仁王山〜白木峰〜小白木峰(八尾の名峰三山周回)
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- GPS
- 07:29
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 1,363m
- 下り
- 1,366m
コースタイム
天候 | 曇りのち雪、午後から標高が低い場所は雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・大長谷温泉前駐車場に駐車させて頂く。キャパは40台以上ある。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・大長谷温泉〜仁王山 最初は急登。今日はガリガリだったので、早々とクトーを装着した。ラッセルはほとんどないか、あっても踝程度。一部薮がうるさいところもあるので、適度に登山道を使うのもよい。標高1450mあたりの無木立の細尾根とそこから乗り上げる斜面はクラックが入っており、ビビったが一人ずつなんとか通過できた。 ・仁王山〜白木峰 仁王からの下りはシールを剥がして滑走した。樹林帯を通過するが、滑走には問題ない程度。コルからはシール登行開始。ガリガリ斜面に新雪が10センチ乗った状態で緊張を強いられる場面もありクトーを装着。稜線の東側に雪庇が発達しており、そこを避けてなんとか白木峰山荘まで進む。途中で風雪が強くなり、地獄セットにモードチェンジしたが、山荘から上はぼんやりと視界もあり、山頂に無事到着した。山名碑は完全露出しており、山頂あたりの雪はかなり溶けており、地肌が露出。(ちなみに山荘周辺は雪が多く、入り口は掘り出さないと中に入れない状態だった) ・白木峰〜小白木峰 シールを剥がして滑走開始。固い斜面に数日前のスキーのトレースが残っていた。場所によっては新雪が15センチ程度あり、滑走も楽しめた。 標高1380mのコルあたりで滑走は終了し、シール登行開始。基本稜線を外さずにのんびりと進む。もし視界があれば白木峰の姿が見えるのだが、今日はまったくダメだった。1402pは南側に巻きながら最後にブナの疎林地帯を40mほど登ったら広大なピークに到着する。 ・小白木峰〜大長谷温泉 シールを剥がし、滑走開始。すぐに1402pの台地まで滑走モードのまま登りを強いられる。あとは尾根を外さないように滑走するが、最初は気持ち良く滑ることができた。次第に薮や樹木が多くなり、注意しながら滑走。最後は杉の植林帯を滑るが、小枝やもろもろが落ちており、要注意である。最後は国道471号線に出て、あとはスキーを履いたままスケーティングで移動する。デブリなどもあり、緊張する場面もある。国道のゲートは閉じており、横の雪原を通り、最後板を脱ぎ、歩いて大長谷温泉に到着。 |
その他周辺情報 | ・温泉は 駐車させてもらった大長谷温泉。下山後は当然入浴させて頂いた。460円なり。えごまなどの地元の特産品なども販売している。(私が言うことではないが)大長谷地域は過疎の限界集落であり、なるべくこの地域に貢献できるようにお金を使って頂きたい。 ・食事は 八尾から大長谷の途中にあるジビエ料理の店、聚楽「創」に立ち寄った。シンモンさんは熊の手ラーメンを食べておられた。他のメンバーは熊ラーメン1770円を食べた。横浜中華街で修行してこられたご主人が地元の猟師さんから食材を調達し、いろいろチャレンジしておられる。応援してあげたくなる店。 |
写真
装備
個人装備 |
日帰り山スキー標準装備
クトー
アイゼン
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感想
僕が白木峰に登るのは今回で8回目になる。無雪期には2度あり、いずれも8合目登山口まで自転車で上がった。積雪期6度の内1回はスノーシューで往復したが、残りはスキーだ。11年前に富山に来て、それまでこの位の高さの山は、奥多摩辺りで冬でも雪山になるのは時々で軽アイゼンがあれば良かったが、雪と存分に戯れられる北陸の山を知った事始めが白木峰だったのだ。
白木峰につらなる山として、南の小白木峰は白木峰と続けて踏まれることが多いので、6、7月に登山者が多い。一方北の仁王山は夏道がなくて積雪期限定、白木峰より登りやすいので地元山スキーヤーには人気が高い。僕はどちらかと白木峰の二山では何回か1日で登ったが、三山を一度には初めてで、チカさんの提案に乗ることにした。当日天気が不安だったが、力強いメンバーが揃ったので行けるだろう。
これまでの冬の白木峰の経験・記憶に照らして、今回は雪が少ないなとの印象だった。仁王山の東屋の雪は殆どなくなっていたし、標高の低い所の稜線で藪になって夏道を見つけて辿るのも初めてだし、白木峰山頂の山名板がまるまる出ていたのも冬には見たことがないように思った。但し昔の写真を見返すと、同時期である2011.3.22の白木山頂の様子は殆ど同じだった。その時は仁王山を滑り降りているが、今回あった山頂直下の雪割れについては2011年にはなかったと思う。小雪だった2016年2月にはチカさんと滑り降りた小白木峰の下部で藪に苦労したが、今回それはなかった。3月になれば急速に雪解けが進むものなので、おそらく通常の推移なのだろう。
天気予報から午前中の勝負と思っていたが、仁王山を登っている間はダークグレーの曇りで、視界は効いて白木峰、金剛堂山が良く見えた。その後の天候悪化が急速で、白木峰アタック中に強風・吹雪となってこの瞬間は白木峰から下りるべきだと内心思っていた。白木峰に着いてみると耐えられないほどの強風でもなくなり、皆の意気も前向きで、小白木へさぁ行くぞ、となった。その後再び悪化はせず、さほど無理なく三山達成できて良かったと思った。小白木山頂で雪降りだったのが、標高下げて来て雨となり、ずぶ濡れになったのは気持ちよくはなかったが。
白木峰から先は視界がないので、最重要なのがルートファインディング。GPSとメンバーの連携で乗り切ることになる。白木〜小白木の間では、トレースの痕跡が残っていて頼りになった。失敗しかけたのは白木から下降中、標高1500mで西南向きから東南向きに曲がるべきところを真っすぐ行ってしまったが、トレースが消えたのでGPSで確認、登り返しなく修正出来た。登りに転じて小白木まで騙されやすい小ピークと支尾根が多いが、完全に合理的なトレースを作れている。小白木から一旦1402ピークに戻って下降の尾根に入るが、ここで失敗しかけたのは僕のせいで、GPSマップ上に目標点をマークしてそれを目指すのだが、間違った地点をマークしてしまってその方に行こうとしたところを指摘されて修正した。以後は完璧に理想のトレースで国道まで滑走できている。
先日チカさん達が達成した、金剛堂山から小白木峰への接続は快挙だったが、今回はそれに次ぐものと思える。次は金剛堂山と白木峰本峰をつなぐことも出来そうだ。
三月も後半となり、残雪期のヤマスキーを楽しもうといろいろと行き場所を検討したが、どこも天気予報が今ひとつ。午前中は天気が持ちそうな(エスケープルートもある)白木峰あたりを考えて、私が前から行きたかった八尾三山周回を提案したら皆同意してくれた。どうもです。大長谷温泉からまだ暗い中ヘッデンで登行開始。いつものことながらウオーミングアップとのことで相変わらずハイペースだ。途中から先頭を交替して、私のペースでのんびりと進んだ。
仁王山にはここ数年来ていないが、以前来た時はホワイトアウトで視界ゼロだった。今回は天気予報通り朝の間は視界があって、山頂では曇天ながらもクリアに金剛堂山や白木峰が見渡せた。その後滑走して白木への登りぐらいから天気が崩れ始め、風と雪が強くなり、一同閉口する。まあ地獄トレーニングだと思って、地獄セットを装着。そのまま白木峰まで一気に登った。山頂で意思確認をしたら、ネガティブな意見は出ずに、そのまま小白木へ。
小白木への稜線でもほとんど展望がなくて、残念だった。二年前にニシデン師匠とこの稜線を通った時は白木峰が見えて最高の雰囲気だった。シンモンさんとコウエイさんにあの感動を味わわせてあげたかったが・・・
小白木峰からの滑走はGPSを見ながら皆で声をかけあって、支尾根に迷い込まない様に注意して進んだ。私のGPSが不調だったので、助けてくれる仲間の存在はとても心強かった。国道に出た頃は雨が本降りとなってきた。ここからさらに温泉までは2キロ程度。雨で気持ちもブルーマウンテンだが、最後はみなで気合いと団結力を示そうと、オリンピックスケート競技のチームパシュートのように隊列を組んで国道をスケーティングした(ウソです)。天気が悪かったけど、皆でわいわいと楽しい周回ができて良かった。大長谷温泉では、「こんな日にヤマに行ってきたの?」と言われたが、上は雪なんですよ、こんな日でもスキー滑走があれば、それなりに楽しめるのです。今日もブラボーヤマスキー!
白木峰はお初。石川県民からしたら取立・大長・赤兎のようなポジションだろうか。
気温が高い日が続き雨も降ったので、もっとカチカチ山かと思っていたが、それほどでもなかった。意外に新雪が乗っていて新鮮な感じだった。
緊張したのは仁王への無木立斜面の雪割れ箇所と白木への登り返し途中の暴風雪の瞬間と白木から小白木への下りでのカチカチ斜面のスキートラバース部分。
それぞれの場面で話し合って確認しあって対応。
特に問題はなく楽しく周回できた。
ところどころ新雪が溜まっているところは、表層雪崩でトラブルが起きるほどの量でもなく楽しかった。下部はストップスノーなどなどでこれぞ春スキーという感じだったが。
ただ最後の下り滑走でツリーホールに落ちて体を強打。
前回も籾糠山へのトラバースで滑落気味に頭部顔面を強打。
どちらも大事には至っていないが、果たして安全に滑走できていると言えるかどうか…
先日も野谷荘司山で滑落事故が起きた。直接面識はないものの全く知らない方では無かったのでその事実と結末は堪えた。
もっと安全な滑走を追求するために、少し自分の滑走態度(安全な滑走と楽しい滑走の境界線)を変えるべきのなのだろう。
それが山行を共にするメンバーへの責任でもあろうし、ちゃんと帰ってくると思っている家族への責任であろうから。
以前から気になっていた白木峰を仁王山から小白木峰まで周回することとなり残雪期になり歩行距離はだんだん伸びてきた。天気予報は午後から風が強くなり荒れてくるということで状況によってはピストン、白木峰で終了も考えてスタート。
仁王山への取付は急斜面でところどころ雪割れもあったりヤセ尾根には雪がなくなっていたり、標高が上がり無木立の斜面ではカチカチでクラックがあったりと賞味期限が近づいていることが感じられた。単独ではちょっと躊躇するがパーティでは相談しながら進むことが出来た。
白木峰に到着するころには強風でホワイトアウトと判断を迫られたが気温はそれほど低くはなく風も耐えられないというものでもなかったので自分的には余裕がないということはなかったのでそのまま行くということになりGPSに頼りながら慎重に進んだがそれでもやはり間違えそうになることもあったので慎重すぎるくらいがちょうどいいのだろう。
小白木峰からの下山では悪雪、ストップスノー、雨、杉の枝が散乱など試練な滑降だったけど経験値アップと割り切り安全第一で下山。国道に出ても片斜面など気の抜けない場面もあったが無事帰還出来てよかった。しかし最後の国道の通過で薄く積もった雪の下が石だったので滑走面がかなり傷ついていた。時間がかかってもちゃんと脱いで通過したほうが良かったと少し後悔した。
今回天気が残念だったけど次回はニッコウキスゲの時期にでも自転車登山で再訪してみよう。みなさんのおかげで無事周回も出来て温泉であたたまりジビエ料理も堪能でき素晴らしい山旅となった。みなさんありがとうございます。また安全第一で春スキー楽しみましょう!
コメント
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去年のIPM周回で知った仁王山。今年は狙っていたんですよねぇ(泣)
雪解けが進んでいますね。去年は1週間ほど早かったですがパフパフ雪が残っていました。国道の片斜面はシビレますねぇ。ズルっといったら・・・・(怖)
悪天候の中抜群のチームワークで乗り切った皆さんに拍手。でも、悪天候の時は無理しないでくださいね。
昨日は標高が同程度の奥多摩の山で雪で降りれなくなったパーティーがニュースになっていましたが、装備不十分、ルーファイ未熟といたところだったのかな。
はい、レッズさん
去年の白木峰�・仁王山のグループハイクは、天気と雪質に恵まれて楽しかったですね。国道の片斜面部分は2016年にも通りましたが、全然なかったのですよ。
奥多摩の遭難は道迷いに滑落負傷が重なったようですが、どこでそんなことが起こるのだろうと思っていたら、後のニュースで三頭山1531mとヌカザス山1175mの間と判明。僕は三頭山は登りましたがヌカザス山は行ってない。ヌカザスの南にはオツネノ泣坂と呼ばれる滑りやすい急坂があって、雪が積もったそこで滑落者を出したのかなと言う気がします。雪が降りはじめてたけど大丈夫と思った、と載ってましたが、その言葉に見合う装備と経験はなかったのではと思いますね。
レッズさん、まいどです。
なかなかお会いできないけど、新車乗せてくださいね。
ボクも慎重に行動しているつもりだけど
また気になったらアドバイスお願いします。
とりあえず立山で!
レッズさん こんばんは
仁王山も白木峰も良かったです。富山はちょうどいい山がたくさんあるので羨ましいですね。行き方がわかったので来シーズンは厳冬期にパウダー狙いたいですね。単独では間違いなく撤退です💦
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