越後駒ヶ岳 銀の道を登る
- GPS
- --:--
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 1,877m
- 下り
- 1,869m
コースタイム
天候 | 初日 快晴のち曇り 2日目 雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■駒の湯から明神峠まで(銀の道 旧枝折峠) いにしえの生活道。 一合目から一気に尾根筋を目指す登りとなります。 現在はあまり使われてないという話を聞きましたが、道はよく整備されています。 ■明神峠から小倉山まで(枝折峠ルート) 枝折峠ルートの状況は、ほとんど夏路が出ていますが、雪渓も残っています。特に小倉山直下、小倉尾根と合流する直前は枝折峠方面から来ると約5メートルほどの雪の壁になっており普通には登れません。自分はピッケルを刺して登りましたが、そうでなければ雪渓の端まで行って草のツルを掴んでよじ登るしかないと思います。 尾根筋は天気が良かったので気持ちよく歩けました。 ■小倉山から前駒まで ところどころ雪渓を渡ります。 百草の池を過ぎたあたりからが、駒の小屋まで距離約1.1kmを高低差約400m登ることになるので正念場です。 ■前駒から駒の小屋直下 夏路はまだ分厚い雪の層の下になっており、旧道の崖をよじ登りました。 取りついている最中に下界を見渡すと眼下に歩いてきた尾根筋はもちろん、約1,400m下の沢筋までスーッと見渡せてしまい、思わず吸い込まれそうな高度感。 ここが2,000mをわずかに超える標高の山とは思えません。クサリも撤去されており、なかなか手強いと思いました。 小屋番さんに、あの崖を登り下りするしかないのか確認したところ、「今の時期はそうするしかない」と。今は融雪期で状況は日々変わります。特にこの部分の雪渓は急斜面で所々凍ってクラックも広がっており、滑落すると止まらない感じがしたので、自分は岩場を選択。観念して岩場を上り下りしました。 ■駒の小屋から山頂まで ところどころ夏路も出てはいますが、まだまだ一面の雪の斜面になっています。 ■小倉山から駒の湯まで(下山時) 3.5kmで1,000m(1,377→360)下降する(登る)、相当な急登。 駒の湯から登るには覚悟が要ると思いました。 |
その他周辺情報 | ■登山口の駒の湯山荘 登山口にある駒の湯は秘湯で有名ですが、登山者とは一線を画しているような印象を受けました。日帰り入浴も出来ますし決して対応が悪いということではありません。ただ、あくまでも対象顧客は秘湯を訪れる湯治客であり、汗まみれの登山者ではないということで・・ 少し離れていますが神湯温泉倶楽部(700円 食事可能)が広くて清潔で良かった。 ■山頂の駒の小屋 週末は管理人さんが常駐、今の時期、物販はなし 協力金2,000円 雪解けの冷たい水がたっぷり ■魚沼市インフォメーションセンター 小出インター出て5〜7分のところにあり、山バッジもここで買える。 たまたま駒の小屋の管理人さんのうちの一人が居られて、いろいろと話が出来ました。 |
写真
装備
個人装備 |
ピッケル
簡易アイゼン10本爪
水3ℓ
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感想
登山初日、登山口への到着時刻が思いのほか遅くなってしまいました。
計画では初日に中ノ岳まで登るつもりだったので、気持ちが焦ってしまいました。
そのため、登山口のポストに登山届を投函すると迷わず林道を突き進んでしまいました。何のためらいもなく突き進むこと約20分、林道の終点についた。
「さぁ、ここから登山道だ」と思い、入口を探すもそれらしい入口が見当たらない。
沢のほうに僅かに人が通ったような跡があったので沢沿いに進んでみるが、登山道になっていない。ここでようやくGPSを確認したところ、まったく登山道ではない見当違いの沢沿いの林道を歩いていたことに気づいた。慌てて道を引き返すも、ただでさえ到着が遅くなったところに道を間違って往復40分もロスしてしまったと、さらに気持ちが焦ってしまった。
ポストにたどりつく手前のカーブで登山道入り口の標識を発見。「あぁ、ここの標識を見落としたんだ」と迷わず登山道へと入る。ただし、標識には「銀の道 一合目坂本宿」と書いてあった。この時は「銀の道?あぁ、銀山平からの道も銀の道と言っていたよね」ぐらいにしか思わなかったけれど、この道は目指す登山道ではなく、明神峠を経由して銀山平へと通じる古の生活道だった・・・と後で気づいた。
まさに焦りが焦りを生んで、予定外の道を登ってしまいました。
自分がそれに気づいたのは、明神峠が近づいてきた頃、妙に枝折峠が近いなぁと感じてからだった。道中、GPSはきちんと地図上の破線を辿っていたけれど、それは道自体には問題がないからで、問題は自分が予定していた道・ルートではなかったことだった。
計画段階で、『駒の湯から登るときは登山届ポストを右に進み、最初に吊り橋を渡る』と確認していれば間違うはずのない初歩的ミスだった。自分にも慣れが生じ、林道の先に登山道があるという思い込みが招いたルートミスだった・・。
そのせいで駒ヶ岳山頂まで、時間にしてロス分40分と明神峠経由のプラス分約2時間ちょっと、なんだかんだで合計3時間超の時間ロス、距離にして最初の林道分を含めると5.7kmのプラスが生じてしまい、とても中ノ岳まで行けるような状況ではなくなってしまいました。
ただ・・・、ルートミスをしたことが悪いことばかりではありませんでした。
もともと天気予報は登山初日10日が曇り又は雨の予報でコンディションが悪く、翌11日は高気圧が張り出して晴れの予報で登山日和だということでした。このため、初日は翌日の晴れを期待して多少無理してでも山頂まで登ってしまい、翌日に晴天での眺望を山頂で楽しむつもりでした。
ところが、この予報が外れ逆となり、初日は快晴、2日目は雨という結果でした。
中ノ岳まで行っていたとすると下山する2日目に、中ノ岳と駒ヶ岳のアップダウンの稜線を風雨に打たれながら、視界も悪く、気温0℃近くのなか行動しなければならなかったところでした。下手をすると行動中に低体温症にもなりかねません。
中ノ岳まで行かなかった、とういうか行けなかったことが、むしろ幸いしました。
また駒の小屋に1泊したことで、この山域の情報をいろいろと得ることができました。
この時期は週末のみ駒の小屋に管理人さんが常駐していて、越後三山の情報はもちろん、平ヶ岳など周辺の登山情報なども教えてもらい、とても有意義だったことでした。
越後駒ヶ岳は大変ボリュームのある山で、威風堂々、風格のある山でした。
標高は2,003mほどですが駒ヶ岳、中ノ岳、正面に見えた荒沢岳を見ると、山々の風格、ボリューム等々、北、南、中央アルプスの3,000級にも匹敵する山域であると思いました。
ここにもうひとつのアルプスがあった。まさに越後のアルプス。そんな印象でした。
小屋番さんによると秋もとても良いらしいので、また登りたいと思いますし、越後三山プラス荒沢岳はいつかやってみたいと思いました。
その向こうに見えた平ヶ岳も。
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