御嶽山（六合目中の湯よりピストン）貴重な晴れの金曜日に剣ヶ峰へ

2018年09月28日(金) [日帰り]

• GPS: 06:17
• 距離: 11.0km
• 登り: 1,289m
• 下り: 1,275m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:48
• 休憩: 0:24
• 合計: 6:12

距離 11.0km 登り 1,290m 下り 1,289m

5:09 黒沢口六合目・中の湯
5:23 5:24 日野小屋跡
5:41 八海山支店
5:50 黒沢口七合目・行場山荘
6:31 6:36 黒沢口八合目・女人堂
7:24 7:27 石室山荘
7:33 7:35 覚明堂 登山指導所・避難小屋
7:37 7:38 二ノ池・頂上・黒沢口分岐
7:57 8:04 御嶽頂上山荘
8:26 二ノ池本館
8:38 8:39 二の池ヒュッテ
8:43 二ノ池本館
8:51 二ノ池・頂上・黒沢口分岐
8:57 8:58 覚明堂 登山指導所・避難小屋
9:08 9:10 石室山荘
9:59 黒沢口八合目・女人堂
10:48 黒沢口七合目・行場山荘
10:56 八海山支店
11:06 11:07 日野小屋跡
11:19 黒沢口六合目・中の湯
11:21 ゴール地点

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

土曜日以降は天気が悪く金曜日は混雑が予想されたため、前日の用事が終わった後急いで黒沢口・中の湯六合目登山口の駐車場へ向かいましたが、深夜2時30分到着時点ですでに満車。駐車場手前の道路左右にある広いスペース（ラインがひいてあった跡があるので、ここも駐車スペースなのかもしれません）に停めさせてもらいました。
なお、Googleマップのナビゲーションで行き先を中の湯に設定をすると最短の県道473白崩林道を使うルートを案内されますが、途中で車両通行止めになっておりUターンを余儀なくされます。県道20でホテル木曽温泉まで行き、「御岳ロープウェイ」の看板をたよりに御岳ブルーラインを走ると無事到着できます。自分以外にも何台か同じ罠にハマっている車を見かけました。

コース状況／危険箇所等

駐車場にトイレ・登山届ポストあり。登山道はとても整備されていて、木の階段か段差の小さい岩場がほとんど。とても歩きやすいと感じました。

その他周辺情報

九合目石室山荘では無料でヘルメットの貸出を行っていました（もしかするとほかの小屋でも同じサービスが受けられるかもしれないのでご確認ください）。

写真

9/28 5:03

5:03、暗い中を出発します。2:30に3台だけだった道路脇の車がこんなにいっぱいに！

9/28 5:05

駐車場脇のトイレは深夜でも使えました。登山口はこの奥。

9/28 5:06

2:30にすでに満車だった駐車場。明日から雨予報だから、みんな今日登りたいですもんね。

9/28 5:09

登山口脇の情報看板。9月26日から剣ヶ峰までの登山道が開放されましたが、まだ立入規制されている道も多いので、よく確認します。

9/28 5:10

登山道脇にはあちこちに祠や石碑が。御嶽山は信仰の山です。

9/28 5:15

七合目まではほとんど木の階段ですが、水が流れていたり、濡れていたりする箇所が多いので、スリップ注意。

9/28 5:41

5:41、すでに閉鎖されている小屋、八海山支店を通過。

9/28 5:43

木々の隙間から素晴らしい雲海が！

9/28 5:47

明るい太陽の光が差し込んできました。

9/28 5:48

5:48、ロープウェイ駅からのルートとの合流地点。

9/28 5:49

ロープウェイの始発は8:30。きっと今日は大勢のハイカーがこちらから登ってくると思われます。

9/28 5:49

七合目行場山荘。空には月が。

9/28 5:50

登山計画書は提出しましたか…はい！
山頂付近の滞在はできるだけ短時間で…わかりました！
規制区域へは立ち入らないように！…了解です！

9/28 5:50

御嶽教の信者さんが訪れる行場みたいです。

9/28 5:51

七合目の石標識。

9/28 5:52

そのすぐ先には分岐がありました。油木美林遊歩道へは行けるそうですが百間滝まで無理だそうです。

9/28 6:11

秋色に染まりゆく木々と雲海。

9/28 6:28

6:28、八合目女人堂と御嶽山山頂付近が見えました！

9/28 6:30

ラーメンののぼりが…。帰りにお腹がすいてたら食べようかな。

9/28 6:32

小屋の前には献花台が設置されてました。

9/28 6:36

三ノ池への登山道は1km先の展望台で通行止めになっているそうです。

9/28 6:36

頂上への道はこちら。ものすごい数の石碑です。

9/28 6:38

八合目をすぎたあたりからわずかに硫黄の匂いがしてきました。

9/28 6:43

正面には山小屋（石室山荘・覚明堂）が見えます。左奥には剣ヶ峰も。

9/28 6:49

大きな鳥居が崩壊しています。もしかして噴石による被害！？

9/28 6:57

雲海に浮かぶ中央アルプスと南アルプスの山々。

9/28 7:17

九合目石室山荘まであとちょっと。栃木県と書かれた石碑が気になっちゃいました。栃木県の講社（御嶽教の信者組織）が設置したのかもしれません。

9/28 7:19

地面に積もる新しい火山灰。亡くなった方々が遭遇した恐怖を想うと胸が痛くなります。

9/28 7:20

九合目石室山荘へは左右どちらからのルートでも行けます。右からは石室山荘の中を通過して山頂へ行くことになるので、まずは左から。

9/28 7:24

石室山荘も後で寄ります。

9/28 7:26

正面麓には三岳の集落が見えます。右のほうに見えるのはおんたけ2240スキー場。こちらから登る王滝口のコースは最短ルートでしたが、今は九合目で通行止のため山頂へ到達できません。

9/28 7:31

7:31、九合目に到達。

9/28 7:33

山小屋、覚明堂の跡地。4年前の噴火後、廃業されてしまいました。

9/28 7:33

これらの石碑や石像はどこで加工してここまで持ってきてるんでしょう？とにかくすごい数です。

9/28 7:34

富士山、白山、立山など他の霊山と呼ばれる山とは明らかに違う雰囲気です。

9/28 7:35

石像の表情もかなりリアル。

9/28 7:36

頂上…K…室迄…？よく読めませんが30分位だそうです。

9/28 7:40

7:40、ニノ池と剣ヶ峰の分岐点に到達しました。

9/28 7:40

北西にはニノ池。以前はきれいな水を一年中たたえていたそうですが、今は火山灰で埋まってしまい濁ってしまっています。

9/28 7:46

ここから先が、9月26日正午から10月8日の正午まで規制解除となった、剣ヶ峰への登山道です。

9/28 7:49

大勢の方が被害にあった八丁ダルミと思われる道と、王滝頂上にある御嶽神社頂上奥社が見えます。左奥は恵那山。

9/28 7:51

噴火の被害者の皆さんのご冥福をお祈りしながら、すみやかに登ります。

9/28 7:51

四角いモダンな建造物が見えました。新しく設置されたシェルターです。

9/28 7:56

いたるところで工事中。大勢の方が作業されてました。

9/28 7:57

剣ヶ峰への階段。手前には噴火災害慰霊碑が建立されています。

9/28 7:58

石碑や灯籠の損壊具合が噴石による被害の大きさを物語っています。

9/28 7:59

7:59、剣ヶ峰に到着しました。祠は壊れてなくなっているし、石像の頭はなくなっているし、なんとも痛ましい。とても登頂を喜ぶ気分にはなれませんでした。

9/28 8:00

「剣ヶ峰 御嶽山頂」と書かれた石標識の奥には富士山が頭を出していました。すぐ右には塩見岳。右には悪沢岳、赤石岳、聖岳も。富士山の左は間ノ岳、北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳。そして手前の濃い稜線は中央アルプスです。富士山の左側に尖ってみえるのが宝剣岳と木曽駒ヶ岳。4年前御嶽山が噴火した時、自分は家族と木曽駒ヶ岳の山頂にいました（曇っていたため御嶽山の噴火は下山後知った）。すぐそばの山に登っていた人々の惨事を想像すると心が痛みます。

9/28 8:00

北側を見下ろすと一ノ池が見えました。

9/28 8:01

東側の眺望。頂上山荘は解体工事が行われていますが、未だ痛々しい姿です。避難所に改修される計画です。

9/28 8:03

いろいろ山頂で考えていたいところですが、長居してはいけません。8:03、下山開始します。

9/28 8:05

噴火災害慰霊碑の横には犠牲者数や救助捜索活動の記録が記載されていました。

9/28 8:05

3つ並んだシェルター。90人が避難できるそうです。

9/28 8:06

だんだん登ってくる人の数が増えてきました。左奥には八ヶ岳。

9/28 8:15

正面には北アルプスの山々が見えてます。中央のきれいな三角の山は笠ヶ岳。左側には薬師岳、右側には剱岳、立山、水晶岳、鷲羽岳。手前の乗鞍岳を挟んでさらに右側には槍ヶ岳、穂高岳、常念岳、蝶ヶ岳…。全部見えてます！

9/28 8:16

ちらっと三ノ池も見えました。

9/28 8:18

ちょっと早めに剣ヶ峰へ行けたので、ニノ池ヒュッテに寄り道することに。

9/28 8:22

火山灰で埋まったニノ池脇の道を歩いて行きます。

9/28 8:25

ニノ池本館はまだ工事中です。

9/28 8:27

ニの池ヒュッテ（ニノ池新館）はこの先。

9/28 8:30

8:30、ニの池ヒュッテに到着。

9/28 8:37

鳥とコーヒーカップの標識がかわいい。

9/28 8:38

ニの池ヒュッテでミニバッグを購入。来た道を戻ります。水たまりが凍ってました。

9/28 8:43

ニノ池から見る剣ヶ峰。

9/28 8:44

噴火後にできた新しい池。二・五の池とも言うらしいです。

9/28 8:46

ここの分岐から黒沢口へ。なるべく色々な道を通りたい性格。

9/28 8:48

気象庁の火山観測装置だそうです。

9/28 8:48

このルートは剣ヶ峰分岐への登り返しを回避する巻道でした。

9/28 8:52

覚明堂のちょっと上で元の道と合流。

9/28 8:56

登りの登山者が増えてきました。

9/28 8:58

8:58、九合目。

9/28 9:10

五合目のロープウェイ駅まで一望できます。

9/28 9:14

九合目石室山荘に寄り道して手ぬぐいを購入。今度は東側の道から下りてきました。

9/28 9:35

ここからはハイマツ帯へ突入。

9/28 9:44

この青い服の方とは六合目まで抜いたり抜かれたり、ほぼ同じペースで下山しました。

9/28 9:50

登り登山者が急に増えてすれ違いに時間がかかるように。9:50、ようやくここまで到着。

9/28 9:50

木曽町や王滝村には石材屋さんを数多く見かけましたが、それだけ需要があるわけですね。

9/28 9:51

正面のピークは継子岳（ままこだけ）。ここの紅葉が一番きれいだったかも。

9/28 9:59

9:59、八合目女人堂に到着。

9/28 9:59

御嶽山に黙祷。どうか安らかに…。

9/28 10:12

女人堂ではTシャツを購入。ラーメン食べるほどお腹がすいてなかった…。

9/28 10:48

数百人のハイカーさんとすれ違いながら、10:48、七合目行者山荘に到着。

9/28 10:51

あとはひたすら階段を下ります。七合目より下では2人としかすれ違いませんでした。

9/28 11:09

ここまで来たらあとちょっと。

9/28 11:19

駐車場へのショートカットがありました。ちょっとぬかるんでるけど、確かに距離は短い。

9/28 11:21

11:21、無事下山。お疲れ様でした。

9/29 16:35

ニノ池ヒュッテではミニバッグ（1,000円）、九合目石室山荘では手ぬぐい（400円）、八合目女人堂ではTシャツ（2,200円）をお土産に購入しました。奥のピンクのTシャツは、以前王滝村でのMTBレースに出た際に松原スポーツ公園で購入したもので、これを着て御嶽山に登りたいと思っていた夢がようやく実現しました。ヘルメットは最初から最後までずっと被りっぱなしでしたが「田中陽希さんのヘルメット！」と通りすがりの方に声をかけられました（笑）。

撮影機器：

DMC-GX8 Panasonic

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 着替え 靴 ザック ザックカバー 行動食 ハイドレーション ライター 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ストック ナイフ カメラ ヘルメット 携帯トイレ

感想

きたになおき

4年前に突然噴火し、50名以上の犠牲者を出してしまった御嶽山の剣ヶ峰への登山道が、9月26日正午から10月8日正午まで立入規制解除になるという情報をTwitterで知りました。台風の影響で土日は雨予報。晴れ予報の金曜日に登っておかないと、ひょっとしたらこの先御嶽山剣ヶ峰に登る機会がなくなってしまうかも…ということで家族に許しをいただいて単独登山を決行してきました。
御嶽山は以前から王滝村のMTBレースに出るたびにその立派な山容を見て元気をもらったり、4年前噴火した日にすぐそばの木曽駒ヶ岳に登っていたり、個人的になにかと思い入れのある山だったのに、山頂まで行けないというつまらない理由で後回しにして他の山ばかり登ってしまい、今回が初めての山行になってしまいました。
数多くの神秘的な石碑や石像。北アルプス、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳など多くの名峰。初心者でも登りやすい整備された登山道。今だから言えることですが、御嶽山は山頂の剣ヶ峰まで行けなくても十分に魅力的な名峰でした。
それに加え、今回の御嶽山登山は、火山の多い日本で登山というレクリエーションを楽しむことの裏に隠れた危険性と自己責任について深く考えさせられた、とても有意義な山行でした。最初から最後までヘルメットをずっと被っての登山は初めてでしたが、思っていたような鬱陶しさは全く感じませんでした。今後は落石対策以外でも活火山での登山では極力ヘルメットを活用していこうと思います。