表妙義、裏妙義の日帰り登山道内の全山縦走、自己嫌悪とどんでん返し
- GPS
- 41:54
- 距離
- 35.3km
- 登り
- 3,333m
- 下り
- 3,336m
コースタイム
7:24 大砲岩 〜 7:48 金洞山 〜 8:36頃 女坂分岐 8:44頃 〜 9:38頃 女道入口 〜
10:55頃 大遠見峠 〜 11:56頃 谷急山 12:11頃 〜 12:56頃 三方境 〜
14:23頃 丁須の頭の下 14:38頃 〜 15:20頃 御岳 〜 16:27頃 御岳登山口 〜
17:07頃 横川駅 17:17頃 〜 18:28頃 国民宿舎跡駐車場
CT 26:18 + アルファ(登山道部分は 22:36 + アルファ)
休憩 1:45位
行動時間 13:54位
合計 15:39位 (登山道部分は 12:20)
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<全般> 裏と表の妙義の登山道で行ける全ての山頂を結ぶ大周回ルートです。妙義の山はナイトハイクはとっても危険なので、明るい内に周回を終える必要が有りますから、これを15時間内に歩ける速度と持久力が要求されます。 また全ての区間にロープや鎖が沢山ある難コースな為、脚力だけでは無く腕力や握力も要求されます。また鎖場で腕に頼らずに足が主で体を支えられる技術が無いと、これだけロングだと腕力が有っても持ちません。さらに迷い易い岩場や沢沿いが多くてルーファイが要求され、走って時間を短縮できる区間は少ないです。 無雪期の登山に必要なほぼ全ての要素が入っているので、無雪期登山の総合力が試されます。滑落事故が多い区間も網羅しているので、緊張間をずっと保持する必要があり、それなりの覚悟が無いと挑戦できない日帰り最難関ルートです。 <国民宿舎裏妙義跡 〜 妙義神社> 所々に道標が有ります。妙義神社が近くなってから、そのまま車道でも行けますが階段を登ると近いです。 <妙義神社 〜 相馬岳 〜 堀切> 2013年の登山地図だと辻までは実線になっていますが鎖場も少しあります。辻から先の稜線沿いのルートは全て破線ですが、鎖場だらけで登山地図に載っているルートでは最難関だと思います。西穂〜奥穂間より距離は短いですが難易度は高いです。他の登山道ではロープが有るような所で何もないケースもあり、鎖が無い所でも危険な所があります。 <堀切 〜 中間道 〜 大砲岩 〜 金洞山 〜 女坂分岐> 堀切の中間道と主稜線を結ぶ破線の道は、距離は短いですが急峻で鎖場も有ります。大砲岩の近辺は天狗の評定や体内くぐりと見どころが満載です。縦走路から少し逸れますが見に行く価値ありです。鷹戻しは下りの方が腕力的には楽ですが、鎖に頼り過ぎずに足で支えて下りないと滑落の危険が有ります。 <表妙義の主稜線と裏妙義の主稜線を結ぶ道> 女坂分岐から裏妙義側の道路までの破線の道は、下の方で星穴沢沿いの部分が迷い易いので注意が必要です。CTが長いのは迷い易さを考慮している様です。迷わなければそんなに時間はかかりません。女道入口から大遠見峠までの破線の道も、途中の谷急沢沿いの所が渡渉が多くて迷い易く、その先も赤テープがあまり無いので過去に迷っている人に会いました。気を付けましょう。 <裏妙義の主稜線> 登山地図では破線の道ですが、表妙義よりは若干難易度が低いです。ルートロスしそうな所もチムニーの手前の鎖場の1ヶ所だけです(鎖場への分岐に気づかずそのままトラバース)。そこも今回と逆周りなら迷いません。谷急山は鎖場はそれ程多くは有りませんが(妙義の他区間に比べ)、気が置けない歩きづらい道が長く続き疲れます。御岳ルートは歩きづらいプラス鎖場も多いので気を抜かない様に。 |
その他周辺情報 | 御岳登山口から国民宿舎跡駐車場を歩く際、少しの遠回りなので横川駅に寄ってみて下さい。鉄道文化村も外から見るだけでも楽しいです。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
地図
GPS
ペットボトル 680ℓ2つ(谷急沢左㑨で沢水を補給)
膝プロテクター
雨具
熊鈴
笛
着替え
パン8つ(6個入りパン1つ)
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備考 | チェックリストへの寝袋とフリースの追加、及び出発前チェック。 |
感想
2015年5月6日にやった日帰りでの表妙義と裏妙義の大周回(表妙義と裏妙義を登り切って下り切るを合計4回)以来、妙義は沢をメインに2016年に沢3つ、2017年に沢4つと日帰りしてさて次はどんなルートを歩こうか考えあぐねていました。そこで思いついたのが全山縦走です。登山道で登れる範囲にピークを全て日帰りで歩くのです。2015年のCTが23:50分でしたが、全山縦走を僕のルール(ピストンをしない)でやるとCTが28:54分になるので挑戦しがいが有ります。CTをほぼ全ての区間で0.5にし、食事休憩15分を5回取ると2時40分出発で日没の18:38分に戻れます。エスケープは丁須の頭の下の到着時間で設定しました。
ところが今回は久しぶりに物忘れのオンパレードで、自己嫌悪に陥った山行になりました(最後にどんでん返しが待っていましたが)。まずポットにお湯を入れて持ってくるのを忘れ、お湯が手に入る手前の上里SAでの車中泊に変更しました。さらに寝る段になって寝袋を忘れたの気づきました。2週間前の丹沢24H で徹夜で歩いた際の寒かった経験も忘れ、フリースジャケットも持って来なかったので着るものは薄い上着のみ。登山のズボンの薄い長袖の上に着替えのジーパンと薄い長袖、Tシャツ雨具を着こんでも寒くて目が覚めました。エマージェンシーシートも広げたのですがもったのは1時間位。殆ど眠れずに出発しました。
国民宿舎跡駐車場で朝食を取り、予定より15分遅れで2時55分に出発。妙義神社まで車道を歩いたのですが途中でヘルメットを車に忘れた事に気づきました。1時間位歩いた地点だったので引き返せば2時間遅くなります。迷ったのですがヘルメット無しで歩く事にしました(寝袋と同様に忘れたのは初めて)。今回はいつもはパスする縦走路の横の岩のピークで、登れる所は全て登る方針なのでCTは少し多いはずです。しかしその分のCTは地図には書かれて無いので、寄り道を考慮しないCTの0.5で計算した時間を中々短縮できません。大砲岩でも胎内くぐりや天狗の評定にも寄ったので15分の遅れのままでした。金洞山で予定時刻に追いつき、女坂分岐で予定より27分早くなったのでまずまずでした。
しかしここで問題が発生しました。GPSがローバッテリーのアラームを警報したのです。2週間前の丹沢24Hでは14時間持ったのにまだ5時間です。原因を調べたら明るさが最大になっていました。丹沢24Hの時と同様に、予備電池を充電して持ってきて良かったと思いました。ところが裏妙義に下る途中で道に不安を覚えてGPSを出すと電源が落ちていたので、ザックから予備電池を出そうとしたら見つかりません。充電後に袋に入れたのにザックに入れ忘れたのです。。。この日は天気が良かったので、ヘルメットを忘れた分、タオルを頭に被ろうと思ったらタオルも入れ忘れていました。。。こんなに忘れ物が多いのは初めてです。。。自己嫌悪で目の前が真っ暗になりました。
谷急山から予定通りピストンせずに、地図に載っていない谷急山北尾根をGPS無しで下山するかどうかです。2015年5月6日に下った時は、バリルートですが概ね分かりやすかったのですが、一ヶ所だけ間違った支尾根に下りかけ、GPSに助けられた記憶が有ります。裏谷急沢から谷急山へは2回登っているので、間違った支尾根で早く裏谷沢に下った場合、最後に下れなくなる恐れがあるのでこれは止める事にしました。
そうするとピストンの区間をできるだけ短くする為、女道で大遠見峠に登る際、途中から2度下りで歩いた谷急沢左㑨に進路を変えるルートを考えました。問題は下りだと沢は収束するので迷いませんが、登りだと支沢で拡散するので迷う可能性が高い事です。大遠見峠から谷急山に登る際、谷急沢左㑨に下れる箇所は限られます。間違った支沢で登ると、最後で登山道まで登れ無い可能性が高いのです。GPSが使えない以上、これも危険です。最終的には大遠見峠から谷急山をピストンする事にしました。
予定通り谷急山北尾根で一旦下山し、92号を御岳の登山口まで走って御岳〜丁須の頭〜三方境〜国民宿舎裏妙義跡と歩くのに比べ、ピストンして三方境〜丁須の頭〜御岳〜御岳の登山口に歩くのでは2時間以上CTが短くなります。全山縦走はこれでも完成しますがピストンが有るのでFutaro風ではありません。それにこれにするなら車は御岳の登山口に止めておくべきです。そうすれば車道で国民宿舎裏妙義跡まで戻る手間が省けます。全山縦走が完成するのは確実ですが、達成感は無く御岳の登山口から車道を国民宿舎裏妙義跡まで歩く姿が目に浮かびました。
丁須の頭〜御岳〜御岳の登山口を歩くのは2回目ですが、前回は2014年だったので殆ど覚えていませんでした。意外に手強いルートでなかなか登山口まで辿り着けませんでしたが、眼下に碓氷川と綺麗な村落が見えて良かったです。御岳の登山口からは、グーグルマップで国民宿舎裏妙義跡を目指したのですが、左手に古い鉄道車両が沢山並ぶ公園の様な物が見え、後で横川駅に隣接する鉄道文化村だと分かりました。鉄道文化村の横の道路を何度も車で通っていたのに、横川駅に鉄道文化村にも気づきませんでした。せっかくなので横川駅に寄って行ったのですが、峠の釜めしを売っていたり中々良い感じでした。その後も碓氷川を横切る西尾大橋近辺も河原が綺麗で近くに運動公園もあり、家族連れが楽しそうに遊んでいたりして、おバカな忘れ物の連続で自己嫌悪で塞いだ気持ちがほんわかとなりました。
今回のルート変更になるのなら、車は御岳の登山口近くの駐車場に止めれば良かったと後悔しましたが、そうしていたら暗い内に妙義神社へ歩いので、横川駅や鉄道文化村、碓氷川を横切る西尾大橋近辺の河原や運動公園に気づかなかったはずです。距離は長くなりましたが、このルートでも国民宿舎裏妙義跡に駐車した方が良かったのです。計画通りにはいきませんでしたが、僕にとってのベストは自分の計画を達成する事では無く、自分の予期しなかった物や場所に出くわす事なので、計画が貫徹できた場合と今回の場合とはほぼ同じ位だと思いました。予期せぬ物や場所が見られたのは良かったのですが、おバカな忘れ物の数々のおかげというのはやっぱりまずいですよね〜。チェックリストを作ってチェックしているのにこのありさま。。。
ただ計画を貫徹できていた場合、失敗したけど予期せぬ場所や物が見えた今回のケースは想像できないので、単に良かったで終わりでしょう。失敗した方は貫徹した場合が想像できるので、どちらもとんとんかな〜と分かっている。どちらが良いのだろう。人生と同じですね。
妙義の雰囲気は動画の方が判り易いので、前に歩いた時の動画を以下に参照します。始めて妙義を歩いた時の物なので、結構アップアップしているのが分かります。午前が表妙義、午後に裏妙義を歩いています。
コメント
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お疲れ様。
先日の丹沢で 80Km 行って、すぐに妙義で 35Km とは。
しかし、これだけ忘れ物をするのならチェックリストは不要ですね 。でも、山中に忘れなかった分、まだ良かったのでは。登山行くのに、登山用具を車に全く積まない人もいるぐらいだから、まだ、負けているので大丈夫です。
忘れてものがあっても、それなりに行けてしまうところが Futaro さんらしいです。
中木ダムのところに駐車スペースがあるので、ここにすればよかったですね。
鉄道文化村って、鉄道の配置や種類が何年も変わらないところなので、1回行ったらリピート無しの場所です。
もう1回ぐらい全山縦走的なことをしようかとも思っていますが、長距離より岩稜登りの方がメインなっているのでなかなか行けないです。
写真#133 の穴は、星穴岳の結び穴と射抜き穴です。先日は、これの右端辺りの岩稜を登っていました。
misuzuさん、こんにちは。
そうですね。。。チェックリストの意味が無いですよね
山中の忘れ物(落とし物ですね)は常に探しに戻っていますから大丈夫です。当日か別の日に。アイゼン、ストック、沢靴と沢山落として拾いに戻っていますね。だいたい見つかっていますが登山の日が潰れました でもここ数年は落とし物が無いのです 忘れ物も同じように失くしたいです。
鉄道文化村はそうでしょうね。でも一度は入ってみたいな〜。
写真の穴、やっぱりそうでしたか。大きさからして、それ位しか考えられないと思っていました。あそこはザイルが無いと行けないのでまだ近くで見ていませんが。
忘れ物のオンパレードですねぇ。
私もハイキングとかだと、何も考えずに荷詰するので色々忘れますが、さすがにこの手の山行では、まだやらかしてないです。
ちなみにトレランレースで靴を忘れたときは、一瞬青ざめましたが、普段履きの靴がトレランシューズのお下がりなので、なんとかなりました。
5枚目の写真朝焼けが綺麗ですね。でもリコー(ペンタックス)のWGシリーズ相変わらず画質がイマイチですね。WG-2を使ってましたが、その頃とあまり違わない気がします。
内蔵GPSもダメダメなのもそのころから引き継いでるようだし。
ちなみに、写真の時刻を修正するソフトお勧めはこちら→ http://blog.fasthiking.net/?p=263
はい、これほど忘れ物が多いのはワースト記録の更新です
確かに写真の画質はイマイチですね。しかもGPSは何度か修理に出したのに。。。他の人もGPS絡みのクレームを何度か見ました。
ところで替え電池が必要な時に忘れたのはこれが2回目。かなり低い確率ですが、GPSの電池はいつも14時間は持つので、替え電池を忘れても谷急山北尾根を下りきるまでは確実に持ったはずでした。こんなに早く電池が切れたのは始めたです。何かの拍子に画面の明るさを最大に設定してしまったのが原因の様です。だから確率的には谷急山北尾根を下りきるまで電池が切れてGPSが使えなくなる事は有りえなかったのです。それに替え電池を忘れるという低い確率が重なったのですから、従来は0の確率が起こった事になります。
ただ登り口の妙義神社で無事故を祈願し、実際に無事故だったので0の確率が起こったのは神様が無事故になる様にしてくれたと(計画通り谷急山北尾根〜御岳登山口〜御岳〜三方境〜国民宿舎裏妙義跡を実行したら怪我をした)思う事にしました
Futaroさん 初めまして。妙義山裏表全山縦走お疲れ様です。凄いレコで驚いております。当日自分も旧国民宿舎からスタートしているのですがお会い出来ず残念でした。自分も谷急山までを絡めたいのでルート参考にさせて頂きますが体力不足で同じルートは歩けそうにありません。(笑)
tourismclimberさん、初めまして。コメントありがとうございます。
プロフィールを読むと登山歴が29年になっているので同年代の方でしょうか。レコは2、3日程前に拝見していましたが、時間的にはニアミスで会ってない人だと思っていました。偶然にもミルフォードトラックやキリマンジャロ等、僕が昔歩いた懐かしい場所も歩いた様で縁が有るなと思いました。またどこかでお会いするかもしれませんね。
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