白馬三山から38年ぶりの不帰キレットへ 稜線は秋の風が吹いていた
- GPS
- 27:13
- 距離
- 27.4km
- 登り
- 2,430m
- 下り
- 2,409m
コースタイム
- 山行
- 5:01
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 5:32
- 山行
- 6:54
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 8:06
天候 | 26日 晴れ 稜線は風強し 27日午前晴れ 午後曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
復路 白馬駅より特急あずさ26号14:37 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<栂池平〜白馬乗鞍> 木道、樹林帯がメイン 雪田の登高一部あり <白馬乗鞍〜白馬岳> 森林限界を越えた歩きやすいルート <白馬岳〜天狗ノ頭> 素晴らしい稜線歩き 白馬鑓が岳の南側は小さい石のガレ場 <天狗ノ頭〜唐松岳> 天狗の大下りは急こう配のガレた斜面。落石注意。 不帰キレットは曲北峰の北側からの登りが革新部。 それ以外は危険個所は少ないが、全体を通してアップダウン がきついので体力勝負でもある。 |
その他周辺情報 | 八方バスターミナルに「「八方の湯」の割引券あり。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
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感想
今年の夏の関東・甲信越は、夏とは思えない梅雨のような空が続いていた。
そんな天候と体調不良とが重なり1か月以上も山へ行けない日々が続いていた。
そして8月最後の週末に手に入れた連休、
なんとか白馬行きのバスを予約することが出来て、栂池へと向かう。
バスの車中、目が覚めるとバスのヘッドライトに浮かぶ雨の光跡が見える。
でも大丈夫、きっと今日は晴れるのだと確信をもっていた。
栂池でバスを降り、ゴンドラ始発を待っていると
背後の山には青空が急速に広がってきた。
予報通りに笑顔が広がる。
栂池平から樹林帯を歩き、白馬乗鞍岳へと着くと稜線を渡る乾燥した冷たい風。
その風は夏のものではなく、すっかりと秋の装いであった。
見上げる空にもその気配は感じられた。
山の季節は足早に過ぎていっているのを実感するのであった。
白馬大池からの眺めは想像していたものとは違っていた。
人気のルートだけあり、半ば観光地化されたものだと思っていた。
しかし、広がる景色はたおやかに曲線を描く山並みと水のある風景だ。
初夏の頃はもっと多くの高山植物と残雪が楽しめて素晴らしい景観を
楽しめるのだろうと想うと、楽しくなるのであった。
雪倉岳への稜線も美しい。
このあたりは春の山スキーでも一度は歩いてみたいものだ。
白馬岳に着いた。
天気はいいのだがいかんせん風が強い。
おまけにその風は冷たく、体力を奪っていたようで
その先を行くモチベーションが一気に下がってしまった。
今日は白馬岳頂上山荘のテント場でお終いとしよう。
この日のアーベンロートは見事であった。
秋の澄んだ空気と雲は、真っ赤に染まる光景を演出してくれた。
翌朝、月夜のない真っ暗な稜線をヘッドライトスタート。
冬の星座を仰ぎ見ながら歩くこの瞬間が好きな自分。
闇夜を歩く緊張感と静寂、空には満天の星、
そして徐々に白んでくる東の空を楽しみながら歩く時間が最高なのである。
白馬鑓が岳でご来光を迎える。
斜光に染まる山並みが美しい。
白馬鑓温泉との分岐を過ぎた。
ここから先は38年ぶりのルートだ。
初めて登った北アルプスは中学2年生の時であった。
白馬大雪渓の登り、白馬岳でのご来光、白馬三山の稜線、
そして不帰キレットの岩場。
そのすべてが今の私を山へと誘った思い出のルートだ。
あの時の感動と想いを思い出し、今日はこのルートを歩いて行こう。
そう、後立山連峰の稜線は自分の山への想いの原点である。
山スキーを含め6度目のこの稜線歩きであるが、
不帰キレットはあの時以来、歩けていないのであった。
天狗の大下りを慎重に下る。
目の前にはそそり立つ岸壁が迫る。
曲北峰への登りは緊張を強いられる場面が続く。
あの頃とは若さと体力がまるで違うであろう、
アップダウンの連続に息も上がっていく私。
それでも広がる絶景と最高の天気に足の歩みは止まらなかった。
我が足は先へ先へと誘うのであった。
テント泊装備のザックは重いけれど、
その重さがキレットへ挑む意気込みの証明だ。
唐松岳の山頂に立つ。
ここから眺める剣立山連峰の眺めは最高であったのは言うまでもない。
若かりしときの、思いでの足跡を辿る、そんな楽しみがテカポさんにもありましたか。中学生の不帰キレット越えも凄いですね。
僕の場合も丁度38年前の5月、栂池から入って雪原の白馬大池にスキー板でツェルト張り、夜半の降雪で埋まりそうになったけど、翌日シートラアイゼンで白馬山頂に立ち、大雪渓を滑り下りたのでした。
あれから蓮華温泉→白馬岳、栂池→蓮華温泉は行ったけど白馬大池は通ってないんですよ。
唐松-五竜間の稜線、烏帽子岳-水晶岳の裏銀座コースも40年近く再来してないなぁ。
Nishidenさんも38年前に行かれてましたか。あの頃の栂池高原は
ゴンドラやロープウェイなんてあったのでしょうか。
スキーブームになる前だからスキー場も空いていたのかな。
白馬大池はほんと絵になりますね。
初夏のチングルマが満開のころに一度は行ってみたいもんです。
私は後立山連峰のうち、針ノ木〜爺ヶ岳もなんと35年前に歩いたきりです。
そして五竜〜鹿島槍が空白地点です。
こちらのキレットも近いうちに行きたいと狙ってます。
38年も前から山を登っていたんですか。昨日今日登り始めた僕なんざとは年季が違いますねぇ。
それにしても、良い天気で何よりでした。特に夕焼け(の写真)が素晴らしい。
不帰嶮はちょうど2年前(FBで過去の思い出とかの通知があった)に逆コースで通過しました。下りる時には何とも思わなかったのですが、見上げると絶壁だったので通過してからビビった記憶があります。
白馬乗鞍は2回BCで行きましたがまた滑りに行きたいと思ってます。
38年前の装備なんて今から考えると凄いもんです。
テントはダンロップのドーム型が巾を利かせていました。
コンロなんてガスはほとんどなく、
ホワイトガソリンのホエーブスやオプティマス・スベアが全盛でした。
ウェアなんてゴアのない時代、夏の雨は地獄だったなぁ〜
それにしてもこの夏の一番天気の良かった週末に
北アルプスに行けたことがなんとも幸運でした。
そして夕焼けがもう堪んない〜
やっぱりテント泊がいいですねぇ〜
久しぶりのテント泊で7時間も爆睡しましたよ。
不帰キレットは38年前の記憶はほとんどありませんでした。
天狗の大下りだけは激下りだったのを記憶してました。
遥か昔に歩いたルートを再訪するのもこれからはいいかな
tekapoさんもNishidenさんもどんだけのキャリアですか(笑)・・・知ってたけど。
このルート、オーソドックスだけどやっぱりいいですよね。
天狗山荘のテン場が気になっていましたがテン場も水場も使えると知ってホッとしました。
3年前の9月に行きましたがまた今度行ってみようかな。
あの稜線の景色を見ると山スキーがしたくなります。
考えてみればあと2ヶ月もすればスキーシーズンですね。
今から楽しみです
登山を始めた年齢は中学生だけど、
まあ、私の場合は間に20年近いブランクがありますので
Nishidenさんとは比べものになりませんが・・・
でも山の風景はあの時と変わらないですね。
変わったのはそこを歩く登山者でしょうか。
あの頃の夏山縦走は皆、キスリングを背負った無骨な男どもが
ラガーシャツとニッカボッカと、足元には重厚な革靴を履いていましたもんね。
そうそう、天狗山荘のテント場、あそこは眺めが最高ですね。
白馬頂上小屋のテント場は窪地なので展望が悪いですが、
天狗山荘は東斜面に開けた場所で、雪渓がすぐ上にあるので
水場も困らないし、目の前には白馬鑓が岳がど〜んと見えてますね。
後立山の稜線、どこも山スキーで滑りたくなる稜線ばかりで
そんな目線でも歩いてましたよ。
山は秋の気配、そしてもうすぐ初雪の便りも聞こえてきそうですね。
tekapoさん、こんばんは。
こちらにもお邪魔します ^ ^
栂池から白馬三山、不帰キレットを経てのロング縦走いいですね!
昨年は大雪渓から白馬→栂池と歩きましたが、小蓮華から白馬にかけての稜線美に魅了されました。
私も近いうち?に白馬三山とできれば不帰キレット(怖そうですが。。)に挑戦したいです!
唐松周辺でのニアミスで残念でしたが、同じ日に同じ空間を共有していたかと思うと嬉しく思います
いつか何処かの山でバッタリしたいですね^ ^
白馬三山の稜線は大好きなんです。
特に杓子岳の東西非対象斜面は北アルプスを代表する景観だと思ってます。
それとは対照的に白馬乗鞍岳や雪倉岳の穏やかな稜線は
今回初めて歩きましたが、こちらもいいですね。
北アルプスもすっかりの秋の空気でしたね。
これからは紅葉が楽しみです。
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