ULに挑戦!約8kgでテント2泊3日(高尾〜陣馬〜生藤〜権現〜扇山〜鳥沢
- GPS
- 51:10
- 距離
- 43.3km
- 登り
- 3,459m
- 下り
- 3,308m
コースタイム
10:30 高尾
11:10 北高尾登山口
11:30 地蔵ピーク
12:40 富士見台
15:50 三本松山
17:00 堂所山
7月17日(日)
5:40 堂所山
6:10 明王峠
6:50 陣馬山
7:20 和田峠
8:50 山の神
10:10 生藤山
12:20 浅間峠
14:05 日原峠
15:40 棡原
17;30 墓村
7月18日(月)
5:15 権現山登山口
7:20 入山
7:55 雨降山
8:40 権現神社
10:05 浅川峠
11:10 扇山
12:50 梨の木平
13:40 鳥沢
天候 | 7月16日(土)晴れ 7月17日(日)晴れ 7月18日(月)晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
JR東 上野-高尾 復路 JR東 鳥沢-高尾-上野 |
コース状況/ 危険箇所等 |
★日原峠の水場は冷たい水がコンコンと湧き出ていて美味しいし暑い夏には最高 ★墓村から稜線までは倒木や一か所崩落もあり若干荒れ気味 稜線に出てから権現山まで快適な道 ★浅川峠から曽倉山への道は少し藪。 とにかく暑かったです。夏の低山は熱中症に注意。水分補給をこまめに。 |
写真
感想
ウルトラライトに挑戦!と言うことで、改造ツェルトと固形燃料を持って2泊3日の山行へ。
今回、
ベースウエイト(含む固形燃料)約3.3kg
食糧 約2.2kg
水 約2.5kg
合計 約8kgで出発
装備詳細は「ライトウエイト」コミュに表示
http://www.yamareco.com/modules/xsns/?p=topic&tid=483
結果として、
装備は未使用のもの(ダウンなど)もありこの時期ならもう少しベースウエイトは軽くなりそう。
食糧は多過ぎた!半分くらいでもよかったかも。
但し、夏場はやはり水が命!水場の無い時を考慮して簡易浄水器などあった方がいいと思った。
7月16日(土)
出発からして怠慢!
計画では奥多摩から石尾根で雲取を目指し、余裕があれば、長沢背稜を酉谷周って・・・と思っていたのだが・・・・
いつもの中央線始発を捕まえるために4時前に目覚ましをセットしたのだが、まったく起きれず、結局目覚めたの8時過ぎ・・・
外はすでに30度近くありそう。コーヒー飲みながら、「このまま3連休を無駄に過ごすのも無様」と言うことで取りあえず手っとり早い高尾に行ってみることにした。
高尾に着いた時はすでに10時半も過ぎていて、真っ青な夏の空から熱紫線が強烈に降り注いでいた。空気が済んでいる分、都心より暑いんじゃないのか?と思ったほど。
20号をとぼとぼ歩いて小仏関跡裏から北高尾山稜にとりつく。
地蔵ピークに着く前に汗ダラダラですでに若干へばり気味。取りあえず行けるとこまで・・
北高尾山稜はいつ来てもほとんど人と遇わない。今回も3,4組ぐらいしか出会わなかった。慣れ親しんだ道だが、ただ暑かった。
堂所山に着いたのが5:10。チンタラ約6時間の歩行。
ようやく日が傾きかけてきたところだが、それでも西日の日差しは肌に痛いくらい強い。
丁度生藤山の方へ夕日が沈んでいく。今日はここまで! 明日、あの生藤山へ行ってみよう、と明日の予定を立てる。
もう誰も来ないだろう、と、平なところにツェルトを張る。
ベンチで湯をわかしてたて続けにコーヒー2杯飲んでやっと一息つく。
が、疲れたせいかバタバタと飯を作る気も起らず、そのまま食べられる菓子やツマミをポリポリ喰って、夕暮れとともにツェルトに潜り込んだら、一気に落ちて寝てしまった。
7月17日(日)
早朝4:10過ぎ、やたらうるさい蝉の合唱で目が覚める。夜半に風で木々のざわめきがあったが、風もそんなに吹かずツェルトは無事立っていた。
うん、結露もないし、虫の侵入もない。上々!と言うより、完ぺき! なんせ出発前に4日もかけてベンチレーターに防虫ネットを縫いつけたりもしたし・・・苦労したよ。
標高730mぐらいではシーツだけで寒さを感じることもなく快適な一夜を過ごせた。
朝日を見ながらゆとりで朝食とコーヒーを沸かす至福のひとときを味わう。
ただ、水の残量が心配。アルファ米弁当を作ったため残りは300cc。今日も暑くなりそうで、それだけが気がかり。
ま、和田峠に下りればなんとかなるだろうと甘い期待を抱きながら、テントを畳んで出発する。
明王峠から陣馬山へ。まだ誰もいないだろう、と思っていたら若いカップルが。流行の山ガールスタイルで決めていた。
快晴で南側には山頂まで雲ひとつない富士山の姿が浮かんでいた。きっと向こうは8合目、山頂あたりはチョー混みなのだろうな・・・
和田峠まで下る。チャリンコの数人が休んでいた。彼らもこの暑い中、登山者に負けず元気!素晴らしい。
茶屋の脇に水場が。しかし、飲用不可の札が。がっかり、予想が甘かった。多分近くの沢辺りから引いて来ているのだろうが、消毒してないだけ飲めないこともないのだろう、とは思うのだが、一応諦める。次回は簡易浄水器を携帯しよう、と思った。
生籐山への道を再び登り始める。ここからは初めての道だったが、良く整備されたいい道だった。ただ、水が少ないのが精神的に不安を煽る。
いつものように軟弱にまき道、まき道で醍醐丸をパスってようやく生籐山へ。
予想はしていたが、眺望もなく、日差しがメチャ暑く、虫がブンブンだったので即移動。
三国峠の方が展望が開けていて富士山も見え、少し風も通り気持ちよかった。
ここで初老(中年?)の御夫婦にお水と冷たい麦茶をおすそわけして貰う。生き返るような美味さ、ありがたかった。
水場を求めて先へ進む。
浅間峠まで来た時には相当ヘロヘロ。昨晩のメシ抜きが効いている。
朝、水を入れておいたアルファ米五目弁当を喰った。
うん!久しぶりに食べると不味さが際立つ。去年の残りだもんな・・・。
暑さと疲れであまり喉を通らない。水足してじゃぶじゃぶにして醤油垂らして、鮭フライも加えて雑炊もどきにしてかっ込む。鰹節でも持ってくればよかった。
飯を食って、ちと、休もうと靴を脱ぎ靴下も脱いで楽になってベンチに横になったら、ストンと落ちた。
30分ぐらいアッと言う間に過ぎたようで、足を虫に刺されチクっとして目が覚めた。
ひと眠りしてだいぶ気力も回復、再び水場を目指して登り始める。
日原峠に着いて早速水場の道標に従って下る。
あった〜! 岩の間から冷たい水がほとばしり出ている水場が!!!
顔洗い、頭も濡らし、駆けつけ十杯近く一気に飲む!最高に美味い!!!
この水場がなんたって今日の山行のハイライト!素晴らしい!チョー感激だった。
やっぱ、水は最重要! 気分的にも生き返る。
今晩の分、明日の分と目一杯補給する。
さて、このまま笹尾根を三頭山へ向かうか?それともまだ行ったことのない権現山に向かうか???あと明日一日、と言うことで権現山から扇山に南下する計画にした。体力、気力充実していれば、百蔵山、岩殿山で大月までもアリかな・・・
パンパンになったホーサーをザックに入れ、日原峠から棡原に下りて行く。ザックは水で重たくなったはずなのに足取りは逆に軽くなっている気がした。水のありがたみをしみじみ感じる
下界も15:00を過ぎているのにアスファルトの村落はまだまだ暑い。
用竹から枝道を墓村までテクテク登る。墓村、って名前がちと可哀想な気がする。
林道終点にはテント張るスペースぐらいあるだろう、と予想していたのだが、スペースはあったのだがコンクリート舗装されていてペグが刺せない。ゲェー!である
しかたない、登山道を少し登った脇の杉林の中で平なところにツェルト設営。しかし、杉林の地面は刈られた杉枝でボソボソのスカスカ。ペグもほとんど効かない。無理やり突き刺すが、今度はポールがズブズブ沈む。
もたもたしていると、蚊やいろんな虫がブンブン周りに飛んでくる。ちと場所が悪かった、がもう夕暮れもせまり他に探すのも難しそう。
なんとか建てて中に潜り込む。一安心。だが、外で炊事もやる気にならないし、また菓子とツマミでごまかす。
チンタラ、休み休みではあるが久々の12時間歩行はけっこう効いたようで今夜もストンと落ちた。
7月18日(月)
朝、4:00過ぎ、またしても蝉の合唱で目覚める。ツェルトは風も吹かなかったおかげでよれよれだったがなんとか無事立っていた。虫も入ってきてなかった。やはり密閉された空間はありがたい。
杉林の向こうに朝日が見える。天気は今日もそこそこよさそう。
ツエルトの中で適当に朝食をつまんで、弁当作って、荷物まとめ、外に出る。
虫の大群に囲まれる前にサッサかツエルトを畳んで、ザックに押し込みあわただしく出発する。コーヒーを飲む余裕もない。
初っ端、稜線まで出る間の登山道は倒木やら一部道崩れなど若干荒れ気味だったが、道自体はしっかりついていて迷うことはなかった。尾根に出てからは今度は立派な登山道が続いてた。
途中、登山道にバイクのタイヤの跡も付いていたのでモトクロスあたりで登って来るライダーもいるのだろう。
二日晩飯抜きで今朝もロクな朝食を取ってないせいでまったくパワーが出ない。よろよろ、ヘロヘロでモタモタ登る。そんなに起伏もない登り易い道で助かった。
昨日ほどではないが、今日もやはり暑い。食べ物をちょこちょこツマミながら水だけは一杯あるので、余裕で飲みながら登り続ける。水の豊富さにありがたや、ありがたや・・・である。
雨降山を越えて、権現山頂の手前で突然ボロいバラックの建屋。権現神社とのこと。頂上は近そう。
ここで、いつもクセで神社横に延びているまき道に進んでしまった。
10〜15分歩いて立っていた道標を見て愕然!権現山が後になっている!!
地図を見ると「神社の裏を直登」としっかり書いてあった。
オー・マイ・ガー!!!
仕方ない、戻ろうと100〜200mぐらい戻ったのだが、登り道をみて戦意喪失。時間もあるし、体力もあるのだが、気力が・・・
「山頂は次回にとっておこう。その方が次来る楽しみもある」と屁理屈をつけて諦めた。
浅川峠の分岐でドテッと腰下ろしてメシにする。相変わらずアルファ米弁当はまずい。今日は、パウチのさんまうま煮を汁ごと混ぜ込む。これでアルファ米の味も消えてなんとか食べられた。
腹も満たされ、休養も十分で、そこそこ元気を取り戻し浅川峠に下っていく。ここも整備された歩きやすい道。
ただ、浅川峠から先の曽倉山への道は急に手入れがなされてなくほんの少し藪々。道はしっかりしているので迷うことはない。
相変わらず風も吹かず暑い。雲が出てきて直射日光だけはなんとか弱まってきたがこんどは蒸し暑い。
扇山は行く手の樹林帯の中にしっかり見えていたので目標がはっきりしていて気が楽だった。
山頂に着いた時は突然南側の開けた展望にちと感激。中央線の街並みや丹沢の山並みの奥に富士山も見えていた。
山頂は広く平でちょっとしたテント場になりそうな感じ。春や秋にテント張って朝、夕の富士山でも眺めるのにいいかも、と思った。
ただ、今は暑い!樹林がないとこうも温度差があるのか!とちとビックリ。
長居する気にもなれず、百蔵山の方へ下る。
大久保のコルで最後の逡巡。時間的にはまだ十分百蔵山へ周れる。でも暑い。悩んだが、今回のウルトラライトの初回の体験としてはこれで十分だろう、と梨の木平に向かって下山することにした。
途中の水場で久しぶりにコーヒーを沸かして飲む。本当は途中の色々な場所でこれをやりたかったのだが、移動中の湯沸かしや炊事はどうしても億劫になってしまう。次回はもう少し余裕を持って行動したいかも。
舗装された道まで下りてきたら、目の前がでかいゴルフ場。柵の内側の青い芝生でプレーをしているゴルファーが見えた。ゴルフ場の周りの舗装道路を半周ほどテクテク歩きながら、「今、プレーをしているような人たちはこんな暑い中ザック担いで山登ることなんてないんだろうな。せいぜい秋の紅葉に黒部アルペンルートをバス、トロリー乗りついで登るくらいなんだろう・・・」などと思ってしまった。
また、長い舗装路歩きながら「張り替えたばかりなのに、ソールの減りがまた進んじゃうよ・・・」など、取りとめのないことを考えながら1時間、ようやく鳥沢の街に着いた。
傾斜面に巧妙に建てられて家々の間を歩いて駅に着く。
丁度、登り電車が到着するところだった。バタバタと何も考えずに切符を買って乗り込んだ。絶妙のタイミングで駅に着いた様だった。
車内はそこそこ空いていたので、周りの目も気にせず汗だくのシャツや靴下など着替えた。
電車の冷房でようやくさっぱりした。
いつもながら、最後はあっけなく、感傷に耽る間もなく突然、旅が終わってしまった。
お疲れさま〜。
今回の山行の教訓として、
荷物が軽いのにバテバテ。暑さのためだけではなく、久しぶりの山歩きで相当に体や脚力がなまっていた。ウルトラライトどうのこうの以前に体力をつけろ!って話。
やはり水が一番重要。水がないと精神的にも不安になるし、余計疲れる気がする。
次回は簡易浄水器はぜひ携帯したい。
軽くして行動することをメインにするなら、食糧ももう少し行動食のようにそのまま食べられるメニューを増やした方がよさそう。
後は、天候の崩れにどれぐらい耐えられるか?の検証かな・・・
その辺を究めておかないとやはり不安。
コメント
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アルファ米は
混ぜて煮込むだけで調理できる
リゾットの素をつかってはいかがでしょうか?
まだ自分でテストしていないので自分でも
使ってみたらレポします。
リゾットの素、良さそうですね。
ウチにもあったようなので今度試してみます。
アルファ米は不味くても、長期だったり、軽量の時は頼らざるを得ないので色々メニューのアイデア必要ですね。
UL山行お疲れ様です。
これを読んだら私も実行してみたくなりました。
でも虫が多いのが低山の悩みですね。
確かに水の確保が稜線歩きでは一番のポイントでしょうね。
私も一応フィルターを買って準備していますが、水場があるコースを考えると、実はあまり出番がなかったりします。
それから食事ですね。
私は食事は下山後の楽しみと割り切り、山中ではカロリー/重量が大きく腹持ちがよいマルトデキストリンを飲んでいますが、これ本当に不味いんですよ。
丸一日が限度です。下界では絶対に口に入れたくないです。
もちろんショッツなどの既製品もあるのですが、高いので自作をメインにしています。
確かに2泊の場合はアルファ米などが無いと山行自体が厳しくなりそうですね。
私もアルファ米は嫌いなんですが
お茶漬けのもとを入れて、お茶漬けにすると一応は食べられます
けど4食目あたろで妙に胃の調子が悪くなってきました
やっぱり固形物じゃないとだめなのかなと思った次第でした
高尾の裏の方は虫と言っても、ヤマダニや山ヒルなどはまだいないのでいい方なのかも知れませんね。
水は夏場は下手に我慢して熱中症にでもなったらまったく意味ないし、やはりコース設定をある程度考える必要ありそうですね。
そのうち道志を歩いてみたいと思っているのですが、ここも水場に苦労しそうです。
その点、MATSUさんは一気に突っ走ってしまうのでしょうね。
残念ながら、とても真似できません。
マルトデキストリン・・・?初めて知りました。
本当に不味そうですね。(笑)
今度どのくらい不味いか試しに飲んでみます
それに比べるとアルファ米はまだマシな方なのかも・・、なんですね。
装備を見ると、「適当に」ではなく経験値から裏付けられた「すごすぎ装備」ですね
これが20Lのザックに収まるのが信じられない。
「まだ減らせる」というのが、さらに「すごすぎ」ですね
アルファ米+お茶漬けの素=4食が限界!
しっかりデータインプットしておきます
今回持っていけなかったのですが、アマノフーズのフリーズドライの「ミネストローネ」など味が濃くてけっこういけます。
アルファ米に湯入れた時一緒に放り込むだけで簡単にチキンライス風ごはんができますよ。
基本、アルファ米には、カレーのように味が濃いおかずぶっかけちゃうのが一番楽かも、ですね
これ、雨や風の悪天候を想定してないので、そういう意味ではチョー甘々の装備です。
ここからは、もう少し、ヤバイ天気や寒い時などを想定して、装備に改善を加えていきたいと思っています。
やはり山での天気の急変は当たり前のことですから、その辺をもっと考慮して安心のULを目指したいと思っています。
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