宇賀川蛇谷遡行
- GPS
- 07:52
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 1,295m
- 下り
- 1,280m
コースタイム
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 7:52
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
蛇谷遡行記録
■作成: 久光
■日程: 2018/5/6(日)
■山域: 鈴鹿
■天候: 曇後晴
■メンバー: CL久光 SL丸山 迫野 谷口
■行動記録
6:17 石榑峠
6:31 登山道出合
7:27-7:36 宇賀川本谷遡行開始地点
8:05 蛇谷出合
8:53 四段滝下
9:46 ゴルジュ状8m滝下
10:40 CS滝5m下
12:07 二俣
12:34 奥の二俣
13:07 登山道出合
13:12-13:20 竜ヶ岳山頂
14:06 石榑峠
■記録
紀伊半島遠征の五日目にして、四日連続沢企画の最終日。前夜に石榑峠三重県側の
麓でテン泊し、5時起床で峠へアプローチした。石榑峠の駐車場で装備を整え、車
をデポして出発。
出発してしばらくは石榑峠旧道の三重県側を歩く。この道は現在車両通行止だが、
かつては国道にもかかわらず整備状況が悪く、有名な「酷道」の一つだったよう。
大型車の進入を妨げる有名なコンクリートブロックや、幅員狭小のうえ両側に側溝
があってすれ違い困難な急坂は、往時の困難を想像させるに十分である。
15分ほどで登山道に入り、宇賀川本谷沿いに下る。宇賀川はしばらく堰堤の多い微
妙な沢だが、下るにつれて花崗岩の美しい渓相になる。道は渡渉を繰り返し、滝は
梯子で巻くなど一般登山道としてはレベルが高め。入渓点までは意外に時間がか
かってしまった。
魚止滝7mより入渓。魚止滝7mは丸山が先行して取り付いたが、滝壺が深くいきなり
濡れそうなので他3人は巻く。登山道を途中まで使い左岸を簡単に巻ける。丸山に
よれば右壁直登はIV程度。宇賀川本流は水量も多く、ナメと小滝の連続で大変美し
い。よい沢であることを予感する。
30分ほどで蛇谷出合着。出合の本流側はつばめ滝8m。一方の蛇谷は細いゴルジュの
中に小滝をかけている。もちろん蛇谷の方に進路をとる。いくつかの小滝を越え
て、2段13m滝は左側から巻いた。さすが人の多い沢だけあって、鎖が残置されてい
る。まもなくして先ほど下ってきた登山道と交差する。
登山道が横切ると五階滝。下段は右からアプローチした。上に支点用のボルトが設
置されていたが、難しくはなかった。
チョックストーン2条5m滝は右の水流際を登り、真ん中からチョックストーンを乗
り越して越えた。
四連の滝の最初の一段はロープを出し、久光-丸山-迫野-谷口の順で登る。残置は
終了点としてボルトが一つだけあった。それほど難しくなく、スムーズに越えるこ
とができた。むしろロープを片付けている間に丸山に先行させた2段目の方が若干
難しく(III+)、ロープを出すならこちらだった。
ゴルジュ状8m滝はロープを出し、丸山トップで久光迫野谷口の順に右岸からトラ
バースするように登った。8m滝自体は予想されたより簡単だったが、ゴルジュの中
に懸かる次の3m滝が丸山曰くどうしても困難。結局8m滝上からそのまま更に左岸を
巻き上がってトラバースし、3m滝を越えた。このトラバースもあまり良くない。こ
の辺りが沢の核心だったと言えるかもしれない。
これより上、半分ほどの長さを残して蛇谷は比較的平凡な流れとなる。滝は時折出
てくるが、直登できるか簡単に巻け、特にコメントするほどのものはない。
奥の二俣の先で沢は開放感のある低い笹藪の中の細流になるので、遡行を終了して
装備を解除する。振り返ると、手前の草原には所々満開の白い花を咲かせた木(シ
ロヤシオ)が点在し、眼下には伊勢平野が広がり、遠くには工場地帯を挟んで伊勢
湾までが見渡せる。なかなかの絶景。
尾根の登山道までは、笹薮の中の獣道をたどって20分程度の登り。鹿が多いらし
く、鹿糞がそこここに落ちている。実際に一頭いるのも目にした。
尾根に出るとほどなくして山頂。連休だけあって、ハイキング客で賑わっている。
山頂から石榑峠は登山道を下った。花崗岩の山だけあって、マサ土のザレた道は大
変滑りやすい。特に久光のスニーカーは底がすり減っていて、思ったより苦労し
た。
何だかんだで予定より大分遅れた2時過ぎに下山。装備を片付けてそのまま東京に
帰る。連休も最終日まで遊び歩く人はそこまで多くないらしく、横浜までの道は一
切渋滞なしでスムーズに流れていた。15時前に峠を出発し、8時半頃に戸塚駅着。
充実した紀伊半島遠征の五日間を反芻しつつ、余韻に浸りながら家路についた。
※滝の名称は「関西起点の沢ルート100」に基づく
■反省・備考
・四段滝二段目の処理は全体的に粗末だった。ロープは一段目よりは二段目で必要
だったし、その二段目を十分見もせずに、ロープを持たない三人に、先に登ること
を促したのは誤りだった。悪いことに二段目はお助け紐の出しにくい滝で、結果的
に全員フリーで登ることになってしまった。
・ザレた花崗岩の山の登山道をすり減ったスニーカーで下山するのは避けるべき。
滑って大変苦労した。
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