新穂高〜三俣蓮華〜雲ノ平〜薬師沢〜折立
- GPS
- 21:55
- 距離
- 36.1km
- 登り
- 2,896m
- 下り
- 2,607m
コースタイム
- 山行
- 9:56
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 10:20
- 山行
- 6:13
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 6:20
天候 | 初日のみイマイチ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2004年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
8/4 新宿23:10発
久しぶりの北アルプス登山である。今回は三平隊長と中野隊員が既に上高地→横尾→槍→双六というルートですでに8月2日から入山しており、これに合流するため、新穂高温泉から追いかけることになる。そこで「さわやか信州号」という登山者専用のような夜行バスで新穂高に入り、一日目に双六を目指し、二日目に薬師沢で追いつく予定である。
新宿の京王プラザホテル下の駐車場から10分遅れで出発。バスは狭く眠りにくい。
8/5 新穂高温泉(1100m)5:45頃→ワサビ平→秩父沢→鏡平(2280m)→双六山荘(2550m)11:15頃→双六岳(2860m)→丸山(2854m)→三俣蓮華岳(2841m)→三俣山荘15:00着 行動9時間
天気:曇り、夕方から雨が降り出し、夜中、一時強い雨。
2回の休憩を経て新穂高温泉に到着。入山届を出し、出発。59歳というおじさんと笠新道分岐までおしゃべりしながら進む。ワサビ平で水を飲み、いよいよ登りである。結構樹木が多いが、曇っているため涼しい。この辺までに既に3ヶ月分くらいの汗をかく。
鏡平まで来ると森林限界を超えたのか、展望が開ける。槍穂連峰が目前に見えるが、2800mくらいから上がガスっているため、槍の穂先は10時過ぎに一瞬見えただけである。
双六山荘には11時過ぎに到着。11時前に着いたら巻き道を行って雲ノ平を目指そうと思っていたが、疲労度も考え、双六岳・三俣蓮華岳のピークを踏み、三俣山荘泊まりにする。
双六岳の稜線ではガスと風がすごい。途中雷鳥のつがいを見る。思ったより時間がかかったが、双六の頂上に到着。三俣にテントを張っているという二人組とおしゃべりした後、彼らと同時に出発。あっという間に見えなくなる。特に登りで息が切れる。
やはり初日だからだろうか。
双六岳を通り過ぎたあたりから視界が良くなる。美しい三俣カールを見下ろしながら稜線を行く。やっとのことで三俣蓮華岳の頂上に着くと、直下に三俣山荘が見える。真向かいには鷲羽岳が聳えている。あれを越えていくのはきつそうだ。
15:00頃に三俣山荘に到着。9時間ほど頑張った計算だろうか。夕食はホワイトシチュー。結構おいしいが、疲れて量が入らない。かわりにワインの1/4ボトルをあおる。客の中で、どうやら私が最年少である。若者はテントだろうが、高齢化を実感。昭和32年頃の北アの様子のビデオを皆熱心に見ている。8時過ぎ、寝る。時々トイレがくさい。
8/6 三俣山荘5:40発→黒部源流(2400m)→雲ノ平テン場→アルプス庭園(2600m)→スイス庭園→アラスカ庭園→薬師沢小屋(1912m)12:00着 行動6時間20分
天気:早朝はガス、のち晴れ、のち一時雨
5時からの朝食を食べ、外に出るとガスで視界がきかない。稜線を行ってもつまらなさそうだし、晴れるまでまつのもちょっと馬鹿らしいので先を急ぐ。先発隊は雲ノ平をゆっくり出るだろうし、追いつけるかもしれない。小屋からの急な下りを降りきると黒部源流である。結構水量がある。そこから急な登りを上がりきると雲ノ平の台地に入る。最初は黒い岩が多くゆるい登りが続く。
テン場には7時30分ころ到着。数張りしかないテントに向かって叫ぶと「はーい」という三平隊長の声。追いついた。
ゆっくりとテントを撤収し、出発。途中、アルプス庭園、祖母岳(スイス庭園)、アラスカ庭園と続く雲ノ平の中心部を楽しむ。天気も良くなってきて、楽しい。
アラスカ庭園を過ぎ、薬師沢への急降下。樹林の中のかなりの斜度をまっすぐ降りていく上足場の悪いとても歩きにくい道である。途中、捻挫で杖にすがって歩く女性を追い抜く。1時間30分ほど頑張り、12時過ぎに薬師沢小屋に到着。小屋前で、30キロの荷物を背負って上高地から入山したという人とおしゃべりするが、この人、なんと昭和8年生まれで71歳という年齢だそうだ。どう見ても10歳以上若く見える。しきりに感心。
荷物を小屋におき、小屋の周りの薬師沢本流を釣ることにする。
今回はフライ初体験の中野隊員がいる。小屋の前はプールになっており、見た感じ良さそうである。さすがにつれないだろうとおもっていたら、沈み石の前に一匹ついている。日本では見える魚を釣った試しがないので、あきらめ半分で投げると・・・キタ!・・・早くも黒部イワナゲットである。スゴイスゴイ。よく見ると、もう少し上流に一匹いるため、中野隊員に狙ってもらう。おおっとぉ!釣り上げたぞ!信じられないことが次々に起きている。ここは下界の常識は通用しない。この半日で1年分の爆釣であった。
とても親切な小屋番のお兄さんに黒部必勝パターンというのを拝ましてもらう。キーワードはピーコック、フラッシャブー、半沈みということであった。なお、捻挫したという女性は実は骨折でありヘリでレスキューされたらしい。助けてあげればよかった。8時半頃寝る。
8/7 薬師沢滞在(B沢から釣り上がり+小屋上流釣り上がり)
天気:曇り、時々にわか雨
朝食後、すぐにつりに出る。小屋番のお兄さんからは早朝は釣れないと言われていたが、もう我慢できなくてすぐに出る。高天原までの道をしばらく歩き、B沢出会いに着く。B沢がにごっているため、そこから釣り上がることにする。
でも・・・釣れない!やはり黒部のイワナは朝寝坊?
10時頃からポツポツあたり出し、午前中は昨日の半分ほどの釣果。にわか雨もあったので、いったん小屋に戻り、捲土重来を期する。
午後に再び出撃。昨日ほどのペースではないのは天気がもう一つで活性が上がりきらないからか?
5時過ぎに戻り、小屋の夕食を取った後、最後の出撃。ここで、キタキタキタ!隊長と私で真っ暗になる寸前まで爆釣であった。ちなみに、隊長のフライは黒部爆釣パターンとはかなり異なるものであった。夜、親切な小屋番のお兄さんと、またお話をした。彼は冬はNZで巨大なマスを釣り歩く自由人である。とてもうらやましい。
この日は土曜ということで、お客が前日の倍くらいまで増え、2畳3人の割り当てであった。
8/8 薬師沢小屋6時過ぎ発→太郎平(2330m)→折立バス停(1350m)11時過ぎ着→富山→東京 行動5時間ほど
天気:晴れ
今日はまっすぐ帰ることになった。当初予定では薬師岳アタックというのがオプションとして予定されていたが、釣りでもやもやを全て解消した我々はあのでかい山を登る気力は無かった。
薬師アタックはやめて全員今日中に東京へ帰ることにする。名残惜しい小屋に別れを告げ、太郎平を目指す。体調の良い中野隊員がトップでグイグイ引っ張る。天気も快晴、気持ちよい。
太郎平手前まで来ると再び森林限界を抜ける。ものすごく爽快である。Uターンして北ノ俣岳へ縦走したいくらい。薬師岳が馬鹿でかく見える。
太郎平へ来ると、富山平野が突然視界に入る。下界の入り口である。みんな頑張って下る。途中行き会う人々に学生風のグループが多く、これまでとの客層の違いが印象的。折立へ11時過ぎに到着。12時20分のバスで富山へ。駅前のサウナで癒され、すっかり元気になった後、15時55分のはくたか号に乗車、越後湯沢でMAXたにがわ号に乗り換え、東京に着いたのは8時前であった。
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