記録ID: 21264
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沢登り
中央アルプス
小秀山・加子母川東本谷、山頂西面沢(残雪期)
2003年05月10日(土) [日帰り]
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- GPS
- --:--
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,188m
- 下り
- 1,187m
コースタイム
5月10日美濃・松原宅(5:20)→ニノ沢駐車場(7:30)→標高1180m沢に入る(8:30)→山頂(12:00-13:30)→駐車場(15:40)
天候 | おおむね晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2003年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
加子母川東本谷、山頂西面沢→三ノ沢登山道下山 三月に信濃,飛騨国境稜線から御嶽山・継母岳へという自己満足山行に気を良くして、また国境の山にきてしまった。小秀山は御岳山の眺望が抜群と思われるし、気が付けば美濃最高峰だ。四月、五月のいい時期を山に行けず、山の雪はおおかた融けてしまっていた。日帰りという日程で、夏道からでは芸が無いので、はずれの沢とはおもいつつ、西面直登沢を選ぶ。 美濃、松原宅で前夜泊。ドムネラス号で朝霧立ちこめる蕨生集落を出発。長良川と飛騨川に挟まれた、高くとも標高500、600mを超えない山間地の細い生活道路を抜けていく。杉の茂る山肌を背にした竹林、紫の花をつけた涼しげな桐の木、田の畦に残る、枝を自由に伸ばしたかなり大きな広葉樹・・・。この一帯は大した観光地として暴露されていない幸運を持ち、貴重なものが風景の中に多く残っている。風景の調和を乱す広告看板なども少ない。 飛騨川を超え支流の白川流域や、加子母川流域に入ると空が広い。谷が浅く平地が広い。製材所が多くなってくるといよいよ「裏木曽」と呼ばれた御料林以来の林産地の雰囲気ムンムン。見上げる国境稜線には木曽五木満載。雪は全然見えない、一応ピッケル持ってきたんだけど。 二ノ沢登山道付近に車を停め、林道を奥へ奥へと進む。地図に書いてあるよりも奥へと伸びていたが、道は沢から離れていきそうだったので地図で切れるあたりで沢に入る。標高1180mあたり。しばらくは砂防堰堤の連瀑帯でムード台無し。左岸の高い所を林道が走っているせいだ。林道があるから土砂が崩れて堰堤を作るのか堰堤を作るために林道を作っているのか? 標高1230mの二又を右へ。ここにある小滝を左から巻いて登って最後の堰堤、林道はここまでだ。標高1460mの二股からは早くも雪渓がビターン。お、いよいよピッケル登場だ、と思ったが、別に無くても良い傾斜だ。問題はフェルト地下足袋の足が次第に冷たさでキツくなる。北海道の6月山行はもっと長距離の雪渓を木綿軍足+フェルト地下足袋で平気だったのに、なぜ今日はこんなにつらいのか?雪渓上は長居は無用と、ペース乱して一気に駆け上がる。荷物が軽くて助かった。雪渓終わりの薮に突入、稜線らしきところを回り込んだのに、道らしきものが見えない。落ち着いて地図を見るとやや右寄りの源頭にあがってしまい、まだ支尾根上だと分かった。三級くらいの薮こぎで小一時間費やし、残雪残る稜線の夏道に出た。歩きやすく締まった雪の上を進むと山頂。 なかなか人気の山のようで単独の登山者数人や、少年二人とその父、後からは鍋と中身を背負いあげた団体もやってきた。「御嶽山がドーンよ!」を期待してきたのだが、その下半分と雪渓の詰まった地獄谷などが霞の中にようやく見えるだけだ。今日の天気は雲の多い晴れだ。信州側の王滝川源流部は広い。林道が山肌を切るのみだ。棒ラーメンを三杯食べて下山する。山頂南西のポコ、カブト岩の崖の上で遠景を見納めして下る。大きな滝などがあるニノ沢登山道を滝でも見ながら下りたかったが、道は最近廃道あつかいで、踏み後も定かでない状況だ。あっさりやめて三ノ沢登山道を下る。後半は良く手入れされた杉林の急斜面が長かった。 加子母村から舞台峠を越えて讃岐うどんを食べ、こじんまりした乗政温泉にゆっくりした。高山線の上麻生の無人ホームで電車を待つうちウトウトする。ガラガラの電車を美濃太田、岐阜と乗り継いで名古屋へ帰る。 |
ファイル |
(更新時刻:2018/09/10 13:15)
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感想
5/10 駐車場発(730)林道終点(830)小秀山(1200-1315)駐車場着(1530)
この時期恒例の、無理矢理バリエーション登頂行。登りたい山が有って、登路を探るといった順序の山行だ。小秀山周辺山域は、標高の割に雪の落ちぬ寡雪地帯にて雪の季節を狙うのが非常に難しい場所である。今年もまたそのタイミングを逃し、さりとて米氏もいつまでこの地に居るや知れぬ。登路に採った東本谷は予想に違わず何も無い沢で、コメントすべき言葉もない。しかし何も無い沢が別段嫌いなわけでもない俺だ。御嶽山のスカートを眺め、ラーメン喰って次へつづく。女に振られた翌日の山行は格別だ。力の吐き所がそこに、有る。
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