【奥穂高】 念願の岩の大伽藍へ
- GPS
- 56:00
- 距離
- 36.6km
- 登り
- 1,881m
- 下り
- 1,877m
コースタイム
9月7日(金) 6:10涸沢ヒュッテ(パノラマコース)-7:30ザイテングラード-8:50奥穂高山荘9:10-10:10奥穂高岳山頂-10:30-11:10奥穂高山荘(食事)12:15-13:45涸沢ヒュッテ14:20-17:00横尾山荘(泊)
9月8日(土)6:45横尾山荘-7:30徳沢園7:50-8:45明神(嘉門次小屋)8:55-9:40上高地(河童橋)
天候 | 9月6日:曇り後大雨後晴れ 9月7日:花○印のドピーカン 9月8日:午前中晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
○平湯バスターミナル発のバスのダイヤは8/27から平日は6:30が始発(アカンダナ6:20発)※土日祝の平湯始発は5:30(アカンダナ発5:20) ○バス料金:平湯温泉⇔上高地 大人往復2,000円 ※バスに関する情報はwww.nouhibus.co.jpへ |
コース状況/ 危険箇所等 |
●道の状況 【上高地⇒横尾山荘】ほぼ平坦な歩きやすい道。距離は11kmあるけれどハイキングに最適なコース。 【横尾山荘⇒本谷橋】横尾大橋を渡ってしばらくは平坦な道。やがて山道になって行くがまだまだ歩きやすい。天気が良ければ屏風岩がよく見える。距離は約3km。 【本谷橋⇒涸沢】本谷橋を渡った瞬間から本格的山道。ヒュッテ・小屋分岐まではガレ、ザレの足場の悪い急登が続く。特に雨の日は雨宿り・休憩できる場所がない。距離は約2.3km. 【涸沢⇒ザイテングラード取付】パノラマコースは多くの高山植物に囲まれたお花畑コース。紅葉の時期は最高の景色になることだろう。雪渓を渡るとガレ場の続く登山道。矢印を見落とさないように行けば危険個所は全くなし。 【ザイテングラード⇒奥穂高山荘】岩場まじりの尾根状の登山道。途中クサリ場も出てくる。急登が続くが慎重に登れば大丈夫。休憩できる場所がほとんどないのでペースを崩さず登りたい。奥穂山荘のテラスからは常念・八ヶ岳・南アルプスそしてはるか向こうに富士山まで見ることが出来る。 【奥穂高山荘⇒奥穂高山頂】いきなり梯子と鎖場で始まる。かなりの高度感があるこのコースの核心部。ここを過ぎれば後はひたすらザレた道を登るだけ。稜線に出ると、正面にジャンダルム、振り返れば涸沢岳・北穂高岳そして槍ヶ岳が眺望できる。道が左に巻くようになれば間もなく頂上。頂上には穂高神社の山宮が祀られた祠とその横には展望指示盤がある。北アルプスの最高所。眺望はすばらしい。 西穂高へと続く峻嶮な稜線や、北穂から槍ヶ岳への稜線も見ることが出来る。 ●登山ポスト:上高地バスセンターに登山ポストあり。 ●下山後の温泉:平湯温泉がお薦め。立寄り湯ならば「ひらゆの森」大人/500円 また、仮眠もできる宿泊施設付き温泉なら「穂高荘グループ」 大人/1,400円(入湯料、タオル、浴衣、毛布付き 但し、16:30〜21:00にチェックイン)がお薦め。 |
写真
感想
今年の4月頃から企んでいた計画をいよいよ実行する時が来た。
本当は息子も同行する予定であったが、大学の部活の関係で急遽行けなくなった。でも甥っ子のHちゃんが淋しがり屋のオヤジについてきてくれる。
彼にとっては初めての登山だけど去年までフェンシングで鍛えた(インター杯優勝の実力)バリバリの体育会系、足腰さえしっかりしていれば安心して連れて行くことが出来る。
初日は上高地から涸沢までのロングハイキング。始発バスに乗るため、前日の夕方名古屋をスタートして低料金で仮眠が出来る平湯温泉の宿へ。
軽快に車を飛ばし高山の料金所を出たあたりでどうもエンジンの調子がおかしい。あれ?と思っていたら案の定エンジントラブルの警告ランプが。
時間は夜の8時頃。もうディーラーもやっていない。
なんとか走るし、兎に角平湯まで行くことに腹をくくった。
平湯まであと20km地点で、いよいよ異常事態発生。いくらアクセルをふかしても進まない。いよいよアウトか?Hちゃんも心配しくれるが・・・
少し休ませて再スタート。何とか走り出すが、また止まりそうになる。
どうも登りの坂道がダメのようだ。何度も休ませ、騙し騙し平湯トンネルの入り口まで来た。ここからは下りオンリーで平湯温泉。やった〜Hちゃん行けるぞ。
なんとか本日の宿泊場所、仮眠のできる温泉宿「穂高荘倶楽部」に到着。
家人に、下山後車を修理に出すので遅くなっても心配するなと連絡。
家人から加入の保険にロードサービスが付いていることを教えてもらい、後は成るようにしかならないと、またまた腹をくくって温泉へ。
「穂高荘倶楽部」は想像以上に立派な施設で、露天風呂も広く温泉が最高。浴衣と毛布もついてなんと大人1人1400円。
翌朝は6時半発の上高地行始発バスに乗り込む。生憎天気は雨。この前の焼岳の時と比べると小雨でしょう。Hちゃんには可哀想だがお天気だけには勝てない。
これも登山と諦めてもらう。上高地に到着すると登山届を提出し。レインウエアを着る。今年はレインウエアの出番が多い。雨男になっちゃったのかな?
明神までくると雨も上がってきたようだ。レインウエアを脱ぎ徳沢へ。
徳沢で本当ならアイスクリームといきたいところだが、天気が心配なので下山の御褒美に食べようと横尾を目指す。
横尾に着いた途端また雨が。レインウエアを再度着て本谷橋までに雨が上がることを信じ、早々に出発。道もだんだん登山道らしくなりHちゃんもやや疲れ気味。
聞けば「腹ペコ」状態とのこと。
本谷橋に着く頃から益々雨脚がきつくなる。とても雨宿りして休憩や食事のできる場所はない。橋を渡ると急登が始まる。負け惜しみじゃないけど天気なら暑くてばてちゃうぜ。Hちゃんも真剣な顔つきで付いてくる。
なんとか雨宿りができる場所を確保してラーメンを食べて暖まるが、長居はできないのでとにかく涸沢に急ぐ。
やがて涸沢ヒュッテの屋根と旗が見えてくるが、ここからが遠い。
今まで歩いてきた疲れが足にきているのがわかる。Hちゃんはさすが鍛え方が違うのか涼しい顔をしている。これなら明日の奥穂も大丈夫だ。
小屋との分岐まで来ればもう少し。雨も上がってきたようだ。
大体計画通りの時間で到着。目の前は夢にまで見た涸沢カールの景色が・・・
今日はテントを借りて宿泊。ヒュッテのテラスで休憩しているとヘリコプターがこちらに向かって飛んできた。お天気になってきたので、一斉に荷揚げが始まったようだ。ヘリの起こす風の威力はすごく濡れていたレインウエアも一気に乾いてしまった。
テントの受付も終わり、あとは食事して寝るだけ。本日の夕食は高橋正太郎さん譲りの「豚の角煮丼」と高級赤だし蜆汁。アルファ米を3人分用意し、大食漢のHちゃんに分ける。見た目は正直あまり良くないが、味はまあまあでがっつり完食。
まだ寝るには早いし、涸沢小屋まで散策に。Hちゃんは山バッジ収集にはまったようで、行く先々で購入。いい記念になったね。
夜中から朝方にかけて、風が吹いて気温もかなり下がっているようだ。
フリースを着て寝袋に入っているのだが寒くて目が覚める。時間は3:00。
外に出ると満天の星。天体ショーを楽しみたいのだが寒くて寒くて・・・
早々に朝食を食べ、朝日に映える穂高連峰を目指してスタート。
前日の疲れもなく順調に高度を稼いでいく。どことなく秋の気配が漂う。
やがて最初の難所「ザイテングラード」に到着。しばし休憩し取りつく。Hちゃんも初めての鎖や高度感と闘いながらついてくる。石や岩を落とさないように慎重に登る。急登が過ぎ草つきの斜面が出てくると奥穂高岳山荘まで20分ほどで到着。
山荘の裏に回ると正面には笠が岳の綺麗な山容、左側にはジャンダルムの荒々しい姿が眺望できる。
さあ次は念願の奥穂制覇だ。いきなりの梯子2連ちゃんにさすがのHちゃんも「怖い。」「死にそう。」「やばいっす。」と泣きそうになっているが、オジサンは男の子には厳しいよ。全く無視。「頑張って登ってこい!」
核心部は過ぎたのであとはひたすらガレ場を気をつけて登るだけ。
やがて正面にジャンダルムの雄姿、振り返ると北アルプスの王様 槍ヶ岳が見えてくる。まさに「お山は晴天」。Hちゃんも興奮気味で怖いのが何処かに飛んで行ったようだ。頂上の祠の前では皆、小栗旬になりきって正真正銘「岳」のポーズ。
上高地方面からガスが出てきたので早々に下ることに。急な下りが続くのでHちゃんのことを心配したが、大丈夫のようだ。奥穂高岳山荘まで無事下りて、食事を取る。綺麗なお嬢さんが運んでくれたカレーライスの美味しかったこと。
満腹状態になったので涸沢まで一気に下りる。
岩場、ガレ場の続く下りは知らず知らずに足腰に効いてくる。この日は横尾まで行かなければならないのでペース配分を考えて歩く。
間もなくこのあたりは絶景紅葉。日本一の紅葉を一度は見てみたい。
涸沢の景色をもう一度脳裏に焼き付け、14:30頃、横尾へ。途中お猿の軍団に遭遇する。やはりここは野生動物の世界。人間が侵入者。
それにしても横尾までの下りの長かったこと長かったこと。本谷橋を渡ってからが特に長かった。「早く横尾山荘に着いて風呂に入ってご飯を食べたい。」この一心で足を運ぶ。17:00頃やっとの思いで到着。まずは暑い風呂に入り汗を流し、お待ちかねの夕食。これが凄く美味しくあっという間にご飯もおかわり。若いHちゃんは特盛りごはん3杯を完食。当然夜はベッドで爆睡。
朝日に映える前穂の絶景を眺めて上高地に向かって出発。今日はやらなくてはいけないことが沢山ある。1、徳沢でソフトクリームを食べる。2、明神で嘉門次小屋に行く。3、上高地でお土産購入4、愛車のレッカー手配。
奥穂に登れた自信から来るのか、どことなくHちゃんが大きく見える。かっこいいぞ。 上高地では観光客に羨望の眼差しで見られている。(様な気がする。大錯覚で〜す)さあ早く愛車に戻って、修理してもらうぞ。
愛車の故障の原因はO2センサーの故障でエンジントラブルになったそうだ。
高山のディーラーの方から名古屋までなら多分大丈夫ですよと言われ、岐路に。
若干のトラブルはあったものの無事帰宅。
Hちゃんありがとう。楽しかったよ。
車のトラブルに対しいち早く対応してくれたT京海上の鈴木さん、時間通りにレッカーにきてくれたマルイケロードサービスさん、素早く修理してくれた高山の岐阜日産さん、皆さんありがとう。無事帰ることが出来ました。
今回も満腹な山行となりました。さあ来年の夏はどこ行こうかな。
sugi-chan、こんばんは。
今回も盛りだくさんな内容で、さてどこからつっこませていただきましょう〜
はは〜ん。さては20年近いお年玉作戦の効果があったみたいで、
そうですか〜Hちゃん、おじちゃんに付いてきてくれてよかったですね〜
ばりばりの体育会系現役で発登山でもsugi師匠が引率なら、まず問題ないでしょう〜
(「まず」ってなんやねん by sugi)
ジャンダルムはさすがにカッコイイですね。
私もいつかそばで見てみたいです。
sugiーchanの岳ポーズ?,とっても決まってますよ。
(「この問題わかる人!」 「は〜〜い 」の挙手的な)
Mちゃんポーズもちょっとはじらってるところが最高にイイです。
(「おじさん、何ですか?そのポーズは?」by Hちゃん)
赤い実の写真はオオカメノキ(ムシカリ)でしょうかね〜?
ps・嘉門次小屋前で娘さんをナンパとは、
sugi-chanなかなかやりますな〜
ちなみに私事ですが、うちの次男もバリバリの体育会系男子で、このたび東京消防庁の内々定を頂きまして、「東京に行く前に是非お母さんと山に登ろうよ〜。山登りは楽しいよ」
とお願いしたのですが、「やだね」でした。
はい、奥穂に行ってきました。
3日で約45km歩いて、体脂肪率がなんと16%まで一気に落ちました。
北アルプスはいいですね。特に涸沢の景色は言葉に表せない位感動モノです。
今月末には日本一の紅葉 が見えるはずです。ジャンダルムもかっこういいです。
miyaさんも是非行って下さい。
そこそこの体力と根性があれば大丈夫。
それから、ナンパされたのは私の方です。どうも旬君と間違えられたようで・・・
若い女性にばかり話しかけるので、甥っ子に可笑しなおじさんと思われています。
sugi-chanさん こんばんは
以前コメントいただいたkazu97です。
北アルプスいいですね。
うらやましい限りです
私もすこしだけかじってみたくなりましたので、
今週末 焼岳考えていますが、膝の調子が
よくないので なんちゃて登山で乗鞍岳に変更かも
初登山で奥穂、甥っ子さん体力ありますねー
二日目のピーカン、うらやましいです
ジャンダルムかっこいいですね♪
いつか行ってみたいです(´∀`*)
初日の涸沢までの大雨が嘘のように、奥穂トライの日が
ピーカン晴れになってよかったです。
御嶽山といい奥穂といい3,000m級の山はピーカンが嬉しいです。
kazu97さんも是非トライしてください。
焼岳ですか。天気が良いといいですね。
私にとって焼岳は奥穂よりず〜っと遠い山になっていますが何とか近いうちに3度目の正直で制覇したいと思っています。
若いと云うことは素晴らしいことで、オジサンが綿密に計画を建て、着実に体力をつけてトライした登山をいとも簡単に遂げてしまいました。
初登山者を「奥穂」に連れてくなんて、なんと無謀と反対する人もいましたが、初登山だけに山の素晴らしさと怖さを見せたかったのです。
もっとも同行者が女の子なら「奥穂」には連れて行かなかったですが・・・(途中で怖いと言われても困っちゃうし)
isoringさんはジャンダルムに挑戦してください。
ヘルメット被ったお嬢さんが何人もジャンに向かってましたよ。
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