ビューンと青森から屋久島 宮之浦岳
- GPS
- 46:54
- 距離
- 34.4km
- 登り
- 2,141m
- 下り
- 2,145m
コースタイム
- 山行
- 4:41
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 5:36
- 山行
- 6:48
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 8:08
天候 | 2/22 小雨、曇り 2/23 晴れ 2/24 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
2/22 羽田空港→鹿児島空港→屋久島空港 →(予約タクシー)Aコープ安房店(ショッピングセンターばんちゃん)経由、荒川登山口 2/24 荒川登山口(予約タクシー)→屋久島空港14:35→16:10大阪伊丹空港18:25→20:10青森空港 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース状況】荒川登山口〜大株登山道入り口 トロッコ道です。ずっと木道 大株登山口入口〜高塚小屋 木道が多く設置された登山道です 高塚小屋〜宮之浦岳 残雪あり、岩の表面の凍結あり(何らかの滑り止め必要) 多少雪が深めの所もあり、膝上まで踏み抜いた跡もあったが(1〜2歩)そのような場所は限定的で、ワカンなどの装備は不要でした。 |
その他周辺情報 | 【下山後の温泉】縄文の宿 まんてん 日帰り入浴 1600円 貸しタオル付、洗い用のタオルあり、洗顔料、シャンプー、コンディショナー、化粧水、ボディーローション、ヘアーローション、ヘアブラシ、ドライヤーあり ヘアートニック、ヘアーリキッド、アフターシェーブローション、シェービングフォームはありましたが、髭剃り用のカミソリはありませんでした http://www.arm-manten.co.jp/index.html 屋久島空港の目の前 |
写真
装備
MYアイテム | |
---|---|
個人装備 |
靴(スパイク長靴)
ザック
ヘッドランプ
レインウェア・ザックカバー
水筒
地図・コンパス
行動食・非常食
防寒着
グローブ
帽子
タオル
ゴミ袋
常備薬・非常用薬
マッチ
ナイフ
日焼け止め
予備衣料
ストック
携帯電話
財布
ウェットティッシュ
時計
無線機
歯ブラシ
ロールペーパー
コンロ・食事道具・ガス(空港で調達可能)
シュラフ
シュラフマット
ツェルト類
|
共同装備 |
GPS
食事(極食2回 パン食1回(2日目昼・「Aコープ」立ち寄りで) クイックパスタ1回分
インスタントラーメン用かやく インスタントラーメン2個;夜2昼2朝3 米2/3合×2+1/2合*1)
卵6個「Aコープ」
1日目昼:おにぎり弁当とおかず「Aコープ」)
|
感想
今回の百名山ピークハント遠征は、最南端の宮之浦岳。
今回も計画はコマに全てお任せで、私が準備したのは往復の航空券手配だけ。
まさか屋久島に行く事は無いと思っていたので、山の事はホボ予備知識無し。
知っていたのはとにかく山頂は遠い、世界遺産になっている、ハート形のウィルソン株と超有名な縄文杉がある、そのくらい。
コマが作ってくれた計画は4種類で、様々な事を考慮してくれている。いつもながらお見事な計画です。
最終的に決まったのは、どうせ行くなら縄文杉などの観光スポット込みで、泊り装備を背負ったピーク越えをせず、鈍った体に優しい?荒川登山口ピストンの山中2泊ルート。
今回も文明の利器をフルに使っての遠征で、金曜日の退勤後に最終便の飛行機に飛び乗り、羽田に移動して宿泊。
土曜日の早朝に空路で羽田から鹿児島へ、鹿児島でジャスト乗継便であっという間に南国の屋久島へ到着。
多少ドタバタとしつつも北緯40度49分、東経140度45分の北国青森から、北緯30度28分、東経130度51分の南国屋久島まで、緯度経度ともに約10度分の大移動完了である、素晴らしい!
屋久島空港で最終的な山行準備(ガス缶の購入、足元や服装の支度)をし、予約していたタクシーに乗り、登山口に向かう途中のスーパーに寄ってもらい、最終食材などの買い出しをしつつ荒川登山口まで移動。
下山後もお迎えのタクシーを一緒に御願いしていたので、着替えなどをまとめたスーツケースをタクシー会社の営業所に預かってもらえた。
こうして11時30分前に登山口を出発。
ウィルソン株の手前までは、トロッコの線路の間に敷かれた、遊歩道チックな敷板の上をユルユルと登って行く道が延々と続く。
敷板は濡れているが、スパイク長靴が効きホボ足元に気を使う事が無く、ノホホ〜ンと歩いていく事ができる。だが沢を渡る橋の上ではちょっと気を使った。
敷かれている板の厚みは約3cm程度で、おそらく屋久杉なのかな?
環境的に高温多湿と言う事もあるのだろうが、歩き慣れている分厚いヒバ材の木道と比べると、枕木の間に足を乗せると私の体重ではグニュっとたわむのがわかる。
踏み抜く事は無いかと思うが、一応橋の上では敷設ピッチが一定しない枕木の上を選んで渡って行った。
この事は下山時にコマに伝えたが、コマも聞いてしまったら気になりだしたようで、橋の上ではピョコタコ枕木の上を選んで歩いていた(笑)。
服装は雨が止んではきたが、2月と言う事で上着を着てのスタートだったが、30分くらいで暑くなり脱ぐ。
これは3日間同じ事を繰り返した。
2月なんだけど、長袖のコンプレッションウエアーに半袖と、すっかり夏山仕様。
すれ違う縄文杉を見てきたと思われる人達は、ほぼレインウエアーの上下を着ているし、中には毛糸の帽子を被っている人までいた。
居住地域の違いなのかな?体感温度、耐寒能力、人それぞれ違う物だな〜と感じながらトロッコ道をユルユルと登って行くと、
線路脇に個人的に見慣れている人工物が出現!
「高圧気中開閉器盤」
はぁ?PASだよパス!
PASを入れた小さ目のキュービクル。
うん、寸法的にジャストインサイズだな。
いやいや、そんな仕事の目で見てる場合じゃないよ、それがなんでこんなところに有るのよ?でしょ。
電気だよ電気、それも高圧、街中の電柱の一番上に張っている3本の電線と同じ6600V、こんな人も住んでいない山の奥深くに、どこで何に使うために引いているのよ?
頭の中で疑問符が飛びまくってしまった。
う〜ん・・・・・スタート当初はしばらく電柱があって、そのあと発電所の導水管関係の借地標識があったな〜、それ用なのか?
などと考えながらトロッコ道を歩いて行くと、レールの脇に「電気」と標された杭が打込まれていた。
ほっほ〜、電柱が無くなってからは延々と高圧ケーブルを埋設しているんだな、ご苦労様な事だ。
トロッコを使っての仕事だろうけど、とてつもない仕事量だと思いながらケーブルの行先を見届けたい気持ちになった。
その行き先は、全く予想外の施設で使われている事が、延々とトロッコ道を歩ききった所で確認する事ができた。
それは立派なトイレの建物。
トロッコ道が終わり、いよいよ山道に入ってウィルソン株や縄文杉に向かおうとするところに有った。
建物はコンクリート製の立派な2階建てで、トイレは常時水が勢いよく流れっ放しの綺麗な水洗トイレ。
なんとトイレットペーパーまで備え付けられている。
電気はこの施設の汚水処理などに使われているのであろう。
レール終端の先に、見慣れた機械室などの出入口に使われている、鋼板製の大きな扉があった。
昔、林業で使われていたトロッコが、今は観光のためにこの様な形で使われているんだと思った。
この立派なトイレを建てると言う事は、それだけ人が押し寄せると言う事。
帰りのタクシーで運転手さんに聞いた話だと、ゴールデンウィークなどの最盛期には1日に800人くらいが入山するとの事。
びっくりすると同時に、立派なトイレの必要性に納得できた。
と、ここまで長々と山行とは関係の薄い事を書いてきたが、いよいよコノ場からが本格的な山行の始まり。
道はそれなりに木道や階段などが整備されてはいるが、基本は登山道。
岩や木の根、傾斜も一気に増してそれっぽくなる。
縄文杉を見て帰って来たと思われる人の中には、荷物をガイドさんに預け、やっと下山しているような人も出てきた。
そんな登山道を登り、ウィルソン株でハート形の角度を探している頃までは、私も何とかなっていたが、その先あたりから私の脚力、体力、気力などがドンドン低下していく。
縄文杉に到着する頃には、会話不能、思考停止、木道から外れないように歩く事だけでイッパイイッパイ。
縄文杉を見るための立派なステージ群を顔を上げて見る余裕もなく、
「縄文杉だよ〜、ステージに行けばココに戻ってくるみたいだから、ザックを置いて行こうね」
と言われるまで、全く縄文杉に気が付かなかったし、その言葉もスンナリと理解できなかった。
ザックを置くと、身が軽い!
今までは何だったんだ?と思うくらいの身のこなしでステージに登り詰める。
うっひょひょ〜、凄い!凄すぎる!
縄文杉は凄かった。
見に来てよかったと思った。
縄文杉に感動し、この日の予定は高塚小屋までの残り200m。
水場はココが最後と言う事で、水を汲めるだけ汲んで小屋まで行く事にする。
6kgくらい重さが増えたザックを背負い、残りたった200mの距離をジワジワと登りながら歩く。
堪えた。。。。。。。。。。
ヘロヘロになりながら、やっとの思いでホボ5時ジャストに高塚小屋に到着。
小屋に入ると一組の親子二人が既に1階を利用中だったので、2階に上がる事にした。
私達が使っているスパイク長靴は、林業従事者用に作られた物なので、足首部などのフィット感がありカポカポしない。
山を歩く分には最高の逸品だが、脱ぐ時には汗で湿ったソックスの影響もあり、一苦労する。
慎重に踵の突起を引っ掻けて脱ぐが、フゲゲェ〜〜〜〜足が攣った(~_~;)
こうなると暫し身動き不能。。。。。
わかってはいるけど、頻繁にやってしまう山行後の儀式(笑)
何とか2階に上がり、荷物を整理してから夕食にする。
食事はコマに完全にお任せ。
本日のメインメニューは生米を焚き、Aコープで仕入れた生卵を使った卵かけご飯と、フリーズドライながらも凄く美味しい「極食」3品のおかず。
極食 http://www.kyokusyoku.co.jp/
いつもながらペロッとたいらげて、ほぼ日没とともに就寝。
夜中に何度か目が覚め、コソコソ動き回るネズミの気配を感じたり、ゴーゴーと吹いている風を感じてはいたが、4時半過ぎに起きると風は一段落していた。
風はおさまり雨も降っていないので、今日は問題なく歩けると思いながらトイレに行くため外に出ると、外はガスが立ち込めてヘッデンの光が拡散して視界がとても悪い。
ヘッデンを使って早めに出発しようと思っていたが、それは無理と判断してユックリと朝食にした。
6時半を過ぎると明るくなり、外の視界も良くなってきたのでイザ出発。
今日は宮之浦岳に登頂後、再度コノ小屋に戻ってくるので、不要な荷物は小屋にデポしておいた。
山行距離はソコソコあるが、いつもの山行装備なので足取りはそれなり。
高塚小屋からの斜面を登って行くと、徐々に積雪が増え、それが冷え込んで締まってはいるが、それをスパイク長靴で踏みしめて登って行く。
何か所か雪が融けた水が凍り、ツルッツルに岩肌を覆っている所もあったが、少し露出している岩肌や、滑りにくいポイントを見極めたり、張られたりしていた補助ロープを使いながら問題なく進んで行けた。
ガスはどんどん薄くなり、樹林が薄くなるころには雲海が広がっていた。
樹林帯を抜けると雲海も薄くなり、隣の種子島やポコポコ海に浮かぶ周りの島々も見え、気象条件はどんどんと良くなる。
朝食中のヤクシカの親子に出くわしてホッコリしたり、樹林を抜け、独特の高山の雰囲気をかもし出している景色を眺め、去年のお盆に登った羅臼岳での景色に重ねたりしつつ、順調に登って行ったが、登るにつれて目標にしていた山がずれている事に気が付き始める。
目標が手前にずれている気配で、口に出してしまうと違った時のショックが大きくなると思い、最後の最後まで口に出さなかったが、山頂直下で道を間違え(^^ゞ、薄い踏み跡の藪道を登り詰め、山頂標識の目の前にポンと出た時にはホッとした(笑)。
山頂は九州一の標高を誇るだけあり、360度見渡せる抜群の展望が広がっていた。
晴れているとは言え、少々遠くが霞んでいたがそこまでの欲は言えない。
そんな展望の良い山頂なので風当たりも良いため、景色を楽しんだ後、昼食は少し下りた平石のあたりで食べた。
昼食後は高塚小屋に戻り、最終日に備えるだけなので、焦ることなくノンビリと歩いて高塚小屋まで戻った。
小屋に戻り、夕食を済ませたのが5時頃だったと思う。
それまで小屋に泊まる気配の人は来なかった。
今日は貸し切りなのかな?と思いながらシュラフに入ると、即効で寝落ちたらしい。
一回目が覚め、時計をモゾモゾと探して時間を確認すると、9時・・分。
回りは真っ暗だが、ドップリと寝た感覚があり、素直に午後の9時だとは思えず、時計表示がワールドタイム表示になっていると勘違いし、少しの間時計のボタンをアレコレ押して格闘した。
結果、午後の9時だと納得し、再度の眠りに入っていった。
起床は4時30分。さすがに10時間近く寝たので珍しく一発で起きた(笑)。
朝食、身支度、荷物のパッキングと、下山の支度を済ませて6時にヘッデンを使いながらの下山開始。
ザックは大きめだが、重量はそれほどでもない。
道も登り返しは多少はあれど、基本的には下り。
登りで滅入った階段も、下りではありがたい物で順調にトロッコ道まで下りてきた。
トロッコ道まで来れば残りは遊歩道、距離はソコソコあるが緊張感は山道とは別物。
ノホホ〜ンと歩き、登山口の手前でお猿サンの群れに出くわした。
屋久島の猿も鹿も、本土のものよりサイズが一回り小さくて人に牙を向ける気配はない。
そしてある一定の距離を保てば人間の存在を無視してくれる。
しばしシャッターチャンスを待ちながら、身軽な猿の動きを見て楽しんだ。
そうこうしながら無事に登山口に戻って行った。
登山口には既に予約していたタクシーのお迎えが来ていて、スムーズに町まで戻り、汗を流してから昼食を食べ、空路伊丹空港経由で青森まで、再度緯度にして約10度ほど北上して無事に帰宅する事ができた。
今回の遠征も、コマの発案と計画があってこその物。
毎回ビックリさせてくれる案を出し、これまで考えもしなかった所に連れていってくれてありがとう。
今回も良い山行でした。
いつ頃に宮之浦岳を意識したんだったか、もう記憶はない。
山歩きを始めて、いや、再開してからだった。そんなに時間は経っていなかったはずだ。いくつかのレコを眺めるうちに、いつかは行くのだろうと漠然と考えていた。
そして、冬でも比較的歩かれていることもその時に知った。
はじめから、この山は「冬」に行こうと思っていた。
屋久島は、雨の時期がいい、春の時期がいいと言われる。杉と苔を鑑賞するならそうだろうと今も思う。でも、私にとっては白いアクセントがあった方がいいと思ったのだ。
決定打になったのは、豪雨で荒川林道が通行止めになった時のニュースであった。たくさんの登山者が閉じ込められ、その人数を聞き及んだ時点でハイシーズンの可能性が消滅した。人混みの中に育ち、生活してきたが、自分にとっては苦痛ではないが、喜ばしいことではなかったのだと山を歩くようになって気づいた。
やはり「冬」。
世の中でいう「働き方改革」で、有給を使えと言う。なんとか仕事はやりくりできそうなので、三連休いっぱいで出かけられそうだ。
いくつか挙げていた候補だが、今年は記録的な暖冬で雪が少なく冬山縦走系は気分が乗らないし体力も自信がない。そこで急遽持ち出してきた計画だった。
飛行機を乗り継げば、山中二泊が可能!縦走でも良かったが、体力に余裕をみたかったのでピストン計画に決定した。いつものことだが、主人と手分けしてあっと言う間に勢いで予約完了。屋久島での足はタクシーかレンタカー。Web上の情報から「まつばんだタクシー」では、縦走中の荷物を預かってくれるらしい。空港のコインロッカーは心もとないし、荒川登山口の少ない駐車スペースを気にする必要もないのでタクシーで。
空港でガス缶を入手して、タクシーでスーパー(Aコープ)に立ち寄ってもらってから登山口に向かう。やはり冬で人は少ないが、登山口の駐車場はいっぱいで、手前の路上に駐車している状態だった。
トロッコ道をひたすらにたどる。線路中央をひたすらに歩いていくと、まるで自身がトロッコにでもなったような感覚に襲われる。
「きしゃきしゃしゅっぽしゅっぽ、、、」
すこししなる杉の板、滑り止めの溝が気になるが、そのままよりはるかに歩きやすい。手掘りの切通しをいくつも越えて、山肌をなでて沢に寄りながら、離れながら、支流の沢を渡って終点まで運ぶ。
登山道に入っても木道は要所要所を抑えてくる。登りの足には堪えるが、下りでは絶大な威力だ。ウィルソン株の祠に挨拶し、空を見上げてからアップダウンの道を進む。どんどんと大きな杉が迫ってくる。なまめかしい杉の木肌と命の水を吸い上げる根が主張を強めていく。大切にやや遠巻きに眺めた縄文杉は、いまだに葉を茂らせ異様な大きさで圧力を感じさせる。
水を調達して、二晩お世話になる高塚小屋に到着した。
先客は親子、私達は二階に陣取った。さらにもう一人の来訪者があってその夜は5人宿となった。
翌朝は6時発を目指したが、濃霧であかりが散乱して視界が取れないので30分繰り下げての出発。すぐに登りになり、足元は白くなった。雪はまだ締まっていて登りにくさはない。ピストンなので背中の荷物は格段に軽く、昨日がうその様。
順調に進んで行く。夜明けとともに靄が取れると、雲海上に立っているのに気づく。空は綺麗な青で染まっている。雨のイメージしかなかった宮之浦岳は、予想外の好天の下、進んで行くことになった。
ヤクシカも朝食中。二度の遭遇。彼らも慣れたものなのか警戒しつつも食事は止めない。私達がその場を離れた。
樹林を越えると笹原。とても小さい葉で東北の根曲がりとは全く違う優しい笹だ。揺れる音も優しい。大きな岩が雨風から取り残されて立っている。それが風景を面白くしている。
風は予報よりはるかに弱く10mに届かない。雪が融けて岩の表面を撫でて凍り付いた一面は注意が必要だが、必要な場所にはちゃんとロープが置いてある。これを引きはがして使わせてもらう。平石で風を浴びながら休憩した後、山頂に向けて一登り。
比較的広い山頂は休憩にも良かったが、さすがに風は通って行く。種子島が平べったく横たわり、屋久島との好対照を観察してから平石に戻った。座りやすいので昼寝でもしたくなる。夏のような日差しと、笹の緑に残雪の白がまるで夏の遠征のような錯覚をさせてしかたない。昼ごはんを取って、体を休めたら来た道を戻る。雪は緩み、道はますます水っぽいが、困る事もなく足は進む。木道が水平を保たせてくれるのは本当にありがたい。シャクナゲを抜けて、杉がどんどん大きくなったら新高塚小屋だ。水場はすぐそば、美味しい水をいただく。
少し水を足してから高塚小屋に戻った。その夜は私達だけの貸し切りとなった。
早く休んで、4時半ごろに起き出す。6時には出発となった。
縄文杉は暗く再度目に止める事は出来なかったが、ウィルソン株はもう一度来訪。
そこでこの日の初めての登山者とであう。そこからはいい天気であったからか、続々とすれ違う。ガイド、グループ、単独、色々な人がやってくる。
波が去るとまた静寂のトロッコ道になった。
ひたすらに歩く。ガサガサっと音がして見渡すと、ヤクシマザル。小ぶりで大人しく木の芽を食べている。枝を渡り、幹を伝ってトロッコ道に降りてきた。
彼らはここの住人なのである。すっかり落ち着いて過ごしている。
まもなく登山口に戻ってきた。早めの到着だったが、すでにタクシーが待機していて里まで一気に運んでくれた。麓の気温は17度、青森の6−7月、、、。冬モードのままの体には暑かった。
いつもながら、突然の山行計画に付き合ってくれる主人に感謝です。また、いつこんなことを言い出すかわかりませんが、笑って許してくださいな。
こんにちは!
お疲れ様でした!!
近い将来、訪れてみたい山の一つです。
やはり、南の島でも、雪が降るのですね
積もる時は結構積もるみたいですよ
トロッコ道の踏板には、登山口からず〜っとアイゼンの傷跡がありましたしね
まあ、長期間に渡っての積雪ではなく、一時的な事だろうとは思います
もし行く事になったら、ヤマレコの記録をチェックしていると、最近の情報を知る事ができるので、やっぱりヤマレコは便利ですね
ただ、積雪の表現が人によって違うので、その判断が難しい所です
例えば1歩2歩の踏み抜きを、いかにも長く続くような感じで判断してしまうと厄介ですよね
私も記録への表現は、今後そのような所に気を付けなければいけないなと思いました
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