古希、ソロでのカムイエクウチカウシ山
- GPS
- 24:31
- 距離
- 59.5km
- 登り
- 3,231m
- 下り
- 3,237m
コースタイム
- 山行
- 4:14
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 4:53
- 山行
- 12:32
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 13:39
- 山行
- 4:52
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 5:19
天候 | 1日目 薄曇り 2日目 曇り 3日目 曇り一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道道静内中札内線は3つのゲート(ピョータンゲート、ダムゲート、ヒュッテゲート)があり、従来はヒュッテゲートで閉鎖ですが、今夏はダムゲートで閉鎖されています。ダムゲートがいつ開門されるかは、十勝総合振興局(0155-26-9222)に問い合わせてみられたらよいかと思います。私が聞いたところでは当分開門の予定がないようです。 アプローチが長くなるので、レンタサイクルを借りました。8月初めに行かれた方のレコにもありました。同じことを考えている方がいるのだと思いました。レンタサイクルは帯広駅バスターミナル「おびくる」内にあります(0155-23-5920)。親切に対応して頂きました。折り畳み自転車ですが、林道に使用することも了解頂きました。 登山届けは札内川ヒュッテにありました。 |
写真
感想
3、4年前十勝岳からトムラウシ山までの縦走を試みたことがありました。
美瑛富士避難小屋に泊まった翌日に小雨で縦走を断念し下山しました。余った時間で夕張岳に登ったのですが、足に豆を作ってしまい、次のニセコのハイキングすらできず、五色温泉に浸かって帰りました。その五色温泉でかなり年配の方が話しかけてきて、カムエクに登って来たと嬉しそうに言われたのにはびっくりしました。前から気になっていた山でした。高齢になったので一人では無理だろうと、ガイドを頼んでしかいけないだろうと思っていたのですが、気持ちに火がつきました。
と言っても地元の伊吹山に頑張っても標準タイムでしか登れず不安は拭い去れませんでしたが、時間はかかるだろうと2泊を覚悟して行きました。
テントも使用経験が少なく、沢履での遡行も経験がほとんどなく、八ノ沢出合までも行けるんかいなというレベルですが、膝下までしか浸かることなく楽しくいけました。ところが、出合についてもテント場が見当たらず、レコで見た黄色いマークが見当たらずうろうろしました。仕方なくハノ沢の本流との交点にテントを張ろうと思ったら、ちょうど下から上がって来られた方が八ノ沢のもう少し上ではないですかということでテン場が見つかりました。
当日は後から登って来たグループの方を含め7、8張ほどテントありました。
夜間就寝していると笛の音が聞こえ、7、8時過ぎでしょうか下山して来られた方がいました。またその1、2時間後でしょうかさらに遅れて下山者がいました。詳しいことは聞いていませんが、おそらく迷われたのでしょう。普段の山では可能性が少ない出来事が目の前に起こったとは、ここはよっぽど心して行かねばならないと思いました。
翌日はどんより曇り上はガスがかかり見えません。八ノ沢は倒木が凄まじくてなかなかはかどりません。途中一人降りて来られる方がいて、どこからと伺ったら道を見失ってビバークしたようなことを言っておられました。一筋縄ではいかない気を引き締めてと思いました。
1週間前のレコでは雪渓は3つで向かって左(右岸)を行くとあったようですが、様子が変わって行ってみると明確な雪渓は2つ、手前の雪渓は一度潜った後向かって右(左岸)の雪渓を行きました。
三股手前の雪渓は向かって左(右岸)を行ったと前日の方から教わって左を行ったのですが、薄くなっていて通過する度胸がなく、下に潜って真ん中の滝の左岸に渡ったのですが、絶壁でにっちもさっちも行かなくなりました。引返そうかと思ったのですが、試して見ると小さな手がかりがありそれを頼りに強引によじ登りました。全行程の中でそれが一番怖かったです。
八ノ沢カールまでの急登も赤布によっぽど注意して行かないと大きく間違えます。小さな間違えはあるものの「Y字は左」と違えずに行けました。
山頂直下はお花畑はあるものの、ハイマツ漕ぎと岩場に疲れましたが、なんとか山頂に立てました。同じソロのテン場からの人だけでなく、ダムゲートからの日帰りの方3組にも追い抜かれ、彼らが凄いのか、私が遅すぎるのか、どちらもありだと思いました。
帰り三股から雪渓を越えてからは気持ちが安心した為か、急に疲れが出て足取り悪くなり、日没までにテン場に着けるだろうか、着けなかったらビバークだと腹を括りましたが、なんとか日没までにはテン場に着けました。翌日は天気が悪いという予報のせいか、テン場には新たに入山者なく私だけでした。
林道は自転車が便利です。特に帰りは下りが多いので。ただ私は足にきていたので、18kg(行きの重量)のリュックを背負っての自転車はバランスが悪く、一度暗いトンネルの中で、大きく転倒し打撲、しばらく起き上がれませんでした。アタックのリュックがあるので、それを自転車の前に括りつけるとか何か工夫がいるなと思いました。
八ノ沢カールから三股までは、赤布が頼りになりますが、大きなトラップもあります。たしか昨年のレコでは、ここは降りては行けないと赤いテープを両枝に通して通せんぼをしていたのが、テープが切れたのでしょう。切れた赤テープが両枝に巻いてあって、これはむしろここを通りなさいとでもいうような危ない場所もありました。写真参照してください。踏み跡も濃く何人もの方が間違えられたのでしょう。他にもありますので、注意がいります。
五色温泉の件からの懸案を解消できて嬉しく思いましたが、標識のない、周りが見えない山頂でカムエクは完全には微笑んではくれませんでした。出迎えてくれたのは、可憐なエゾイワツメグサだけでした。
相当覚悟はしていましたが、それでも想像以上で私にとって凄いところだと思いました。それでも初心者の古希の爺さんが一人で登れたことが有難たかったと思っています。
下山後、8月中北海道の山と観光を楽しんでおられるご近所のご夫婦と再会、帯広の名門 北海道ホテル バードウオッチカフェでディナーを楽しみました。非常に美味しかったです。
この山はヤマレコの情報も少ないので、これから登られる方のお役に少しでもたてればと思います。
コメント
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yeti7007さん、ご無沙汰しております。昨年、毛勝についてアドバイス頂いたhijiridakeです。毛勝は結局この5月に毛勝谷を登りました。カムエクは1週間違いだったようですね。拙いレコを参考頂き恐縮します。雪渓の様子はだいぶ変わっていますね。小生は切れた赤テープに騙され2回ほど行き来してしまいました。この山は本当に貴重な経験になりました。今後のレポも楽しみにしております。
hijiridake さん、有難うございます。また200名山踏破おめでとうございます。
毛勝の件でコメント頂いたのは、hijiridakeさんだったのですね。レコを見させて頂くとかなりactiveに行動されておられますね。羨ましいです。
レンタサイクルの件、事前にTELで問い合わせていたのですが、hijiridakeさんのレコで貸し出し切れになっていないか、正直焦りました。実際、hijiridakeさんのレコを見て借りられた方がおられました。私も借りることが出来て助かりました。
赤テープのトラップは危ないですね。ヤマレコのお陰で助かりました。
どうぞ、今後も良い山行を続けてください。
厳しカムイエクウチカウシ山登頂おめでとうございます。相変わらずのチャレンジ精神に驚きです。私もいつか挑戦したいと思います。
有り難うございます。
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