大戸岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 1,023m
- 下り
- 1,008m
コースタイム
- 山行
- 6:20
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 6:50
天候 | 晴れ(霧) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
会津平から南方を望むと一番目立つ山は小野岳だ。ピラミダルな山容がそうさせるのだ。小野岳を”チュウハン山”と言う人もいて生活に密着した山でもある。大戸岳はその小野岳とは反対に阿賀野川を挟んだ東側に有る。特徴の無い山容でどれがそれなのか分かりにくい。それが影響してか、これまで小野岳には2回登っているが、大戸岳には登ったことが無い。大戸岳にも登らなければ、と思いながら今日になってしまった。実のところ、日帰りでは難しい山を考えていたのだが、神さんからクレームがつき、やむを得ず日帰りできる大戸岳に変更したのである。いつでも行ける、と思っているとなかなか行けないもので、これもいい機会である。
前夜早く寝たつもりは無いが、午前2時前に目が覚めた。何でこんなに早いのだ。なぜだ。なぜ。あ〜、そうだ、今日は山へ行くのだ。いくら早くても、今起きなければ寝入ってしまう。過去に一回だけだが、そういう事があって山行中止になったことが有る。目が覚めたら起きる。これが鉄則だ。まずは腹ごしらえ。レトルト食品の○○カレー。お湯で3分温めるだけで名の通ったカレーが食べられるのだ。便利といえば便利だ。朝早すぎて食欲はないのだが完食。会津若松ICアウト。国道121号線を南に走り、上三寄から左折して一本道を進むと左側に神社が有る。その道路右側に広い登山者用の駐車場が有る。静かだ。今日は一人旅か。ウイークデイだし。それにしても静かだなあ。物音一つしない。
橋を渡って進んで行くと、苔むしたガッチリした二段の石垣。山城かと思うような屋敷が建っている。道は直ぐに二手に分かれる。登山口は右手の道路を進む。ブロック張りの法面に案内板が貼り付けられているので迷う事は無い。直ぐに車止めが有る。人は苦も無く入ることが出来る。さあ、いよいよだ、と歩き始めると、「グワッ」と砂利の崩れるような音。先を見ると、黒い物体が。クマッ!!と思ったら、ブオッという重低音が。鼻が長い。あっという間も無く姿は見えなくなった。イノシシに違いない。近くにミツバチの巣箱が多数置かれていたので、それを狙っていたのかもしれない。そういえば道中、集落の付近の畑に柵のようなものがあり違和感を持ったが、イノシシ避けの柵だったのだ。いままで生息していないと言われていた所まで進出して来ているのだ。新潟では長岡市の街中に現れたりして、生活圏は広がる一方のようだ。
駐車場からおよそ30分で闇川登山口に着く。橋を渡って登山道となる。右手から沢が流れ込んでいて砂防ダムが段状に二基並んでいる。新緑の中を流水が滝のように落ちる情景は一幅の絵の見るようでもある。道は良く手入れされている。杉林もあるが、ブナが優勢で、やがてブナ林の道となる。木漏れ日の中を歩く静かな道だ。道は比較的なだらかな雰囲気の良い道だ。「この先300m岩清水」の標識が出てくると、道は斜面をトラバース気味に登っていく。岩清水は水量が豊富で、地中から湧きだすというよりは、滝のように流れ落ちる感じである。
歩きにくいトラバース気味の道が終わると見通しが出てくる。二つのピークのある山は二岐山である。ただ、薄い霧がかかり始めていた。本来ならば磐梯山や那須連峰等が指呼の間であろうが、それは無い。頂上に着くまでに晴れを期待するが、あとわずかの時間では無理であろう。切れ落ちた岩っぽい稜線が続く。風の三郎と名付けられたところである。北側が切れ落ちた道だが、ロープも設置されていて楽しい稜線漫歩である。稜線を渡る風が火照った体に心地よい。シャクナゲやアカモノ、ドウダンツツジ、ウラジロヨウラク等が目を楽しませてくれる。
山頂は小広い平坦地で一等三角点が設置されている。遮るものの無い360度の展望はあるが、お目当ての山々は霧の中だ。晴天なら日光・尾瀬・飯豊・那須などの山々が楽しめるに違いない。それが何とも残念である。小さな石の祠が有り、その前にステンレスの箱が置いてある。ステンレスの箱はひしゃげていて形はいびつだが、お賽銭箱のようだ。歴史を感じさせる石祠とピカピカのステンレスの組み合わせが微妙だ。直ぐわきにある大きなドウダンツツジの花が満開である。これほど立派なドウダンツツジを見るのは初めてである。
広場の脇から踏み跡の痕跡が見られるが、看板が道を塞いでいる。桑原側の登山道は廃道になったということなので、その看板でもあろう。ひっくり返して見ると、やっぱり廃道を知らせる看板であった。桑原から登って見たいと思っていたが、今となっては無いものねだりだ。廃道になったとはいっても、道は有ったのだからそれほどではないかもしれないが、そこまでの元気はない。天気回復は望めず、およそ30分休んで往路を戻る。
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