凍てつく頂、硫黄岳(八ヶ岳)
- GPS
- 23:33
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 1,306m
- 下り
- 1,307m
コースタイム
- 山行
- 2:29
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 2:30
天候 | 1日目 曇り〜粉雪 2日目 ガス〜快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃戸口〜赤岳山荘 少しの圧雪。 赤岳山荘〜堰堤広場 雪が少し増えて圧雪が続きます。 堰堤広場〜赤岳鉱泉 堰堤広場を過ぎると、岩があって登山道らしくなります。昨年はところどころ氷があって滑りやすく、注意が必要でした。今回は雪は少し深くなるものの、凍結箇所は無くツボ足で歩けました。下りは滑りそうですが12本爪のアイゼンではまだ岩が出ていて、引っ掛けそうなので、チェーンアイゼン等があると良さそうでした。赤岳鉱泉付近の積雪は30cm程度で、トレースもあり迷うことは無いと思います。 赤岳鉱泉〜赤岩の頭 積雪は30〜40cm程度で、所々まだ岩が頭を出していますので、特に前半部分はアイゼンの引っかけに注意。トレースは明瞭ですがアイスクライミング用の沢筋にもトレースが続いていますので、間違って入っていかないように。 赤岩の頭〜硫黄岳 雪は風で吹き飛ばされトレースは薄め、吹き溜まりでは足を取られる箇所もあります。頂上手前の岩場は右側から回り込みました。昨年は左側から回り込むトレースがありました。 |
写真
感想
【感想/記録】
昨年はご来光と硫黄岳から見た赤岳が忘れられず、今年もまた八ヶ岳の硫黄岳へ登って見る事に。できれば1日目は硫黄岳の下見。2日目はちょっと足を伸ばして天狗岳も周回するコースも加えたい。北陸の富山のお天気は冬らしい曇りや雨、雪が続きますが、長野県の八ヶ岳方面は日曜日の午後からはお天気が良さそうです。
自宅を出発する頃は雪が舞っており、県境に近づくと雪が増えてきました。途中は圧雪でしたが、順調に進めました。安房峠手前の急坂を登ろうとしたら、スリップして途中でストップ。バックしてクマ牧場の駐車場に車を入れ、少し助走をつけて発進するも途中でやっぱりストップします。これまでかと思いしばらく考え込みました。
引き返すとすればせっかくここまで来たので、近くの西穂高岳方面へ行く?いや、北アルプスはお天気が悪いから八ヶ岳へ向かっているので、西穂高岳は無理。
ならばもう車を変えるために商談をディーラーで。でも時間がまだ早い。と心の中で葛藤が続きました。
三度目の正直でこれが最後と急坂に挑みましたが、今度は途中でスタックしてしまい、後退もできなくなってしまいました。JAFを呼ぶしかないと思いましたが、スコップでタイヤの周りを除雪すると、奇跡的に何とか前進できノロノロと進んで、キレイに除雪された道路に出ると無事進む事が出来ました。今回はもう登山を諦めるしかないと思いましたので、本当に良かったです。
この間は1時間近くかかり、精神的にもう疲れました。松本市は曇りから小雪が舞うお天気でしたが、諏訪市まで来ると晴れ間も覗きますが、諏訪湖サービスエリアから見える八ヶ岳は雲の中。なので今日の山行は赤岳鉱泉までと、また日和ました。登山口の美濃戸口には11時前には到着。八ヶ岳山荘でコーヒーを頂き、昼食を食べて準備をして11時20分頃に出発しました。
美濃戸口からの登山道は圧雪状態で、轍を歩くと滑りそうなので、道の縁を歩きます。駐車場の気温は−5℃程でしたが、樹林帯はやっぱり暑くなり汗をかいてしまいました。アウターは着なければ良かったですね。ビーニーやグローブを脱いだり付けたりして体温を調節。赤岳山荘に到着すると駐車場はほぼ満車。やっぱり八ヶ岳は人気があります。
途中では下山する多数の方々とすれ違い、堰堤広場に到着すると雪がちょっと多くなる感じです。ここから林道から岩がある登山道になります。圧雪状態で凍結箇所は無く、沢にかかっている橋を何回か渡って進み標高を上げると、14時前に赤岳鉱泉に到着。宿泊の手続きを済ますと、館内にいても寒くなってきました。時間が早かったためか宿泊した大部屋はガランとしてストーブがついていても寒かった。時間があったのでストーブのある場所で、ビールを飲みながら漫画を読んでマッタリしていました。
宿泊者は日曜日のため20人ちょっと少なく、夕食は今回も名物のステーキで、けんちん汁やサラダ、フルーツまであり安定の美味さです。 寒かった大部屋も時間が経つと暖かくなってきました、明日の準備をするともうする事が無くなり19時半過ぎにはもう寝ました。
翌日は硫黄岳山頂からご来光を見るために4時に起床。簡単な食事を済ませて、ウェアを整え寒い外でアイゼンを装着。要領よく準備を進めたつもりだったのに、何故か出発は去年より15分も遅い5時過ぎになってしまいました。気温が低い予報だったので、フリース、インシュレーションジャケット、バラクラバを予め着込みました。最初はストックを出してヘッデンの灯りを頼りに登山道を進みます。
樹林帯は気温が低くても、歩いていると暑くなって汗をかいてしまいました。ビーニーとバラクラバを脱いでもまだ暑い。汗をなるべくかかないように、ゆっくりと歩きたいのですが、出発時間が遅れたので、あまりゆっくりとできません。東の空が明るくなってきて気が焦ります。ようやく森林限界を超えると、すぐに稜線の赤岩の頭でした。
風はさほど強くなく予報が外れたと思い、バラクラバを被ってストックからピッケルに変更。東の空が赤くなってきましたので、早く標高を上げたいのですが、息が切れ吹き溜まりに足を取られご来光に間に合うか心配に。標高を上げると急に風が強くなり、アウターのフードを被って進みます。寒いので頂上手前でグローブを交換しましたが、強風の中なので時間がかかります。厚手のグローブをはめてしまったので、ザックの中からゴーグルを取り出して、フードを外してゴーグルを装着と言う面倒な事はできなくなりました。
空はドンドン明るくなってきましたが、稜線に出てからガスがやってきて赤岳は隠れ、硫黄岳もガスで白くなってしまいました。頂上は極寒で強風の世界、カメラで撮影するのが精一杯、まつ毛が凍って涙目になりファインダーを覗くのは困難、液晶画面でピントが合っているのかもよく分かりません。OM-D EM-1も凍り付きバッテリーの残量も、直ぐに少なくなって撮影ができるか不安に。指が寒くて痛くなって、あまりにも寒いのでもう下山しようと思ったら、ガスの向こうからようやくご来光が。
強風のお陰でガスがドンドン晴れて、横岳〜赤岳〜阿弥陀岳のスカイラインが見えてきました。赤岳が少し赤く染まり、北横岳や北アルプス方面も赤く染まり、寒さに耐えた甲斐がありました。日が高くなるとガスが晴れて、横岳〜赤岳〜阿弥陀岳が青空の下、ハッキリと分かるように。南アルプスや中央アルプスも見えて、来た甲斐がありました。
でも寒いのは変わりないので、お腹は空いたけど山頂付近では朝食は食べられずにとっとと下山を開始。樹林帯はすぐに下ることができて、赤岳鉱泉に到着。朝食を食べてアイゼンを解除して出発。下りはストックを使いスピードを上げて標高を下げていきます。途中で滑り止めのスノースパイクを履いて、赤岳山荘に到着。暑いのでアウターを脱ぎ、堰堤広場ではインサレーションジャケットを脱ぎ、登山口の美濃戸口に到着。下山してからお天気は快晴で、結局硫黄岳頂上にいた時が一番お天気が悪かったのですね。
【注意点や反省点】
最初から沢山のウェアを着ると途中は暑いけど、頂上では寒いしどうすれば良いのやら。頂上で冷え切ったグローブをはめても、温まらず指が痛くなったので、最初からウールのグローブをはめていれば良かったと、まだまだ課題が残ります。
今乗っている車は雪道に弱いFRです。性能の高いスタッドレスタイヤでも車がFRだと、雪道は限界がありました。FFや4WD者は苦もなく急坂をスイスイと登っていました。今までは雪道でも大丈夫でしたが、今回は坂道を登れず危うく登山口の遥か手前で撤退となりそうでした。帰りに車のディーラーに駆け込んで、雪道に強い車に乗り換えることを真剣に考える事となりました。
お世話になった赤岳鉱泉は一泊二食付きで9千円、夕食のみなら8,500円。 トイレは個室が4つあり水洗です。乾燥室はありましたが、乾燥機(ストーブ)は稼働しておらず、結局部屋や食堂のストーブで湿ったウェアを乾燥しました。館内はストーブがあっても寒いのでダウンパンツやテントシューズがある暖かく過ごせます。 赤岳鉱泉ではソフトバンクは不通でdocomoの電波が通じました。
去年の硫黄岳で指が寒くて死にかけたので、最強兵器のフリース、未脱脂のウールのグローブ、オーバーミトンの3レイヤーで挑みましたが、グローブが冷え切っていたためか寒くて指が痛くなりました。さらにグローブを重ねると操作性が悪くなるし改良の余地ありです。
今回はグローブでも開けやすい形状の袋の行動食を選択、さらに事前にハサミで袋に切れ込みを入れて準備しました。でもジップロックに入れた行動食を開けて取り出すのはかなり困難でした。
桜平駐車場からオーレン小山冬季小屋へ宿泊し、天狗岳方面から硫黄岳へ足を伸ばしたかったのですが、寒そうだったので結局赤岳鉱泉に宿泊し、また硫黄岳のみのピストンとなって進歩がありません(笑)。
【Apple Watch等による計測結果】
ムーブ(安静時を越える推定エネルギー消費量 / kcal)
928
1,305
エクササイズ( 活発に活動した分数 / 分)
179
212
スタンド( 1時間のうち1分以上身体を動かした時間 / 時間)
14
13
登った階数( 一階=約3mの高度を上昇 / 階)
95
176
ウォーキングの距離(km)
14.6
22.8
歩数(1日で歩いた歩数 / 歩)
18,815
28,247
心拍数 (1日で最低、最高の心拍数)
56〜113
57〜132
体重
62.9 -> 62.3
2017.12.18早朝の硫黄岳から臨む横岳〜赤岳
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