
3等「高山3」1667.67m 是30 正常 ICタグ付
  明治41年点の記:上都賀郡日光村町大字日光字高山ハギ平 俗稱高山
  当時の点名は「高山」


高山登頂はオマケ。
往路の西ノ湖 - カクレ滝間で、氾濫原を彷徨していた時間帯があったのですが、ルートが見にくくなるので割愛してあります。
実際の行動距離はこのデータの950m増しとなります。
天候 晴天
過去天気図(気象庁) 2017年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
ファイル
今回の山行のウェイポイントをまとめてみました。
(更新時刻:2017/05/27 01:06)
この日は竜頭滝下駐車場から遅めのスタート。
まずは千住ヶ浜を目指す。
2017年05月20日 07:26撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 7:26
この日は竜頭滝下駐車場から遅めのスタート。
まずは千住ヶ浜を目指す。
地獄川沿いに菖蒲ヶ浜方面へ下り、この指導標から入山。
2017年05月20日 07:36撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 7:36
地獄川沿いに菖蒲ヶ浜方面へ下り、この指導標から入山。
赤岩あたりから中禅寺湖南岸を同定してみる。
2017年05月20日 07:54撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
3
5/20 7:54
赤岩あたりから中禅寺湖南岸を同定してみる。
白岩を遠望。
ここからでも石祠は見えないようだ。
2017年05月20日 07:54撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 7:54
白岩を遠望。
ここからでも石祠は見えないようだ。
赤岩西側の入り江を通行中に、炭窯を見つけた。
この日は中禅寺湖畔の炭窯を何度も見かける日となった。
2017年05月20日 08:06撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 8:06
赤岩西側の入り江を通行中に、炭窯を見つけた。
この日は中禅寺湖畔の炭窯を何度も見かける日となった。
キンクロハジロもまだ渡っていない。
渡りの途中で立ち寄ってる個体なのかな?
2017年05月20日 08:20撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 8:20
キンクロハジロもまだ渡っていない。
渡りの途中で立ち寄ってる個体なのかな?
トウゴクミツバツツジは今が盛り。
冠石越しに千手ヶ浜が見えてきた。
2017年05月20日 08:22撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
3
5/20 8:22
トウゴクミツバツツジは今が盛り。
冠石越しに千手ヶ浜が見えてきた。
熊窪を通過し__
2017年05月20日 08:25撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 8:25
熊窪を通過し__
造船中の千手ヶ浜に到着。
黒檜岳1802Pと遊覧船。
2017年05月20日 08:38撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 8:38
造船中の千手ヶ浜に到着。
黒檜岳1802Pと遊覧船。
このままの色で浮かべてくれないだろうか、と思った。
2017年05月20日 08:40撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 8:40
このままの色で浮かべてくれないだろうか、と思った。
西ノ湖を目指す。
2017年05月20日 08:42撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 8:42
西ノ湖を目指す。
外山沢川と柳沢の河口間にある西ノ湖分岐から西ノ湖へ向かう。
2017年05月20日 08:43撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 8:43
外山沢川と柳沢の河口間にある西ノ湖分岐から西ノ湖へ向かう。
西ノ湖分岐を右折、中禅寺湖漁業協同組合専用道路を横断。
千手ヶ原を突っ切っていく。
2017年05月20日 08:47撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 8:47
西ノ湖分岐を右折、中禅寺湖漁業協同組合専用道路を横断。
千手ヶ原を突っ切っていく。
池田さんが千手ヶ原周辺にあったと推定されている平地ノ宿と三ツ根之宿だが、「宿の在所は不明である。広大な千手原にあっては特定は困難である(p.218)」として特定はしていない。
興雲律院の中川光憙住職に伺ったところ"宿"というのは必ず建物を伴う場所なのだそうだが、これらの宿はこの広大な千手ヶ原に作っては消えた、そんな場所なのかもしれない。
拝所として立ち寄るだけの伝承は残っていたのではないだろうか。
画像は外山沢川に左岸から流れ込むちいさな沢。
2017年05月20日 08:51撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 8:51
池田さんが千手ヶ原周辺にあったと推定されている平地ノ宿と三ツ根之宿だが、「宿の在所は不明である。広大な千手原にあっては特定は困難である(p.218)」として特定はしていない。
興雲律院の中川光憙住職に伺ったところ"宿"というのは必ず建物を伴う場所なのだそうだが、これらの宿はこの広大な千手ヶ原に作っては消えた、そんな場所なのかもしれない。
拝所として立ち寄るだけの伝承は残っていたのではないだろうか。
画像は外山沢川に左岸から流れ込むちいさな沢。
千手ヶ原は一面の氾濫原だ。
2017年05月20日 08:56撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 8:56
千手ヶ原は一面の氾濫原だ。
カケスくん。
2017年05月20日 09:07撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
4
5/20 9:07
カケスくん。
山の神分岐に差し掛かる。
山の神に立ち寄った。
2017年05月20日 09:07撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 9:07
山の神分岐に差し掛かる。
山の神に立ち寄った。
山の神全景。
石祠と石碑がそれぞれ1基ずつある。
2017年05月20日 09:10撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 9:10
山の神全景。
石祠と石碑がそれぞれ1基ずつある。
大正9年銘の石碑と、石祠。
数々の先人さんたちの記録を拝見すると、石祠にはほんの数年前まで宝永6年(1709)銘の銅扉がついていたというのだが、現在は平成28年伊藤誠氏奉納の真新しい銅扉が掛かっている。
2017年05月20日 09:10撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 9:10
大正9年銘の石碑と、石祠。
数々の先人さんたちの記録を拝見すると、石祠にはほんの数年前まで宝永6年(1709)銘の銅扉がついていたというのだが、現在は平成28年伊藤誠氏奉納の真新しい銅扉が掛かっている。
石室の扉を開けてみた。
このような衣冠束帯の山の神像というのも各地にあるようです。
2017年05月20日 09:12撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 9:12
石室の扉を開けてみた。
このような衣冠束帯の山の神像というのも各地にあるようです。
金剛堂は南東向き。
錫か大岳方面を祀っているような気がする。
2017年05月20日 09:16撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 9:16
金剛堂は南東向き。
錫か大岳方面を祀っているような気がする。
西の湖吊橋に到着。
柳沢を渡る。
2017年05月20日 09:26撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 9:26
西の湖吊橋に到着。
柳沢を渡る。
明治以後、千手ヶ原の樹相は伐採によって大きく変わったようだ。
繁茂していたヤナギの純林はマッチの軸木にされたようで、柳沢の地名に往時の風景を残す。
ここは元の森に戻すための営みなのだろうか。
ドロノキやヤチダモの保護林があった。
2017年05月20日 09:28撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 9:28
明治以後、千手ヶ原の樹相は伐採によって大きく変わったようだ。
繁茂していたヤナギの純林はマッチの軸木にされたようで、柳沢の地名に往時の風景を残す。
ここは元の森に戻すための営みなのだろうか。
ドロノキやヤチダモの保護林があった。
平地ノ宿も三ツ根之宿も不明のまま、西ノ湖に着いてしまった。
2017年05月20日 09:33撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 9:33
平地ノ宿も三ツ根之宿も不明のまま、西ノ湖に着いてしまった。
西ノ湖全景。
黒檜岳と前宿堂坊と宿堂坊山(と中山)を同定してみる。
2017年05月20日 09:35撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
3
5/20 9:35
西ノ湖全景。
黒檜岳と前宿堂坊と宿堂坊山(と中山)を同定してみる。
西ノ湖にて。
地形図ではこのへんが三右衛門沢の河口となっている。
2017年05月20日 09:38撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
4
5/20 9:38
西ノ湖にて。
地形図ではこのへんが三右衛門沢の河口となっている。
『私記』によれば夏峯一行は、平地ノ宿と三ツ根之宿にて後夜の勤を行い、西ノ湖西の平地にて柴宿を張っている。
西ノ湖北岸を抜けて三右衛門沢の氾濫原に向かう。
2017年05月20日 09:41撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 9:41
『私記』によれば夏峯一行は、平地ノ宿と三ツ根之宿にて後夜の勤を行い、西ノ湖西の平地にて柴宿を張っている。
西ノ湖北岸を抜けて三右衛門沢の氾濫原に向かう。
岬状に延びる1444P尾根の南岸縁に道があるのでそれを進むと__
2017年05月20日 09:44撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 9:44
岬状に延びる1444P尾根の南岸縁に道があるのでそれを進むと__
三右衛門沢氾濫原に入っていく。
人の手がかなり入っている印象。
2017年05月20日 09:46撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 9:46
三右衛門沢氾濫原に入っていく。
人の手がかなり入っている印象。
ここで『日光四十八滝を歩く』掲載の地図を挙げておく。
ヤジの沢・タマムコ沢の記述が『全踏査』と一致しておらず、ややこしい。
2017年05月25日 18:37撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
3
5/25 18:37
ここで『日光四十八滝を歩く』掲載の地図を挙げておく。
ヤジの沢・タマムコ沢の記述が『全踏査』と一致しておらず、ややこしい。
整地の跡すら感じる平原を行くと__
2017年05月20日 09:52撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 9:52
整地の跡すら感じる平原を行くと__
伏流した三右衛門沢を渡ることになる。
隠れ滝を示す指導標があった。
2017年05月20日 09:56撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 9:56
伏流した三右衛門沢を渡ることになる。
隠れ滝を示す指導標があった。
三右衛門沢を渡りながら、下流を撮影。
2017年05月20日 10:00撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 10:00
三右衛門沢を渡りながら、下流を撮影。
対岸には日光マークがあったが、途絶えがち。
どこもかしこも踏跡に見えるような不明瞭な踏跡が続く。
2017年05月20日 10:00撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 10:00
対岸には日光マークがあったが、途絶えがち。
どこもかしこも踏跡に見えるような不明瞭な踏跡が続く。
沢音が聞こえた。
三右衛門沢が伏流するポイントを見つける。
後に確認したが、これ以降西ノ湖まで三右衛門沢の流れは地表に現れない。
2017年05月20日 10:08撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 10:08
沢音が聞こえた。
三右衛門沢が伏流するポイントを見つける。
後に確認したが、これ以降西ノ湖まで三右衛門沢の流れは地表に現れない。
キビタキくん。
2017年05月20日 10:10撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
4
5/20 10:10
キビタキくん。
三右衛門沢の右岸を進む。
2017年05月20日 10:22撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 10:22
三右衛門沢の右岸を進む。
カクレ滝とヤジノ沢(右の涸沢)の分岐に到着。
奥村さんの地図だとこの"ヤジノ沢"をどう呼んでいいのか分らない。
奥村さんの地図でいうウサギ沢源頭の湧水を「ヤジの水場」と呼ぶ方もいて、混迷の感がある。
左俣を少し詰めるとカクレ滝がある。
右股の涸沢を、池田さんの記述通りヤジノ沢と呼ぶことにする。
2つの沢の挟まれた尾根先の北斜面に、行者ノ宿比定地がある。
2017年05月20日 10:26撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 10:26
カクレ滝とヤジノ沢(右の涸沢)の分岐に到着。
奥村さんの地図だとこの"ヤジノ沢"をどう呼んでいいのか分らない。
奥村さんの地図でいうウサギ沢源頭の湧水を「ヤジの水場」と呼ぶ方もいて、混迷の感がある。
左俣を少し詰めるとカクレ滝がある。
右股の涸沢を、池田さんの記述通りヤジノ沢と呼ぶことにする。
2つの沢の挟まれた尾根先の北斜面に、行者ノ宿比定地がある。
左俣のカクレ滝に寄り道した。
2017年05月20日 10:35撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
7
5/20 10:35
左俣のカクレ滝に寄り道した。
ヤジノ沢の分岐に戻った。
2筋あるように見えるが、少し上流で一緒になる。
画像左端の尾根の北面岩壁が、行者ノ宿である。
2017年05月20日 10:25撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 10:25
ヤジノ沢の分岐に戻った。
2筋あるように見えるが、少し上流で一緒になる。
画像左端の尾根の北面岩壁が、行者ノ宿である。
行者ノ宿比定地である。
河床から一段上がったところに岩壁が続いている。
2017年05月20日 11:01撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 11:01
行者ノ宿比定地である。
河床から一段上がったところに岩壁が続いている。
「奇ナル岩屋を三か所伴っている。その岩壁がオーバーハング状にせり出し、まさしく夜露や雨風を防ぐには格好の庇の役目を果たしている(p.222)」とあるが、明瞭な岩屋はなく、どうとでも取れるような岩壁が続く。
『私記』に書かれた夏峯が行われたのは490年前である。考慮すべき点はあるが、日本の風土で雨風を防ぐには心もとない風景だった。
2017年05月20日 11:05撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 11:05
「奇ナル岩屋を三か所伴っている。その岩壁がオーバーハング状にせり出し、まさしく夜露や雨風を防ぐには格好の庇の役目を果たしている(p.222)」とあるが、明瞭な岩屋はなく、どうとでも取れるような岩壁が続く。
『私記』に書かれた夏峯が行われたのは490年前である。考慮すべき点はあるが、日本の風土で雨風を防ぐには心もとない風景だった。
p.221の写真と同じ"岩屋"を見つけた。
地下20僂婆效妻劼盡―个気譴燭221頁には書かれている。
2017年05月20日 11:07撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:07
p.221の写真と同じ"岩屋"を見つけた。
地下20僂婆效妻劼盡―个気譴燭221頁には書かれている。
その場でコンパクトに収まってみた。
『私記』において行者ノ宿は後夜の勤を法施し、通過している。
2017年05月20日 11:13撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
8
5/20 11:13
その場でコンパクトに収まってみた。
『私記』において行者ノ宿は後夜の勤を法施し、通過している。
同じ場所を少し引いて撮った画。
2017年05月20日 11:07撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:07
同じ場所を少し引いて撮った画。
岩屋からヤジノ沢分岐方向を見下ろす。
「前ニ石躰アリは岩屋の正面に二か所存在する(p.222)」とあるのだが、どうとでも取れるような岩がいくつかあった。
2017年05月20日 11:08撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 11:08
岩屋からヤジノ沢分岐方向を見下ろす。
「前ニ石躰アリは岩屋の正面に二か所存在する(p.222)」とあるのだが、どうとでも取れるような岩がいくつかあった。
同じく岩屋から河床上流側を見下ろす。
特定しにくい風景だ。
画像左端にカツラの木が生えているが__
2017年05月20日 11:09撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:09
同じく岩屋から河床上流側を見下ろす。
特定しにくい風景だ。
画像左端にカツラの木が生えているが__
そこが水場になっていた。
カツラの根本あたりで伏流している。
2017年05月20日 10:57撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 10:57
そこが水場になっていた。
カツラの根本あたりで伏流している。
水をたどり__
2017年05月20日 11:18撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 11:18
水をたどり__
湧水地点を特定した。
あたりはゴロた伏流域で、最初はヤジノ沢の流れがここに漏れているのかと思ったが、どうも岩屋のある尾根の北斜面から湧水しているような気がする。
2017年05月20日 11:20撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:20
湧水地点を特定した。
あたりはゴロた伏流域で、最初はヤジノ沢の流れがここに漏れているのかと思ったが、どうも岩屋のある尾根の北斜面から湧水しているような気がする。
湧水ポイントから行者ノ宿比定地を見下ろせば、そこは目鼻の距離である。
2017年05月20日 11:21撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:21
湧水ポイントから行者ノ宿比定地を見下ろせば、そこは目鼻の距離である。
では前宿堂坊山への取付を探しに、ヤジノ沢を歩いてみる。
2017年05月20日 11:29撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:29
では前宿堂坊山への取付を探しに、ヤジノ沢を歩いてみる。
水音が聞こえ始め、ヤジノ沢が流れだす。
標高1350mあたり。
2017年05月20日 11:31撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 11:31
水音が聞こえ始め、ヤジノ沢が流れだす。
標高1350mあたり。
伏流地点の最後の水たまり(水は供給され続けていて簡単に涸れそうもない)にはカゲロウの幼虫が棲んでいた。
ミヤマタニガワカゲロウとかヒメヒラタカゲロウとかあたりか。
魚も棲まない沢で、なに思うカゲロウ。
2017年05月20日 11:30撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:30
伏流地点の最後の水たまり(水は供給され続けていて簡単に涸れそうもない)にはカゲロウの幼虫が棲んでいた。
ミヤマタニガワカゲロウとかヒメヒラタカゲロウとかあたりか。
魚も棲まない沢で、なに思うカゲロウ。
少し遡ると左岸から沢が嵌入してきた。
画像右の石の堆積した場所が出合。
斜面を見上げると__
2017年05月20日 11:49撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 11:49
少し遡ると左岸から沢が嵌入してきた。
画像右の石の堆積した場所が出合。
斜面を見上げると__
滝のような小さな水流が見える。
奥村さんの地図にあるヤジノ沢とタマムコ沢の出合がここかもしれない。
それに従えば、この小さな沢がヤジノ沢ということになる。
2017年05月20日 11:47撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 11:47
滝のような小さな水流が見える。
奥村さんの地図にあるヤジノ沢とタマムコ沢の出合がここかもしれない。
それに従えば、この小さな沢がヤジノ沢ということになる。
本流ををさらに進むと多段滝があった。
「最初の滝が見える手前あたりから、左側の尾根に上がればよい(P.222)」と『全踏査』にある。
2017年05月20日 11:39撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:39
本流ををさらに進むと多段滝があった。
「最初の滝が見える手前あたりから、左側の尾根に上がればよい(P.222)」と『全踏査』にある。
滝の手前の右岸側に薙状の斜面があった。
shige-ponさんが使った前宿堂坊山の取付がここである。
2017年05月20日 11:38撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
3
5/20 11:38
滝の手前の右岸側に薙状の斜面があった。
shige-ponさんが使った前宿堂坊山の取付がここである。
ひとまず多段滝を遡ってみた。
2017年05月20日 11:43撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:43
ひとまず多段滝を遡ってみた。
滝の上部から前宿堂坊山取付を見下ろす。
画像中央付近、崩落した右岸が取付。
今日は取付の確認までにして、千手ヶ浜まで戻ることにした。
2017年05月20日 11:43撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
1
5/20 11:43
滝の上部から前宿堂坊山取付を見下ろす。
画像中央付近、崩落した右岸が取付。
今日は取付の確認までにして、千手ヶ浜まで戻ることにした。
三右衛門沢氾濫原にて。
コミヤマカタバミさん。
2017年05月20日 11:56撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
3
5/20 11:56
三右衛門沢氾濫原にて。
コミヤマカタバミさん。
再び三右衛門沢徒渉部に到着。
このまま沢を下り、往路見つからなかった金山沢を探すことにした。
2017年05月20日 12:04撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
2
5/20 12:04
再び三右衛門沢徒渉部に到着。
このまま沢を下り、往路見つからなかった金山沢を探すことにした。
地形図で南沢が書き込まれている地点より西の右岸に、嵌入する涸沢と出合った。
石堤で守られている。
奥村さんの地図によれば、これは鳥屋沢か?
2017年05月20日 12:09撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 12:09
地形図で南沢が書き込まれている地点より西の右岸に、嵌入する涸沢と出合った。
石堤で守られている。
奥村さんの地図によれば、これは鳥屋沢か?
そのすぐ東に嵌入してくる涸沢がある。
これがおそらく南沢。
2017年05月20日 12:12撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 12:12
そのすぐ東に嵌入してくる涸沢がある。
これがおそらく南沢。
南沢のすぐ下流にあるはずの、金山沢出合が見えない。
2017年05月20日 12:13撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 12:13
南沢のすぐ下流にあるはずの、金山沢出合が見えない。
三右衛門沢を下りきっても見当たらないので__
2017年05月20日 12:18撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 12:18
三右衛門沢を下りきっても見当たらないので__
地形図と照らし合わせて金山沢の源流となりそうな谷に行って見た。
2017年05月20日 12:32撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 12:32
地形図と照らし合わせて金山沢の源流となりそうな谷に行って見た。
金山沢があったであろう場所から三右衛門沢方面を望む。
金山沢にあたるような沢地形は、痕跡もほぼ見当たらない。
東西方向の浸食痕は何本かあった。
2017年05月20日 12:38撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 12:38
金山沢があったであろう場所から三右衛門沢方面を望む。
金山沢にあたるような沢地形は、痕跡もほぼ見当たらない。
東西方向の浸食痕は何本かあった。
また三右衛門沢まで歩いてみた。
右岸から撮影したここが、金山沢出合だったのだろうか。
2017年05月20日 12:42撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 12:42
また三右衛門沢まで歩いてみた。
右岸から撮影したここが、金山沢出合だったのだろうか。
だとするとこの辺(この画像は右岸)が柴宿の跡かと思料した。
「この日は、最終的には、平地に柴宿を取っている。(中略)金山沢が右手から三右衛門沢に入り込む周辺と推察される(p.220)」
2017年05月20日 12:43撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 12:43
だとするとこの辺(この画像は右岸)が柴宿の跡かと思料した。
「この日は、最終的には、平地に柴宿を取っている。(中略)金山沢が右手から三右衛門沢に入り込む周辺と推察される(p.220)」
西ノ湖まで戻った。
2017年05月20日 12:51撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 12:51
西ノ湖まで戻った。
「平地ノ宿は、千手ヶ浜に流れ込む外山沢左岸の山際にあったものと推察される。山際には氾濫原に流れ込む出水箇所が存在するからである(p.218)」とあるので、山際の水場を探してみようと思う。
2017年05月20日 13:05撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 13:05
「平地ノ宿は、千手ヶ浜に流れ込む外山沢左岸の山際にあったものと推察される。山際には氾濫原に流れ込む出水箇所が存在するからである(p.218)」とあるので、山際の水場を探してみようと思う。
石畳のみちを進み__
2017年05月20日 13:16撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 13:16
石畳のみちを進み__
新外山沢橋を渡る。
正面に見えるのは1475pに至る尾根。
2017年05月20日 13:19撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 13:19
新外山沢橋を渡る。
正面に見えるのは1475pに至る尾根。
外山沢左岸の山際を歩いた。
2017年05月20日 13:24撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 13:24
外山沢左岸の山際を歩いた。
この山裾の東斜面で7つの炭窯跡を見つけた。
西風や北風を避けているのだと思う。
いずれも石組の窯だったが、この土地だと窯土になるような粘土より、石材の方が手に入れやすかったのかもしれない。
天井は皆落ちていたが、それぞれ窯基部はよく残っていた。
石材を使いまわしていないところを見ると、同時に稼働していたのかもしれない。
2017年05月20日 13:25撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 13:25
この山裾の東斜面で7つの炭窯跡を見つけた。
西風や北風を避けているのだと思う。
いずれも石組の窯だったが、この土地だと窯土になるような粘土より、石材の方が手に入れやすかったのかもしれない。
天井は皆落ちていたが、それぞれ窯基部はよく残っていた。
石材を使いまわしていないところを見ると、同時に稼働していたのかもしれない。
草加市奥日光自然の家を囲む山裾を歩いた。
湧水を探して、谷戸の輪郭をなぞるようにぐるりと巡る。
2017年05月20日 13:32撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 13:32
草加市奥日光自然の家を囲む山裾を歩いた。
湧水を探して、谷戸の輪郭をなぞるようにぐるりと巡る。
人の頭ほどの大きさの石が、たくさん山腹を覆っていた。
これを窯材として使ったのだと思う。
2017年05月20日 13:35撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 13:35
人の頭ほどの大きさの石が、たくさん山腹を覆っていた。
これを窯材として使ったのだと思う。
変な写真だけど、ヒトリシズカさん。
2017年05月20日 13:40撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 13:40
変な写真だけど、ヒトリシズカさん。
1475P南の鞍部へ延びる涸沢。
谷戸の西側、北側に湧水は見つからなかった。
涸沢ばかりである。
2017年05月20日 13:44撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 13:44
1475P南の鞍部へ延びる涸沢。
谷戸の西側、北側に湧水は見つからなかった。
涸沢ばかりである。
国立公害研究所(国立環境研究所)と書かれた、使われなくなったらしい建物があった。
2017年05月20日 13:51撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 13:51
国立公害研究所(国立環境研究所)と書かれた、使われなくなったらしい建物があった。
これが千手ヶ原末端の風景なのだなあ。
2017年05月20日 13:56撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 13:56
これが千手ヶ原末端の風景なのだなあ。
谷戸の東側に入ると、地面に潤いが出てきた。
4等三角点"冠山"(1464.6m)の西の山裾で、初めて水の湧いている箇所を見つける。
2017年05月20日 13:56撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 13:56
谷戸の東側に入ると、地面に潤いが出てきた。
4等三角点"冠山"(1464.6m)の西の山裾で、初めて水の湧いている箇所を見つける。
山腹のサルたちが、うろつく僕のことをずっと見ていた。
2017年05月20日 14:00撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:00
山腹のサルたちが、うろつく僕のことをずっと見ていた。
流れを成しているところもあった。
ただ流れはひどく緩やかで、ほとんど池塘のような雰囲気で__
2017年05月20日 14:01撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 14:01
流れを成しているところもあった。
ただ流れはひどく緩やかで、ほとんど池塘のような雰囲気で__
川とはならず、すぐに伏流していた。
2017年05月20日 14:07撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 14:07
川とはならず、すぐに伏流していた。
ニリンソウさん。
2017年05月20日 14:16撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:16
ニリンソウさん。
4等"冠山"の真南の谷に分け入ったら__
2017年05月20日 14:16撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:16
4等"冠山"の真南の谷に分け入ったら__
湧水を見つけた。
2017年05月20日 14:20撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:20
湧水を見つけた。
充分飲める品質と水量である。
水場に使える湧水を一か所見つけて、今日はそれだけで満足だった。
2017年05月20日 14:22撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:22
充分飲める品質と水量である。
水場に使える湧水を一か所見つけて、今日はそれだけで満足だった。
湧水地点から千手ヶ浜を見渡したところ。
2017年05月20日 14:25撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 14:25
湧水地点から千手ヶ浜を見渡したところ。
千手ヶ浜バス停の後ろに出た。
時間に余裕があるので、高山に登ってから帰ろうと思う。
2017年05月20日 14:28撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:28
千手ヶ浜バス停の後ろに出た。
時間に余裕があるので、高山に登ってから帰ろうと思う。
熊窪の砂浜から、大和田を望む。
前回歩いた、黒檜嶽への取付だ。
2017年05月20日 14:47撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:47
熊窪の砂浜から、大和田を望む。
前回歩いた、黒檜嶽への取付だ。
さて、初めての高山登山である。
2017年05月20日 14:59撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 14:59
さて、初めての高山登山である。
高山山頂西側の鞍部から、高薙・三岳・山王帽子を望む。
2017年05月20日 15:24撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 15:24
高山山頂西側の鞍部から、高薙・三岳・山王帽子を望む。
高山山頂。
明るい山頂だが、眺望は限られる。
2017年05月20日 15:49撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 15:49
高山山頂。
明るい山頂だが、眺望は限られる。
三等三角点「高山3」
明治41年の点の記では「高山」となっている。
2017年05月20日 16:02撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:02
三等三角点「高山3」
明治41年の点の記では「高山」となっている。
黒檜岳にあったのと同じ百名山山名板。
2017年05月20日 16:02撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:02
黒檜岳にあったのと同じ百名山山名板。
高山山頂には御料局三角點もある。
2017年05月20日 16:03撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:03
高山山頂には御料局三角點もある。
裏面は「三等」
では、ぼちぼち帰り支度。
2017年05月20日 16:03撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:03
裏面は「三等」
では、ぼちぼち帰り支度。
高山を下りながら戦場ヶ原を望む。
2017年05月20日 16:08撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 16:08
高山を下りながら戦場ヶ原を望む。
登山口の鹿ゲートを通過。
2017年05月20日 16:38撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:38
登山口の鹿ゲートを通過。
ゲートを見返る。
2017年05月20日 16:39撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:39
ゲートを見返る。
"竜頭の橋"のたもとに出た。
2017年05月20日 16:40撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 16:40
"竜頭の橋"のたもとに出た。
国道120号線を下ったが、竜頭の滝へのショートカットを見つけたので、立ち入ってみた。
2017年05月20日 16:45撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:45
国道120号線を下ったが、竜頭の滝へのショートカットを見つけたので、立ち入ってみた。
こんな踏跡を下り__
2017年05月20日 16:47撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 16:47
こんな踏跡を下り__
"幸の湖橋"のたもとに出た。
2017年05月20日 16:49撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
5/20 16:49
"幸の湖橋"のたもとに出た。
竜頭滝下駐車場に到着。
2017年05月20日 16:53撮影 by  Canon PowerShot G3 X, Canon
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5/20 16:53
竜頭滝下駐車場に到着。
撮影機器:

装備

個人装備
ガーミン/オレゴン600にてログ取得

感想

『全踏査』においても宿跡を特定できなかった区間なので、レコとしてもぼやけた仕上がりになってしまったかもしれません。
ただ、平地ノ宿・三ツ根之宿の特定はほとんど不可能に近い作業なんだろうと、この日の山行で実感しました。移動距離に比して宿跡が多いのも、宿が氾濫に呑みこまれた歴史を語っているのかもしれません。

千手ヶ原にある山の神などを見ても感じられますが、明治以前でもこのあたりで人が生活していたような気配が残っています。
このシリーズ山行で後に訪れることになる治田ノ宿について、『私記』にこのような記述があります。
「白根ノ大八葉マテ可駈之所ニ寺家ヨリノ山伏ナビキニ踏迷極曉ニ来候間柴宿ヲトリ」
"この日は五色沼まで行こうとしていたのだが、合流する予定だった山伏が尾根を読み違えて道に迷ったため、夜明け(?)に出合うまで柴宿(治田ノ宿)をとった"__という一文なのですが、池田さんは柴宿をとったその地点を白檜岳のすぐ手前の鞍部と比定されています。
三峯五禅頂では、周辺の村人たちによって抖悗防要な物資をサポートしてもらっていました。冬峯では雪踏みの先導者さえ使っています。僕などは治田ノ宿についてのこの顛末は、補給が遅れたため待つしかなかった一事を書き留めているようにも感じてしまいます __"山伏"と書かれている点は注意しなければならないので、あくまでも可能性ですが__
この"山伏"が千手ヶ浜方面から登っていったとすれば、補給できるだけの物資を保管している邑が、そこには控えていたと思わざるを得ません。僕の調べた範囲だと遺跡の発掘例はないようだし、僕にはこれ以上調べようのないことなのですが、この日千手ヶ原を歩きながらそんなことを想像していました。

さて、次はいよいよ県境尾根に取付いて宿堂坊山に登ります。

【この山行記録は2018.9.18に改稿しました】

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