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Yamareco

記録ID: 1218596
全員に公開
沢登り
剱・立山

黒部 上の廊下

2017年08月03日(木) ~ 2017年08月07日(月)
 - 拍手
GPS
104:00
距離
47.3km
登り
1,941m
下り
2,024m

コースタイム

1日目
山行
0:40
休憩
0:00
合計
0:40
17:20
40
黒部ダム
18:00
ロッジくろよん
2日目
山行
9:15
休憩
2:00
合計
11:15
5:45
195
ロッジくろよん
9:00
10:00
120
平の小屋
12:00
13:00
240
奥黒部ヒュッテ
17:00
口元のタル沢出合前
3日目
山行
10:15
休憩
0:00
合計
10:15
6:00
615
口元のタル沢出合前
16:15
立石
4日目
山行
11:00
休憩
1:05
合計
12:05
5:45
370
立石
11:55
13:00
60
薬師沢小屋
14:00
14:00
230
赤木沢出合
17:50
赤木沢源頭付近Co2350
5日目
山行
4:45
休憩
0:55
合計
5:40
5:30
15
赤木沢源頭付近Co2350
5:45
6:00
145
中俣乗越
8:25
9:05
125
太郎平小屋
11:10
折立
休憩、釣りの時間こみ。
天候 期間を通して南の台風からの湿った空気の影響を受ける。
8/3 晴れのち曇り夜小雨、8/4 晴れ、8/5 晴れのち曇り夜小雨、8/6 晴れのち曇り夕方から雨、8/7 晴れ
過去天気図(気象庁) 2017年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス
信濃大町駅→(バス)→扇沢→(関電トローリバス)→黒部ダム
折立→(バス)→富山駅
コース状況/
危険箇所等
3日 信濃大町駅に集合。扇沢への最終便バスに乗車。バスの乗客は次々に降りていき、最後は我々だけとなる。気持ちは徐々に山モードへ高まっていく。扇沢から関電トローリバスも貸切状態。破砕帯(「黒部の太陽」を参照)を抜けてダムへ到着。慰霊碑に手を合わせ、心を整える。ロッジくろよんへは徒歩20分くらい。テントサイト700円(いつも思うのだが、なぜテントを張るのに金がかかるのだろうか)。徒渉がらみのでザイルを使うのは初めてなので、陸で操作の確認をする。(真面目)
地ビールを飲む。山で飲むビールはうまい。

4日 平の小屋までひたすら夏道。渡し船は5分遅れで出発。奥黒部ヒュッテまでの夏道は、崩壊地をトラバースするようについているが、丸太で工作がしてある。こんな奥地まで整備が行き届いていて感心する。山もでかいが、人の力も侮れない。奥黒部ヒュッテの爺さんには、まだ水量が多すぎて絶対に行けないと脅されたが、沢に降りたつとそれほど険悪な感じはしない。水面は、増水跡より、2m弱くらい下だった。下の黒ビンガまでずっと河原を歩く。スクラム徒渉を多用。下の黒ビンガで1回難しい徒渉。トップはライジャとザイルをつけて、流されながら対岸の岩にたどり着いて突破。徒渉法の選択やザイル操作に手間取って時間をくってしまった。口元のタル沢手前の河原でC2。焚き木あり。山で飲むビールはうまい。

5日 すぐに口元のタル沢が出合ってゴルジュが始まる。ちょうど真ん中に砂が溜まって浅めのラインがあり、頑張って水流に逆らって歩くと突破できてしまった。拍子抜け。水量は腹くらいで泳ぎなし。水量少なめだろう。上の黒ビンガまで、水流に耐えながらのヘツリやスクラム徒渉、クロール徒渉を繰り返す。上の黒ビンガは、一箇所突破できず、右岸を小さく高巻く。懸垂下降で復帰。この辺りから、雪渓がポンポン出てきて焦る。幸い本流にブリッジになっているものは無かった。金作谷出合い先のゴルジュもとくに難所とは思わなかった。スゴの淵もヘツリで突破。泳ぎ不要。
立石二股でC3。焚き木あり、超快適。紅の豚が住んでた入江みたいなかんじ。ビールがうまい。

6日 昨夜の小雨で10cmくらい増水したか。水も少し濁っている。立石から立石奇岩までの淵が、意外と難しい。最初のゴルジュは両岸切り立っていてルート選択が限られる。最初右岸を攻め、次に左岸にうつる。ここが核心で約2.5mある。徒渉は空身で立ち幅跳び(記録2m)で流心を飛び越える。後続は確保して安心と思いきや、セカンドが流れに捕まり確保しきれず一緒に吹っ飛ばされる。ホワイトウォーターに叩きこまれる。人が流される力がこんなに強いとは思わなかった。大反省。 次のゴルジュは右岸から高巻き、その次は右岸側壁水流中をヘツってから途中で高台に逃げるルート。立石奇岩からは、とくに難所はない。夏道合流地点のゴルジュは左岸をヘツリ上がって最後に懸垂下降。夏道は沢沿いについているが、もちろん使わずに最後まで沢をいく(無駄に濡れる)。薬師沢小屋でカレーライスと1Lビールを購入してエネルギー充填。奥の廊下は特筆すべき困難はない。赤木沢出合は聞いていた通り、素晴らしい景観。ここでようやく『川登り』が終わり、『沢登り』がはじまる。最初の滑滝でようやく今シーズン1匹目の釣果。連瀑帯は最初のFだけ右岸をまいて、2段目は左岸直登、3段目は左岸まき。全部まとめて大まきするような踏み跡もあるが、これは結構大変そう。20m大滝は、直前の右岸微沢をつめて、笹薮漕ぎトラバースし、1本右の微尾根を下る。全体的に急で緊張したし時間もかかった。行動終了したいが、よいテンバがなく、結局源頭付近まで行ってしまった。蚊も多く若干斜めのテンバ。焚き木なし。雨で不快。これが沢だと負け惜しみを言って納得しつつ、1Lアサヒビールを飲む。

7日 モルゲンロートで始まる。10分も歩くと水が枯れた。源頭は素晴らしい場所。(ここにテントを張れば良かった、、) 太郎平小屋まで北アルプスの稜線歩きを堪能。天空のお花畑に槍穂が浮かんでいる。太郎平小屋の山岳警備隊に上の廊下のルートについて話す。今シーズン初遡行とのことでした。折立までは下山パワーを発揮しあっという間に到着。
日本最奥の湖から、最後の一滴まで、壮大な沢旅になった。
その他周辺情報 下山後は、先輩夫妻のお家にお世話になりました。
青い光が破砕帯
2017年08月03日 17:09撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
8/3 17:09
青い光が破砕帯
黒部最下流
2017年08月04日 11:24撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
8/4 11:24
黒部最下流
2017年08月05日 07:14撮影 by  DSC-TX30, SONY
1
8/5 7:14
夏の一コマ
2017年08月05日 08:24撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
8/5 8:24
夏の一コマ
全ての色が鮮やかだ
2017年08月05日 08:44撮影 by  DSC-TX30, SONY
1
8/5 8:44
全ての色が鮮やかだ
下の黒ビンガ
2017年08月05日 09:57撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
8/5 9:57
下の黒ビンガ
支沢がいちいち綺麗
2017年08月05日 11:13撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
3
8/5 11:13
支沢がいちいち綺麗
2017年08月05日 11:33撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/5 11:33
金作谷には綺麗なスノーブリッジ
2017年08月05日 13:13撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
3
8/5 13:13
金作谷には綺麗なスノーブリッジ
立石奇岩
2017年08月06日 07:54撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
8/6 7:54
立石奇岩
雪渓から不気味な湯気がたっている
2017年08月06日 08:03撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/6 8:03
雪渓から不気味な湯気がたっている
ずっと絶景。でも長くて疲れる。
2017年08月06日 08:06撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2
8/6 8:06
ずっと絶景。でも長くて疲れる。
本流にブリッジしていないことを祈りながら進む
2017年08月06日 08:07撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/6 8:07
本流にブリッジしていないことを祈りながら進む
2017年08月06日 08:08撮影 by  DSC-TX30, SONY
1
8/6 8:08
薬師沢小屋のカレー
生き返った
2017年08月06日 11:26撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2
8/6 11:26
薬師沢小屋のカレー
生き返った
赤木沢出会い
2017年08月06日 13:04撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
3
8/6 13:04
赤木沢出会い
ベストショット
2017年08月06日 13:25撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/6 13:25
ベストショット
ナメが続く
2017年08月06日 13:55撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
8/6 13:55
ナメが続く
2017年08月06日 13:59撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/6 13:59
2017年08月06日 14:14撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/6 14:14
連瀑帯のまきみちにて
2017年08月06日 14:41撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
8/6 14:41
連瀑帯のまきみちにて
光輝く
2017年08月06日 15:24撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
8/6 15:24
光輝く
大滝
2017年08月06日 16:27撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/6 16:27
大滝
最後の夜明け
2017年08月07日 04:48撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 4:48
最後の夜明け
快晴。
2017年08月07日 05:35撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
8/7 5:35
快晴。
黒部の神に感謝。無事に抜けさせてくれてありがとう
2017年08月07日 05:54撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 5:54
黒部の神に感謝。無事に抜けさせてくれてありがとう
夏の雪渓
2017年08月07日 05:57撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 5:57
夏の雪渓
2017年08月07日 05:58撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 5:58
美しい。美しすぎる稜線だ。
2017年08月07日 06:11撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2
8/7 6:11
美しい。美しすぎる稜線だ。
2017年08月07日 06:45撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 6:45
2017年08月07日 06:51撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 6:51
お花畑と槍穂連峰
2017年08月07日 07:27撮影 by  RICOH WG-4, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
4
8/7 7:27
お花畑と槍穂連峰
2017年08月07日 07:47撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 7:47
2017年08月07日 07:57撮影 by  DSC-TX30, SONY
8/7 7:57

装備

共同装備
ザイルφ8.8mm×50m<br />モンベルステラリッジテント2型<br />ライフジャケット
備考 ライフジャケットは重宝した。急流を泳いで横切る際に、泳力を発揮しやすい。ザックでも浮力体になるが、体の動きが拘束されてしまう。
イワナは、本流より支流の方が釣れるそう。(太郎平小屋の方情報)

感想

今シーズン初遡行。おそらく、水量は少なくて簡単な状況だった。
泳ぎ徒渉やジャンプ徒渉が4~5回。スクラム徒渉は20回くらいか。スムーズなザイル操作ができればもっと早く抜けられるはず。
赤木沢は、白いナメと蒼い水で非常に綺麗なところ。

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コメント

ビールが旨そう♪♪
kjtさん、御二方、こんにちは。
はじめして。最終日に北ノ俣岳下ですれ違った者です。

黒部ダムから上の廊下・赤木沢を登られたと仰ってましたが、
どんな感じなのか想像もできませんでしたが、
思いっきり川の中を行くんですね
いやぁ、大変そうですが、毎日のビールが旨そうです

綺麗な赤木沢の風景をありがとうございます。
お疲れさまでした。
2017/8/13 13:49
Re: ビールが旨そう♪♪
こんにちは。コメントありがとうございます。そちらも、良い山行になったようで良かったです。沢泊は、水でビールをキンキンに冷やせるので、とても良いですよ♪
2017/8/13 14:49
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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