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Yamareco

記録ID: 207486
全員に公開
沢登り
北陸

荒島岳・鬼谷・地獄谷クズハキ谷

2012年07月15日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
10:06
距離
10.8km
登り
1,427m
下り
1,407m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

養魚場5:50-6:20地獄極楽出合-7:45ツノ滝谷出合-9:35脇滝谷出合-10:25最終二又-12:20鎌ノ尾-12:45南稜・旧下山(しもやま)コース-13:35荒島岳13:55-14:20佐開コース分岐-14:50登山口-15:55養魚場
天候 雨のち快晴
過去天気図(気象庁) 2012年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
時間が早いと、佐開(さびらき)から養魚場への道途中に設置された、害獣駆除用電気柵を自分で外す(その後必ず元に戻す)必要があるので注意。
コース状況/
危険箇所等
大人数だと時間がかかる。またツノ滝出合あたりまでに時間を食っていると、そこから上もかなり時間がかかると思った方がよい。引き返しで下降するとしても相当時間がかかる可能性ある。
また周辺の谷の遡行はこの時期が狙い目。7月中旬を過ぎるとアブが発生して、着替えもままならなくなる。
地獄極楽手前の堰堤
2012年07月15日 06:20撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 6:20
地獄極楽手前の堰堤
赤太郎兵衛と呼ばれる大釜
2012年07月15日 06:33撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 6:33
赤太郎兵衛と呼ばれる大釜
切り立つ谷
2012年07月17日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
2
7/17 15:09
切り立つ谷
小滝ながらなかなか手強い
2012年07月15日 06:50撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 6:50
小滝ながらなかなか手強い
捲きのルートファインディングをミスると降りられなくなりそうだ
2012年07月17日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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7/17 15:09
捲きのルートファインディングをミスると降りられなくなりそうだ
小さいながら手が付けられない
2012年07月15日 07:06撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 7:06
小さいながら手が付けられない
微妙なへつりの連続。
2012年07月15日 07:40撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 7:40
微妙なへつりの連続。
登れない小滝が連続し、草付きの捲きとなる
2012年07月17日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/17 15:09
登れない小滝が連続し、草付きの捲きとなる
何やら奥に…
2012年07月17日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/17 15:09
何やら奥に…
かなり大きな二段滝が見えてきた
2012年07月17日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/17 15:09
かなり大きな二段滝が見えてきた
大二段滝手前の滝。これをいかに突破するか。
2012年07月15日 08:27撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 8:27
大二段滝手前の滝。これをいかに突破するか。
二段滝は脇滝谷手前の支流だった
2012年07月15日 08:57撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 8:57
二段滝は脇滝谷手前の支流だった
50mはありそうだ
2012年07月17日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/17 15:09
50mはありそうだ
脇滝谷も右にして遡行を続行
2012年07月15日 09:30撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 9:30
脇滝谷も右にして遡行を続行
流心突破の滝。水量が多く際どい。
2012年07月15日 09:34撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 9:34
流心突破の滝。水量が多く際どい。
ようやく最終の二又が見えてきた
2012年07月15日 10:23撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 10:23
ようやく最終の二又が見えてきた
振り返り見る下流部
2012年07月15日 10:23撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 10:23
振り返り見る下流部
右に大野市が見えてくる
2012年07月15日 11:37撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 11:37
右に大野市が見えてくる
2012年07月15日 11:37撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 11:37
二又を右に入ると、高度感ある涸れ滝が。今日初めてのロープ出し
2012年07月17日 15:06撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
1
7/17 15:06
二又を右に入ると、高度感ある涸れ滝が。今日初めてのロープ出し
かなり高い。
2012年07月17日 15:09撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/17 15:09
かなり高い。
ようやく稜線に到着。左奥に見えるのが南尾根
2012年07月15日 12:25撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 12:25
ようやく稜線に到着。左奥に見えるのが南尾根
右のピークがヒメマチ
2012年07月15日 12:25撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 12:25
右のピークがヒメマチ
南尾根から南方面
2012年07月15日 12:45撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 12:45
南尾根から南方面
荒島岳方面はガスがかかる
2012年07月15日 13:04撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 13:04
荒島岳方面はガスがかかる
荒島岳山頂
2012年07月15日 13:56撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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7/15 13:56
荒島岳山頂
佐開コース途中から望んだヒメマチ(左ピーク)。このピークを越えてきた
2012年07月15日 14:29撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 14:29
佐開コース途中から望んだヒメマチ(左ピーク)。このピークを越えてきた
登山道からようやく林道に飛び出した
2012年07月15日 14:48撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
7/15 14:48
登山道からようやく林道に飛び出した
撮影機器:

感想

正確に言えば、この谷は「真名川支流鬼谷地獄谷クズハキ谷」となる。

初めてこのクズハキ谷に入渓したのは89年夏だった。山岳会に入会後間もなくで単独遡行、しかし中間部の滝の高巻きに失敗して尾根上まで捲き上げられるという、大失態を犯してしまった。そんな遡行の記憶はいまも鮮明に残っている。

あれから23年という月日が流れてしまったが、今回の遡行はその失態を検証する意味もあってかなり楽しみだった。

"荒島岳の地獄谷"と言えば、沢フリークであれば一度は耳にしたことがあるだろう、北陸では有名な険谷である。高い側壁と連続するゴルジュ。そして悪い高巻きと通過難儀な滝群。確かに地味な北陸の沢ではあるのだが、なかなかどうして、このクズハキ谷の内容は濃厚である。

大野市佐開の集落から田園脇の小道を走ると、突然道路をバリケードが塞いでいた。車から降りて確認すると、害獣駆除用の電気柵があって、通行者はこれを自分で除けないといけなかった。荒島岳の佐開コースへ行こうとしてた車も、突然のバリケードで面食らったのか、通行をあきらめて引き返していった。

北陸7月の谷は、季節的に虫も少なく(今回まったくいなかった)、気候も遡行にぴったりで快適である。しかし雪解け間近ということもあって山には大量の水が蓄えられており、そこから大量の水が染み出して水量を上げ、しかも水温もかなり低いのが普通だ。

養魚場で支度をすませてすぐに沢に降りる。時間が早いせいもあるのだが、空は暗く、今にも泣き出しそうな天気だった。

遡行は順調だった。当初からロープをできるだけ出さないで、極力フリーで越えようと打ち合わせしておいたこともあって、今回はどの滝も果敢に攻めることができた。問題の大高巻きの滝も、当時何故あのような失態になったのかがよく検証できた。今回は難なくそれらを越え、無事源流二又を右に分けることができた。

前回は「絶壁の涸滝」と形容していた地点はあるにはあったが、前回ほどの印象には薄く、月日を経ると、これら印象も大きく変わるということがよくわかる。

しかし荒島の藪は周辺では一級である。それはよく知っているはずだったがそれでも辛かった。遡行の疲労も影響して、ペースは一気にダウンしてしまった。ようやく山頂に飛び出したのは、ヒメマチの稜線に出てから90分を過ぎた頃だった。

荒島岳はさすが百名山の山頂である。多くの登山者が腰を下ろしていた。

あとは坦々と登山道を下山するのみ。しかし山頂を下るころから天気が一気に好転の兆しとなり、林道に飛び出すころには、暑さで完全に干上がってしまっていた。

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