白馬岳 大雪渓から白馬大池

2018年08月17日(金) ~ 2018年08月18日(土)

• GPS: 13:12
• 距離: 22.5km
• 登り: 2,344m
• 下り: 1,767m

コースタイム

1日目

• 山行: 5:57
• 休憩: 1:13
• 合計: 7:10

8:56 猿倉荘
8:57 8:57 猿倉登山口駐車場
9:45 9:45 白馬尻荘
9:48 9:50 白馬尻小屋
11:46 11:54 岩室跡
12:07 12:10 避難小屋
12:51 13:35 白馬岳頂上宿舎
13:44 13:44 丸山
14:38 14:53 杓子岳
16:00 16:01 丸山
16:06 白馬岳頂上宿舎

2日目

• 山行: 5:24
• 休憩: 0:41
• 合計: 6:05

6:46 白馬岳頂上宿舎
7:03 7:07 白馬山荘
7:24 7:41 白馬岳
8:27 8:27 三国境
9:07 9:15 小蓮華山
9:51 9:51 船越ノ頭
10:21 10:27 白馬大池山荘
10:53 10:53 乗鞍岳
11:35 11:35 風吹大池方面分岐
11:41 11:42 天狗原/白馬岳神社
12:23 12:27 栂池山荘
12:47 12:48 栂池ヒュッテ
12:51 ゴール地点

天候

17日：晴れ，18日：快晴

アクセス

利用交通機関：

電車 バス ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

往路：JR大糸線「白馬」駅より「猿倉」行きバス
復路：栂池ロープウェイ，栂池よりバス「白馬駅前」下車

コース状況／危険箇所等

大雪渓：落石，滑落注意．大雪渓上端から葱平まで落石注意．
白馬岳から白馬大池：雷鳥出没注意

その他周辺情報

栂池ロープウェイ山上駅付近にお土産，食堂あり．地上駅付近，白馬駅に足湯あり．

写真

8/17 8:47

猿倉バス停からスタート．
トイレ，給水を済ませる．

8/17 9:12

最初は林道．山頂付近は雲がなかなか取れない．

8/17 9:32

林道が終わり少し登山道を行く．

8/17 9:48

すると白馬尻小屋に到着．
大雪渓通行の注意事項をよく読みスタート．

8/17 10:03

小屋からすぐ大雪渓の取り付き点に着く．

8/17 10:13

腐れ雪なので，チェーンアイゼンより爪が長い4本爪アイゼンを選択．

8/17 10:19

大雪渓に取り付く．
気分は長次郎谷に挑む柴崎測量隊．

8/17 10:25

クレバスもところどころ．

8/17 10:36

半分くらい登ったところで振り返る．

8/17 10:44

雪の上を抜ける風が涼しいのはいいが結構な高低差．
落石を避けるためノンストップで歩く．実際，登っている途中で3回落石の音がした．

8/17 11:30

雪渓の上端．
大きなクレバスがあるが，下はスノーブリッジだ．歩いたら踏み抜きそう

8/17 11:33

葱平までザレの急斜面．落石をしない，もらわないように注意しながら登る．

8/17 12:08

鞍部まで相当な急登が続く．

8/17 12:17

トリカブトの群落．あちこちにあった．

8/17 13:24

村営頂上宿舎のテン場に幕営する．

8/17 12:50

この可愛い小鳥があちこちにいた．

8/17 13:56

時間も早いので今日のうちに杓子岳を登る．

8/17 14:02

途中の暗部はWindowsXPの壁紙みたい．

8/17 14:07

昼の月と杓子岳．

8/17 14:26

山頂直下はこの薄茶色の石のザレ場だ．

8/17 14:39

杓子岳山頂．
奥は白馬鑓．

8/17 14:43

時間があれば白馬鑓も行きたいところだが引き返す．

8/17 15:11

チングルマの綿毛．
あちこちに群落があった．

8/17 15:20

白馬岳はなかなか雲のベールを脱がない．

8/17 15:54

コマクサもちょっとだけあった．

8/17 17:46

夕方になってもう一度稜線に出てみる．
黒部川を挟むように剣岳と対峙する．

8/17 17:51

ブロッケン現象？
雲が遠いので自分の影はよくわからないが，日輪はよく見えた．

8/17 18:16

見る間に谷は雲で埋まる．

8/17 21:57

夜はよく晴れたので星景写真．
長野市方面．

8/17 22:16

白馬山荘と天の川．

8/17 22:37

テン場の向こうにも天の川．

8/18 4:06

で，翌朝．
8月としては異例の寒気の侵入で明け方のテント内の気温は0度．

8/18 6:44

水場にはつららが．．．

8/18 5:06

稜線でご来光を拝む．

8/18 5:10

すっかり秋の空だ．

8/18 7:01

ポタラ宮，ではなく白馬山荘．
朝にはひっきりなしにヘリが荷揚げしていた．

8/18 7:10

山荘から頂上まではひと頑張り．

8/18 7:25

そして白馬岳登頂．

8/18 7:29

南側を振り返る．
杓子岳と白馬鑓，鹿島槍ヶ岳もちょっとだけ頭を覗かせる．
右手奥には立山連峰の剣岳から別山，雄山．黒部ダムもちょっとだけ見える．

8/18 7:42

北西には黒部川河口．
後立山連峰の西は黒部川だ．

8/18 8:02

さて，山頂を後にして北の稜線を下る．
と，この快晴の日にまさかのあいつがいた！

8/18 8:07

雷鳥の一家だ〜！

8/18 8:07

カルガモ親子のごとく登山道をみんなで渡って谷川のハイマツ帯に向かう．

8/18 8:09

お母さんの後に続いて段差を降りようとするヒナたち．
風を受けて羽毛がふわふわ．

8/18 8:10

ヒナたちがすごく近づいて来た！
かわいい．すごくかわいい．

8/18 8:36

無事，横断が終わったところで先に進む．
巻雲となかなか消えない飛行機雲．晴天も長くは続かないかな．

8/18 8:40

ピンク色の猫じゃらしみたいなのもあった．

8/18 9:06

小蓮華山．
立派な剣が奉納されている．

8/18 9:19

白馬岳を振り返る．
左から鹿島槍ヶ岳，奥に小さく槍ヶ岳，白馬鑓ヶ岳と3本槍が並んだ贅沢な3ショット．

8/18 9:54

稜線は東にそれるので，振り返ると重なって見えていた後立山連峰の山々がよく見えるようになる．
奥から鹿島槍，五竜岳，唐松岳，不帰キレットを挟んで白馬鑓へと続く稜線．今度はどこに登ろうか．

8/18 9:58

前方に白馬大池が姿を現した．
晴れた空を映す水鏡．

8/18 10:17

湖面近くにおりて来た．
こちらもチングルマの群落．

8/18 10:24

大池山荘のテン場．
ここもいいテン場だなぁ．

8/18 10:40

湖畔を周りつつ反対側のゴーロの斜面を登る．

8/18 10:54

白馬乗鞍岳はポワーンとした山頂だ．

8/18 11:11

小さな雪田を渡る．
アイゼンは使わずキックステップで降りる．

8/18 11:19

ゴーロの斜面を飛び石で延々とおりて行く．
ゴーロの斜面は割り切ってテンポよく降りていかないと時間も体力も使い切ってしまう．

8/18 11:37

そして唐突に湿原に出た．

8/18 11:45

高度を下げてくるとチングルマの花がまだ咲いていた．

8/18 12:17

春の可愛らしい姿とは一変，夏のお化けのように大きな葉のミズバショウ．

8/18 12:25

栂池山荘まで降りてくると観光客がいっぱい．

8/18 12:42

白馬三山そばをいただく．

8/18 12:58

ロープウェイ，スキー用の六人乗ゴンドラを乗り継いで下山．

8/18 14:41

ゴンドラ駅で程なく来たバスで白馬駅，計算したかのようなタイミングであずさが来る．
急いで地ビール信州浪漫を買って乗車，帰路に就く．

撮影機器：

PowerShot G1 X Mark III CANON

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 防寒着 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え 靴 予備靴ひも サンダル ザック ザックカバー サブザック 昼ご飯 行動食 非常食 調理用食材 調味料 飲料 ハイドレーション ガスカートリッジ コンロ コッヘル 調理器具 ライター 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 針金 常備薬 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ストック ナイフ カメラ ポール テント テントマット シェラフ ヘルメット

感想

Trail Walker

お盆休み後半に遠征を，と思って計画していたが相次ぐ台風と台風が運ぶ湿った空気による不安定な天気，そして前線通過といった状況でやきもきする．当初は2泊の計画だったが，16日の前線通過後は大気の状態が安定しそうなので，16日のうちに松本まで行って前泊し，1泊に日程を詰めての山行とした．
16日は時々雨が降る中，松本観光．登山で何度か来ているがちゃんと観光したのは久しぶり．山賊焼をいただき，ホテルの前の公園で松本サマーフェスタをやっていて地ビールをいただく．

翌朝は嘘のように晴れた．大糸線の車窓から見える山々には雲が纏わりついているが強風が徐々に雲を吹き飛ばして行く．白馬の駅でバスに乗り猿倉に着いたのは9時前．コースタイム5時間半，稜線に出るには充分な時間だ．
猿倉から1時間足らずで到着した白馬大雪渓は500mの標高差，雪山は少しは歩いて来たが雪渓歩きは初めてだ．腐れ雪なのでチェーンアイゼンではなく刃の長い4本爪にした．落石の音に時々驚きながらノンストップで一気に登った．
コースタイムを1時間半ほど縮めて稜線の頂上宿舎に着いた．テントを張って，翌朝に登る予定だった杓子岳を今日中に登る．もう1時間あれば白馬鑓まで行きたかったな．
日没を撮ろうと稜線で待つが，日が傾くにつれてどんどん気温が下がり，薄手のダウンにレインウエアを羽織ってもなお寒い．寝袋をもう1つ上のグレードにすべきだった．水筒を湯たんぽにした．
月が沈むのを待ってテントを出て星を撮る．麓の街明かりが近いのは後立山らしい．

翌朝，まだ8月半ばだというのに寒暖計を見るとテント内で0度．外の水たまりや水場の周りは凍っていた．お湯を沸かしてラーメンで温まりご来光を拝む．
工程に余裕があるので，日が当たり徐々に気温が上がるのを待って，ちょっと遅めの出発．頂上山荘より頂上側にあるポタラ宮のような白馬山荘（おしゃれなレストラン完備）を通過し山頂に到着．寒さを我慢しただけあって晴れ渡った空，白馬岳ってこんなに景色がいいんだと感心する．剣岳は黒部川を挟んで間近に，別山，雄山と立山連峰が連なりさらに奥には槍ヶ岳の姿．南には富士山と八ヶ岳，南アルプスの山々．北西には白山，富山の街から能登半島まで．
山頂を後に北に稜線を進むと雷鳥ご一家に遭遇！まさかこんな晴れた日に会えるとは思っていなかった．登山道を横断するご様子なので道端で座って横断を見送った．嵐の立山で一度だけ遠巻きに見たことがあったが，こんな間近で見るのは初めて．親鳥もヒナもものすごく可愛い．
小蓮華など小ピークをいくつもたどる．稜線が東にカーブしていて景色がどんどん変わるのが面白い．
最後の小ピークを越えると白馬大池に下る．池の端のテン場は景色がよく，逆ルートでここに泊まるのも良かったなとおもう．
ゴーロの白馬乗鞍を超え，延々とゴーロを下る．ゴーロの下りは楽しいが上りは大変そうだ．途中，湿原を通りながら急坂を下るとようやく栂池に到着．ちょうどお昼時なのでお蕎麦をいただく．
なんの計算もなく降りて来たが乗り継ぎがスムーズで，本数が少ない大糸線のあずさがジャストイン，いそいで地ビールを買って帰路に就いた．