荒島岳・鬼谷・地獄谷クズハキ谷
- GPS
- 10:06
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,427m
- 下り
- 1,407m
コースタイム
天候 | 雨のち快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大人数だと時間がかかる。またツノ滝出合あたりまでに時間を食っていると、そこから上もかなり時間がかかると思った方がよい。引き返しで下降するとしても相当時間がかかる可能性ある。 また周辺の谷の遡行はこの時期が狙い目。7月中旬を過ぎるとアブが発生して、着替えもままならなくなる。 |
写真
感想
正確に言えば、この谷は「真名川支流鬼谷地獄谷クズハキ谷」となる。
初めてこのクズハキ谷に入渓したのは89年夏だった。山岳会に入会後間もなくで単独遡行、しかし中間部の滝の高巻きに失敗して尾根上まで捲き上げられるという、大失態を犯してしまった。そんな遡行の記憶はいまも鮮明に残っている。
あれから23年という月日が流れてしまったが、今回の遡行はその失態を検証する意味もあってかなり楽しみだった。
"荒島岳の地獄谷"と言えば、沢フリークであれば一度は耳にしたことがあるだろう、北陸では有名な険谷である。高い側壁と連続するゴルジュ。そして悪い高巻きと通過難儀な滝群。確かに地味な北陸の沢ではあるのだが、なかなかどうして、このクズハキ谷の内容は濃厚である。
大野市佐開の集落から田園脇の小道を走ると、突然道路をバリケードが塞いでいた。車から降りて確認すると、害獣駆除用の電気柵があって、通行者はこれを自分で除けないといけなかった。荒島岳の佐開コースへ行こうとしてた車も、突然のバリケードで面食らったのか、通行をあきらめて引き返していった。
北陸7月の谷は、季節的に虫も少なく(今回まったくいなかった)、気候も遡行にぴったりで快適である。しかし雪解け間近ということもあって山には大量の水が蓄えられており、そこから大量の水が染み出して水量を上げ、しかも水温もかなり低いのが普通だ。
養魚場で支度をすませてすぐに沢に降りる。時間が早いせいもあるのだが、空は暗く、今にも泣き出しそうな天気だった。
遡行は順調だった。当初からロープをできるだけ出さないで、極力フリーで越えようと打ち合わせしておいたこともあって、今回はどの滝も果敢に攻めることができた。問題の大高巻きの滝も、当時何故あのような失態になったのかがよく検証できた。今回は難なくそれらを越え、無事源流二又を右に分けることができた。
前回は「絶壁の涸滝」と形容していた地点はあるにはあったが、前回ほどの印象には薄く、月日を経ると、これら印象も大きく変わるということがよくわかる。
しかし荒島の藪は周辺では一級である。それはよく知っているはずだったがそれでも辛かった。遡行の疲労も影響して、ペースは一気にダウンしてしまった。ようやく山頂に飛び出したのは、ヒメマチの稜線に出てから90分を過ぎた頃だった。
荒島岳はさすが百名山の山頂である。多くの登山者が腰を下ろしていた。
あとは坦々と登山道を下山するのみ。しかし山頂を下るころから天気が一気に好転の兆しとなり、林道に飛び出すころには、暑さで完全に干上がってしまっていた。
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