20010922-24皇海山→袈裟丸山、テント+避難小屋泊
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.5km
- 登り
- 2,425m
- 下り
- 2,629m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 2:04
- 合計
- 10:14
- 山行
- 7:36
- 休憩
- 3:13
- 合計
- 10:49
- 山行
- 2:02
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 2:29
間藤駅808→847三川ダム849→929ゲート→1029六号ダム手前1057→1204函手前→1220沢出合1223→1233ニゴリ沢出合1246→1315滝手前・モミジ尾根取付1359→1500国境平1502→1521約1615m鞍部1536→1726皇海山1743→1822不動沢ノコル(幕営)
休憩時間=2,28,3,13,44,2,15,17=2h04m
20010923(日)所要時間10h49m、実働時間7h36m、コースタイムhm
不動沢ノコル654→734鋸山800→844六林班峠913→955男山→1044法師岳1058→1108小法師尾根分岐1110→1149袈裟丸山最高点1159→1213奥袈裟1229→1315約1825m鞍部1330→1344中袈裟1348→1419後袈裟1438→1506前袈裟1545→1618小丸山避難小屋1621→1635小丸山1648→1736賽ノ河原1739→1743賽ノ河原避難小屋(泊)
休憩時間=26,29,14,2,10,16,15,4,19,39,3,13,3=3h13m
20010924(月)所要時間2h29m、実働時間2h02m、コースタイムhm
賽ノ河原避難小屋544→624寝釈迦・双輪塔649→718林道719→724塔ノ沢登山口725→740三叉路→813沢入駅
休憩時間=25,1,1=0h27m
天候 | 3日とも晴 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車
新大阪2007−ひかり262−2308東京2313−2320上野2342−131高崎532−616桐生627−751間藤 20010924(月) 沢入819−849水沼1117−1148桐生1152−1247小山1326−なすの250−1412東京1421−ひかり231−1717新大阪 |
感想
2001年の秋分の日の三連休は、テロの影響で東京出張が中止になったにもかかわらず、当初の予定通り、大阪から遠路はるばる、松木渓谷から栃木群馬県境の皇海山−袈裟丸山の稜線を歩いてきました。松木沢のルートは道はなく沢歩きで、六林班峠から袈裟丸連峰の後袈裟までは踏み跡程度の薮尾根で、距離の割に時間と体力を消耗し、苦労しましたが、ほとんど登山者にも会わず、天気にも恵まれて静かな足尾の山を堪能できたと思っています。以下、長文です。
9月21日(金)、22日(土)
大阪−間藤駅
金曜日の仕事をそそくさと終えて、帰路についたが何と早くも新大阪で寝過ごし乗り越して高槻まで行ってしまった(;_;)。各駅で新大阪まで戻ったが、時間ギリギリ、どうにかデッドエンドの20時7分のひかりに乗ることができた。
東京、上野で乗り換え、週末の人でごった返す高崎行きの最終電車で高崎駅に到着。ここでステーションビバーク。同じ様な輩が結構いるが彼らは谷川方面か?
仮眠後5時前に起き出して、両毛線の始発電車に乗り、桐生で渡瀬渓谷鉄道の始発に乗り換えた。のどかな第三セクターの列車の旅の後、終点の間藤駅に到着。このころにはすっかり空は晴れ渡り、大快晴(^^)。
電話で天気予報を聞き、自宅に電話を入れ、簡単に身繕いの後、出発!
間藤駅−松木渓谷−モミジ尾根取り付き
最初は車道歩き、赤倉の精錬所はまさに「強者共が夢の跡」の風情、三川ダムから林道に入る。大ナギ沢出合までは林道歩き。そこから先の林道は落石と崩壊でとうてい車の通行は無理そうだった。
初めて見る松木渓谷の景観、圧倒的な迫力の対岸の岸壁、そうこうする内に林道終点。その少し先、六号ダム手前で徒渉が始まる。ここで大休止。沢歩きになれていない私はここで渓流足袋に履き替える。
過去のREP通り、六号ダムを左岸の足場を使って越える。ここからは徒渉の連続で私には靴を濡らさずに行くことは到底不可能と思えた。徒渉の深さはせいぜい膝下くらいでそれほど水も冷たくなかった。
途中赤ペンキマークに誘われて右岸を高巻いたが、ここは沢通しでも行けたのだろう。沢筋に戻ったところが、函の手前で過去のREP通り左岸の高巻き道を辿った。
右岸から沢が合流、これがニゴリ沢手前の沢でここを過ぎると沢が急に開けた感じとなった。ニゴリ小屋跡はもひとつどこかよくわからない内にいつのまにかニゴリ沢出合に到着。両岸にペンキや道標でニゴリ沢出合の表示があり間違えようがない感じ。しかし、ニゴリ沢の水は白く濁っているのかと思っていたが、本流と変わらない清流であった!松木沢本流とニゴリ沢の又の所は樹林帯の平坦地でテントを張るには良さそうな感じ。
まだ12時代なので先に進む。ニゴリ沢は左側の本流と右側の枝沢に分かれるがモミジ尾根の取り付きは左岸にあるはずなので右側の枝沢をジャブジャブと登った。程なく水流はなくなるが、樹林の中ひたすら登る。鹿かカモシカの頭蓋骨が転がっていたのには驚いた(゜o゜)。黄色のペンキマークのある岩を二つ過ぎると左側の水流沿いに出てそのすぐ上に滝。
滝まで進んだが、モミジ尾根取付は発見できず。左岸の藪の中を少し戻ると道標発見!この辺りによく見られる赤と黄色の正方形の道標で青文字で「国境平」と書いてあるが、左半分が欠けていた。しかしすぐ上にも赤と黄色の正方形の道標が見え、岩にも赤ペンキでマークがあった。そこはさっき左側の水流に戻るところのすぐ手前だった。水流沿いに登下行していたら絶対発見できそうにない感じである。
モミジ尾根取り付き−国境平
ここで渓流足袋をハイキングシューズに履き替えて大休止、水を3.5l補給し、モミジ尾根の急登に臨む。
非常な急斜面だが道はジグザグに切ってあり、道標もたくさんある。結構整備されているようで登りやすかった。しかし、傾斜が緩むと道は不明瞭となる。しかし、藪のない疎林の尾根でありそう苦労なく登ることができた。藪に突き当たると左の方に斜上するように道標がつけてある。
途中、笹のちょっとしたピーク付近からは皇海山がボリュームたっぷりに望めた。登るのはきつそう・・・。北方へは釜五峰から三俣山へと続く栃木群馬県境稜線が延びている。この時間になると雲が増え残念ながら日光白根山までは望めなかったが、この県境稜線、皇海山から日光白根山まで歩いてみたいものである。鹿が周りを走る音が何回か聞こえ、自然がよく残っているのを実感できる。
県境稜線が近づくとロープが張ってあって、それに沿って右上に斜上して登っていくと国境平から一段南よりの県境稜線にようやく登りついた。そこは樹林の中に幕営適地であった。
国境平−皇海山−不動沢ノコル
稜線に出て、更に一つピークを越えて(このピークにもテントを張れそう)、皇海山との鞍部の背の低い笹原で休憩。皇海山頂はいつしかガスの中(;_;)。ここからは500m以上ののべつ間もない登り、とにかくひたすら忍の字。しかし、テント装備の山行はGW以来で疲れが出てペースがガクンと落ちる・・・。
樹林の急登からシャクナゲの尾根に飛び出したところで休憩。栃木県側はガスで何も見えないが西から北方は展望が開け、信越〜上越国境の山とおぼしき峰々や武尊山を望むことができた(^_^)。
更に登っていくと右側に小さなロボット雨量計、そこからわずかな距離で誰もいない静かな山頂。13年ぶりの皇海山山頂は記憶にあったよりも狭い。眺望も望めそうにない。山頂でテントということも考えていたのだが不動沢ノコルに下ることとした。
しばし休憩後、夕方の太陽が沈み黄昏がひしひしと迫る頃にやっと出発。ここからは一般道で道もはっきりしており暗闇迫る中、転倒捻挫に気をつけてゆっくり下る。途中笹原で展望の開けるところがあり、シルエットの山並みを見ることができた。コルのすぐ手前、暗くて道がわかりにくくなり、ヘッドランプを点ける。
不動沢ノコルは狭く、大きなテントを張るのは困難だが、一人用一張りなら余裕だった。この夜は風はなかったが、放射冷却のせいか、結構冷え込んだ。
9月23日(日)
不動沢ノコル−鋸山−六林班峠
昨夜は結構寒いと思ってたら、霜柱が立っていた!
今日も快晴、不動沢ノコルからは朝日に映える鋸山が真っ正面に素晴らしい!テントを撤収し、水を汲みに不動沢方面に下る。ゆっくり下って数分で水場。テント場に登り返し、さぁ出発、と思って準備していると、何とここでコンタクトレンズを落としてしまった(+_+)。かなりしつこく探したのだが、結局見つけられず断念(;o;)ウエーン。出発も遅くなってしまい、7時前となってしまった・・・
ちょっとしたピークを越え、鋸山までは1ピッチ、途中の岩場からは絶景が広がる(^^)。浅間山、四阿山から上信上越国境の山々、皇海山、日光の山々と素晴らしい!
鋸山頂上はほぼ360度のパノラマ、筑波山や富士山、南アルプス、八ヶ岳までも臨むことができた。庚申山方面から登山者が近づいてきている。展望の良さに早くも大休止していると4人パーティがやってきた。
40分しか歩いてないのに30分近く休憩後、六林班峠に向かう。少し下った所からは前方に六林班峠から袈裟丸連峰を一望することができた。袈裟丸連峰の上に冠雪した富士山が丁度見え、写真をパチパチ(^_^)。しかし、先はすごく長そう・・・
順調によく整備された道を下ると途中男性単独行者とすれ違う。六林班峠は樹林に囲まれた気持ちの良い所、ここでも思わず長居(^^ゞ。幕営するには地面が傾いていてあまり平な所がない。休んでいると、又男性単独行者がやってきた。昨夜は庚申山荘には20〜30人位泊まっていたとのこと。
六林班峠−後袈裟
ここからはヤブの尾根、笹の中のか細い踏み跡を辿る。峠からわずか数m先に笹が切れたちょっとした広場があり幕営するならこちらの方が良さそうに思えた。
踏み跡を辿って尾根を右折するはずが、何を勘違いしたのか左折してしまい早くもルートミス、先が思いやられる。
ほとんど踏み跡もない背丈に届こうかという笹薮を強引にかきわけて、何の山名板もない男山に到着、少し背は低くなるが笹薮をかき分けて約1825m鞍部に下り小休止。笹薮の中のかすかな踏み跡を探りつつ、やや右寄りに法師岳の登りに入る。
少し登ると笹のない樹林の急斜面になるがこのあたりは踏み跡がハッキリしている。しかし、傾斜が緩むと又不明瞭となり、以後後袈裟まで踏み跡が現れては不明瞭になることを繰り返す。しかし、この日は視界が良かったので、概ね尾根から離れずに行くとそう大はずれすることはなかった。
法師岳約1945mPには山名板あり、ここから下った広い鞍部には小法師尾根を示す道標が木に打ちつけてあった。何故か、古い空き缶もその横の木に打ちつけてあった(?_?)。
1932mPを越え、その次のピークが袈裟丸連峰最高点と思しき1961mPか?道は頂上の右側(西側)直下を巻いている。ザックを起き3、4m薮を漕いで頂上に立つと、何故かその付近だけ道の形に薮が無い!しかし、山名を示すものはなく、木に2本のテープが巻き付けてあるのみだった。袈裟丸連峰最高点としてはちょっと寂しいピーク。
最高点から10数分で山名板のある奥袈裟。樹林に囲まれた静かな頂上、とりあえず休憩。この先、ちょっとした鞍部から踏み跡が直角に左折し急降下するところでルートミス、危うく支尾根に入りかけてタイムロス。藪の踏み跡のアップダウンを繰り返し急降下した所が中袈裟との約1825m鞍部、ここまで距離の割に結構時間がかかった。
中袈裟への登りは藪もなく踏み跡もはっきりして歩きやすい。狭い中袈裟頂上、山名板があるが割れて判読困難。後袈裟がここまで来ると眼前である(^_^)。
中袈裟から再び藪の中の踏み跡を下り、一登りでようやく誰もいない後袈裟頂上ホッ(-。-;)。樹林が刈られ明るく、気持ちがよい。南方眼下に前袈裟がすぐそこに見えた。この時間になると靄がかかったようで遠望はきかなかった。ここからは一応一般ルート、しかし、時刻は午後2時をとうに過ぎ、無理して今日中に下山できたとしても今日中の帰阪は無理、夜行なら可能かもしれなかったが温泉にも浸かりたかったので、この日は賽ノ河原避難小屋で泊まることとした。
後袈裟−前袈裟−小丸山−賽ノ河原
八反張ノコルへは崩壊で通行止めとの表示があるが、特に問題なく通過できた。しかし、その内両側から浸食が進んで通行不能となるのだろうか?
コルから一登りでいわゆる袈裟丸山頂上の前袈裟に到着。午後3時過ぎでは誰もいず静寂そのもの。展望は樹林ですっきりしないが静かな山頂についつい長居(^_^;)。
ここからは西日を受けて美しい樹林の中、小丸山避難小屋、小丸山、賽ノ河原と下っていく。小丸山避難小屋は疎林の中の草原にあり、思わずここにテントを張って見たくなるが先に進む。
小丸山からは歩いてきた袈裟丸連峰が逆光の中、シルエットで見渡せた。賽ノ河原の手前に同じような場所が二カ所あり、三カ所目が本当の賽ノ河原で弓ノ手コースが分岐している。ここで丁度日が西方に沈んでいった。一体だけ服を着せられた地蔵さんがあり何か不気味な感じ。
階段状の登山道を一下りで賽ノ河原避難小屋、小さくて数人でいっぱいとなるだろうが、今夜の客は私一人。水場はすぐ先に塔ノ沢の源頭がある。トイレもあるが少し傾き非常にシンプルなもの。隙間風も結構は入りそう・・・
この夜も結構冷えて夏用のシュラフのみでは寒く小屋の毛布と座布団を使わせてもらった。
9月24日(月)
賽ノ河原−登山口−沢入−水沼−帰阪
この日も快晴!樹林の中朝日が美しい。今日は6時前に出発、下山開始。途中、「賽ノ河原0.8km、寝釈迦0.7km」の道標の先で徒渉地点を見過ごしルートミスしてタイムロス。
寝釈迦は優しそうな表情が印象的、そこから見える双輪塔も不思議な自然の造形で面白い。せっかくだから双輪塔まで行ってみる。3、4分で行くことができるが、こんな岩塔が自然に何故できたのだろう?登るのは少なくとも私には絶対無理、誰か登った人はいるのだろうか?
寝釈迦から30分ほど下ると滝の下で木橋を渡り、林道終点。そこから5分程でトイレもある駐車場。ここからは舗装道を早足で下り、沢入駅到着、何とか8:19の電車に間に合うことができた。
後は水沼駅で途中下車して温泉に浸かり、桐生、小山、東京で乗り換えて夕方に新大阪に帰着できた。
今回の秋分の日の三連休は天候にも恵まれ、静かで自然が色濃く残る足尾の山の縦走を満喫することができました \(~o~)/。思っていた以上に登山者は少なくて、出会ったのは鋸山〜六林班峠での3パーティ6人のみで、松木渓谷から皇海山・袈裟丸連峰は貸し切り状態でした!!!三連休だから関東の登山者は中部山岳に行っていたのでしょうか?
今回、松木沢→皇海山→袈裟丸連峰を歩いてみて、今度は皇海山と日光白根山、更には奥鬼怒、尾瀬への道を歩いてみたくなりました。いつになるかわかりませんが、チャレンジしてみたいです!
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