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Yamareco

記録ID: 182070
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

吹雪のち晴れ、の常念岳

1992年05月03日(日) ~ 1992年05月05日(火)
 - 拍手
GPS
50:40
距離
12.5km
登り
1,674m
下り
1,679m

コースタイム

5/3 9:40一の谷登山口(冷沢小屋)-11:50王滝-15:20常念小屋(泊)
5/4 雪のため小屋に停滞
5/5 6:20常念小屋発-7:30-50常念岳山頂-8:20-50常念小屋-10:40王滝-12:20一の谷登山口
天候 5/3 晴れのち曇り、夕方より雪
5/4 暴風雪、のち晴れ間
5/5 晴れ
アクセス
利用交通機関:
自家用車
四国(新居浜)-瀬戸大橋-中国道、名神道、中央道-松本- 一の谷登山口
(帰りも同じ。走行距離、片道730km)
コース状況/
危険箇所等
一の沢登山道は、王滝付近より雪道となった。雪は割と締っていた。
常念小屋から常念岳山頂までは、一部、石が露出しているが、朝方は雪がクラストしていた。アイゼン使用。
5/3 一の沢登山道の途中、「山の神」の鳥居
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
5/3 一の沢登山道の途中、「山の神」の鳥居
5/4 暴風雪が吹き荒れた一日だったが、夕方になりようやく青空が出てきた。常念山頂には雪煙が上がっている
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
5/4 暴風雪が吹き荒れた一日だったが、夕方になりようやく青空が出てきた。常念山頂には雪煙が上がっている
5/5 常念岳へと向かう。雲もなく青空が広がっている
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
5/5 常念岳へと向かう。雲もなく青空が広がっている
常念岳山頂部より、雪煙を上げる前常念岳と、眼下に広がる安曇野の風景
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念岳山頂部より、雪煙を上げる前常念岳と、眼下に広がる安曇野の風景
雪煙を上げる常念山頂部
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
雪煙を上げる常念山頂部
常念乗越より安曇野方面を見下ろす。下界は良く晴れている。
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念乗越より安曇野方面を見下ろす。下界は良く晴れている。
常念への登り、雪面はクラストしてカリカリになっていた
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念への登り、雪面はクラストしてカリカリになっていた
常念小屋より下山する。最初は雪の急斜面を下る
2012年04月14日 15:26撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:26
常念小屋より下山する。最初は雪の急斜面を下る
夕暮れまじかに、ようやく穂高連峰が雲の合間から姿を見せた
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
夕暮れまじかに、ようやく穂高連峰が雲の合間から姿を見せた
夕暮れの光のなか、槍ヶ岳の山頂部も雲の間から姿を見せてくれた。
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
夕暮れの光のなか、槍ヶ岳の山頂部も雲の間から姿を見せてくれた。
常念乗越より、雪雲をまとった横通岳方向
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念乗越より、雪雲をまとった横通岳方向
下山して、松本SAより、常念岳付近を望む。今朝、あそこに立ったのか。。
2012年04月14日 15:26撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:26
下山して、松本SAより、常念岳付近を望む。今朝、あそこに立ったのか。。
同じく、雪雲をまとった横通岳
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
同じく、雪雲をまとった横通岳
稜線には軽く雪庇も発達している
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
稜線には軽く雪庇も発達している
5/3 一の沢を詰めてゆく、雪の谷
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
5/3 一の沢を詰めてゆく、雪の谷
常念岳山頂、方位板は出ていた
2012年04月14日 15:26撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:26
常念岳山頂、方位板は出ていた
常念岳山頂部より、白くまぶしく輝く、穂高連峰方面
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念岳山頂部より、白くまぶしく輝く、穂高連峰方面
一の沢を下ってゆくと、沢沿いに雪解け水が流れてゆく
2012年04月14日 15:26撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:26
一の沢を下ってゆくと、沢沿いに雪解け水が流れてゆく
常念への登り、雪面のところどころに岩が露出している状態
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念への登り、雪面のところどころに岩が露出している状態
常念乗越、新雪で真っ白くなった
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念乗越、新雪で真っ白くなった
雪の稜線
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
雪の稜線
5/3 登山道より真っ白い稜線が望めた
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
5/3 登山道より真っ白い稜線が望めた
常念岳山頂部より、雪の稜線を望む
2012年04月14日 15:25撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:25
常念岳山頂部より、雪の稜線を望む
頂上にて記念撮影、背景は真っ白い槍ヶ岳
2012年04月14日 15:26撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
4/14 15:26
頂上にて記念撮影、背景は真っ白い槍ヶ岳
撮影機器:

感想

【山行No 175】

※ゴールデンウイークだが、前半はだらだら過ごしてしまい、
 後半になってようやく山に行く気が出てきた。
 以前よりひそかに考えていた、マイカーで信州まで行って山登りする、という計画を実行に移す。

5月2日(土)
 ・朝8時に四国(新居浜)を出発。瀬戸大橋、中国道、名神道、中央道を通り、松本市内に着いたのは、19時前。
  少し渋滞もあったので、結局10時間以上かかったが、なんとか到着。走行距離は710km。
  駅前のビジネスホテルに泊まる。

5月3日(日)
7:50 松本市発
 ・マイカーで北アルプスの登山口に向かう、というのは、なんだか妙な感じだ。
  今日は朝から良く晴れていて、松本市内からも、北アルプスの白い姿が堂々と見えており、ようやく山へ向かう気力が湧いてきた。
 ・常念岳への登山口のある、一の沢へと林道を進む。
  林道はずいぶん奥まで伸びている、周辺はカラマツ林がちょうど新緑の芽吹き時。所々の伐採跡が、物悲しい雰囲気だ。

9:10-40 冷沢小屋(駐車場)(標高=約1200m)
 ・表示ではここが最終の駐車場になっている。ここで車を停め、さっそく山男に変身する。
 ・林道はさらに奥まで伸びており、林道をぶらぶらと歩き始める。
  ルリビタキ、ウグイスなどの声が聞こえ、春らしい。
10:00 林道終点(標高=約1300m)
 ・ここから本格的な山道となる。
10:20-30 山の神(気温=10℃)
 ・大きな栃ノ木と、鳥居があった。ここからいよいよ山の世界ということか。
11:50-12:00 王滝(標高=約1500m)
 ・この付近より道沿いに残雪が増えてきて、北アルプスの春山らしくなってきた。
  鳥の声も、ルリビタキ、ミソサザイ、ウソ、シジュウカラ、ヒガラなど
  樹相は針葉樹林で、コメツガ、シラビソなどの森となっている。
13:10 笠原沢出合(標高=約1900m)
 ・ここから谷は急斜面の登りに変わってきた。雪は固く締まっていて歩きやすい。
 ・標高=2100m付近の二股を過ぎると道は一層急になってきた。
  胸突き八丁の急坂を、ゼイゼイ言いながら一歩ずつ登る。
  天気も、午前中はあんなに青空が広がっていたのに、
  いつのまにか上空は雲が増えてきており、小雪さえ舞ってきた。

15:20 常念小屋着(標高=2450m、気温=+3℃)
 ・さすがにゴールデンウイーク後半の連休だ、小屋の中は超満員になっている(約180人)。
  部屋は12畳の部屋に15名。まあ昨年の涸沢よりは少し楽か? というところ。
 ・今回、用心してシュラフまで担いできたが、夜は、外は雪が降っているのに、シュラフ+布団ではちょっと暑いくらいだった。

5月4日(月)
 ・今日は、常念岳に登頂してそのまま下山する予定にしていたが、
  朝起きると、外は吹雪模様になっている。
  天気予報も冬型になっており、宿泊した大方の人は、常念頂上には行かず、そのまま下山する様子。
  下山するにも、一の沢最上部の急斜面は、新雪によるナダレの危険性があるということで、
  小屋の人数名が、ルート工作にでる状況だ。
  なんだか春山というより冬山のような緊迫感のある状況だ。
 ・自分もそのまま下山しようかな、とも考え、思案に暮れていたが、
  明日午前中に登頂して、そのまま下山し、さらに車で四国まで帰ることも、
  無理ではないかな? と思い、とりあえず小屋に停滞することに決めた。
 
 ・下山する人たちが出払った後は、同じく停滞を決めた人30人ばかりが残る小屋で、のんびりと過ごす。
  外は相変わらず吹雪になっており、すさまじい感じだが、小屋の中は至って快適で、
  コーヒーなどを飲みながら、小屋に置いてある山の本をのんびり読んで過ごし、
  なんだか贅沢な時間を過ごした感じだった。

16:00-17:10 周辺散策(気温=-7℃)
 ・夕方近くになってようやく雪も止み、晴れ間が見えてきたので、ちょっと外に出てみることにした。
  風は恐ろしく強い西風が吹きすさんでいるが、上空は青空が戻ってきており、なかなかいい感じだ。
  常念岳方面も、横通岳方面も新雪が風に飛ばされて雪煙があがっており、冬山のような景色だ。
  空身でぶらぶらと横通岳方面へと登ってみた。
  しかし、風速は20〜30m/sはありそうで、立っていると体が吹き飛ばされそう。
  途中より這いつくばって登るが、途中であきらめ、再び這いつくばりながら下る。
  こんな強風に合うのは初めてで、さすがにちょっと怖かった。

 ・今日は登ってくる人もなく、宿泊客は30名程度。
  昨日と打って変わってのんびりした夕食タイム、寝るのもゆったりできて快適だった。

5月5日(月)
 ・朝起きると、風も弱まり、待ちに待った好天の朝だ。
6:20 常念小屋 発
 ・不要な荷物を小屋に置き、サブザックで常念山頂を目指す。
  外はまだ少し風があり、ゴアの上下を着て、手もミトン、足はアイゼン+スパッツ、と完全武装して出かける。
 ・常念岳の北面は、昨日の雪と強風でクラストした斜面になっているが、
  そこにアイゼンがグサグサ刺さる音が心地よい。
  所々には露岩が出ているので、慎重に登る。西風はまだ吹いているが、飛ばされるほどではなかった。

7:30-50 常念岳山頂(標高=2857m、気温=-2℃)
 ・北アルプス全域が、新雪でまばゆいばかりに輝いている。
  遠く、浅間山、妙高、雨飾山、御嶽、白山など、遠くの山も良く見えている。
  この山頂にくるのは6年ぶりか... 寒い山頂ではあるがのんびりした。
 
 ・下りは登りと同じ道を、こけないように慎重に下る。
8:20-50 常念小屋
 ・小屋に戻ると、中はがやがやしている。
  聞くともなく話を聞いていると、昨日の暴風雪で、周辺で遭難者が多数出ているらしい。
  大天井岳で凍死者とか、西岳付近で滑落者あり、とか、いろいろ聞こえてきた。
(※ この日の遭難は非常に多く、下山後、ニュースで確認したところ、
   国内全域で、計85件の遭難、死者は35名というすごい規模で、びっくりした)
 
 ・常念乗越からさっそく下山にかかる。
  ここの胸突き八丁の雪の急斜面は、なんだか滑落しそうな感じで、慎重に下る。
  しかし、下半分は傾斜も緩くなり、シリセード混じりで快調に下った。
10:40-11:00 王滝
 ・雪も少なくなってきたので、ここでアイゼンを外す。

12:20-30 冷沢小屋(登山口)着
 ・ようやく春の世界に戻ってきた。
  昨日一日、小屋で辛抱した甲斐があり、晴天の元、輝く雪の山に登れて、満足感のある山だった。

 ・ここからマイカーで帰路に着く。
  中央道はあまり混んでいなかったが、名神道に入ると、大津のだいぶ手前からのろのろ運転となった。時間ばかりが経ち、焦る。
  19時過ぎにようやく大阪を抜けた。後は、中国道、瀬戸大橋も混んでいなかったが、
  休みもあまりとらず車を走らせ、ようやく自宅に着いたのは、午前0時ちょうど。
  山登りに加えての700kmあまりの車の運転で、さすがに疲れた一日だった。

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