月山から肘折温泉(途中ビバークして引き返し。楽々山行から一転)
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,641m
- 下り
- 1,641m
コースタイム
6/25 清川橋4:00 − 8:50月山9:25 − リフト山頂駅11:00 − 11:30姥沢口
天候 | 霧時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
http://www.yamakobus.co.jp/kousoku/yamagata-turuoka.html ・西川町営バス 西川BS〜姥沢 http://www.town.nishikawa.yamagata.jp/?action=common_download_main&upload_id=783 ・山交バス 新庄〜肘折 http://www.yamakobus.co.jp/rosenbus/jikoku/frame/hiziori.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
・リフト終点から山頂までのルートは所々残雪により夏道が埋まっているが、トレー スも多く迷うことは無い。 ・山頂から念仏ヶ原へのルートも同様に夏道が雪で隠れている箇所が多く、トレース は無きに等しい状態なので、勘と経験、目視及び携帯ナビを併用してルート探索しな がら進むしかない。また途中の清川橋は損壊し、飛び石伝いや、スノーブリッジ頼り の徒渉もまず不可能のため、そこから先へは進めない。 ・残雪はこの時期なので、所謂腐れ雪(ザラメ、シャーベット)である。ただ、傾斜 30度程度の箇所もあるので、アイゼン、ビッケルの要否は自己判断。 |
写真
感想
姥沢口から山頂まで2時間程度の登り。後は殆ど下りという「楽々のんびり」の行
程、避難小屋でゆったり一泊した翌日は、ひなびた温泉宿へという余裕山行を計画
し、スタートしたのだが.....。
山形市内で前泊し、翌朝山交バス山形〜鶴岡線に乗車、西川BSで下車し、西川町
営バスに乗り換えて姥沢登山口に到着し、登山開始。前回は90年代前半だったかな。
まずは、登山(ゲレンデ用?)リフトに乗って時間と体力を節約。但し経済的には
散財だな。
姥沢出発時はお天道様も少し顔を見せていたのに、徐々にガスってきて視界は
100m内外になってしまった。天気予報では東北地方は梅雨の中休みとのことなのだ
が、少々期待ハズレ。まあ、山だから仕方ないか。
他の登山者は、ファミリー、ペア、中高年団体、単独、山ガ、山ボ、山婆、山爺、
老若男女多彩だが、梅雨時で、夏山シーズン前ということもあって、数は少ない。そ
れに比べるとゲレンデスキーer&ボードerはうじゃうじゃ。
オフシーズンということなのか、山頂小屋も山頂神社も営業してない。小屋の敷地
内の一角を拝借して昼食の後、本日のお宿「念仏ヶ原小屋」へ向けて下降開始。
山頂直下の東側斜面も大ゲレンデ状態だが、スキーerやボードerは皆無。相変わら
ずガスっていて、いい気になってグリセードやってると、とんでもない方向にはまり
込むので、ナビ片手に慎重に下る。
夏道が露出したり雪田で隠されたりの繰り返しで、このルート未経験者としては、
「はて、どっち?」の場面を何回か繰り返しながら、その度にナビに頼ることに。以
前ならば地図とコンパスの併用なんだろうが、探索所要時間と正確性でナビに軍配を
上げざるを得ない。ただ電池切れや故障の場合はお手上げなので、古来の方法も出来
ないとね。
時々ガスが切れて、下界の集落や、念仏ヶ原と思しき景色が見える。途中でコゴミ
の小群落に遭遇。「ヤッタ!晩酌の肴の現地調達だ」
3時間程下ったところで、橋が見えてきた。「あれを渡れば小屋まであと僅かだ」
ところが、橋のたもとまで来たところで、「アッチャー!ガァ〜ン!」なんと、橋桁
が中央付近で水中に落下してV字になっているではないか。橋脚は何ともなく、橋桁
は結構頑丈そうな角材なのだが、折損してる。この冬の大雪の重みか雪崩れの仕業だ
ろう。
「この橋渡るの不可」さてどうしよう。“瑤喟佚舛い謀呂襦△發少し遡上し
て、スノーブリッジ頼りに対岸へ渡り、橋のある所まで下る。B亟濛Δ瞭嗣気尾
根に取り付いて藪こぎして下る。の3つを考えてみた。
,録緡迷燭、流れも速い。また水深も不明。、飛び石の間隔も広いので、義経み
たいな跳躍力がないと不可。△里茲Δ幣貊蠅鮹気靴燭箸海蹇⊂し上流で対岸に渡れ
たのだが、橋の所まで行くには、がけをヘツらないといけない箇所があって、チョン
ボして川ポチャしたら一巻の終わり。iこぎの連続で道無き斜面に取り付いて尾根
まで上がるなんてことしてたら、何時間かかるか予測がつかない。オットもう一つ。
ね茲親擦鮠紊衒屬靴凸瓩襪辰討里ある。しかし、既に16時を過ぎており、暗い夜
道は危険。それに下手なところで疲労のために動けなくなったら、上へ行くほど気温
が下がることを考えれば、アブナイのでこれもダメ。
てなことを考えながら1時間余りNoraKuraウロウロした挙げ句、「ビバークが賢明だ
わ」。ところが、端っから小屋泊まり前提なので幕営用具無し。(ツェルト無しは大
反省大減点)小屋に寝具ありとの情報だったが、万が一を考えてシュラフカバーと
(百均)レジャーシートは持参してきたのは、少し加点かな。
落石と、川へ転落の危険がなく、横になれるような平らなスペースにシートを敷い
て、宴会開始。現地調達のコゴミを茹でて、肴に追加する。醤油と鰹節が欲しいとこ
ろだが無い。しかし、採れたてのせいか、まあまあ美味い。普段なら酔う分量呑んで
も、案の定、全く酔わず。呑み食いは21時前にはお終い。ラジオを聞いたり、焚き
火したり、歌ったりするがなかなか時間は進まない。空は星が出たり、曇ったりの繰
り返し。ありったけの衣類を着けて、シュラフカバーに入り、中身を出したザックに
足を突っ込んで横になる。最初は感じなかったが、暫くすると寒けが襲ってきた。ガ
タガタ震える。(ものの本では、アルコールは体温調節機能に変調を来すので、こう
いう事態の時は厳禁ということになっているが、精神的安寧のために必要なこともあ
るノダ)時々何かが斜面をズリ動くような音が聞こえる。(ク○?まさか?)寒さと
ク○の恐怖心で結局一睡も出来なかった。
2時頃、顔面に細かい水滴が当たるような感じが...。「ゲッ!雨だ。勘弁して
よぉ〜」。フリマ状態に広げてあった荷物をザックに戻し。頭と膝を抱えた格好で座
る。幸い大降りになることなく、極弱い霧雨のまま時間が過ぎて、明るくなってきた。
一夜明けて、4時出発。以前として霧雨だが、雨合羽なしでも苦にならない程度。1
時間ほど登り返して、月山山頂を含む稜線が望めるようなところまで来る頃には、
殆どピーカン状態に。ただし雲海のため、下界は見えない。また、遠方の山々も殆ど
見えない。
山頂直下の急斜面雪渓をワクワク(ワナワナ?)しながら、教科書通りのキックス
テップによる直登高と斜登高の交互繰り返し約40分で登り切って、スタートから5時
間弱で稜線に出た。
後は、NoraKura下るだけ。昨日ほどではないが、平日なのにゲレンデにはそれなり
の数のスキーerとボードerが居た。結構なご身分の人はどこにでも。(小生も同類
項)。
姥沢からは、予定とは異なる経路で肘折温泉に向かい、命の洗濯。(こんな言い方
この頃あんまり使わないが)。まあ大事にならずに良かったとつくづく思った次第
である。
<要請>
市町村等関係機関はルート途中の橋が損壊している事実について、まだ把握して
ないのだろうか。その旨の告知版は入山口にも山頂にも無かった。(小生が気がつ
かなったということではないと思う)登山者のレベルや天候によっては重大な事
態になる可能性も考えられる。
関係と思しき機関宛に、現状を知らせ、対応策を要請する内容の電子メールを送信
したが、まだ返信は無い。
→ 6/28 山形県大蔵村から回答あり 詳細は日記ページ
<反省点>
,海了期にこのレベルのルートにツェルト無しはまずかった。
▲團奪吋詆携とはいえないが、あれば登高時にもう少し精神的余裕が持てたと思
う。(下降時は無用)
ビバーク時にアルコールは厳禁。(でも、これはねぇ...ビョーキなんで)
<まとめ>
本山行はスキー滑降のための現地偵察というのが主目的である。途中で引き返しと
いう結果に終わったが、概ね把握出来た。魅力的なルートでもあるので、来シーズン
は是非トライしてみたい。但し、今回の反省点(の一部)をよく踏まえて。
NoraKura40さん、こんにちは。
いやー、ワイルドな山行でしたね。
ビバークはなるべくしたくないけど仕方ないね。
ナビ、買ったんですね。
地図とコンパスの携行は必須ですけど、こんな山行ではナビの威力にやっぱり軍配があがりますね。
ドーモ。梅雨が再び戻って来たような天気です。
丁度一週間前の今頃の時刻です。橋が損壊してるのを見て、「さて、
どーしよう」かと、思案したりウロウロしたりしてたのは。
小生の山行歴で3度目のビバークでした。前の2回は秋の高妻山頂と
冬の飯縄山頂です。何れも近場の北信地区で勝手の分かったところ
で、しかも半分計画的犯行の気もあったのですが、今回のはチョット
違いました。
確かに、したくはないですが、リハーサルみたいなのは経験しといた
方が賢明ですね。
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