【閑散期の奥秩父主脈】雲取山〜飛龍山〜将監峠〜笠取小屋
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- GPS
- 37:17
- 距離
- 45.4km
- 登り
- 2,740m
- 下り
- 2,196m
コースタイム
09:37 鴨沢西バス停 06:09 雲取山避難小屋 06:22 将監小屋 06:25 笠取小屋
09:51 お祭バス停 06:32 三条ダルミ 06:47 将監峠 07:05 雁峠分岐
11:07 塩沢橋 07:19 狼平 07:43 牛王院平 07:12 分水嶺
12:08 後山林道終点 09:10 三ツ山付近 08:23 山ノ神土 07:56 雁峠
12:32 三條の湯 09:54 北天のタル 12:38 中休場尾根付近 09:26 林道終点
16:06 三条ダルミ 11:20 飛龍山東側分岐 14:29 黒槐分岐 13:09 亀田林業ゲート
17:14 雲取山避難小屋 11:43 飛龍山山頂 15:15 シラベ尾根 13:28 新地平バス停
12:37 飛龍権現 17:44 笠取小屋 13:48 道の駅みとみ
16:53 将監峠
17:04 将監小屋
〃7時間37分 計10時間55分 711時間22分 し7時間24分
ヽ沢バス停-お祭-(3:30)-三條の湯-(3:00)-雲取山
◆ ̄声荵-(3:30)-飛龍山-(2:20)-将監小屋
将監小屋-(0:25)-山ノ神土-(1:50)-黒槐分岐-(0:50)-笠取小屋
ぁヽ渕莨屋-(0:25)-雁峠-(2:30)-新地平-道の駅みとみ
天候 | 8日 ![]() ![]() 9日 ![]() 10日 ![]() ![]() 11日 ![]() ![]() |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:道の駅みとみから山梨市駅まで[url=http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/sight/traffic/files/2011-0330-1615.pdf]山梨市営バス[/url] |
コース状況/ 危険箇所等 |
三條の湯 水場あり 雲取山避難小屋 水場なし ![]() 将監小屋 水場あり ![]() 笠取小屋 水場不明 ![]() 雁峠 水場不明 いちおう ![]() 道の駅みとみ ![]() |
写真
感想
探検部にも山登りが好きな部員がいると知り、その部員が奥多摩の山で2泊ぐらいの山歩きをしたいと声を掛けてくれました。
なので、奥秩父主脈を雲取山から西へ笠取山まで歩き、そこから南へ三窪高原まで南下するルートを計画してみました。
[b]【1日目】[/b]
奥多摩駅からお祭のバス停までのバスは朝が早すぎるということで、8:40発、鴨沢西行きのバスで終点まで乗車し、そこからお祭のバス停まで歩くことにしました。
バスには10人ほどの登山者が乗り込んでおり、予定通り発車しました。
しかし、しばらく走った後エンストを起こしてしまい、代車を待ってから乗り換えたため、予定より若干遅れて鴨沢西バス停に到着しました。
バスが遅れてしまったということで、バス料金は半額にさせてもらいました。
鴨沢西バス停で団体装備を分けました。
テント、火器類(MSRのドラゴンフライトとガソリン2ℓ、PRIMUSのガスとバーナー)、朝夕食などは自分が持ち、他の団体装備全てを同行者に持たせました。
鴨沢西バス停からお祭バス停まで車道沿いを歩き、そこから後山林道へ入りました。
林道には雪はなく、沢沿いの道にもかかわらず、寒さはあまり感じられませんでした。
片倉橋のゲートは閉まっていたので、横から回り込みました。
ゲートの先では土砂崩れの後の治山工事をしていました。
工事現場の休憩所は登山者の人も利用可能になっていました。
塩沢橋までくると泥濘も減り、歩きやすくなってきました。
さらに進むと2つ目もゲートがありましたが、こちらのゲートは閉まっていませんでした。
ここの辺りから足の裏などが痛くなってきましたが、大したことはないだろうということで放置しました。
林道終点からは登山道となり、しばらく進むと三條の湯が見えてきました。
三條の湯には水場があったのでここで水を補給しました。
ここでは飛龍山のバッジを売っていたので購入しました。
林道を歩いている時点で痛みが出ていた足を、靴下を脱いで見てみるとマメが3箇所ほどできていたのでテーピングをしました。
三條の湯をでると徐々に雪が見えてきてきました。
いくつかの尾根を巻いていくように高度を上げていくにつれて、雪の量が増えてきました。
三条ダルミまでくると雪は踝くらいまでありました。
三条ダルミからはさらに雪が増え、斜面が凍結している箇所もあり、登るのに苦労しました。
雲取山山頂にはなんとか日が落ちる前に到着し、避難小屋で泊まることとしました。
小屋に入り、一段落した頃ので夕食を作っていたところで、避難小屋の扉が開き、
「雲取山荘へはどのように行ったらいいのでしょうか?」と聞かれたので、「山頂から北側へ下って行くとありますよ」と答えてあげました。
その登山者が避難小屋へ来たのが18時以降で辺りは真っ暗だった上に単独行のようだったので、「ここで泊まっていったほうがいい」と言えばよかったかな…と心配しながらその日は眠りにつきました。
[b]【2日目】[/b]
前夜の登山者は雲取山荘に無事着いたのかな?なんて思いながら朝食をとり、出発の準備を整えました。
避難小屋をでて山頂に寄ってみると、雲取山荘方面から登山者が歩いてきて、「昨日はどうもありがとうございました。」と言われ、前夜に避難小屋の扉を開いた登山者の方で、無事に雲取山荘へ着いたとのことでした。
雲取山は雪のため景色は楽しめませんでしたが、一応写真を撮り、前日登ってきた斜面をくだり、三条ダルミをめざしました。
三条ダルミまでの登山道は相変わらず凍結しており、さらに深夜からの雪で5センチほど雪が増えていたので、アイゼンを装着してくだりました。
三条ダルミから奥秩父主脈縦走路へ入るとトレースは1人分となりましたが、しっかりと残っていたので迷うこともありませんでした。
林の中をぬけたところで狼平があり、そこで休憩をとりました。
凍結している場所もないのでここでアイゼンを外しました。
ここから先行者はワカンを装着していましたが雪は多くても20センチほどだったので、自分たちは装着しませんでした。
三ツ山の山腹にある登山道には急斜面にいくつも橋がかかっており、その上に雪が積もっていて、滑りそうで恐かったです。
滑りそうな橋をいくつも通り過ぎ、北天のタルに到着しました。
同行者いわく、晴れていればいい景色だそうです。
積雪量が増えてきたので、ここでワカンを装着しました。
ここから雪が30センチほど積もった登山道を進み、東京都水道局〈31│32〉と書かれた看板のところから飛龍山をめざしました。
同行者いわく、雪がない時に来たときは気づかなかったと言っていたので、飛龍山へ東側から登りたい方は東京都水道局の看板を目印にするといいと思います。
東側から点線ルートということですが、悪路ということはなく、ところどころ古い目印が付けてありました。
少し急な斜面をあがると緩やかな稜線となり、三角点を通り過ぎると山頂でした。
先行者は飛龍山へ立ち寄らなかったようでトレースはまったくありませんでした。
山頂でしばらく休んだ後、西側ルートから下山しました。
しばらくはリボンもあり、登山道もはっきりしていたのですが、道を進むにつれて徐々に目印が減り、しまいにはルートがわからなくなってしまったので、縦走路のある南斜面へくだりました。
幸い縦走路にはまだ先行者のトレースが残っていたので縦走路を横切ってさらに下まで行ってしまうことはありませんでした。
飛龍権現を通りましたが、飛龍権現から飛龍山山頂への道ははっきりとしていたので、なぜ山頂から下りてくる時に道を見失ったのかよくわかりませんでした。
ここからさらに雪が増え、同行者に疲れが出てきたようで、途中の休憩場所に同行者が2回ほど忘れ物をしてしまいました。
忘れたものがピッケルとグローブだったため戻るなと言うことができず、取りに行かせました。
吹き溜まりには雪がひざより深い場所もあり、だいぶスピードが落ちてしまいましたが、なんとか将監峠までたどり着き、防火帯をおりて将監小屋に到着しました。
[b]【3日目】[/b]
出発の準備を整え、外に出てみると雪は収まっていました。
しかし、夜に降った雪の為に前日の自分たちのトレースも消えかけていました。
なんとか将監峠まであがると前日まで頼ってきた先行者のトレースはほとんど見当たりませんでした。
ただ、登山道自体はなんとなく判別できたので進みました。
しばらく進むと右手に禿げた小さなピークが見えましたが、同行者いわく、絶対にそっちに登山道はないというので、尾根上ではなく、南斜面の左側に進みましたが、鹿よけの柵にぶつかってしまいました。
同行者は「南斜面に登山道があるはずだからもっと左へ行こう」と訴えかけてきましたが、鹿よけの柵は南斜面のかなり下の方まであるようでした。
同行者を説得し、鹿よけの柵づたいに尾根上まであがり、そのまま西へ進むと牛王院平に到着しました。
同行者は納得がいかないようでしたが、とりあえず迷わなかったのでよかったです。
そこから山ノ神土までも登山道もわからず、自力でラッセルしながら進みましたが、おおよそ登山道を外すこともなく進めたようでした。
ここまで来るのにだいぶ時間をロスしていたので今回は縦走路を断念し、巻き道を進むことにしました。
巻き道と言ってもずっと平らな道ということはなく、細かいアップダウンと沢と尾根をトラバースするような道だったので、なかなか歩きごたえのある道でした。
ここで同行者がすべての行動食を食べ尽くしてしまうというアクシデントが発生したため、自分の非常食を与えました。
黒槐分岐あたりで自分のワカンのベルトが外れてしまったので締め直しました。
ここに設置されていた看板には笠取小屋まで2kmと書いてあり、あとほんの少しで到着できると安心しました。
しかし、思いのほか遠く、シラベ尾根分岐に到着した時でさえずいぶんと歩いた気分でした。
日没時間がせまり、テントを幕営するべきか悩みだしたところでなんとか笠取小屋が見えました。
笠取小屋には期間外開放小屋というものがありました。
しかし積雪量が多く、扉は観音開きのため開かなかったので、たいてい役立たずなのにもかかわらず、持っているスコップで掘り起こしました。
自分が除雪している最中に同行者は待っていたために体温が低下し、大食漢だと自負していたのにも関わらず、夕食を完食することができませんでした。
多少は除雪を手伝わせて身体を暖めてやるべきだったかもしれません。
少し寝かせると同行者は気力が回復したようで、食欲もでてきたそうなので早めの朝食をとり、再び布団に入りました。
[b]【4日目】[/b]
当初の予定ではここから南下して三窪高原方面を目指す予定でしたが、ここより先に進むのは厳しいと判断し、雁峠から下山することにしました。
笠取小屋から笠取山方面への登山道は抉れていて雪が溜まっていたので、並走するように防火帯をあがりました。
雁峠分岐の南側にある小さなピークへあがると笠取山が一瞬だけ見えました。
休憩もとりましたが、なかなか顔を見せてくれないので雁峠分岐まで下りました。
同行者によると雁峠分岐はもうひとつあるというので、雁峠分岐を曲がらずにそのまま笠取山方面へ進みました。
正面の小さなピークにあがると小さな分水嶺というものがありました。
この分水嶺は多摩川と富士川、荒川の3つの川へ流れ込むそうです。
ひとつ山から3本の川へ水が流れていくというのはすごいなと思いました。(ボキャ貧なのでうまく表現できない…)
分水嶺から眺めるかぎり、ほかに雁峠の分岐が見えないので自分の判断で雁峠方面へ下ることにしました。
防火帯から林の中へ入るとリボンやテープの目印があり、その先は迷うことはありませんでした。
同行者いわく、雁峠山荘は廃材の塊になっているということでしたが、実際にはまだ立派に建っていました。
中に入ってみると1階は砂のようなものが敷かれていて、押入れにはわりと最近使用されたと思われる調理器具などが置かれていました。
2階には生活している人がいるのか寝袋や衣服などが置かれていました。
ひと通り見たあと雁峠までむかってから下山することにしました。
雁峠からの下山ルートには目印が見当たりませんでしたが、しばらくすると割と短い間隔でテープが着けられていました。
テープを頼りにくだりましたが、沢沿いにくだるということもあり、場所によっては雪の深さが太ももまでありました。
また日が出て雪が湿り、重たくなってきたためにかなり体力を削られました。
沢を何回か渡り返し、おそらく林道終点と思われる地点まで来ましたが、車両が入った形跡はなく、登山道と変わらない積雪量でした。
しばらく下って行くと、どちらの岸にも道が現れたので同行者の提案で日当たりの良い岸をあるくことにしました。
途中、右側へ上がっていく道に目印のリボンが着けられていた場所があったので、おかしいとは思いながらも進んでいくとキツネがいました。
野生のキツネというのは初めて見たので嬉しかったです。
ただその道は登山道ではなかったようで引き返しました。(おそらく林業関係のテープ)
さらに沢沿いの道をすすむと雪がほとんどなくなったのでワカンを外しました。
ワカンを外してからしばらく進むと林業用の車両の車庫があり、さらに進むと鉄パイプのゲート、かなり頑丈なゲートと続き、それを回りこんで、舗装された道をくだって行くと新地平のバス停付近に下山できました。
しかし、バスが来るのは1時間以上あとだったので、西沢渓谷方面へ北上し、道の駅みとみで昼食をとることにしました。
食堂ではラジオが流れており、大地震からちょうど一年ということで式典の模様が放送されていました。
自分もこの1年間は色々ツライこともあったなぁ…なんて思いましたが、それは別に書く必要もないので省略します。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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地味な山域を丁寧に歩いていていいですね。
自分の学生時代を思い出します。
山岳部で仲間が見つけられなければ社会人山岳会をのぞいてみてください。
私の場合、大学4年から社会人山岳会で活動しました。
こんな変わり者を応援だなんてありがとうございます
最近は行ったことのない山も知りたくなり、どんどん遠くの山へ足を伸ばしている感じです
社会人山岳会ですか!
最近は人見知りが治まり、コミュニケーションがとれるようになってきたのでそういう場所に行ってみようかな!
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