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Yamareco

記録ID: 188734
全員に公開
ハイキング
丹沢

日陰沢橋から蛭ヶ岳ピストン(自然の恐ろしさと優しさを味わった一日山行)

2012年05月06日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
11:53
距離
15.8km
登り
1,754m
下り
1,758m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

ゲート6:22-登山口6:35-8:12風巻の頭8:26-10:02袖平山10:13-10:26姫次10:34-10:45原小屋平10:50-11:05地蔵平-12:30蛭ヶ岳13:00-14:00地蔵平-14:20原小屋平-15:00姫次-15:12袖平山-16:28風巻の頭16:42-17:59登山口-18:15ゲート
天候 余りパットしない一日、午後は虎のパンツも登場。
過去天気図(気象庁) 2012年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
相模湖ICを出て上野原方面に右折、日連入口交差点を左折して県道76号を道なりに進む。道志ダムを過ぎ、大通り(143号)を交叉して直ぐ左側に加藤商店という目立つ看板が有る。この商店の手前を左折し、神之川キャンプ場の道標に従って道なりに進むと、林道の終点ゲートの手前が駐車スペース。神之川ヒュッテにも有料Pあり。
青根集落付近では早朝から農家の通行が有るので運転注意。
コンビニは、相模湖ICを出て直ぐに右側にセブン、日連入口交差点を左折して程なく右側にスリーエフが有る。
コース状況/
危険箇所等
 道は全般に良く整備されており、迷い易い所や、危険個所は特に無い。神之川から姫次に向かう尾根(風巻尾根)はうんざりする様な急登が延々と続く。何処といった危険個所こそないが、急登も此処までになると、急登そのものが難所となる。
 名前の通り、常に強風にさらされているらしく、柔らかい部分が風で浸食されるのであろうか、ガレ石がゴロゴロしている。この日は特別に風が強かったのかもしれないが、強風と急斜面の相乗効果で、ガレ石が人も歩いていないのに落石となって降ってくる。
ゲート手前の駐車スペース
2012年05月06日 06:20撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 6:20
ゲート手前の駐車スペース
東海自然歩道の立派すぎる看板。これから歩く道が東海自然歩道の一部。東海自然歩道侮るべからず。こんなルートを組み込むから、東海自然歩道を歩く人が減ってしまったのではないかな。
2012年05月06日 06:35撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 6:35
東海自然歩道の立派すぎる看板。これから歩く道が東海自然歩道の一部。東海自然歩道侮るべからず。こんなルートを組み込むから、東海自然歩道を歩く人が減ってしまったのではないかな。
クッションフロアの橋を渡ると、
2012年05月06日 06:38撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 6:38
クッションフロアの橋を渡ると、
そこは登山口。誰が書いたか、確かに急登だ。
2012年05月06日 06:38撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 6:38
そこは登山口。誰が書いたか、確かに急登だ。
帰路はこの沢音が迎えてくれる。
2012年05月06日 06:38撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 6:38
帰路はこの沢音が迎えてくれる。
尾根に登るまでは九十九折りの道。
2012年05月06日 06:40撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 6:40
尾根に登るまでは九十九折りの道。
尾根に登ってヤレヤレと思うのも束の間で、この様な直登の道が延々と続く。
2012年05月06日 06:59撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 6:59
尾根に登ってヤレヤレと思うのも束の間で、この様な直登の道が延々と続く。
傾斜具合を横から見ると、こんな具合。
これを殆ど直登していく。
2012年05月06日 07:00撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
1
5/6 7:00
傾斜具合を横から見ると、こんな具合。
これを殆ど直登していく。
風巻の頭の休憩舎。写真の方は蛭に向かうと言っていたが、この写真以降は御見かけしなくなった。
2012年05月06日 08:24撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 8:24
風巻の頭の休憩舎。写真の方は蛭に向かうと言っていたが、この写真以降は御見かけしなくなった。
初夏ですね。
2012年05月06日 08:41撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 8:41
初夏ですね。
昭文社の地図で袖平山の手前の危印の場所。特に危険は感じなかったが、この程度の傾斜面は常に続くので下りは足を取られやすい。
2012年05月06日 09:50撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 9:50
昭文社の地図で袖平山の手前の危印の場所。特に危険は感じなかったが、この程度の傾斜面は常に続くので下りは足を取られやすい。
袖平山に到着し、取り敢えず急登から解放される。
2012年05月06日 10:04撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:04
袖平山に到着し、取り敢えず急登から解放される。
蛭は雲の中。違ったかな?
2012年05月06日 10:04撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:04
蛭は雲の中。違ったかな?
青根集落を俯瞰。
2012年05月06日 10:24撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:24
青根集落を俯瞰。
姫次にて、蛭はあっちです。
2012年05月06日 10:33撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:33
姫次にて、蛭はあっちです。
蛭には一度下る。
2012年05月06日 10:33撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:33
蛭には一度下る。
原小屋平の水場はこっち。
2012年05月06日 10:49撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:49
原小屋平の水場はこっち。
水場にはロープ伝いに下りる。
2012年05月06日 10:50撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:50
水場にはロープ伝いに下りる。
小屋跡だけに、水場は有るし平らで幕は張りやすそうだが、小屋の窓ガラスだろうか?ガラス片が散乱している。
2012年05月06日 10:50撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
1
5/6 10:50
小屋跡だけに、水場は有るし平らで幕は張りやすそうだが、小屋の窓ガラスだろうか?ガラス片が散乱している。
遅ればせながら、此処は原小屋平。
2012年05月06日 10:51撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 10:51
遅ればせながら、此処は原小屋平。
3週間程前に加入道で見かけた時は小さかったバイケイソウもずいぶん大きくなった。誤食すると中毒する。
2012年05月06日 11:12撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 11:12
3週間程前に加入道で見かけた時は小さかったバイケイソウもずいぶん大きくなった。誤食すると中毒する。
バイケイソウの群生地。花芽が出るのも間近だ。
2012年05月06日 11:12撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 11:12
バイケイソウの群生地。花芽が出るのも間近だ。
同上。
2012年05月06日 11:23撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
2
5/6 11:23
同上。
同上。
2012年05月06日 11:24撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 11:24
同上。
標高が上がると、未だ大分小ぶりだ。
2012年05月06日 12:19撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 12:19
標高が上がると、未だ大分小ぶりだ。
到着。
2012年05月06日 12:36撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
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5/6 12:36
到着。
風巻尾根の説明。尚、標高差とは橋からこの地点(風巻の頭)までのもの。袖平までは更に400程有る。
2012年05月06日 16:30撮影 by  Canon PowerShot A3300 IS, Canon
5/6 16:30
風巻尾根の説明。尚、標高差とは橋からこの地点(風巻の頭)までのもの。袖平までは更に400程有る。
撮影機器:

感想

昨年の10月末に、南丹沢の大倉尾根を使って蛭ヶ岳まで日帰りピストンをしたので、今回は北丹沢から同じ蛭ヶ岳に日帰りピストンをしてみることとした。
確実に駐車スペースが確保できる場所ということで神之川ヒュッテの前に車を置き、風巻尾根で姫次に至り、丹沢主脈を伝って蛭ヶ岳に到達するルートである。
大倉尾根ルートと比較して、コースタイムが9時間20分と2時間程短く、累積標高差も1934mということで500m程少ない。
日帰りコースとしては、決して楽なコースではないが、大倉尾根ピストンよりは大分楽が出来るのではないかと、大型連休の最終日に行ってみた。
日蔭沢橋の奥のゲートをくぐって10分程のブラブラ歩きで、ヤタ尾根の取付きを右に見送った少し先に、矢鱈と大仰な東海自然歩道の案内盤がある。この奥に左手の沢に降りる階段がある。
階段は建物の4・5階分はあろうか。階段を下りると立派な橋がかかっている。橋を渡り始めるとクッションが効いている。橋表面のタイルの様な物が樹脂で出来ているようだ。下山時の疲れた足を優しく迎えてくれるだろう。
橋を渡った所が風巻尾根の登山口で、態々急登と記してある。登り始めると確かにいきなり九十九折れの急登が迎えてくれる。いきなりの急登と暫く格闘すると尾根の上に乗り上げ、道は暫しなだらかになる。ヤレヤレと思うのも束の間、道はすぐにトンデモナイ急登になった。地形図で予想はしてはいたが、予想を遥に凌駕した急登である。足首の曲げ角が極端に深くなる為であろう、踵が登山靴にグリグリと擦られる。下山後に恐る恐る靴下を脱ぐと、両足とも踵が見事にひん剥けていた。
急登故に標高はグングン稼いでくれる。丁度ビルの非常階段を登っているが如く、一歩毎に風景の変化が目視確認出来る程だ。
風巻の頭を通過すると道は一気に下る。帰路の登り返しが思いやられる。標高を50m程下げた後に道は再度急登になり袖平山に到達する。このルートの厳しいのはここまでの登りであり、姫次まではほんのひと歩きである。体力の有り余っている御仁を除いて、このルートのポイントは袖平山迄の急登をゆっくりと登ることにあると思われる。この延々と続く急登で余りに心拍数をあげてしまい、大腿四頭筋やヒラメ筋にタップリと乳酸を蓄えてしまうと、帰路の急降下で膝が大笑いをすることになろう。
姫次から蛭ヶ岳までは約2時間の稜線歩きになる。蛭ヶ岳の山頂直下はそれなりの登りではあるが、前半でトンデモナイ大登を経験しているので余り気にならない。山頂直下では風を遮るものが何もないので、この日は強風の方が気になった。山頂に到着した時点での疲労度という点では大倉尾根を渡ってきた時よりも数段低い気がした。
大倉尾根から来た時は帰路を考えると、とてもビールを飲む気にはなれなかった。しかし今日はそうでもなかった。ビールを飲むと一気に足が重くなることは判っていたが、袖平山迄は何ということもない稜線歩きだし、最後の急降下に入る前にはアルコールも抜けきっているだろう。日の長い時期でもあるし、少々遅れても足元の明るい内には下山も出来るだろう。などと考えているうちに、パラパラと雹が降ってきた。雹に背中を押されて小屋に飛び込んだ。「おじさんビールある?」
持参のピザパンとビーフジャーキをつまみにマッタリとした時を過ごしてしまった。
小屋を出て姫次方面に向かう。足は一気に遅くなった。マラソンの給水ポイントで水の代わりにビールを飲むやつは馬鹿だ。マ!いいか。日のある内には下山できるだろう。などとブラブラ歩いているうちに、空が妖しくなってきた。畦ヶ丸の方向で雷鳴がする。雷鳴は大室方面、姫次方面と、東に向って移動している。ただ「ゴロゴロ」言うだけでなく、「バリバリ!ドカーン!」も混ざってきた。
冗談じゃない。姫次は目の前だ。スッカリ虎のパンツに囲まれてしまった。のんびりと尾根を歩いているわけにはいかない。尾根の右手を見ると5m程の深さの谷間になっている。ゴアの上下を着込んで谷間にもぐった。辺りは落ち葉の吹き溜になっている。蛭もいるだろうが、今は虎のパンツの方が怖い。しっかりとフードも絞り、蛭に注意しながら、不本意ながらマッタリとした時を過ごす。小雨なのがまだ救いだが、雨の中でマッタリとしていると、結構冷えてくる。ザックにはウールの山シャツとダウンが入れてあるが引っ張り出す程の事は無い。ツェルトなんぞ出そうものなら、後が面倒だ。
することも無いので鼻歌でも唄う。「雷さんは粋な方だね、戸を締めさせて、二人シッポリ濡らした俄か雨」(メロディーは土佐節でどうぞ)
髭親爺が独りで何を言っているんだか。
やがて雷鳴も遠のいたので尾根に戻り、往路をひたすらに戻る。予想通り風巻の頭の登り返しがキツイ。
風巻の頭には東屋がある。ザックに残ったカレーパンは東京に持ち帰ってもしょうがないので、此処で腹に収める。今日は単独行であるが、高齢者グループで限界にきているメンバーがいれば、この程度の東屋でも生死を分けるのであろう。昨日の白馬の大量遭難のニュースがふと頭をよぎる。
 東屋から出ると西日ながら陽が差していた。暖かい、自然の優しさを感じた。程なく大室の山影に隠れてしまうが、今の季節なら、足元の明るい内に下山できる。
やはり急降下だ、ストックを普段より10cm伸ばして丁度いい。やがて沢音が大きくなってきた。ロングコースを歩いている時は沢音のdbが上がるのは心強い。
橋を渡るとクッションが効いている。ガチガチの靴を履いているので、クッションフロアーは心地よい。橋を渡りきると林道に戻る階段が控えていた。最後の最後に難所があった。

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