大展望の稜線歩き 〜 柏原新道から針ノ木岳へ
- GPS
- 52:15
- 距離
- 21.2km
- 登り
- 2,324m
- 下り
- 2,308m
コースタイム
- 山行
- 6:52
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 7:04
- 山行
- 5:17
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 6:16
天候 | 1日:雨 2日:晴れ のち 曇り 3日:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・新越山荘から針ノ木岳までの稜線は痩せ尾根、アップダウンが続き、緊張感を絶やさず歩く必要がある。 ・針ノ木雪渓の上を歩くのは下り1時間弱、登り1時間半程度。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
|
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感想
2か月ぶりの山行。新しい景色を求めて種池山荘から針ノ木岳への稜線を歩く。
【1日目】
この日の天候があまり良くないのは承知していたが、稜線で良い天気を迎えるために柏原新道を登る。
扇沢の無料駐車場に車を止めて歩き始める。曇って高温高湿の空気の中を努めてゆっくり登るが、すぐに汗が噴き出てくる。1時間余り登ると向かい側の山腹に針ノ木雪渓が見え始める。2日後にはあそこを下る。
稜線に辿り着く前にシャリバテになってしまい、石ベンチ辺りで腰を下しておにぎりを1個食べる。種池山荘まで登山口から3時間半ほどかかって着く頃には周囲はガスに包まれ、時々小雨もパラつく。
小屋の休憩室で残りのおにぎりを食べているところへ途中で追い越した二人連れがやって来て、やはり今日は新越山荘に泊まるというので一緒に歩くことにする。
外へ出るとガスが濃く、少しの雨も降る天気。3人でゆっくり進むが途中に越える岩小屋沢岳の形もなかなか見えない。何度か霧の中の偽ピークに騙されて1時間半かかって岩小屋沢岳の頂上へ。
針ノ木方面から歩いてきた登山者が二、三名いて、なかなかしんどそうなルートだと思わされる情報を得る。
新越山荘に着くと暫くしてかなり強い降りになり、周辺の景色は全くないので3人で飲んだ後、部屋で仮眠する。5時に早めの夕食を食べた後も周囲の展望はなく諦めていたところ、日没近くになって雨が止み、徐々にガスが晴れ始める。
やがて黒部川を挟んだ向かい側に剱岳のシルエットが見え始めたので、宿泊客だけでなく小屋のスタッフも展望の良い2階の談話室に駆け上がって、みるみる色の変わっていく空の色と山の姿の撮影に夢中になる。
明日の好天も期待して早めに就寝。
【2日目】
期待どおりの素晴らしい天気。劔・立山、後立山の諸峰や行く手のスバリ岳、針ノ木岳も一点の曇りなく見通せる。
朝食を済ませてすぐに出発。最初のピークの鳴沢岳へ向かってゆっくり歩を進めると、標高が上がるにつれて劔、立山の雄大な姿が大きくなってくる。遠く五竜や白馬の山々も雲海に浮かんでいる。岩場を攀じ登る箇所も幾つか越えて1時間足らずで鳴沢岳の頂上に立つ。
さらに1時間ほどで次のピークの赤沢岳に到着。ここまで来ると黒部湖が眼下に見下ろせ、立山より南の山々も視界に入ってくる。何よりスバリ岳、針ノ木岳が高く、大きく迫り、これからあれを登るのかと思うと圧倒される。
ここで三脚を立て、暫く撮影を行った後に、愈々スバリ岳へ向かう。
赤沢岳からの登山道は、痩せ尾根の淵を細かくアップダウンしながら伝って行く、なかなか面倒な道。ルートが合っているのか周りを見廻すことが何度かあり、思いのほか時間もかかる。
この辺りで針ノ木方面からの登山者と数組擦れ違うが、その後はなし。疲労が増してかなりてこずり、2時間ほどもかかってスバリ岳の頂上へ。
黒部湖がすぐ真下に見え、好きな五色ヶ原や薬師岳の姿も近い。振り返ると越えてきた赤沢岳が思いの外に立派な山容だと分かる。
最後の力を振り絞って最後の針ノ木岳へ向かう。100m下って200m登り返す。頂上直下は崩れ易いガレ場のジグザグ登りでとどめを刺されるが、スバリ岳から45分ほどで到着。
暫く頂上で景色を眺めるが、次第に稜線に雲がかかるようになってきたので、ビールを飲みたくなって小屋へ向かう。
今日は天気が良いので小屋は混むとのこと。ところが昨日の悪天候で荷揚げヘリが飛ばなかったのでカップ麺やビールが全くない!と聞いて愕然とする。
ほんとに手持ち無沙汰に午後の時間を過ごすが、同室の人達の今回の予定を聞いていると思いもよらないルートを考えていたりして非常に面白い。いつか自分も参考にしたいと思わせる。
【3日目】
この朝も良い天気。小屋の正面からは裏銀座の山々、槍穂、常念などまで一望。
朝食を済ませて6時に下山開始。昨日歩いた稜線の山々を正面に見ながら雪渓へ向かって急な登山道を下りて行く。
45分ほどで雪渓への下り口に着いてアイゼンを装着。ピンクの旗を辿りながら雪渓を下る。途中、下から雪渓を登って来る登山者数名と情報交換をしながら擦れ違う。
最後の人の情報に基づいて高巻き道への取付き地点に往き付くが、草付きの斜面が急過ぎて荷物を背負って登れそうもない。雪渓をさらに数十m下るとやや急な岩沢があったので、岩を足掛かりに何とか登山道まで登り着く。
この辺から行き違う登山者が少しずつ増え始め、20分ほどで大沢小屋に到着。針ノ木小屋を出てからほぼ2時間。10分ほど休憩して扇沢へ向かう。
小屋から下は傾斜も緩み、次第にブナの多い林になる。頭上も開けて明るくなり、気分も軽くなってくる。
小屋から1時間余りで賑わう扇沢のターミナルに到着。冷たい飲料を買い求めて飲みながら駐車場へ。
初めてのルートで緊張が続き、日射で体力も奪われたが、大展望の稜線歩きで満足できた山行だった。
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