今回のルートもトレースなしです 蛇谷ヶ峰
- GPS
- 07:00
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 770m
- 下り
- 766m
コースタイム
13:30蛇谷ヶ峰山頂14:30 - 15:35てんくう
天候 | 朝スタート時点では雪が降っていました。 1時間後に雪は止み、日差しも出て汗をかきながら登りました。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
今回もここに駐車した後に大野登山口まで歩き(1時間)そこからスタートしました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大野からのルートはトレースがまったくなく、全て新雪の上を歩きました。 今日初めて使用するワカンに戸惑い、途中で調整したりで大変な時間を食いました。 道標は数が少なかったのですが、前回道迷いの恐怖を味わったことで地形図の読み込みを念入りにし、何度かシュミレーションを重ねたおかげで山頂まで迷わずにたどり着きました。 その準備がなければ何度もルートを見失っていたかも知れません。 山頂から思い出の森までの下りは踏み後がしっかり付いていて迷うことはありません。 下り傾斜が急になるのでワカンをはずして進みましたが、雪がまだよく締まっていないので何度もズボズボ足を取られました。 今回下山が遅くなったので、「くつき温泉てんくう」は入っていません。 |
写真
感想
霊仙山での「クリスマスの悲劇」から2週間が過ぎ、何とか無事に年を越すことができました。
明けましておめでとうございます。
見よう見まねの山歩きで無茶を重ねながらの一年間、教科書になっていただいた皆さんのおかげで今ここに元気にしております。
ほんとうにありがとうございます。
これからの一年をもっと充実させるべく、せっせと見よう見まねを続けていきますので各教科担当の先生方、今年もよろしくおねがい致します(殴)
あれこれ教わるお返しに何かを感じてもらえるようなレコを残せたらと思ってこちらもせっせとひとり言を綴っています。
さて、雪山は懲り懲りと思いかけた前回の道迷いトラブル、自分にできる予防策は次の3点に集約されます。
1、トレースのあるルートを選ぶ(今のレベルでは)。
2、地形図の読み込み。
3、道具を使いこなす。
前回まで「アイゼンがあればどこでも行ける」と思い込みがあって、その通り行動した結果が地面にあいた無数の穴となったわけです。
今あるものを工夫して、ではすまない必要を痛感して手に入れたワカン。
(そんな大そうな言い方せんでも・・・)
これの扱いに慣れることが上記の3点目として今回の目的のひとつです。
比良の北端に優しい山容を見せる蛇谷ヶ峰。
ガイドブックにもありましたが、名前で損をしている山だと私も思います。
(巳年の正月には賑わうのかな・・・?)
仕事で走る安曇川の田園風景が雪景色になっているのを見て、この風景を俯瞰で見たいとこの山に決めました。
夏に一度登ったこともあって少しは自信になるかもしれない。
比良の山ならトレースの心配もまずないだろう。
地図を広げると夏に歩いた地蔵峠からの稜線ルートが赤線で記されています。
歩き応えのある道ですが、車を置いてからスタート地点まで2時間歩くことと全体の歩行距離が長すぎるので雪山では無理があります。
安曇川沿いの大野から直接蛇谷ヶ峰山頂を目指すルートがあり、距離はちょうどよさそうです。
地形を見ても基本的に尾根道を辿り、分岐も少なそうで今回の目的にはうってつけのルートに見えます。
ルートが決まって次が地形の読み込みです。
(少し我流になりますが・・・)
山頂までの小ピーク(10ヶ所ありました。)とその間のコルを示し、その1区間ごとに地形を予想していきます。
傾斜の緩急も頭に入れながら頭でシュミレーションを重ねます。
何しろもう迷いたくない一心ですごく真剣(笑)
当日は1月2日
3日ではなく2日なんです。
朝5時半に自宅を出て現地に着いたのが7時。
明るくなってきた外を眺めると・・・雨が降っています。
雪ではなく雨・・・
フロントガラスに雪混じりの雨がべちゃべちゃ付いて、スパッツを付けかけていた手を止めてしまいました。
で、翌日の出直しを決めたわけです。
連休ってのは融通が利きますね!
普段の日曜だとスタートしていたでしょうが、少し甘えた判断でしたか(笑)
一日延びたおかげで地形図のチェックがなんとかなり、今の私にできることはやったつもりにもなれました。
あらためて翌日の出発。
自宅を出たのが少し早く、缶コーヒー(レベル1)で眠気を取りながら走ります。
(レベル2はチューインガムでした・・・)
安曇川沿いの国道を走っていると雪がフロントガラスに当たるのが見えていやな予感がします。
現地に着くと確かに雪は降っていますが雨混じりではないので歩けそう。
明日でもいいとはもう言えないのでここはかまわずに準備をしてさっさとスタートします。
「てんくう」の駐車場からいったん安曇川まで下り、大野のバス停まで歩きます。
気温は0度前後。
雪は落ちるとすぐに融けています。
アウターウェアに濡れるとまずいダウンジャケットは間違いだと気付きながら先を急ぎます。
大野のバス停は屋根つきでした。
ちょっと入らせてもらってレインウェアに着替えます。
ついでにセルフの写真を・・・
ついでにアンパンを・・・
雨対策を施して自信満々外に出ると雨はやんでいました。
身体はウォーミングアップで温もっていたのでこのままで行きます。
バス停の目の前に登山口の表示がありました。
林道を登ります。
程なく道が雪を被りはじめ、すぐに道は見えなくなります。
足首までの靴跡が付くようになっていよいよワカンの出番です。
(・・・そんなに力を入れることでもないのですが、ワカンって地味だから登場に花を持たせてやりたいと・・・)
装着方法は何度か家で試していたのですが、つけて歩き出すと違和感があります。
足の固定がうまくいかずに何度も立ち止まって微調整を繰り返します。
金具でパチンと留めるだけではないバンド式のに戸惑いながら、なんとか一定のリズムで歩くことができるまで45分かかりました(汗)
林道の終点近くに登山道との分岐があり、そこからは先行者のトレースを辿りながらポイントのチェックを繰り返していきます。
先行者の足跡・・・鹿とかウサギとか・・・人間の足跡はありません(泣)
これじゃあ霊仙山の西南尾根と一緒じゃないか!
あとは自分で作った地形のチェック表がどこまで働いてくれるのか、バージンスノーの尾根に踏み出します。
トレースのない雪の上を歩いていると、自分が山の一部になったような不思議な感覚を覚えます。
そこらに見える足跡をつけた小動物たちと仲間になったような気になります。
でも振り返って幻滅するのが、てんてんとインクをたらしたように美しい動物たちの足跡に比べ、力任せに雪を引っ掻いたような自分の足跡。
美しくない!
概ねチェック表の地形のシュミレーションは有効だったようで、ほぼ予測していた通りにポイントを通過することができました。
ペースが遅くなるのは想定していましたが、山頂が近くなると新雪にワカンが潜ってしまい、一歩一歩が目に見えてのろくなります。
体力もかなり使うようになり、一息で次のピークまでとはいかなくなります。
それでもワカンをつけての歩行の感覚が少しずつわかってきます。
膝を上げた足をそのまま真下に踏み下ろす感覚で、それ以上に歩幅を広げない。
踏み下ろした足でもう一度雪を踏み、それから体重を乗せる。
後半のポイントで私が頂上が近いと勘違いしたために頂上手前でドタバタはありましたが、山頂まではトラブルなくやってきました。
(トレースもなかったのですが、本当に誰一人歩いている人に逢いませんでした。)
山頂には一組のご夫婦がいて、食事を終えて下山するところでした。
ご主人はスノーシューを履いていて、奥さんはワカン。
歩くペースが全然違うようで、奥さんもスノーシューを買うことに決めておられました。
大野から登ってきたことを話すとご主人は、自分もそのルートを歩きたいと思っていて経験者に聞いたら踏み跡がないところをラッセルするので3人以上でないと!と言われたとのことでした。
大野の登山口から5時間半かかっているのもうなずける話ですか・・・
お二人を見送って、残った私は山頂で昼食の準備にかかります。
(お2人がヤマレコのユーザーか聞きそびれました・・・)
カップラーメンとコーヒーのお決まりメニュー。
どうも私は食を楽しむ能力が欠けているようで・・・
寒さも厳しくなく、山頂で1時間のんびりした私は下りにかかります。
下りのほうがはるかに迷うリスクが大きいことは経験しています。
地形図にはピークではなく尾根の分岐にチェックを入れていましたが、こちらは踏み固められた道を辿るだけで1時間で下山してしまいました。
この山に登るほとんど全ての人が今回私が下ったルートをピストンしていることがわかりましたが、ルートの美しさと私が全身(一応頭も含む)を使って歩ききれたことでこの大野ルートに本日の大賞を進呈します。
この山に来る理由であった安曇川の田園風景は雲が隠していました。
「またおいで」とのメッセージだと受け取ることにします。
このルート、次も面白そうですよ!
コメント
この記録に関連する登山ルート
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ワカン、持ち運びがしやすいので
けっこう使い道がいいですよね〜
蛇谷ヶ峰は、登山口からかなり積雪が
あるみたいですが、無雪区間が長い山だと
スノーシューより実用的だと思います。
地形図からルートを見極める、
僕も目指したいトコですが、
どうも標識とかトレースとか
他人任せでいけません・・
改めないといけないと、レコを
拝見してて感じました
ワカンを初めて履いてみました。
使い勝手以前に戸惑いもあるし、違和感もありますね。体に馴染んでもいないうちから難癖つけるのはかっこ悪いと思うので、とことんアイゼンと併用しながら体のほうを馴染ませるつもりです。
今回はルートを「見極める」のに集中するあまり、好奇心を満足させるような小さなあれこれを見落としていたようです。
一点集中型の登山もできながら、雪山散策的なハイキングも捨てがたいと思っている私です。
同じ日は、山麓スキー場であそんでおりました
蛇谷ヶ峰には、暮れにふれあいの里センターから登りましたが、
イロイロトラブルがあってタイムオーバーで断念しました
ので、近いウチにリベンジしたいと思っています。
初ワカンおめでとうございます。
ワカンは残雪期まで使えます。
スノーシューは新雪には向いてますが、高価で重いのが難点。
ワカンの方が扱いやすい時もあります。
とりあえず、ワカンがあれば何とかなるかと。
蛇谷ヶ峰、ワカン向の良い山なのでは。
スノーハイクも面白そうですね。
シュミレーションは大事ですよ・・・表に起こすのは良いことだと思います。
私は結構いい加減なので、このあたりは見習った方が良いとは思いつつ、出来てません。
いつも感心します
同日の娘さんたちを連れたレコ、拝見していましたよ
そこのスキー場は現役なんですか?・・・つまり営業しているんでしょうか?
蛇谷ヶ峰・・・比良山系の中にあって珍しく優しげな山容で気に入っています。
等高線で見るとスキー場からのルートは険しそうですね
今回少し苦労しましたが、次に登るときも大野から登りたいと思っています
「初ワカン、おめでとうございます」
ワカンでこの言葉をいただいたことに驚き、感激しました
さっそくワカンにも報告してやりました。
シュミレーションの仕方は一冊の本からノウハウをいただいています。
平塚晶人著「地図の読み方」(小学館)
ほんのさわりだけを真似しているのですが、この本の技術が身につけばかなり面白い山行ができそうですよ
山行の記録表…私も同じ様なものを作って毎回出掛けております。便利ですよね
私もこれから雪山を始めますが、最初は一度歩いたことのある山がいいですね。
私も早く雪道を歩いてみたくなりました。
今年もレコ楽しみにしておりますよ〜
ネックウォーマーと高度計のデビューもおめでとうございます!(意外と活躍したのでは?)
比良方面も雪深いですね。
トレースのない新雪の登山道を5時間以上
歩かれるとは 尊敬します。
もう初心者レベルはとっくに卒業しておられますね!
綿密に計画を立てられて一日繰り越されるなど慎重に
行動されているところは見習わなければと思います。
本年も真面目で一生懸命でユーモア溢れるレコを楽しみにしております!
朽木スキー場は現役ですよ
こじんまりしたスキー場ですが、
近くて、リーズナブルなので遠征の足慣らしには良です
昨年は2m以上積雪がありました。
毎回同じように準備ができればいいのですが、地形図の読み込みがなかなかできず、記録表も久しぶりでした
明日の山行予定も何の準備もできてなくてこれからバタバタが始まります
雪山これからですね
ワクワクしますね
安全には充分配慮しながらもいいものをたくさん見つけてくださいね
ひとつ実感したことをお伝えしますが、初心者はトレースのあるルートを歩くべきだと思います。
一面雪の中で以前無雪期に歩いた記憶も曖昧になったのは年齢のせいではないと思いますので
たかだか4回の雪山歩きでまだ何も掴んでいないのが実際のところです
今回は地形が見やすい尾根筋だったことで安心感 があったことも大きいと思います。
いままで4回の雪山経験から学んだことは、今自分ができることを繰り返すのが必要だということです。
ほんの一滴の隠し味程度に 新しい経験を加えていけば、亀の歩みですが着実な進歩ができそうですよ
今まで知りませんでした
・・・スキーの経験はまったくないので知らなくて当たり前かも知れませんが
昔、添乗員として北海道や信州のスキー場へは行きましたが、道具がないと始められないことはどうも気が向かなくて・・・(ゴルフ、つり、スキーetc・・・)
比良のこのあたりはまだ不案内です。
もっとウロウロしてみよう
大半の方はふれあいの里からのルートで登られますね。
次に多いのが今回monsieurさんが下りる際に通ったてんくうへのルート、それからスキー場の下部に伸びる尾根沿いのルート。
カツラ谷のルートで昨年エライ目にあいました
スキー場上部に下りる沢沿いは結構急ですが、距離が短く下りでは楽チンでした
夏は段差のキツイ階段が冬になると穏やかなハイキングコースに変わるのが蛇谷ヶ峰の良いトコだと思ってます
我が家も今年何度もお世話になると思います
雪道は所要時間が長くなるのはわかっているつもりでしたが若干予想を超えていましたね
もちろん新雪の上を歩くのとトレースを辿るのでは全く違ってくるのでしょうが
すごく大事なことのはずなのにあまり気にしていなかったことです。
そのしっぺ返しを今日喰らいました
それはさておき、蛇谷ヶ峰へのルートの中で、ひょっとしたら大野コースだけが雰囲気の違うものかもしれません。
一気に登るよりも山の雄大さを感じながら近づいていく、いいかも知れませんよ
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