富士山
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 1,391m
- 下り
- 1,383m
コースタイム
- 山行
- 9:03
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 10:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
車:熱海⇒箱根⇒御殿場⇒水ヶ塚駐車場(約3時間) タクシー:水ヶ塚駐車場⇒富士宮口5合目(4,500円くらい) 【復路】 タクシー:富士宮口5合目⇒水ヶ塚駐車場(5,000円くらい) 車:水ヶ塚駐車場⇒御殿場⇒箱根⇒熱海(約3時間) 車両乗り入れ規制中だったので、水ヶ塚駐車場からはバスかタクシーでしか5合目にいけません。 我々は5名でしたが、大人3名子供2名だったので1台のタクシーで乗車できました。1人当たりにすると、バスと同程度の料金で時間的にはかなり早く5合目に着くことができました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【5合目〜6合目】 砂礫の登山道ですが、表層だけが滑りやすく地面は堅いので比較的歩きやすいかと思います。 6合目までは30分かからないくらいで到着してしまうので、山頂もあっという間についてしまうのではないかと錯覚しますが、この区間だけが特別短いようです。 体を標高に慣れさせるため、できるだけゆっくり登ったほうがいいでしょう。 【6合目〜8合目】 砂礫の登山道です。 この区間は砂浜のような柔らかさの所が多く、しっかり踏み込まないと滑ってしまいます。何気に足に負荷がかかる区間だと思います。 逆に、帰りは雪山を歩くような感じで、大またで歩いてもクッション性が高いので楽な感じはします。いわゆる砂走りです。 【8合目〜9号5勺】 地面は堅くなり、時々岩の道を歩くようになります。登山道に危険な箇所はありませんが、時折道幅が狭くなり、すれ違いのために待機する時間が出てきます。日帰りの降りの時間帯は、山小屋に宿泊する人たちの登りと時間帯がかち合うので、所々で待機がありました、 8合目で標高は3200mとなりますので、酸素が薄くなり身体が思うように動かなくなってきます。8合目の小屋辺りでゆっくり休んでおいたほうがいいかもしれません。 【9号5勺〜浅間神社】 最後のひと登り。登山道はさらに細くなり、すれ違いのために譲り合うことが必要になります。石が階段状に組まれているので歩きやすいですが、登りは酸素の薄さで思うように身体が動かないため、下山者に待ってもらうのが申し訳ないくらい動きがトロくなります。 【浅間神社〜剣が峰】 測候所直下の登り勾配がきつく道はザレザレ。滑るので登るのも大変ですが、降りはもっと大変。気を抜かなくても転びそうです。 山頂だというのに眺望はあまりなく、最後ののぼりにかかる辺りから駿河湾側が見通せるようになります。 |
その他周辺情報 | 【入浴・温泉】 御胎内温泉健康センター 富士宮口から御殿場に抜ける途中にあります。お風呂だけでなく食事もできますので、とても込み合っています。 といっても、この記録の時には寄ってません。 【バッジ】 浅間神社の前にある小屋で売ってました 神社ではお札やお守りが入手できます。お祓いもしてくれるようです。 【食事・土産】 途中の山小屋で食事は可能なようです。 6号目の山小屋だけ中に入りましたが、そこそこの席数はありました。 7合目からは上に行くほど小さくなっていく感じです。 焼印などもしませんでしたので、山小屋の中には入っていません。 【その他】 トイレは全ての山小屋にありますが全て有料です。 トイレの入り口で有人監視してますので、ごまかすことはできません。 夏山シーズンは、富士山頂上郵便局が開局しており、頂上の消印着きの郵便を投函することができます。はがきと切手で500円程度だったと思います。 |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
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---|---|
共同装備 |
酸素
|
備考 | 5合目ですでに2400mあります。 高山が初めてのような場合、ここでしばらく高地順応してから登ったほうがよさそうです。 私には酸素の効果は良くわかりませんでしたが、使った者に言わせると「吸うととても楽になった」とのこと |
感想
高校生のときは毎日富士山を見ながら通学してました。
その頃から富士山は見る山でしかなく、登るなんてことは想像もしていませんでしたし、登れる人はかなり専門的な限られた人なんだろうと思っていたので、素人の自分が登ることになるとは思ってもいなかったし登れるとも思っていませんでした。
幼少期に父親とした山歩きは、道なき道を歩くような印象が強く、山歩きというのはとても疲れるもので恐怖が伴うものだという先入観がありました。そんな気持ちが強かったため、社会人になって富士山登山に誘われたことがありましたが、やはり登る自信がなく、頑なに断っていました。
今年に入り安達太良山に登ったことで、登山に対する偏見がなくなったというか、山というところが素晴らしい景色に出会えるところなんだと思うようになりました。安達太良に登った勢いそのままに、「どうせ行くなら日本一の山を目指してみよう!」と家族で盛り上がり、初登山からほんの4か月後に富士山登頂を目指すことになりました。
当然、道具は全くありませんから、家族全員で最低限の道具を揃えていざ出発です。
たまたま熱海が実家なので帰省がてら泊めさせてもらい、自宅から移動した翌日の早朝に富士宮口を目指して出発しました。
普段の行いが良くないのか、車での移動中は小雨混じり。箱根からは富士山は全く見えないどころか、200m程度の視界しかありませんでした。ほとんどあきらめムードでしたが、御殿場まで降りてくる頃には雨もやみ、道路も乾き始めてきましたので、途中のコンビニで食料・お貸し等を買い込んで水ヶ塚の駐車場に向かいました。
駐車場に到着しても、富士山の山頂には濃いガスがかかっています。それでも東の空は明るくなってきてましたし、天気予報でも日中は好転するということでしたので、雨に降られたら素直に下山しようというお約束で5合目に向かいました。
5合目までは車両規制されているので、水ヶ塚からはバスかタクシーの利用となります。人数が多かったこともありますが、少しでも早く登山を開始しようとタクシーを選択。
5合目でタクシーを降りると、空気がひんやりしていました。この時点で標高はすでに2400mですから当然といえば当然ですね。
高地順応が必要だという知識はあったのですが、焦る気持ちが抑えられず、30分ほどの慣らしだけで登山を開始。
ゆったりとしたペースで歩いたですが、6合目まではあっという間に到着してしまいました。
6合目からは砂浜のような砂礫の道。5人のパーティにはリーダーらしき者は存在せず、合目の小屋で全員が揃うまで待つという約束だけで、それぞれがそれぞれのペースで歩きます。それでも7合目への到着は、ほぼ皆がそろった状態でした。
ここから先は息子が徐々に遅れ始め、誰かが付き添いながらの登りになったため、8合目では先頭と最後で30分ほどの間隔が開いている状態でした。
8合目まで登った時点で持って行った酸素は空になっています。息子が全て吸ってしまっていたようです。
ここから先が本当に必要な場所なのに、そこに着く前に全て吸ってしまうとは・・・
子供のやる事は計算が働かないので困ったものです。
更に妻も高山病の症状が出始めたということで、ここでリタイア。
8合目からは4人で登ることになりました。
酸素がなくなった息子のペースは更に落ちますが、どうしても山頂までがんばると言い張り、10歩進んでは休みながら登っていきます。
こんなペースなので時間のかかることかかること。
それでも何とか9号5勺までたどり着き、残るはほんの数百メートル。普通の体であれば30分もあれば登れそうな距離ですが、ここを1時間以上かけて登っていき、13時過ぎにようやく富士宮口の頂上に到着しました。登山開始から7時間以上かかったことになります。
がんばった息子もここでダウン。剣が峰には残った3人で向かいました。
お昼ごはんを軽く食べて、14時近くになり下山を開始。
夕方からは雨になる予報だったので、できるだけ早く下山を開始したかったのですが、登りにこれだけ時間がかかったのだから仕方ありません。
皆の体力が不安でしたが、登りにあれだけ時間のかかった息子も下山は早いこと早いこと。
ものの1時間程度で8合目まで下山。この辺りまで標高が下がると、高山病の苦しさからも解放されるようで、息子の足取りもしっかりしたものです。
8合目の小屋で妻と合流。とっくに下山しているものだと思っていただけにびっくり。よく5時間も時間をつぶしながら待っていたものです。この標高で5時間も順応していたのなら、頂上まで登れたんじゃないか?
8合目から間もなくのところでガスが濃くなり、雷が聞こえるようになって来ました。このときの雷は耳の高さで鳴っていたので怖かったですね。
そうこうしているうちにポツポツと雨が降り始め、30分もすると結構な量の雨となりましたが、皆まともな雨具がありません。合羽と呼べる程度の雨具で、できる限りの雨装備をしましたが、1時間もすると全てがずぶ濡れでした。
雨に濡れたくない一心で(といっても既にずぶ濡れでしたが・・・)駆け下りるようにして下ります。くだりの休憩は8合目でしただけ。視界が200m程度はあったのが不幸中の幸いで、進むべき方向を見失わずにすみました。ガスが濃かったのは8合目〜7合目の間で、7合目の小屋からは6合目の小屋が視認できるくらいの視界はありました。
後の富士登山で分かったことですが、この区間は砂礫なので晴れていると砂埃がすごいことになりますね。この日は雨になったおかげで、砂埃にまみれての歩きではなかったことが唯一の慰めでしょうか。
ずぶ濡れと砂まみれだったら、砂まみれのほうがマシかな?
そんなこんなで5合目に到着したのは17時近く。帰りのバスの心配もありましたが、なんたってずぶ濡れ。ザックカバーも持っていなかったので、ザックの中に入っていた着替えもずぶ濡れ。つまりは着替えもなく、乗り物に乗せてくれるかどうかも怪しい状態。
バスにも間に合ったのですが、外から見る限り満席に近い状態に見えたので、バス停に止まっていたタクシーに声をかけ、こんな状態でも乗せてくれるか聞いたところ、「全然問題ないよ」と快く乗せてくれました。やっぱり静岡県民はいい人が多いね。
駐車場に着いた時には夕闇も迫り、予定ではどこかで温泉にでも入っていくつもりでしたが、帰宅が遅くなると実家で心配するので汗も流さずに帰宅の途につきました。
帰りの車では家族は皆爆睡。朝の3時から起き出して12時間近く行動していたのだから無理もありません。私自身も眠い目をこすりながら何とか運転し20時過ぎには実家に到着することができました。
さて、ここからが本当の感想。
富士山は、山としてはやはり遠くから眺める山ですね。遠くから眺めるからこそ、裾野を広げる姿が美しいのだと実感しました。登っている最中は大きな山の中のゴマ粒みたいなもんで、自分のいる場所がどの辺りなのかは全く実感できませんし、見える景色も一方向のみ。頂上に上っても360度の景色というわけでもありません。
日本一の頂に立つ!という目的でなければ、ほかの高い山から富士山を眺めるほうが心癒されるのではないかと思います。
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