厳冬期3000m峰、仙丈ヶ岳。ホワイトアウトと凍結斜面にビビって敗退(行こう！歯科健診登山部)

2020年01月12日(日) ~ 2020年01月13日(月)

• GPS: 29:10
• 距離: 27.3km
• 登り: 2,033m
• 下り: 2,013m

コースタイム

1日目

• 山行: 7:53
• 休憩: 0:02
• 合計: 7:55

距離 12.3km 登り 1,480m 下り 199m

9:09 地蔵尾根駐車場
11:06 地蔵尾根中間水場
15:54 15:56 丸山谷ノ頭
17:04 丸山谷ノ頭

2日目

• 山行: 5:47
• 休憩: 0:04
• 合計: 5:51

距離 15.0km 登り 553m 下り 1,842m

8:23 丸山谷ノ頭
12:29 地蔵尾根中間水場
14:10 14:14 地蔵尾根駐車場
14:14 ゴール地点

写真

1/10 23:11

2019年2月、戸代ルートで登頂を目指すも。小仙丈ヶ岳直下で強風の為敗退。
今回は台風19号の影響で戸代ルートが通れない為、地蔵尾根経由て挑戦。

1/11 13:35

シュラフではなくシュラフカバー、諸々を軽量化して一泊二日のテント泊で11.6キロ。
安眠できるかな？

1/11 21:35

冬山テント泊最大の核心部、電車移動。
荷物が大きくてすみません…
これでも小さい方なんです…

1/11 22:33

松本行き夜行バスに、京成上野駅から乗ります。

1/11 22:54

夜行バス。

1/12 5:29

翌朝、松本駅到着。
気温は0℃。

1/12 5:32

今回は市野瀬の登山口に行くのにレンタカーを使います。
まず電車で平田へ。

1/12 5:53

平田到着。

1/12 6:06

歩いてジャパンレンタカー松本店に。

1/12 6:25

レンタカー受け取り。

1/12 6:35

カーナビで市野瀬登山口を設定。

1/12 7:58

萌え看板。

1/12 8:11

市野瀬の集落を通り抜け。

1/12 8:57

登山口に。

1/12 8:57

え、個人で土地を借りて無料解放してるの！
ありがたいことです。

1/12 9:00

自転車で来ている方も。

1/12 9:02

出発前、ザックのウエストベルトにほつれを発見。
まあ、小さいほつれなので一泊くらいは持ってくれるでしょう。
帰宅後に修理する事に。

1/12 9:07

林道歩き。

1/12 9:17

気温は補正値で3℃。

1/12 9:29

林業関係者の車？

1/12 9:29

孝行猿の墓、案内板。

1/12 9:31

孝行猿の遺跡。

1/12 9:31

孝行猿。
で、撃たれた親猿はどうなったの？
書いてないって事は、死んだのかしら…やっぱり。

1/12 9:32

荷物の軽量化の効果か、腰痛は出ず。

1/12 9:33

地蔵尾根はバリエーションルートですが、赤テープは豊富にあり、迷う事はありませんでした。

1/12 9:34

フカフカの落ち葉。

1/12 9:58

林道と交差。

1/12 10:02

膝のテーピングを忘れていたので、道端でズボンを下ろして貼ります。
誰も見ていないので…

1/12 10:27

林道を歩く区間も。

1/12 10:38

テルモスとハードジェルの内ポケットにホットレモン。

1/12 10:48

また林道歩き区間。

1/12 11:04

標高を上げると少しづつ雪が。

1/12 11:10

階段。

1/12 11:10

バリエーションルートですが、標識はあります。

1/12 11:12

林道があるという事は、林業を行う里山の範囲にあるのかしら？

1/12 11:15

崖崩れで林道が埋まってます。

1/12 11:30

松峯山頂を巻く林道と登山道。
登山道は微妙なアップダウンがあって歩き難かったです。
帰りは林道を歩きました。

1/12 11:45

林道と離れたり接近したり…

1/12 11:51

標識には日清食品のマークが。
この辺りの山林の持ち主なのでしょうか？

1/12 12:12

傾斜地のトラバース。
ツボ足で進むにはちょっと不安。

1/12 12:13

チェーンスパイクを装備。

1/12 12:20

木につく苔？

1/12 12:38

林道と合流。帰りはここから林道を歩きました。

1/12 12:41

ここからはと本格的な登山道。
ココヘリとspotのスイッチオンに。

1/12 12:59

内ポケットのホットレモンを飲み切りました。
厳冬期だと3〜4時間で350ml消費します。

1/12 13:07

気温は補正値で-2℃。
標高を上げると少しづつ寒くなってきます。

1/12 13:13

厳冬期用グローブを装備。

1/12 13:13

ハードシェルのフードもかぶります。

1/12 13:25

松峯小屋前通過。
レンタカーを明日の18時に返却するので、逆算すると15時には下山しておきたいところです。
もう少し進んで、丸山谷ノ頭近辺でテントを張る事にします。

1/12 13:30

ありゃ。アイゼンの爪がだいぶ丸まってきています。
去年研いでから手入れしてませんでした。
凍結している箇所だとちょっと不安が…

1/12 13:36

木の根と雪と氷。

1/12 13:40

氷の上にうっすら雪が乗っている箇所も。

1/12 13:43

疲労で腰、背中が丸まってくると背中の右側が痛みます。
意識して腰をやや反らし、胸を張ります。

1/12 15:17

基本的に樹林帯歩きですが、展望がある箇所も。

1/12 15:19

松峯小屋からは概ね雪道。

1/12 15:21

テント跡がちらほら。

1/12 16:00

先客。

1/12 16:09

ここをキャンプ地とする！

1/12 16:42

ザックの下の気室に使わない装備を詰め込み、ウエストベルトを前側で留めて座布団にします。
テント内でコレに座るようにしてからテン泊時の腰痛、背中の痛みが大幅に軽減されました。

1/12 17:05

厳冬期用、二連結のハクキンカイロ入れ。
コレを背中と腰の二箇所に装備すれば、体幹部はホカホカです。

1/12 17:08

約1時間でテント設営完了。

1/12 17:19

靴下の中にハクキンカイロ、厳冬期用のグローブを足に履き、ズレないようにビニール袋をかぶせます。
ただ、コレはビニール袋内に結露してダメでした…

後に、グローブのマジックテープと靴下をくっつける事でズレを防ぎ、シュラフカバーごとザックの中に両足を突っ込みヒモで縛ってすっぽ抜けを防ぎました。
なるべく装備を軽くし、かつ寒さに耐える為にアレコレ試行錯誤しています。

1/12 17:30

湯たんぽ作り。
2Lのプラティパスを腰痛ベルトで包みます。

1/12 17:31

更にゲイターで包みます。

1/12 17:32

最後にアイゼンケースで包みます。

1/12 17:32

熱湯を2Lあまり入れると、これくらい包まないと熱くて触れないし、すぐ冷めてしまいます。
座っている時は太ももの上に置き、寝る時はくるぶし辺りに挟んでおきます。
つまり、足はつま先にハクキンカイロ＋グローブ＋湯たんぽ＋シュラフカバー＋ザックをかぶせて保温しています。
それなりに温かいのですが、嵩が膨らんでしまいテントにつっかえます…
素直に厳冬期用のシュラフを持ってくれば良いのですが…少しでも軽くしたいので…改善の余地ありです。

1/12 17:33

テント内は補正値で−3℃。

1/12 17:40

雪を溶かして水作り。

1/12 17:43

雪が少ないせいなのか、雪の中に葉っぱ等が結構混じっています。

1/12 17:45

なるべくきれいな雪を集め、かつ溶かす際にも取り除いたのですが…全部は取りきれませんでした。

1/12 17:46

伊那市の街明かり？

1/12 18:46

夕食は蒙古タンメン中本、チーズ味。

1/12 18:48

インナーグローブを使い、葉っぱ混じりの水を濾過しようと目論むも、水をこぼして散々なことに…
ぐっしょり濡れたインナーグローブを乾かすために、空になったほっとレモンのペットボトルにお湯を入れ、濡れたグローブをかぶせます。
結果的に、湯たんぽが一つ増えました。懐に入れておきます。あったかーい。

1/12 18:48

ペットボトル＋インナーグローブでこんな感じに。

1/12 18:52

蒙古タンメン中本チーズ味、美味しゅうございました。

1/12 19:20

シュラフカバーだけでは足先が冷たかったので、前述のようにザックの中に突っ込みました。

1/12 20:53

足をシュラフごとザックに突っ込むとこんな感じに。
そうすると寒さは感じないのですが、テントにつっかえます。
横向きになって足を丸めればいいのですが、足の疲労を取るためにはなるべく足を伸ばして眠りたいところ。
うむむ…

1/13 2:04

寒さや窮屈な為に、約2時間程度で目が覚めて体勢を変えたりはだけたフードをかぶり直したりの繰り返し。
仰向けになって足を伸ばしたり。
横向きになって足を丸めたり。
熟睡できたとは言い難いですが、厳冬期テント泊はいつもこんなもんです。
素直に厳冬期用のシュラフを持ってくればいいのはわかっているのですが、少しでも軽くしたいので…
予定通り2時に起床。
テント内は補正値で−3℃。

1/13 2:11

テント内は霜でびっしり。

1/13 2:19

お湯をわかすとテント内の気温は一気に上がります。
霜が溶け出します。

1/13 3:58

朝食と身支度を済ませて外にでます。
気温は補正値で−7℃。
厳冬期にしては温かいです。

1/13 3:58

テントを後にします。
なお、外に出て雉撃ちをすませ、ズボンを上げている所に登山者が…
挨拶をしましたが、気まずそうに無言で通り過ぎていきました。
気を使わせてすいません…

1/13 4:00

件の登山者のトレースを追って出発。

1/13 4:14

ほっとレモンの容器にはお湯を入れ、ハードシェルの懐に。
500ml入りのテルモスにも熱湯が入っています。

1/13 4:26

傾斜が増してきたので、ピッケルに換装。

1/13 4:51

木にへばりついたコケも凍りついています。
これでも（多分）春になればまた溶け出して生長するんですよね。すごいなあ。

1/13 4:58

標高を上げると気温も下がります。
補正値で−11℃。

1/13 5:16

先行者のトレースを追っていると、正規のルートではない箇所に入り込んでしまいました。
プチラッセル…

1/13 6:05

凍結した傾斜地のトラバースです。
先行者のトレースはありますが…これは正規のルートなのか？
また、先の丸まったアイゼンで滑落せず通過できるのか？
不安で、他のルートがないか探してウロウロ。

1/13 6:16

凍結したハイマツ。
映画八甲田山の「兄ちゃん、俺の棺桶の中には、キレイな氷の花が咲いている（長谷部善次郎）」を思い出しました。
縁起でもない(^_^;)

1/13 6:29

後続の二人パーティーは、凍結したトラバースを避けた稜線のルートをラッセルし切り開き、進んで行きました。
ついていこうかな…とも思いましたが、迷います。
視界も悪い。
初めてなので正しいルートもわからない。
先の丸まったアイゼンで凍結した箇所を安全に通過できるかも不安…
諸々を総合して、ここで敗退することに決めました。

1/13 6:31

敗退記念写真。
iPhone11ProMAXは、暗い場所でもある程度きれいな写真が撮れます。

1/13 6:31

敗退箇所でミラノール（フッ素うがい）。

1/13 6:36

もう一人、山頂を目指す単独女性ともすれ違いました。
私がビビって進めなかった、凍結したトラバース箇所をスイスイと歩いていきました。
アイゼンをちゃんと研いでいれば…ぐぬぬ…

1/13 6:38

敗退を決めたからには、とっとと帰ります。
吹きさらしの稜線でボーッと立っていると、風で体が冷えるので、樹林帯に逃げ込みます。

1/13 6:39

気温は補正値で−12℃。

1/13 6:43

森林限界の際の標識。
山頂まで30分、と書いてあるらしいです。標識まで歩くのも億劫で確認せず。
駐車場までは6時間と書いていますが…そんなに早く下山できるかな？南アルプスのコースタイムは、山と高原地図も標識もかなり短く設定されているように思います。

1/13 7:00

とは言え、帰りは速いです。

1/13 7:14

テント発見。出発した後のようです。

1/13 7:30

自分のテントに戻りました。
撤収！

1/13 7:32

ザックが凍りついています。

1/13 8:48

下山した途端に晴れてきました…
もうちょっと待っていれば…ぐぬぬ…
今更戻るのも億劫だし、レンタカーを18時に松本に返却しなければなりません。このまま下山します。

1/13 8:50

青空と樹氷。

1/13 8:53

樹氷とパントモ。

1/13 10:24

途中でアイゼンからチェーンスパイクに交換。

1/13 10:22

松峰小屋を見てみようと思いましたが…

1/13 10:19

100mと書いていましたが、意外に遠い…
凍結してるし、足元はチェーンスパイクだし、疲れてるし…
松峰小屋見学は、またの機会に。

1/13 10:43

市野瀬まで3時間…長い…

1/13 10:44

標高を下げると、樹氷が無くなってきます。

1/13 10:59

松峰を巻く箇所は、下山時には林道を歩きました。

1/13 11:03

落石、倒木多し。林道として機能していないのか？春になったら整備されるのか？

1/13 11:16

松峰を巻く箇所の登山道。無駄なアップダウンが…

1/13 11:31

左足首の甲が痛くなってきたので、パットを挟みます。

1/13 11:48

チェーンスパイクを外したら、枯れ葉の上に薄く雪が乗っているゾーンに。うーん、歩きにくい。

1/13 12:02

地蔵尾根、下山が長い！
この辺りから足の親指が痛くてなかなか進まなくなってきます。

1/13 12:19

登山道がはっきりしない箇所も…
赤テープがあるので迷うことはありませんでしたが、暗くなると分かりづらいと思います。

1/13 12:27

すっかり雪がなくなりました。
100歩歩いては休み、休んでは歩き…

1/13 12:44

いつのまにか左足のクッションがなくなっていました。
山にゴミを残して申し訳ない…

1/13 14:11

ようやく登山口に戻りました。長かった…

1/13 14:11

レンタカーも一晩留守番ご苦労さま。

1/13 14:17

足の親指が痛い…
考えてみれば、途中でテーピングをすればよかったのです…
疲労と痛みで頭が回らなかった…

1/13 14:54

レンタカーを松本に18時に返却ですが、少し時間に余裕があるので仙流荘で入浴。

1/13 14:33

鋸岳の稜線。すごい形をしています…

1/13 17:18

ジャパンレンタカー松本店で、レンタカーを返却。
もう歩きたくなかったので、タクシーで松本駅まで。

1/13 18:10

松本駅前、おおぎやへ。

1/13 17:56

三種のチーズラーメンとライスのセット。
美味しゅうございました。

食後、特急あずさで横浜に帰りました。
楽しかった！次は4月あたりに再挑戦かな。

撮影機器：

iPhone 11 Pro Max Apple

感想

wakodental

2019年2月、戸代ルートで登頂を目指すも。小仙丈ヶ岳直下で強風の為敗退。

今回は台風19号の影響で戸代ルートが通れない為、地蔵尾根経由て挑戦しましたが、森林限界を超えたところでホワイトアウト＋氷結したトラバースにビビって敗退。
ぐぬぬ。

帰りは、足の親指の痛みに耐えながらの下山になりましたが、それでも厳冬期3000m峰は楽しかったです。
次は4月か5月くらいに再挑戦かな。

装備に関しても、軽量化と安眠をなるべく両立させるべくアレコレ試しています。腰と背中の痛みがあり、あまり重い荷物は担げないので…

コメント

h2odtm

朝方
我々のテントの撤収時にホワイトアウトで撤退されたと仰ってすれ違った方ですね。早朝はまだ荒れてたんですね。天気がよくなってから出発したので、トレースもついて楽させて頂きました。

wakodental

Re: 朝方
コメントありがとうございます。
もうちょっと待っていれば良かったのかもしれませんが、レンタカーの返却時間が頭にちらついたのも敗退の理由の一つです。

最初から3日間で計画していれば…ぐぬぬ…