記録ID: 1588207
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無雪期ピークハント/縦走
阿蘇・九重
豊後富士のお鉢廻りで秋と鉢合わせ(#^^#)
2018年09月19日(水) [日帰り]
体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 05:41
- 距離
- 8.3km
- 登り
- 995m
- 下り
- 986m
コースタイム
天候 | 晴れ 時々 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
実家(大分県内)〜R10〜やまなみハイウェイ〜由布岳正面登山口駐車場 |
コース状況/ 危険箇所等 |
一部を除いて実線ルートでよく整備された道で、初心者に山好きになってもらうのにピッタリ! 後述のお鉢廻りは、高度感のある岩歩きや崩壊場所があるので、初級上か中級者向け。 【駐車場〜合野越】 なだらかーな斜面には、2〜3の踏み筋が由布岳に向かって伸びる。 低い茅が主役の裾野から勾配が急になるところ・・・由布が火山で出来たと感じるところから樹林帯に入る。 日向への探求路分岐は、中学の鍛錬遠足の時を除いて過去2回とも「今度、行こう」と思ったが、今回も由布岳最短コースを取る。 鬱蒼とした樹木の道は、ジグザグの登りもトラバース道が心地よく歩きやすい。 関東とは種類の異なる樹々の木漏れ日が秋を告げている。 【〜マタエ】 ゆるいジグザグの繰り返し。 樹林帯は直登でも行けそうな斜面だが、徐々にキツイ斜面になっていくためのウォーミングアップにもなるので、登山道を作った人の思いが伝わる。 標高1200mあたりで低木がチラホラとなり、横を見れば九重方面の展望、見上げれば由布の双耳峰が輝く。 角度が上がり小刻みになったジグザグを詰めれば、西峰・東峰の分岐で火口の縁にあたるマタエに出るので、低木帯となった火口を除きながら一服しよう。 【〜西峰ピーク(最高地点)】 火口壁の切立った壁を登るが、登り始めの位置はヤセた壁の上が崩落しつつあるので、最近は外側を巻いてから鎖場で一気に内側に乗越す。 上からは、中国地方訛りのご夫婦が器用に下りてきて、「晴れが珍しい」ことを知ると大喜びしていた。 ホールドが豊富なので鎖は使わずとも登れるが、万一にもスリップするとタダでは済まない高度なので慎重に。 火口壁の内側に入ると、すぐに壁を登る鎖場となり、横這い・縦這い・横這い&乗越しと短いがスリリングな岩が楽しめる。 乗越せば、火口壁の尾根がやや太くなり、その上を登り調で歩いて1等三角点がある最高峰広場(20坪くらい?)に到着! 東峰や火口壁を見渡しながら、外側に目を巡らせば九州山地の山々が幾重にも重なる。 天気が快晴であれば別府湾まで展望できるが、雲やガスのハイウェイたる由布岳では、なかなかお目に掛かれれず、この日も晴れだったが鶴見岳の向こうは霞んでいた。 【〜お鉢廻り(破線ルート)〜東峰】 西峰ピークから露岩帯を外壁から巻いて下降し、火口壁の窪みから内側へ乗越したら、少しザレた道を下り、北側のコルに下りる。おそらく、南側のマタエと同じく、溶岩が流れ出た窪みのようで、冷えた溶岩と思しきヤセた岩稜帯が流出口の名残りのように残っている。 その岩稜は上からも縦走できるようだが、高度感があってビビ症の私は外側へ下りるトラバース(踏み跡あり)を選んだが、岩稜の崩落ヶ所なので急でゴーロゴロ。外壁と登り返して火口壁尾根上ルートに戻る。 東峰へ標高差80m程度を登り返す火口壁尾根は、大きなゴーロと隙間から生えた低木のオンパレード。ハイステップや岩這いも多く、岩好きにはウレシイルート!岩のトラバースや乗越しを繰り返すと、やがて東登山ルートに合流して実線ルートとなり、すぐに東峰ピークに至る。 【〜マタエ】 マタエ〜東峰は急斜面の登りだが、西峰のように鎖場や岩這いが無いので、こちらのほうがニギヤカだ。 F岡県訛りのオジサンたちが無線で後続の本隊と連絡をとっていたが、どうやら途中で諦めたようだ。 マタエまでは赤ザレに注意して下りれば問題ないが、転倒をすると一気に転げるのでゆっくり行こう。 西峰との分岐まで戻ると、やさしい目をした年配夫婦(私よりちょっと上かな?)がお鉢ルートの様子をうかがってきたが、時間も遅いので東西セパレートでの往復をおススメ。 【〜合野越】 来た道を戻る。 【〜飯盛ヶ城(地図上にルート表示無しだが踏跡明瞭)】 合野越から西登山口ルート(湯布院から登る)へ分岐し、樹林帯を2〜3分歩く距離の中で、本日3回目の鹿との遭遇。人に慣れてナメているのか、ちょっと離れてじーとこっちを見ている。由布岳も増え続ける鹿の食害が深刻らしく、新たしい鹿柵を見かけたが、飯森ヶ城を包む九州火山帯名物の草原に食害は感じられないので、柔らかな樹林帯の下草を食べているのだろう。 すぐに、防火帯の刈払いエリアとなり、真緑の飯盛ヶ城の斜面を一気に直登し、ピーク下から尾根に乗っかり、僅かでプリンのてっぺんのようなピークに至る。 この草原の山々に囲まれたピークに座り、由布岳を眺め上げると、九州の山地気分が全開となるイチオシ場所だが、ココで人に会ったことがない。案内の道標もなく、古い山頂標だけなのでマイナーなままなのだろう。 ちなみに、山名に城がついているが城跡ではない。 【〜駐車場(スタート地点)】 草原の斜面は風が心地よく流れる。 道標はないが、駐車場まで丸見えの草原斜面なので、踏み跡を追えばよい。 ココを下るのは3回目だが、風を遮るものは何もないのに、微風を感じるくらい。 踏み跡は明瞭だが、歩く人が少ないためか草が道を隠しており、正規ルートでもないので刈払いもしないので、草のラッセルのような状態で歩く。 途中、2ヶ所だけスリップ土壌になっているので要注意!(私は、コケるなーと思いながら、スリップしてしまった(^▽^;)) 末端は涸れ沢を渡る踏み跡もあるが、そのまま尾根筋を下り続ければ、廃道となった遊歩道に合流し、左方向へ進んで登山口へ至る。 |
その他周辺情報 | 数km走れば高原リゾートがあるが、地元の人間が立寄るところではない。 実家へ帰って夕食の準備もあるので、温泉施設の波を後目に別府市内のスーパーで買い物のみ。 |
写真
装備
個人装備 |
ザック:ガレナ30
靴:ツォロミーブーツ1
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感想
『豊後富士のお鉢廻りで秋と鉢合わせ(#^^#)』
9/19(水・年休)は実家支援中だったけど、久々の晴れの朝にちょっとだけ脱出し、地元の名山をくると廻ってきた( ̄▽ ̄)
由布岳は日本200名山だけれど、深田さんが最後まで悩んだ成層の活火山。
78の百名山へ行き、75のピークを踏んだけれど、地元の贔屓目か由布岳はその中でも上位の美しさだと思う。
38年前、中学校の鍛錬遠足で初登頂して以来、山容はその時と全く一緒。
草原の裾野から、袴のような樹林帯に入り、鋭い岩峰の火口へ至る。
初めての晴れスタートに、またしても探求路を選ばず、ピークへの最短路へ。
ココは標高1200mを越えると樹林限界となり、草原を見下ろしながら岩稜を見上げるのは、東北の山々を彷彿とさせる。
細身の火口壁のピークを廻る道の空は、秋の模様が描かれていた(^^)
【ルート】
正面登山口(a)〜合野越(b)〜マタエ(c)〜△西峰〜△東峰〜(c)〜(b)〜飯盛ヶ城〜(a)
<ピストン&小周回:約8km>
【山行記】
淡緑の草原のやまなみ
雲の少ない由布岳は晴天の霹靂
白筋は西風に運ばれ鶴見岳から別府湾へ
ゴツゴツの由布は端麗美
スベスベの飯盛は曲線美
ピッタリお似合いのカップルさん
草原から樹林の山道へ
燦々なお陽さまは点々の光模様
葉の天井が開けたら秋の霞に九重が浮ぶ
ガリガリの西峰が見下ろす
キリキリの東峰が胸を張る
デコボコお鉢廻りは鬼たちが笑う道
峠に戻れば草原の円錐
淡緑の斜面で振向けば濃緑の森
静かな風が優しい私の密かなお気に入り(^^)
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