笊ヶ岳へ 老平より急登急下降で試される山
- GPS
- 12:10
- 距離
- 25.0km
- 登り
- 3,267m
- 下り
- 3,263m
コースタイム
- 山行
- 11:08
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 12:07
1:00 安曇野穂高発 中部横断道 六郷IC 早川町へ
3:40 まだ暗い中 雨畑 老平駐車場着
<復路>
ヴィラ雨畑へ
17:00 雨畑発 八ヶ岳SA
19:50 自宅着
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポスト 老平 林道ゲートにある タケ沢のつり橋先 ガレ場の沢横断一番危険に感じた(ロープあるが足場滑る・つかむ石などない) 広河原までの川沿いは草木で見えてないが深い谷でぞっくとする(山沿いを歩く) 広河原徒渉 水量少なく行きは跳び越え、帰りはリフレッシュのため素足で渡った…問題なかった) 広河原から山の神への登り下り前後に人がいると落石等注意 |
その他周辺情報 | 登山口にある ヴィラ雨畑 地元以外550円(ぬるめのお湯も有 笊ヶ岳のハードな山の後には最高)食事などもできる |
写真
感想
2017年(平成29年)7月10日(月)
笊ヶ岳へ 急登急下降で試される山
「笊なのに 乳酸たまり 徒渉日和」
私にとっては最難関の山へ行ってこれた。
長いこと計画、考えだけの中の笊ヶ岳だけに
登れたことが本当にうれしい!
笊ヶ岳のためにツェルトを新調した。
今は本当に手軽なテントとしても使えるようなツェルトがある。
「クロスオーバードームf」を持った。
食料も朝食、非常食としていつもの2倍を用意した。
水もいつもだと1.5Ⅼで済ますところ、
ペットボトル4本2Ⅼをザックに入れた。
ということで多少重たいザックを背負い暗闇の中
睡眠不足もあるのか足に力が入らないまま歩き始めた。
駐車場を出るとすぐに林道ゲートがありしばらく林道歩きが続く。
クマ出没注意!
鈴・笛・ストックを打ち鳴らす・大声と音を出し進んでいった。
熊の活動は朝が多いので特に注意していった。
林道から別れると沢・渓谷沿いに道が徐々に高度を上げていく。
橋がいくつもかけられていてかなり楽をしているなと思いながら歩いた。
その中でもタケ沢のつり橋は高度感・揺れの二拍子がそろっていた。
この沢沿いの道で意外と怖かったのが
草、雑木で覆われて見えないがかなり深い渓谷だ。
頭の上からは水しぶき、道がぬかるんだ場所が何か所かあったのだが
その足元をよくよく見ると(見ない方がいい)
すっぱと切れ落ちる崖になっているのだ。
思わず身を山側に寄せる感じになった。
序盤からいくつも試練がある。
下の沢まで続くだろう崖崩れのガレ場が十数mある。
そのガレ場の最後の部分が、私にとっては最高に怖い場所だった。
足場は滑り足元から石が崩れていく。
さらにホールドする石も不安定なものばかり。持つとこがない。
行きは四つん這いになってガラガラ石を落としながら何とか渡った。
帰りはロープが張ってあるが、そのロープ何とも頼りなさそうだったが
ロープを信じロープにつかまり足場のある所までよじ登ることができた。
滑り落ちると死ぬことはなさそうだったが、
相当の細かい石のガレ場で
登れそうにもない蟻地獄のような傾斜だけに慎重になった。
そして最後、広河原の徒渉部分
今回は水量も少なかったので踏み石を使い跳び越えることができた。
帰りは最初から靴を脱ぎ素足で渡った方が気持ちよさそうと思った。
広河原から先笊ヶ岳の序盤の危険度の高い道と違う登りが待っていた。
「急登 ああ急登 急登」
と歌が読めるぐらいの急登の連続、厳しさだった。
広河原から山の神までの登りはジグザグに淡々と登りつめていく。
谷側を見ると足がすくむようなところ
急な傾斜にわずかばかりの踏み跡があるような狭い道もあり、
緊張もしながらの長い登りでなかなか山の神まで着かない感じだった。
山の神ではホッと一息入れることができた。
でもこれからが稜線登りの本番、
もうやめてくれとい言ってしまったほど急登が続く。
途中には林業で使っていただろ機械やワイヤーが捨て置かれている。
その付近は道も分かり難いところがあり
今回稜線を外さないように進んでいたのだが
けもの道なのか、林業で使っていた廃道なのか
100m程間違えて入ってしまった。
稜線を外さなければ大丈夫、それにピンクの道標もしっかりしている。
なぜ間違えたのか振り返ってみたがわからない。
道ができていれば知らず知らずに入って行ってしまうのだと感じた。
おかしいと思ったら戻ることが肝心ということ。
桧横手山付近は急登の中でもちょっと気を休めることができて
周りの景色も楽しむことができた。
景色といっても展望ではなく、樹林帯の美しさや
シダ、マイズルソウ、カニコウモリなど群落の緑の美しさだ。
布引山に近づくに従いますます急登がきつくなる。
山頂近くには崩壊した部分が出てきてその横を歩くことになる。
危険ではあるが初めて展望は良くなり、
上河内岳・聖岳が目の前に大きく見えた。
ガレ場を過ぎると布引山の山頂が現われる。
周りは木々に覆われ展望は全くない山頂だった。
ただここにはキャンプ地がありテントが張れる広さがあった。
私も最初はこの辺りに泊まることになるのかなと思ってもいたが
かなりきつい登りだったものの、
思っていた以上に早く布引山への到着となっていた。
ここからは稜線を辿り目指す笊ヶ岳までは直ぐだと思った。
ところがどっこい150m下り、200m登り返すという
最後の最後の試練が待っていた。
特に鞍部の2410m地点に着いてからの
笊ヶ岳山頂までの登りのきつく長いこと、今までも厳しかったが、
「まだか、まだか…もうヤダ!う〜」とつい口に出てしまうほどだった。
急にシャクナゲ、はい松などが登山道を覆うようにあり
歩き難いなと思ったとき山頂に到着した。
やっと着いたと力が少し抜けた感じだった。
周りを見ると今まで見えなかった
赤石岳、荒川岳それに塩見岳も見えるではないか。
先ほどまでは富士山も見えていた。残念ながら今は見えないが。
もくもくと歩くしかなかった笊ヶ岳が山頂でご褒美をくれる。
正にその通りだと思った。
正直、変化に乏しい急登が続くだけの山には違いない。
しかし山頂からのいきなりの360度展望は最高に近い。
登りたいと常々思っていた笊ヶ岳だったが、
戻ることを考えるとあまり喜びに慕っていられないものもあった。
雲の動きも沸き立ってくるようでどんどん大きくなってきている。
周りの景色を写真に収め
そそくさという表現がぴったりだろうが憧れの笊ヶ岳山頂を後にした。
布引山まで戻るのも長く感じた。
でも下りになっていることは、長い道のりの中では少し安心感があった。
足を痛めないように適当に休みを入れながら下る。
それでも登りよりも下りの方が足に負担が来る。
足裏が熱く、指先が痛む、膝がかくっとなり、太ももも張ってくる。
すると下りながら広河原の徒渉が楽しみになってきた。
長い下りが続く、よくもこれだけの登りを登ったものだと感心さえする。
桧横手山、山の神とポイントに着くごとに
足腰にだいぶダメージがあることがわかる。
広河原が見えた時には「やった!」とつい声が出てしまった。
時間的にも余裕があり広河原でしっかり水を浴びた。
素足の徒渉も気持ちよく。
2Ⅼの水も終わりすでに終わり、水補給もしっかりできた。
完全にリフレッシュができた。
あとは気を付けて川沿いを下り、危険地帯も分かっているので
慎重にクリアして、
日が沈まないうちに雨畑沼平へと帰ることができた。
そして無事帰れたことが何よりだった。
ふるちゃん
P.S.
7月2日(日) 安曇野市で田中陽希さんの講演会があった。
その際、すでにご存じの方も多いかと思いますが
私は初めて知ったので報告
2018年1月から 日本三百名山人力踏破を計画しているとのこと
それも今一度百名山・二百名山も登るというのだから驚きだ。
1年6か月かけての挑戦になるそうだ。
私にとっては楽しみになりました。
笊ヶ岳もまた登るということです。
ヤマレコマップ iPadをアルミシートに挟んだことがGPS機能を狂わせたようで、残念ながら道順が変になってしまった。
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