三ツ峠〜黒岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.5km
- 登り
- 2,193m
- 下り
- 1,971m
コースタイム
二日目 四季楽園ー開運山ー三ツ峠登山口ー天下茶屋ー御坂山ー御坂峠ーすずらん峠ーすずらん畑ー新道峠ーあけぼの荘前ー河口湖駅
天候 | 4月27日:晴れ 4月28日:曇りのち晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
あけぼの荘前からバスで河口湖駅 |
写真
感想
<1日目>
富士急の三ツ峠駅から三ツ峠遊園まではれんげ畑や富士山などを眺めつつ車道歩きでした。
三ツ峠駅側からの登山は昔からの修験道だそうです。
さて三ツ峠遊園からは林道歩きなのですが、季節は春真っ盛り。普段は生物部に所属する今回のメンバー二人の目にはさまざまな植物が目に入ってきます。花を発見するたびに大喜びで写真を撮りながら進んで行ったところ、大幅にコースタイムより遅れてしまいました。
林道の始まりにはクジャクシダやイカリソウが・・・
民家のすぐ前にこんなものがあることを羨ましいと思いつつも足を進めました。
林道に入っても春うらら?状態は続きます。
フデリンドウや三ツ峠に限定分布のゲンジスミレやホタルカズラ、ツチグリ
山地性のチョウであるミヤマセセリも見れました。
気候も温暖で春の暖かい日差しに包まれた春山を楽しむことができました
また林道の脇では切り崩された土砂がどかどかと置かれており、なんか作ってるような 雰囲気でした。あんまり開発などして欲しくないなと思いつつ進んで行くとゲートが。どうやら林道も終わりのようでそこから先は登山道のようです。
ゲートを通らずその手前から登山道に入りました。
尾根沿いに歩く登山道、さすがに森の中までは日差しは届かないのかあまり多くの花は見られませんでした。
しかし初めての泊まりの登山の荷物はけっこう重く感じられ、歩みはのろのろ
ここでもコースタイムより大幅な遅れをとることとなってしまいしました。
そんなこんなで登っていくと目の前に大量のお地蔵様が!?
ようやく八十八大師に到着。ここで昼飯ということになりました。
このころはめっぽう植物の写真を撮ることに熱中しており、残念なことに八十八大師の写真はありません・・・。
昼飯を食べ終え出発。しばらく進むと、トラバースする開けた登山道へ。
森の中ではあまり目立った植物は見られなかったのですが、キバナノコマノツメやネコノメソウなど再び植物が目にはいるようになりました。
また植物を見つつ歩き、ふと岩壁を見てみるとなにやらピンク色の花が
まだ知識が乏しく、なんという花か分からなかったので、植物に詳しいクマさんに聞いてみたところ、花を見るや否や飛び上がらんばかりに喜びました。
なんとコイワザクラというサクラソウ科の植物で、結構珍しい植物であることが判明自分も一緒になって飛び上がって喜びました。(はためから見れば結構怪しい二人組)
発見の喜びもしばしばに再出発。少しばかり歩くと馬鹿でかい岩壁の下に
岩登りの初心者向けであるという屏風岩の下でした。
やはり、そうは本当のようで(別に嘘だと思っていたわけではないですよ)あちらこちらに見たこともない装備をした方々がちらほら。
しかし、あんなでかいのが初心者向けだというのなら、中級上級はどんなもんなんだという気持ちで眺めてました。
屏風岩の下を通り、長い階段を登ると今夜宿泊予定の四季楽園へ。
ゴールデンウィークにも関わらず人は少なめ、正月にも三ツ峠を訪れたクマさんはけっこう驚いていた様子でした。
部屋は小さめで真ん中にこたつが置いてありました
荷物を部屋に置き再び外へ、
説明が非常に遅れましたが、三ツ峠山というのは開運山・御巣鷹山・木無山の三つをひっくるめた言い方です。
開運山は明日の日の出にとっておくことにして、御巣鷹山と木無山を潰すことにしました。
さすがに山頂付近はまだ寒く植物は皆無でした。
木無山は特になにもありませんでした
一方、御巣鷹山には大きなアンテナがありましたが、山頂は木に覆われて展望はありませんでした。
散策もそこそこに山荘に帰還、部屋のこたつでしばらく温もっていると晩飯の時間に。サケの塩焼きや山菜などでした。同じテーブルだった人からさまざま体験談も聞け、楽しい晩飯となりました。
晩飯を終え、部屋に戻って明日の準備もそこそこに就寝。ようやく長い一日に終止符が打たれたのでした。
<2日目>
翌朝、日の出を見るために4時に起床。
山荘の人が作ってくれたおにぎりを荷物にいれて、昨日残していた開運岳へむけ出発。
初めてヘッドライトなるものを使用しましたが、実際ほのかに明るくなり始めていてほとんどいらないくらいでした。
そんなことはさておき、開運岳の山頂に到着。すでに数人の登山者が来ていました。しばらくすると雲間から日が昇ってきました。山で日の出を見るのは初めてだったのでかなり感激でした。
開運岳からの下り、空が曇りはじめてしましました。
しかし、そんな中目の前に雲から浮き出すような富士山が
こんな富士山を見るのは初めてでこれまた感激でした
山頂付近には松も生えていて非常に絵になりそうな風景でした。
そんな風景を見ながら開運岳をあとにし、三ツ峠山の下りへ
下っている途中、いつに間にか晴れてきていて新緑と朝日の中非常に気持ちいい登山道となっていました。途中のベンチで朝飯を食べたりしつつ三ツ峠登山口まで下りました
登山口からは天下茶屋までしばらく車道歩き、ミヤマキケマンなどの植物やヒガラなどの鳥なども見ながら歩きました。
すると今度は富士山の笠がかかっていました。笠雲は悪天候の前触れといわれますが、今回は違ったようです。
天下茶屋周辺は車や人がけっこういるところで、休憩がてらしおりを購入しました。
天下茶屋を後にし、再び登山道を歩くと登山道には入ると石碑がありました。
なにやら「走れメロス」などで有名な太宰治はこの辺と関わりあるようで、「富士には月見草がよく似合ふ」という俳句が刻まれていました。
尾根までの登山道はそれほどきつくなく、以前から見てみたいと思っていたアケボノスミレなどが見れました。
尾根に出ると巨大なミズナラの木やオオカメノキが生えていて、展望は無いもののきれいな森でした
御坂山をとおり御坂峠へ向かうあたりから人が次第に増えてきました。
中には20人ほどの団体とすれ違ったりといつもあまり人のいない山を登っていた私としては驚くようなこともありました。
そんなこんなで御坂峠到着。休憩をとることになりましたが、あたりへ植物を探して出ることに。するとヒメアマやハシリドコロ、エンレイソウなどさまざまな植物が生えていました。
そんな休憩もそこそこに黒岳に向けて出発。
黒岳にはかつて城が建っていたいたらしく、登山道脇にあったくぼみはかつてのお堀だそうです。
途中、中高年のみなさんと遭遇。みんな親切にも道を明けてくれるのですが、「快速がいきますよ〜〜」のようなことを言われたため、追い抜いた私たちも下手にペースを落とすこともできずハイペースで進むことに。
ひ〜ひ〜いいながら登っていき、黒岳に近づいてきたころ、
登山道の脇に何株ものカタクリがありました。
ここまでたくさん生えているのを見るのは初めてでした。
これまた日の光を浴び美しく輝いていました。
夢中でシャッターを切りまくりました。
そして少し疲れも吹っ飛んだところで、黒岳へ向けて再出発しました。
すこし疲労しつつも、無事黒岳の山頂の到着し昼飯となりました。
ここで初めて明かしますが、実はこの登山の真の目的は、御坂山塊に分布しているキスミレを見つけることです。
黒岳付近で少し探しましたが見つからず。ということでキスミレがありそうなすずらん畑に下ることにしました。
すずらん峠から下ってすずらん畑に到着。お店でジュースを飲んで一休みしてキスミレを探すも見つからず。
しかし思わぬ収穫で、エゾタチツボスミレと遭遇することができました。
すずらん畑から車道を歩きながら新道峠向かうことに。
その途中、森の中に入るとそこにはカタクリとエンレイソウが生えていました。車道のちょっと脇にこんなものが生えてるなんて・・・
さすがにこの辺りではかなりの疲れがきていましたが、そこまで長い登りではなかったのでさほど問題はありませんでした。
もう時間も無くなってきたので新道峠から河口湖に下ることになりました。
少し急ぎめに登山道を下ること数分
視界の脇にタチツボスミレとともになにやら黄色いものが・・・
な、なんと散々探し回っていたキスミレでした。
コイワザクラを見つけたときを上回るように喜び、
写真を撮りまくりました。
しかし、時間もかなり押してきていたので、喜びも束の間。急いで下ることになりました。
しばらく歩くと舗装道にでました。もうくたくたでのろのろと歩いていると後ろから軽トラックが走ってきました。
すると、運転手のおじさんが窓を開けて乗っていくかと神の一声をくださいました。(なんとお優しい)
いままでの数倍のスピードで道を下っていきバス停の少し前でおろしてくれました。
そこから走ってバス停に向かうとレトロなバスがすでに来ていました。すぐさまそれに乗り富士吉田駅にむかいました。
その後、分かったことは、そのバスは最終で乗れなかった場合は河口湖半周というになるところでした(改めて軽トラの運転手に感謝)
いろいろ、ありましたが初の泊まり山行はこうして幕を閉じたのでした。
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