鳳凰三山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.7km
- 登り
- 2,214m
- 下り
- 2,213m
コースタイム
8/18(土) 鳳凰小屋5:00−5:50地蔵岳オベリスク−6:00賽ノ河原−赤抜沢ノ頭−(途中朝食)-7:35観音岳7:50−8:20薬師岳8:35−(小休止1回)−御座石−(小休止2回)−登山口−12:15青木鉱泉-林道-14:15御座石温泉駐車場
天候 | 8/17(金)曇りのち昼から少雨、夕方から雷雨 8/18(土)曇りのち午後雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
コース上特に危険な個所はありません。 ・御座石鉱泉-西ノ平 急坂 ・西ノ平-燕頭山 急坂 ・燕頭山-鳳凰小屋 なだらかな道 途中ザレ場鎖と木の階段 ・鳳凰小屋-地蔵岳 森を抜けると白砂の急坂 非常に登りにくい ・地蔵岳-賽ノ河原-赤抜沢ノ頭 歩きやすい ・赤抜沢ノ頭-観音岳 花崗岩を縫って登っていく ・観音岳-薬師岳 白砂稜線を歩く ・薬師岳-(中道)-青木鉱泉 長い下り注意して降りていく、途中から木の根がある道になると、足をとられやすいので注意 |
写真
感想
今シーズンは北岳周辺の山々に登ると決めて、以前から登りたかった鳳凰三山に今週登ろうと計画しました。 夜叉神峠から登るルート、ドンドコ沢に登るルートが山行記録として多いのですが、御座石温泉から燕頭山を経て地蔵岳へ登るルートの記録があまり見かけないので、御座石温泉から鳳凰三山を周遊することに決めました。駐車場代金を払わなくてすむのも1つの理由です。
さっそく8/16に鳳凰小屋に予約の電話を入れると、年配の女性が応対され快く受付てくれました。あまり予約される方が多くないのかなと思っていると、応対した女性が「駐車は青木鉱泉では駐車代がかかるので、御座石温泉の市営駐車場にとめるといいですよ」と気になることを言っていました。
8/17朝6:00に自宅を出発、コンビニで食料を調達し(前回の山行の反省から行動食としておにぎりと予備の食料として菓子パンとカロリーメートを購入)、慣れないダートを進み、9:00少し前に御座石温泉に到着しました。到着した時には、10台ぐらい車がありました。今回は荷物の軽量化(40Lのザックに必要最小限のものを詰める)を図り、心も荷物を軽やかに9:15駐車場を出発しました。
[御座石温泉〜鳳凰小屋] 御座石温泉〜燕頭山の間は森林の中の急坂が続きます。ザックも軽いので、順調なペースで登ります。やはり入山される人が少ないコースなのか、下山される方数名のみと途中すれ違いました。今日登っているのはたぶん私だけでしょうか?静かな山歩きが続きます。登りコースとしては見晴らしも良くなく、ドンドコ沢と比較すれば地味な山道なのでしょう。燕頭山を通るあたりから雨が降り出し、合羽を着こみます。燕頭山を過ぎると、登りも緩やかになり体も楽になります。雨は止み上半身も暑いので、合羽の上着のみ脱いで山行を続けます。雨はやみましたが、雷が鳴り恐怖心におののき心の中で「鳳凰小屋へ急がなければ」と思いました。鳳凰小屋へ後少しのところで視界が開け地蔵オベリスクが見えてきて、明日の山行への期待が持てました。森を一回りすると鳳凰小屋へ到着ホット一安心、でも相変わらず雷鳴が続きます。
[鳳凰小屋] 鳳凰小屋で受付をすませ、部屋(寝床)を案内されてびっくり。寝床が二段になっていて上のマット1枚分があなたの場所ですとのこと。クラシカルな山小屋はこうなんだと納得。部屋は暗くて5:30(夕食)時にならないと電気がつかないそうなので、山の水で冷たくひえたビールを飲みながら玄関前のベンチで過ごします。小屋の受付のお姉さんによれば、北岳山荘と同じ規模の収容人数(100人以上)で第2小屋もあるんだそうでまたまたびっくり。テン場が気になり自分の目で確認すると、非常にフラットで快適そうです。今度はテン場に泊まろうと思います。水もおいしく、使用量制限もないので楽しい自炊ができそうです。雨が強まり明日が不安なので、小屋の人に聞くと「早朝は雨はあがります」と一安心。夕食は小屋定番の野菜カレーです。お腹もすいていておかわりOKというので、5分ほどでおかわりしました。煮崩れを防ぐためなのか、じゃがいもは皮つきでアクセントがある食感でした。夕食後は談話室で、掘りごたつ(しかも炭)に足をつっこみながら話が弾みます。まずは部屋のポスターにびっくり、(アラサー位の人たちは知らないだろうが)なんとアグネス・ラムとキャンディーズのポスターが1970
年代のアイドルたちです。あらためて小屋の歴史を感じます。集まった人たちと山談議に花を咲かせます。そんな楽しい時間を過ごして消灯7:00を迎えシュラフで爆睡しました。
[鳳凰小屋〜地蔵岳] 翌8/18 3:30に起床しご来光を見る目的で出発の準備をしました。あたりは余りにも暗くヘッドランプの明るさでは不安なため、外で少し明るくなるまで待ちました。単独行では心もとないので、男女5人組のパーティーの後をついて4:30に小屋を出発、地蔵岳登山道を進みます。不思議なことにマーカーを1回も目にしませんし、さらにこれから先に進めるような道が見当たりません。登山道をはずれているようなので、彼らとともに引き返すことにして、道を戻るとご来光のためあたりが明るくなり、登山道を示す赤の○を発見。結局5:00に登山道に入りました。森林を抜けると白砂の登山道に変わり、急坂で足が滑りやすくとても登りにくいです。登りはつらいのですが、高度があがるごとに右手に地蔵岳、左手に観音岳が目にせまりテンションが上がります。地蔵岳に到着。有名なオベリスクも眼前にして登りたい衝動にかられますが、自分が高所恐怖症であることを思い出して断念。代わりにオベリスクの裏手に進むと、10日前に登った甲斐駒ケ岳・仙丈ケ岳が曇りにもかかわらずクッキリと姿が見えます。さっきのパーティーは地蔵岳で朝食を摂るようで、ここから先は単独行。
[地蔵岳〜観音岳] 賽ノ河原をへて赤抜沢ノ頭まで登り返しますが、身体が朝一の急登に慣れて楽に登れます。登る途中も北岳・間ノ岳・農鳥岳(8月初めに縦走した白峰三山)を始め大パノラマが広がります。途中の鞍部で360度見渡せたので、朝食を摂ることにしました。小屋で前日に渡された弁当(おかずは漬物数種の日の丸弁当)ですが、景色が最高であり漬物のしょっぱさと白い飯のコンビは絶妙で5分で完食してしまいました(アルファー米との違いを再認識)。朝食後さらに最高点の観音岳を目指します。登りですが、花崗岩のオブジェの中を縫うように進むのは本当に気持ちがいい、何もかも忘れさせてくれます。そして、花崗岩の隙間に咲く花々。自然の逞しさも感じられます。観音岳に到着。富士山の眺望を期待しましたが、その方角は曇っていて見えません。少し残念でしたが、スナップ写真も撮影してもらい満足。ミニメロンパンと水分を補給して薬師岳へ。
[観音岳〜薬師岳] いよいよ今回の山行のハイライト白砂の稜線を進みます。花崗岩が庭園の岩にも見えその周りをハイマツが延びている。咲き乱れる花々。まるで神様が創った庭園を散歩させてもらっている気分です。右手の山々はずっと見えていますが、左手の方は霧が出始めよく見えません。景色は程々ですが、気分は最高潮で薬師岳で小休止。ペットボトルに水を入れストックを取出し下りに備えます。
[薬師岳〜中道〜青木鉱泉] 森林の中を約4時間(コースタイムよれば)ほど下ることなので、ストックを使い段差がある時には注意して進みました。斜度がそれほどないときにはストックを使い駆け足気味に進みました。前回の山行で下りでバテ気味だった(腰と足の疲労感が酷かった)ので、ストックを使い足に負担がこないように進みました。途中から笹の中を進むようになっていきましたが、木の根が道に張出していてダイレクトに木の根を踏むと滑ることがありました。少し注意しながら進み、後半になってうまくストックが使えるようになりかなりのペースで下りました。前回の山行よりも疲労感は残りませんでした。しかし、この後疲労感を増す出来事が!?
[青木鉱泉〜御座石温泉] 青木鉱泉に到着し、納屋で作業中の年配の方に「御座石温泉へ抜ける山道の入口はどこにありますか」と聞くと、その人は「山道は誰も入らないので荒れていて危ないよ。林道を進みなさい」と教えてくれました。昭文社のマップでは荒れているとなっていて約1時間のコースタイムだったので、「まあ、行けるだろう」と考えていた私が愚かでした。林道をを下り、御座石温泉方面の看板を見てさらに進ました。御座石温泉まで林道を登りかえしを歩いていると、雷とともに大粒の雨が降り出します。木陰で合羽を着用、ザックカバーを着け再び歩き出します。「御座石温泉まで車で6分」の看板が見えました。そこからの登りが長くきつく感じられました。合羽を着ているため視界も悪く、暑いので汗でベトベト。腰も痛くなってきました。やっとのおもいで御座石温泉駐車場に到着。土曜日だというのに車は15台位しかとまっていませんでした。今度鳳凰三山へ行く場合は、夜叉神か青木鉱泉スタートにしようと実感しました。
雨と汗に濡れていたので、日帰り温泉が近くにないかとナビで検索したところ、むかわの湯があったので車で直行30分ほどで到着。入浴料(¥700)を払い、楽しみました。露天風呂、ジャグジー、サウナも楽しめるので値段はまあまあでしょうか。身体もさっぱりして帰途につきました。
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