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Yamareco

記録ID: 181097
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
伊豆・愛鷹

愛鷹山塊 7山縦走(晴のち雪! 越前岳でツェルト泊)

2012年04月07日(土) ~ 2012年04月08日(日)
 - 拍手
GPS
00:38
距離
20.4km
登り
2,257m
下り
1,747m

コースタイム

■ 4/7(土):
8:36 東海大学バス停
8:51 愛鷹山登山口(最初の道標)
9:32 林道交差1
9:49 林道交差2
10:33 柳沢方面分岐
10:50 愛鷹明神 奥宮
10:53 愛鷹山(1187.5m)
11:31 馬場平
11:54 袴腰岳(1248m)
12:25 一服峠
12:43 池ノ平・つるべ落しの滝方面分岐
12:59 位牌岳(1457.5m)
13:39 前岳(1336m)
14:17 北尾根取付
14:32 東沢(林道)
16:04 割石峠
16:18 蓬莱山(1296m)
16:29 割石峠
16:46 呼子岳(1310m)
17:01 高場所方面分岐
17:40 越前岳(1504.2m)(ツェルト泊)

■ 4/8(日):
6:25 越前岳(1504.2m)
6:44 富士見台
7:15 鋸岳展望台
7:43 富士見峠
8:05 黒岳(1086.5m)
8:37 富士見峠
8:40 愛鷹山荘
9:10 山神社
9:32 愛鷹登山口バス停
天候 ■ 4/7(土): 晴のち雪
■ 4/8(日): 曇
過去天気図(気象庁) 2012年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
■ 行き: JR原駅〜(富士急シティバス)〜東海大学バス停
■ 帰り: 須山バス停〜(富士急行バス)〜JR御殿場駅
コース状況/
危険箇所等
■ 東海大学バス停から登る場合、登山ポストの類は見当たらなかった。
■ 全体的にとりわけ危険な箇所はないが、思ったよりも急傾斜やヤセ尾根が多く、「愛」の名に似合わずハイキング気分で歩けるコースではなかった。小さいながら何ヶ所か岩場もあった。
■ 大沢のガレ場(割石峠まで)は、リボンや岩のペイント等で目印は付いているが、肝心なところで見当たらず途方にくれてしまうことがあった。基本的には沢筋に沿って登っていけばいいのだが、やはり目印を確認しながらのほうが安心感があるので、神経を集中させて進むべし。なお、ところどころに「割石峠に至る 時間○分」と書かれた看板がある。
■ 前岳〜東沢の区間と、大沢のガレ場以外は、登山道が明瞭で道迷いの心配はなかった。
■ 愛鷹登山口のバスは本数が少ないので、まさかこんな時間に下山しないだろうという時間も含めて事前に調べておくことをおすすめします。
この写真は昨年12月に丹沢山の近く(富士山の北東方向)から撮影したもの。左端に写っているのが愛鷹山塊。これが、今回の山行のきっかけとなった。
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この写真は昨年12月に丹沢山の近く(富士山の北東方向)から撮影したもの。左端に写っているのが愛鷹山塊。これが、今回の山行のきっかけとなった。
JR原駅からバスで東海大学へ。同じバスに乗った登山者は自分を含め2人。運転手さんに「大学の構内へ入っちゃうけどいいの?」と聞かれ、正門前で下ろしてもらう。
JR原駅からバスで東海大学へ。同じバスに乗った登山者は自分を含め2人。運転手さんに「大学の構内へ入っちゃうけどいいの?」と聞かれ、正門前で下ろしてもらう。
舗装路を15分ほど歩くと最初の道標が現れ、砂利道になる。特に書かれてはいないが、一応ここが登山口という感じだろうか。
舗装路を15分ほど歩くと最初の道標が現れ、砂利道になる。特に書かれてはいないが、一応ここが登山口という感じだろうか。
再び舗装路。静岡らしく茶畑が点在する。
再び舗装路。静岡らしく茶畑が点在する。
深くえぐれて木の根が露出した登山道。周囲の山林もあまり手入れされていないようだ。
深くえぐれて木の根が露出した登山道。周囲の山林もあまり手入れされていないようだ。
直進する道のほうが明瞭だったが、ここは道標にしたがって右折した。このへんは地形図を見ても道が入り組んでいてどこを通ったかよくわからないが、たぶん直進しても山頂へ行けたと思う。
直進する道のほうが明瞭だったが、ここは道標にしたがって右折した。このへんは地形図を見ても道が入り組んでいてどこを通ったかよくわからないが、たぶん直進しても山頂へ行けたと思う。
最初の林道との交差点。右へ数mも行くとすぐに山の斜面に取り付く登山道がある。
最初の林道との交差点。右へ数mも行くとすぐに山の斜面に取り付く登山道がある。
2つめの林道との交差点。ここは10mほど右に、登山道の入口がある。
2つめの林道との交差点。ここは10mほど右に、登山道の入口がある。
やがてブナ林に。
やがてブナ林に。
柳沢方面からの登山道との合流地点。
柳沢方面からの登山道との合流地点。
少し下ったところに水場があったが、中を覗いてみると淀んだ水溜りがあるだけで、新しい水が沸いている様子はなかった。
少し下ったところに水場があったが、中を覗いてみると淀んだ水溜りがあるだけで、新しい水が沸いている様子はなかった。
富士山が見えてきたが、山頂は雲の中。その右手前にある平らな山は袴腰岳、左側の木の陰になっているのが今回は登らない大岳。
富士山が見えてきたが、山頂は雲の中。その右手前にある平らな山は袴腰岳、左側の木の陰になっているのが今回は登らない大岳。
愛鷹明神奥宮の鳥居が現れた。
愛鷹明神奥宮の鳥居が現れた。
社殿の右側から裏手へ回り込むように進むと・・・。
社殿の右側から裏手へ回り込むように進むと・・・。
愛鷹山山頂に到着。
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愛鷹山山頂に到着。
山頂は広い芝生になっていて、腰を下ろして休憩するのによさそう。でも、せっかちな自分は写真を撮ったらそそくさと次の山へ。
山頂は広い芝生になっていて、腰を下ろして休憩するのによさそう。でも、せっかちな自分は写真を撮ったらそそくさと次の山へ。
山頂直下からは、袴腰岳へと続く登山道がくっきりと見えた(写真右側)。袴腰岳の向こうにちょっと頭をのぞかせているのは、越前岳(左)と位牌岳(右)。
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山頂直下からは、袴腰岳へと続く登山道がくっきりと見えた(写真右側)。袴腰岳の向こうにちょっと頭をのぞかせているのは、越前岳(左)と位牌岳(右)。
普通のブナの木にまじって、幹がつるっと剥けたような茶色い木があった。樹形はブナのようだが、何という木だろう?
普通のブナの木にまじって、幹がつるっと剥けたような茶色い木があった。樹形はブナのようだが、何という木だろう?
左手(西方)には富士市の街並みと駿河湾が一望に。関東地方に住んでいる自分にはあまり見る機会のない景色だ。
左手(西方)には富士市の街並みと駿河湾が一望に。関東地方に住んでいる自分にはあまり見る機会のない景色だ。
あのピークが馬場平かな?
あのピークが馬場平かな?
やがてブナの木に囲まれた平坦な場所に出る。こういう道は気持ちがいいね。
やがてブナの木に囲まれた平坦な場所に出る。こういう道は気持ちがいいね。
馬場平。
ブナの木の枝は芸術的で、藤城清治の影絵を思わせる。
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ブナの木の枝は芸術的で、藤城清治の影絵を思わせる。
袴腰岳山頂に到着(一番高いのは左奥のほう)。これといって面白みのないところ。地形図には名前すら書かれていないし。
袴腰岳山頂に到着(一番高いのは左奥のほう)。これといって面白みのないところ。地形図には名前すら書かれていないし。
一服峠への途中から鋸岳(手前)、越前岳(奥)を望む。その奥の富士山は相変わらず雲の中。
一服峠への途中から鋸岳(手前)、越前岳(奥)を望む。その奥の富士山は相変わらず雲の中。
ボルダリングのホールドではない。
ボルダリングのホールドではない。
一服峠。「60才のコースタイム」なんて書かれると、その年代の人は張り切ってしまいそう。
一服峠。「60才のコースタイム」なんて書かれると、その年代の人は張り切ってしまいそう。
大岳(右側)方面を望む。
大岳(右側)方面を望む。
袴腰岳(左)と大岳(右)に挟まれた、須津(すど)川渓谷を望む。その奥が富士市街と駿河湾。
袴腰岳(左)と大岳(右)に挟まれた、須津(すど)川渓谷を望む。その奥が富士市街と駿河湾。
位牌岳の山頂付近は崩落が進んでいるようだが、登山道を歩いている限りあまり気にならない
位牌岳の山頂付近は崩落が進んでいるようだが、登山道を歩いている限りあまり気にならない
位牌岳山頂に到着。新旧様々な標識が立っている。
位牌岳山頂に到着。新旧様々な標識が立っている。
鋸岳方面は「立入りはご遠慮下さい」。もちろんそちらへ進むつもりはなく、前岳へ向かう。
鋸岳方面は「立入りはご遠慮下さい」。もちろんそちらへ進むつもりはなく、前岳へ向かう。
細い尾根伝いの道を進む。あの三角形のピークが前岳かな?
細い尾根伝いの道を進む。あの三角形のピークが前岳かな?
左手(北西)には、大沢を挟んで越前岳が見える。大沢の谷を見下ろすと結構深く、あそこに下ってまた登り返すのかと思うと少々気が滅入る。
左手(北西)には、大沢を挟んで越前岳が見える。大沢の谷を見下ろすと結構深く、あそこに下ってまた登り返すのかと思うと少々気が滅入る。
こぢんまりした標識の前岳山頂に到着。
こぢんまりした標識の前岳山頂に到着。
ここから大沢へと下る。
ここから大沢へと下る。
前岳から大沢へは、木の幹に掴まりながらでないと下れないような急傾斜が続く(写真ではなかなか伝わらないが・・・)。
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前岳から大沢へは、木の幹に掴まりながらでないと下れないような急傾斜が続く(写真ではなかなか伝わらないが・・・)。
一気に標高を下げて、北尾根取付に降り立った(写真は振り返って見たところ)。
一気に標高を下げて、北尾根取付に降り立った(写真は振り返って見たところ)。
北尾根取付から大沢までは傾斜は緩やかになるが、ややルートが不明瞭。ところどころに目印の小さなケルンが積んである。
北尾根取付から大沢までは傾斜は緩やかになるが、ややルートが不明瞭。ところどころに目印の小さなケルンが積んである。
「第2釜跡」。何をしていたところなんだろう?
「第2釜跡」。何をしていたところなんだろう?
大沢沿いの林道(東沢)に出た。ここから上流へ進む。まもなく大沢橋を渡ったあたりから、小雪がちらほらと舞い出した。
大沢沿いの林道(東沢)に出た。ここから上流へ進む。まもなく大沢橋を渡ったあたりから、小雪がちらほらと舞い出した。
しばらくなだらかな道を進むと、いつの間にか涸れ沢に。道標にあるとおり、この先はガレた沢を何度も渡り返す。
しばらくなだらかな道を進むと、いつの間にか涸れ沢に。道標にあるとおり、この先はガレた沢を何度も渡り返す。
大杉。大きすぎてフレームに収まらず。
大杉。大きすぎてフレームに収まらず。
最初のうちは「風情があるなあ」くらいに思っていた雪が本格的に降り出した。レインウェアを着込む。
最初のうちは「風情があるなあ」くらいに思っていた雪が本格的に降り出した。レインウェアを着込む。
降りしきる雪。
やがて沢筋のガレ場歩きに。ここまで本格的なガレ場を歩くのは初めてだ。目印のテープや岩に描かれたマークが次第に見つかりにくくなり、神経を研ぎ澄ませて慎重に歩を進める。
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やがて沢筋のガレ場歩きに。ここまで本格的なガレ場を歩くのは初めてだ。目印のテープや岩に描かれたマークが次第に見つかりにくくなり、神経を研ぎ澄ませて慎重に歩を進める。
「0分」と書いてある(というか2桁目が消えている?)が・・・。
「0分」と書いてある(というか2桁目が消えている?)が・・・。
さっきの看板から2〜3分で割石峠に着いた。
さっきの看板から2〜3分で割石峠に着いた。
割石峠の名にふさわしく、峠の反対側は岩がぱっくりと割れたような恐ろしい崖になっていた。ここに落ちたら生きては帰れないだろう。
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割石峠の名にふさわしく、峠の反対側は岩がぱっくりと割れたような恐ろしい崖になっていた。ここに落ちたら生きては帰れないだろう。
道標に雪が付いて見えないので・・・。
道標に雪が付いて見えないので・・・。
雪を払うとこう書かれていた。蓬莱山へ向かう。
雪を払うとこう書かれていた。蓬莱山へ向かう。
九十九折りになった登山道が判別できる。
九十九折りになった登山道が判別できる。
T字路の分岐には「天狗の畑」。蓬莱山の方向が書かれておらず迷ったが、天狗の畑の反対側へ進むのが正解だった。
T字路の分岐には「天狗の畑」。蓬莱山の方向が書かれておらず迷ったが、天狗の畑の反対側へ進むのが正解だった。
背丈ほどもある笹をかき分けて細い登山道を進むと、蓬莱山(たぶん)が見えてきた。
背丈ほどもある笹をかき分けて細い登山道を進むと、蓬莱山(たぶん)が見えてきた。
蓬莱山山頂に到着。山頂というより通過点という感じで、愛鷹山塊のピークに数えられていないのも仕方ないか。
蓬莱山山頂に到着。山頂というより通過点という感じで、愛鷹山塊のピークに数えられていないのも仕方ないか。
こちら側も鋸岳方面は立入禁止。
こちら側も鋸岳方面は立入禁止。
蓬莱山山頂にはお地蔵様(道祖神?)が。ちなみに「蓬莱」とは、中国の伝説で仙人の住むという山のことだそうだ。
蓬莱山山頂にはお地蔵様(道祖神?)が。ちなみに「蓬莱」とは、中国の伝説で仙人の住むという山のことだそうだ。
再び割石峠へ戻り、呼子岳へ向かう。
再び割石峠へ戻り、呼子岳へ向かう。
このハシゴが寸足らずで、ハシゴの上1mほどは木の根を掴んでよじ登る必要があった。
このハシゴが寸足らずで、ハシゴの上1mほどは木の根を掴んでよじ登る必要があった。
雲から薄日が差してきて、天候が回復するかと期待したのだが・・・。この後、ひとまず雪は止んだ。
雲から薄日が差してきて、天候が回復するかと期待したのだが・・・。この後、ひとまず雪は止んだ。
割石峠から15分あまりで呼子岳山頂に到着。奥の大岳方面はロープが張られて廃道になっている。
割石峠から15分あまりで呼子岳山頂に到着。奥の大岳方面はロープが張られて廃道になっている。
ここにも可愛らしいお地蔵様が。
ここにも可愛らしいお地蔵様が。
午前中は一粒の残雪もなかった山が、こんなにあっという間に雪化粧してしまうとは・・・。
午前中は一粒の残雪もなかった山が、こんなにあっという間に雪化粧してしまうとは・・・。
17:40、越前岳に到着。昼間は賑わっていたであろう山頂も、この時間、そしてこの天候ではひっそりとして誰の姿もない。
17:40、越前岳に到着。昼間は賑わっていたであろう山頂も、この時間、そしてこの天候ではひっそりとして誰の姿もない。
ここにも可愛いお地蔵さまが。お顔がちべたそー。
ここにも可愛いお地蔵さまが。お顔がちべたそー。
薄いガス越しに夕焼けの下界が見えた。ツェルトを張るのは少し下ってからと思ったが、積雪のためすぐには道がわからず、日暮れも迫っていたので山頂に張ることにした。
薄いガス越しに夕焼けの下界が見えた。ツェルトを張るのは少し下ってからと思ったが、積雪のためすぐには道がわからず、日暮れも迫っていたので山頂に張ることにした。
ツェルトを張り終える頃には、富士市の夜景が輝いていた(手持ちでブレてしまったが、雰囲気は撮れたか)。
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ツェルトを張り終える頃には、富士市の夜景が輝いていた(手持ちでブレてしまったが、雰囲気は撮れたか)。
翌朝。初めての、しかも真冬並みの気温の中でのツェルト泊だったが、思ったより快適に過ごせた(張り方が下手なのは許してほしい)。しかしこの後なかなか眠気が抜けず、やっぱり熟睡はできていなかったのかもしれない。
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翌朝。初めての、しかも真冬並みの気温の中でのツェルト泊だったが、思ったより快適に過ごせた(張り方が下手なのは許してほしい)。しかしこの後なかなか眠気が抜けず、やっぱり熟睡はできていなかったのかもしれない。
夜中に雪が降ったようで、地面は雪に覆われていた。
夜中に雪が降ったようで、地面は雪に覆われていた。
6:25に山頂を出発。昨日は黒岳方面への道がわからなかったが、地形図で方角を確認して慎重に探すと見つかった。決め手になったのは、やっぱり動物の足跡。
※黒岳方面への道は、越前岳山頂からお地蔵様のいる方向へ出て、山頂を東へ回り込む。
6:25に山頂を出発。昨日は黒岳方面への道がわからなかったが、地形図で方角を確認して慎重に探すと見つかった。決め手になったのは、やっぱり動物の足跡。
※黒岳方面への道は、越前岳山頂からお地蔵様のいる方向へ出て、山頂を東へ回り込む。
富士見台に到着。なぜかやぐらがある(あの上から写真を撮れってこと?)。
富士見台に到着。なぜかやぐらがある(あの上から写真を撮れってこと?)。
ガスで何も見えず。もっとも、50銭紙幣自体リアルで見たことがないので、さほど残念な感じはしない。
ガスで何も見えず。もっとも、50銭紙幣自体リアルで見たことがないので、さほど残念な感じはしない。
深くえぐれた登山道を進む。
深くえぐれた登山道を進む。
しばらくすると、右手に鋸岳展望台がある。
しばらくすると、右手に鋸岳展望台がある。
鋸岳の名にふさわしいギザギザっぷり。今は通行禁止だが、そもそもあそこに登山道があることが信じられない。
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鋸岳の名にふさわしいギザギザっぷり。今は通行禁止だが、そもそもあそこに登山道があることが信じられない。
富士見峠。一旦素通りして黒岳へ向かう。
富士見峠。一旦素通りして黒岳へ向かう。
黒岳手前の展望広場から。大きく見えるはずの富士山は今日も雲の中・・・。
黒岳手前の展望広場から。大きく見えるはずの富士山は今日も雲の中・・・。
黒岳の山頂付近は平坦な林が広がっている。
黒岳の山頂付近は平坦な林が広がっている。
黒岳山頂にて。今回はここで初めて自分撮り(たまには後ろ姿で)。
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黒岳山頂にて。今回はここで初めて自分撮り(たまには後ろ姿で)。
富士見峠へ戻り、愛鷹山神社方面へ下ると間もなく愛鷹山荘(個人所有で予約制の無人小屋)がある。
富士見峠へ戻り、愛鷹山神社方面へ下ると間もなく愛鷹山荘(個人所有で予約制の無人小屋)がある。
「銀名水」と書かれた水場。水がないなあ・・・と思ったが、後で考えると「銀名水」と書かれているのが蓋だったのかも。
「銀名水」と書かれた水場。水がないなあ・・・と思ったが、後で考えると「銀名水」と書かれているのが蓋だったのかも。
9:10、山神社に無事下山。
9:10、山神社に無事下山。
傍らにあった愛鷹登山道案内。詳細な地図も必要だが、こういう概念図も結構参考になる。
傍らにあった愛鷹登山道案内。詳細な地図も必要だが、こういう概念図も結構参考になる。
こんなに早く下山する予定ではなかったので、午前中のバスの時刻は調べてこなかったのだが、バス停直前で目の前をバスが通り過ぎてしまった! あと10秒早ければ間に合ったのに・・・。
次のバスは1時間半後。ぼんやり待つほど気が長くないので、次のバス停(須山)まで歩くことにした。
こんなに早く下山する予定ではなかったので、午前中のバスの時刻は調べてこなかったのだが、バス停直前で目の前をバスが通り過ぎてしまった! あと10秒早ければ間に合ったのに・・・。
次のバスは1時間半後。ぼんやり待つほど気が長くないので、次のバス停(須山)まで歩くことにした。
20分あまり歩いて須山で振り返ると、富士山があんなにきれいに見えている! チクショー、俺が登っている間だけ曇っていやがったんだな(笑)。
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20分あまり歩いて須山で振り返ると、富士山があんなにきれいに見えている! チクショー、俺が登っている間だけ曇っていやがったんだな(笑)。

感想

■ 山行のきっかけ
昨年12月に丹沢山へ登ったとき、富士山の左側に見える双耳峰のような山が気になった(写真1)。調べてみると、愛鷹(あしたか)山塊という9つのピークからなる山域で、その優しげな名前と縦走するのに手頃そうな大きさから、いつか登りたいと思っていた。

具体的にコースを設定してみると、「山と高原地図」のコースタイムで約13時間。アクセスが不便なこともあり(マイカーではなく公共交通機関なので)日帰りは難しそう。近くで前泊することも考えたが、それよりテント泊のほうが安上がりで面白そうだ。

そんな感じで何ヶ月も前から計画を立てていたのだが、天狗岳や酉谷山のリベンジに日を費やしてしまい、ようやく今回実現することができた。また、荷物の軽量化を兼ねて、買ってから一度も使ったことのないツェルト泊を体験してみることにした。

■ 思わぬ雪
当日の天気予報では、18時頃に雨マークが付いていた。なので一時的に雨に降られるかもしれないとは思っていたが、15時頃から本格的な雪が降ってきたのはさすがに予想外だった。もう4月、そして温暖そうなイメージのある静岡県の低山でも雪が降る。毎度のことながら、山では下界の常識は通用しないと思い知らされた。

気温が下がって雪が降りだすと、ツェルト泊するという意気込みが急に萎えてきて、何とか今日中に下山できないか、早く家へ帰りたい・・・と弱気になってきた。といってもコースを変更するつもりはなく、現実的に考えれば今日中に帰るのは絶対無理なのだが、少しでも先へ進もうという意識が働いて越前岳まで来てしまった。

越前岳山頂に着いたのが17:40。本来なら標高が低いほうが気温が高いし、樹林帯のように風を避けられるところのほうがツェルト泊に適しているのだろうが、これ以上動くと日が暮れてかえって面倒なことになりかねない。幸い風は吹いていなかったのと(今後も吹かないと思い込むことにした)、おあつらえむきにちょうどツェルトの底面積くらいの平らな地面があったので、そこにツェルトを張ることにした。

練習してこなかったのできちんとした張り方ではなかったが、なんとか朝まで潰れずに持ちこたえてくれた。夜半にやや風が吹き、雪も降ったようだが、気温が低いため乾いてサラサラした雪だったのが幸いした。これが雨だったら悲惨なことになっていたかもしれない。また、土の地面が凍りついて、ペグやポールがわりに刺したストックがよく効いたのも、下手な張り方のツェルトが一晩耐えられた理由だと思う。

■ 初ツェルト泊の感想
ツェルトを張る時点ですでにかなり気温が下がっていて(0度前後か)、かじかむ手を我慢しながら設営をしたのだが、張り終えたツェルトに入った瞬間に暖かさを感じた。あんなに薄い布1枚でも、外から遮られているだけでこれほど違うものかと驚いた。

今回、下に敷いたのは、
 ・レスキューシート並みの薄さのグラウンドシート(SOL/Emergency Blanket)
 ・ツェルト本体(ライペン/ビバークツェルト1)
 ・3mm厚の銀マット
 ・サーマレスト/リッジレスト ソーライト
の4枚。
シュラフはモンベルの#3とシュラフカバー。
寝るときの服装は、
 ・上半身:ウールの厚手の下着〜薄手のダウンジャケットまで5枚
 ・下半身:パンツとズボンの2枚
 ・イスカのダウンプラス テントシューズ(ショート)(靴下は履かずに裸足)
さらに冬用の手袋をはめて、ホッカイロを1つ。これで「寒くて眠れない」ということはなかった。

夜中に2度目が覚めた。ツェルト内に結露した霜が溶けたのか、通気口から入りこんだのかはわからないが、水滴が顔に落ちてきたため。気づくとシュラフの頭の部分が濡れてしまっていたので、濡れていない部分が肌に触れるようにした。そのときにファイントラックのバラクラバ(フラッドラッシュ アクティブスキン)も着用。これがまったく保水しないのでとても具合がいい。

ツェルト泊は今回限りにせず、今後も積極的に利用したい。なにせテント一式との重量差は1kg以上。この軽量化はとても魅力的だ。問題は雨のときと、これからの季節は虫が入ってこないかだろうか。壁と床に隙間があるので、ムカデとか変な虫が入ってきたら嫌だな。

■ 山行を終えて
こんなに富士山の近くにいながら山頂を拝むことができず、思わぬ雪にも見舞われたが、なかなか刺激的で有意義な山行だった。縦走コースから外れた大岳を登り残してしまったが、一応これで気が済んだかな。以前からの宿題をやり終えて、ようやく次のことが考えられる。

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