才ノ谷と赤谷(アカン谷)の出合から赤谷に入渓(舗装道路側から直接沢に降りる踏み跡があり,そこから入渓)。赤谷は昨年の同じ時期に1泊2日で本流を遡行して以来。懐かしい眺めだ。
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11/9 6:15
才ノ谷と赤谷(アカン谷)の出合から赤谷に入渓(舗装道路側から直接沢に降りる踏み跡があり,そこから入渓)。赤谷は昨年の同じ時期に1泊2日で本流を遡行して以来。懐かしい眺めだ。
奥美濃らしいしっとりとした深い緑の中を,美しい流れがゆったりとくねりながら続く。連日の秋晴れで減水しており渡渉は膝下程度。昨年に比べると,今年はちょっと紅葉の進みが遅いかもしれない。
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11/9 6:23
奥美濃らしいしっとりとした深い緑の中を,美しい流れがゆったりとくねりながら続く。連日の秋晴れで減水しており渡渉は膝下程度。昨年に比べると,今年はちょっと紅葉の進みが遅いかもしれない。
やっぱり赤谷はいいなぁ。イチン谷出合いまでの赤谷本流には滝は全くないのだが,美しい瀬と淵が続き,歩いているだけで陶然とした心持になる。
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11/9 6:34
やっぱり赤谷はいいなぁ。イチン谷出合いまでの赤谷本流には滝は全くないのだが,美しい瀬と淵が続き,歩いているだけで陶然とした心持になる。
30分ほどでイチン谷出合に到着。イチン谷(写真の正面の流れ)に入る。
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11/9 6:41
30分ほどでイチン谷出合に到着。イチン谷(写真の正面の流れ)に入る。
谷底から見える稜線は紅葉に燃えている。
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11/9 6:44
谷底から見える稜線は紅葉に燃えている。
イチン谷に入ってからもしばらく平流歩きが続く。
この辺りはクマの気配が濃く,大きな足跡や大きな糞をところどころで見かけたため,エイト環を熊鈴がわりにジャラジャラ鳴らしながら歩いていく。
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11/9 6:54
イチン谷に入ってからもしばらく平流歩きが続く。
この辺りはクマの気配が濃く,大きな足跡や大きな糞をところどころで見かけたため,エイト環を熊鈴がわりにジャラジャラ鳴らしながら歩いていく。
しかし,平流といっても,両岸は意外に険しく,支流は全て滝となって出合っている。
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11/9 7:04
しかし,平流といっても,両岸は意外に険しく,支流は全て滝となって出合っている。
一瞬だけゴルジュっぽくなるが,中には何もなく,無事通過。
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11/9 7:07
一瞬だけゴルジュっぽくなるが,中には何もなく,無事通過。
途中,不思議な光景を見た。40cm以上はありそうな大イワナが2匹,寄り添うようにして静かに淀みの底におり,1匹は底石にお腹を擦り付けるような動作を繰り返していた。多分,産卵をしているのではないだろうか。周辺には大型のイワナが他にも多数おり,赤谷本流で育ったイワナが,この時期になると産卵のために支流に入ってくるのかもしれない。
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11/9 7:31
途中,不思議な光景を見た。40cm以上はありそうな大イワナが2匹,寄り添うようにして静かに淀みの底におり,1匹は底石にお腹を擦り付けるような動作を繰り返していた。多分,産卵をしているのではないだろうか。周辺には大型のイワナが他にも多数おり,赤谷本流で育ったイワナが,この時期になると産卵のために支流に入ってくるのかもしれない。
谷が南から西に方向を変えるあたりで,最初の滝にぶつかる。8m位だが見事な直瀑で美しい。左右は壁が立っており高巻きは難しそう。滝の左手の壁に残置ロープがあったため,そこを登った。滑りやすく少し緊張する。
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11/9 7:35
谷が南から西に方向を変えるあたりで,最初の滝にぶつかる。8m位だが見事な直瀑で美しい。左右は壁が立っており高巻きは難しそう。滝の左手の壁に残置ロープがあったため,そこを登った。滑りやすく少し緊張する。
標高510m付近で大白木山(1234.5mの有名なほうではなく,千回沢山の隣にある1082.2mのマイナーなほう。点名・滝谷。)に突き上げる支沢と出合う。支沢は写真の3段20m位の滝となって出合っており,壮観である。
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11/9 7:57
標高510m付近で大白木山(1234.5mの有名なほうではなく,千回沢山の隣にある1082.2mのマイナーなほう。点名・滝谷。)に突き上げる支沢と出合う。支沢は写真の3段20m位の滝となって出合っており,壮観である。
まっすぐな沢の両側に大きな木が並び,プロムナードのよう。このあたりの雰囲気は,同じ奥美濃の金ヶ丸谷に似ている。
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11/9 8:13
まっすぐな沢の両側に大きな木が並び,プロムナードのよう。このあたりの雰囲気は,同じ奥美濃の金ヶ丸谷に似ている。
再びゴルジュとなるが,腰まで水に浸かって通過。さすがにこの時期となると水が冷たい。
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11/9 8:25
再びゴルジュとなるが,腰まで水に浸かって通過。さすがにこの時期となると水が冷たい。
3mほどの滝。右手を直登。
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11/9 8:32
3mほどの滝。右手を直登。
この滝は側壁がつるつるで通過がむずかしそうなため,左岸から高巻いた。急傾斜のため,泥につま先を突っ込み灌木にぶら下がりながら上り下りするような,少し神経を使う高巻き。
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11/9 8:37
この滝は側壁がつるつるで通過がむずかしそうなため,左岸から高巻いた。急傾斜のため,泥につま先を突っ込み灌木にぶら下がりながら上り下りするような,少し神経を使う高巻き。
下りた先もまだゴルジュが続いている。この滝は倒木の平均台渡りで通過。
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11/9 8:52
下りた先もまだゴルジュが続いている。この滝は倒木の平均台渡りで通過。
620m付近二俣。左へ入る。
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11/9 8:59
620m付近二俣。左へ入る。
するとすぐに高い側壁と深い淵を持った滝となっており,少し戻って右岸側から巻いていく。
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11/9 9:00
するとすぐに高い側壁と深い淵を持った滝となっており,少し戻って右岸側から巻いていく。
この後はしばらく穏やかな平流歩きが続く。
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11/9 9:20
この後はしばらく穏やかな平流歩きが続く。
両岸の黄葉が美しい。
この時期に来て本当に良かった。
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11/9 9:20
両岸の黄葉が美しい。
この時期に来て本当に良かった。
時折見える稜線の紅葉が青空に映える。
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11/9 9:28
時折見える稜線の紅葉が青空に映える。
684m二俣。ここは右に入る。水量は左俣のほうがわずかに多い。
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11/9 9:42
684m二俣。ここは右に入る。水量は左俣のほうがわずかに多い。
美しい紅葉の谷が続く。
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11/9 10:04
美しい紅葉の谷が続く。
ナメコの群落。いくつか収穫させていただいた。ナメコを含め,キノコは至る所で見かけた。豊かな森だ。
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11/9 10:14
ナメコの群落。いくつか収穫させていただいた。ナメコを含め,キノコは至る所で見かけた。豊かな森だ。
ここまで穏やかな流れが続き,谷も水量が少なくなって源頭の雰囲気となってくるため,すっかり楽勝ムードになっていたのだが,684m二俣から2つほど二俣を越えたあたりから,急に渓相が厳しくなって連瀑帯となり,慌てさせられる。写真は7mほどの滝。左手のルンゼから斜面を巻いていくが,御多分に漏れず滑りやすい泥の急傾斜で,気を使わされる。
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11/9 10:29
ここまで穏やかな流れが続き,谷も水量が少なくなって源頭の雰囲気となってくるため,すっかり楽勝ムードになっていたのだが,684m二俣から2つほど二俣を越えたあたりから,急に渓相が厳しくなって連瀑帯となり,慌てさせられる。写真は7mほどの滝。左手のルンゼから斜面を巻いていくが,御多分に漏れず滑りやすい泥の急傾斜で,気を使わされる。
登るほど紅葉が濃くなり素晴らしい眺めだが,目下連瀑帯と格闘中なので,ゆったり自然観照というわけにもいかない。
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11/9 10:40
登るほど紅葉が濃くなり素晴らしい眺めだが,目下連瀑帯と格闘中なので,ゆったり自然観照というわけにもいかない。
険しいV字谷が続く。
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11/9 10:51
険しいV字谷が続く。
ひっきりなしに滝が出現。大きな滝はないのだが,急斜面+泥壁+激藪の3重苦の高巻きで,通過に思わぬ時間がかかる。
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11/9 10:52
ひっきりなしに滝が出現。大きな滝はないのだが,急斜面+泥壁+激藪の3重苦の高巻きで,通過に思わぬ時間がかかる。
斜面に入るとこんな感じ。
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11/9 11:03
斜面に入るとこんな感じ。
中央に大岩のある900m付近二俣。ここは左に入る。
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11/9 11:09
中央に大岩のある900m付近二俣。ここは左に入る。
滝はまだまだ続く。
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11/9 11:12
滝はまだまだ続く。
この滝は直登。他にも直登できそうな滝はいくつかあったが,さすがに晩秋にシャワークライミングする気になれず,ほとんど高巻いてしまった。
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11/9 11:15
この滝は直登。他にも直登できそうな滝はいくつかあったが,さすがに晩秋にシャワークライミングする気になれず,ほとんど高巻いてしまった。
振り返ると,大きな岩壁を擁した冠山。手前はイチン谷左岸の862m無名峰。見渡せる峰はことごとく紅葉に燃えている。
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11/9 11:35
振り返ると,大きな岩壁を擁した冠山。手前はイチン谷左岸の862m無名峰。見渡せる峰はことごとく紅葉に燃えている。
8mほどの滝。イチン谷の下部でのんびりしてしまったせいで時間が押しており,もう滝はいいよ…という気分になってくる。
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11/9 11:39
8mほどの滝。イチン谷の下部でのんびりしてしまったせいで時間が押しており,もう滝はいいよ…という気分になってくる。
右岸から巻いていくが,その奥にもいくつか滝が続いており,まとめて巻いてしまう。
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11/9 11:47
右岸から巻いていくが,その奥にもいくつか滝が続いており,まとめて巻いてしまう。
やっと水が切れたと思ったら,とどめの枯滝。右手から藪をこいで乗り越える。
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11/9 12:07
やっと水が切れたと思ったら,とどめの枯滝。右手から藪をこいで乗り越える。
やっと源頭の雰囲気。しかし,地形図の読み以上に山頂が遠い気がする…。
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11/9 12:19
やっと源頭の雰囲気。しかし,地形図の読み以上に山頂が遠い気がする…。
谷形が斜面に吸収され,藪に突入。ずるずる滑る急斜面を足を踏ん張ってこらえつつ灌木をつかんで喘登していく。
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11/9 12:29
谷形が斜面に吸収され,藪に突入。ずるずる滑る急斜面を足を踏ん張ってこらえつつ灌木をつかんで喘登していく。
この時期だからまだましだが,盛夏だったらもっとすごい藪漕ぎだろう。詰めで入る支沢を間違えると藪漕ぎの区間が長くなり時間を空費することになるため,ルートファインディング要注意。
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11/9 12:38
この時期だからまだましだが,盛夏だったらもっとすごい藪漕ぎだろう。詰めで入る支沢を間違えると藪漕ぎの区間が長くなり時間を空費することになるため,ルートファインディング要注意。
高みを目指していくと,突然ぽっかりと小さな切り開きに出た。その中央に紛うかたなき三角点。千回沢山の山頂にほぼダイレクトに出ることができた。
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11/9 12:40
高みを目指していくと,突然ぽっかりと小さな切り開きに出た。その中央に紛うかたなき三角点。千回沢山の山頂にほぼダイレクトに出ることができた。
山頂にあったのはこのプレートのみ。もうすぐ雪が来れば,このプレートも含めすべてが雪に埋まってしまうのだろう。
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11/9 12:41
山頂にあったのはこのプレートのみ。もうすぐ雪が来れば,このプレートも含めすべてが雪に埋まってしまうのだろう。
ヤブヤブだと予想していた山頂だが,意外に南方面の眺めが素晴らしい。遠く見えるのは蕎麦粒山だろうか。
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11/9 12:41
ヤブヤブだと予想していた山頂だが,意外に南方面の眺めが素晴らしい。遠く見えるのは蕎麦粒山だろうか。
南西方面。三周ヶ岳とか高丸が見えるはずだが,山が多すぎてどれがどれだか…。
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11/9 12:42
南西方面。三周ヶ岳とか高丸が見えるはずだが,山が多すぎてどれがどれだか…。
東方面。能郷白山とイソクラかな,と思う。
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11/9 12:48
東方面。能郷白山とイソクラかな,と思う。
三角点のとなりにこんなプレートが。国土地理院の名前で,「このやぐらは測量用であって展望台ではないので,登るな」というような趣旨のことが書いてある。こんな藪山に,昔は測量用のやぐらが設置されていたのだろうか。まさに今昔の感がある。
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11/9 12:47
三角点のとなりにこんなプレートが。国土地理院の名前で,「このやぐらは測量用であって展望台ではないので,登るな」というような趣旨のことが書いてある。こんな藪山に,昔は測量用のやぐらが設置されていたのだろうか。まさに今昔の感がある。
山頂でゆっくりしたかったのだが,17時くらいには日没となってしまうため,あまり余裕がない。名残惜しく三角点に手を置いてから,再び藪に突入し,登ってきた沢を駆け下りていく。
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11/9 13:14
山頂でゆっくりしたかったのだが,17時くらいには日没となってしまうため,あまり余裕がない。名残惜しく三角点に手を置いてから,再び藪に突入し,登ってきた沢を駆け下りていく。
連瀑帯の滝を一つ一つ懸垂下降したり巻き下ったりしていては本当に日が暮れてしまうので,まとめて巻いてしまうことにした。この時助けられたのは,急斜面にかすかに走っている獣道。やはりどんな場所でも,道を聞くべきは地元民(=獣たち)である。
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11/9 14:10
連瀑帯の滝を一つ一つ懸垂下降したり巻き下ったりしていては本当に日が暮れてしまうので,まとめて巻いてしまうことにした。この時助けられたのは,急斜面にかすかに走っている獣道。やはりどんな場所でも,道を聞くべきは地元民(=獣たち)である。
滝を2,3つまとめて巻いてから,様子見で沢に降り立ち,また連瀑が現れたらまとめて巻き,というのを繰り返す。
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11/9 14:16
滝を2,3つまとめて巻いてから,様子見で沢に降り立ち,また連瀑が現れたらまとめて巻き,というのを繰り返す。
ようやく連瀑帯が終わったため,沢通しに下っていく。結局,懸垂下降なしで連瀑をかわすことができた。かなりの時間短縮になったはずだ。
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11/9 14:24
ようやく連瀑帯が終わったため,沢通しに下っていく。結局,懸垂下降なしで連瀑をかわすことができた。かなりの時間短縮になったはずだ。
最後の難関である8m直瀑も,登りと同じく左手の壁をクライムダウン。あとは歩くだけだ。
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11/9 16:15
最後の難関である8m直瀑も,登りと同じく左手の壁をクライムダウン。あとは歩くだけだ。
赤谷との出合に戻ってきた。何とか日のあるうちに安全地帯に帰ってくることができた。緊張感が一気に抜けていく。
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11/9 16:53
赤谷との出合に戻ってきた。何とか日のあるうちに安全地帯に帰ってくることができた。緊張感が一気に抜けていく。
暮れ行く赤谷本流をゆっくりと歩く。やはり赤谷の流れは美しい。帰りたくない気持ちでいっぱいだが,夕闇が迫っている。何度も振り返りつつ,駐車地に向かって下っていった。
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11/9 16:57
暮れ行く赤谷本流をゆっくりと歩く。やはり赤谷の流れは美しい。帰りたくない気持ちでいっぱいだが,夕闇が迫っている。何度も振り返りつつ,駐車地に向かって下っていった。
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