烏帽子岳から七倉岳
- GPS
- 13:00
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 2,854m
- 下り
- 2,838m
コースタイム
9/01 烏帽子小屋03:35→烏帽子岳分岐04:00→南沢岳05:10→不動岳06:20→船窪岳08:45→船窪乗越09:55→10:55船窪小屋11:25→14:50七倉
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
|
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
北アルプスの途切れている七倉と烏帽子の間をつなげたい。
どうせなら稜線に登ったついでに赤牛そして平の小屋ももう一度行きたい。
問題は七倉へのアブローチだが、毎日あるぺん号というバスがあるのを知って、これで行くことにした。
七倉には朝4時に着く。当然、真っ暗だ。ところが、自分と一緒に降りた人達はあるきだす気配がない。自分は今日は急ぐ為、一人あるきだす。七倉岳から烏帽子岳の間は山小屋がなく、七倉の登山口から歩くと14時間もかかってしまう。本当にぎりぎりのコースタイムだ。加えて、ここ2週間ばかり膝の調子が悪い。
七倉から高瀬ダムに行く道をすぐに分けて林道、登山道に入って行く。
登山道を歩き出すが、思ったより歩きにくい。大きな石があり、ヘッドライトだと上手くテンポが掴めない。それに初めてのバックも肩に食い込む。
歩き始めて15分ほどで撤退を決めた。このままでは予約を入れた烏帽子小屋に着かない!
確実に烏帽子小屋に 着ける高瀬ダムの道を進む。ブナだて尾根、北アルプスの3大急登の一つだ。
まずは高瀬ダムに向けて長い車道歩き。昔はバスがあったのだが、今は歩くしかない(と思った)。
歩き出して1時間余り、ようやく高瀬ダムに着く。といってもこれからダムの斜面を登らなくてはならない。えっちらおっちら斜面を登っていると車の音がする。なんとタクシーが上がって来る。朝になるとゲートが開くようだ!タクシーに抜かされ、中には当然一緒に来た人達がいた。
こうして高瀬ダムには1番最初に歩いて1番最後に着いた。
高瀬ダムを前に見たのは20数年前。あの時はその青さに驚いたが、今日も水は驚くほど青い。
高瀬ダムよりしばらくするとキャンプ場。この先に水場がある。ここで秘密兵器の水筒に水を入れ換える。歩きながら水が飲めるという優れもの(その便利さはもうしぶんなかった)だ。
さあ、いよいよ登りだ。こんなところ絶対登るのは嫌だと思った道を登っている。
登りは急だが、最初はまだペースが保てた。しかし延々と続く登りに段々疲れて来る。タクシーで追い抜かれた人を追い越す。でも休憩していると追い抜かる。そんなことを幾度となく繰り返した。
唯、単調な登りであったが途中の12等分の道標は凄く助かった。
烏帽子小屋には11時少し過ぎに到着。結果的には快調にきた。
このまま、赤牛方面に進むことも考えたが、おそらく今までの山行の疲労のピークがだいたい3日目であり、その時に烏帽子から七倉が来るのが嫌だった。
今日は烏帽子小屋迄として、明日は七倉岳に向かうことにした。出来れば、七倉迄降りたいので、今日のうちに烏帽子岳は片付ける。小屋で宿泊の手続きをして荷物をおいてから、
ほぼ空身で向かう。相変わらず、ガスの中で展望はほとんどない。だから、烏帽子岳の間際で一瞬ガスが切れて、その山頂部分が見えた時、え!と思った。ごつごつした岩山で怒っているようだ。どうやって登るのだろうと思ったら、案の定、鎖場。そして、山頂は非常に狭く回りはストンと落ち込んでいて、かなり恐かった。
写真を撮り、早々に下山。小屋に戻った。
小屋で荷物の整理をしていると、バイクの鍵がない!
山頂のところだ。写真を撮る時にカメラが不安定なので、下においたのだ。
これは取りに行くしかない。今度は完全空身で小屋を飛び出す。すれ違う人に鍵のことを聞いていく。
みんな、「あったよ、もってきてあげれば良かった」と言ってくれる。
どうやらかなり目立つアイテムらしい。でもあるだけありがたい。
猛スピードで山頂に向かい、山頂直下で「鍵ありませんか〜」とお願いし、回収して頂いた。
尚、小屋への帰りでも追い越す人達に鍵ありましたと説明しなくてはならなかったのは当然であった。
尚、小屋でも鍵を忘れた人の話題が出ていて少し恥ずかしかった。
次の日、朝3時半に出発する。烏帽子岳分岐までは昨日4回も歩いた道だから問題無い。
まだ真っ暗のうちに分岐到着。ここからが初めての道となる。ヘッドライトを頼りに歩く。道ははっきりしているので迷うところはない。唯、どの辺なのかは全くわからない。比較的歩きやすい道が続いた後、急斜面を登りきって少し行ったところが南沢岳だった。
南沢岳のあたりで完全に明るくなる。ここから、不動岳迄は以外と歩きにくい。一度下って登り返すが明るくなっても相変わらずの天候の為ら先がほとんどわからないのも辛い。
唯、時折、見える不動沢の崩壊は見ていて恐ろしい。道は樹林帯に一度入り、また、抜け出してきたところが不動岳だった。
不動岳からはガイドによると鎖と書いてある。だから、ここからいよいよ厳しい道となるのかと思っていたが鎖場もたいしたことはなかった。
もちろん、道は大きく下って行き、また、登り返しとなる。按部付近でも余分な登り下りがあり結構疲れる。途中ですれ違った女性も烏帽子からと言うと目を丸くしてたがかなり辛そうだった。
かなり厳しい登りが最後に待っていたが、それでもコースタイムより早く船窪岳に到着。船窪岳はもうひとつの感じだった。
さあ、ここからは船窪乗越に下るだけ、そう思っていた。ところが、道は最初はどんどん下るだけであったのだが、按部に着いたと思ったら、そこから登り下りを繰り返す。しかも鎖や梯子の連続だ。これはきつい!もうへとへとになった頃にやっと船窪乗越に着いた。
ここからは昨年歩いた道だが、こんなに登らされたかと思うほど登らされる。ようやくキャンプ場が出てきて、船窪小屋に着いた。
船窪小屋では去年同様お茶をご馳走になる。ありがたい。お礼というわけではないが、コーヒーをお願いする。去年もここでコーヒーを頼んだ。美味しい。コーヒーとパン、そしてフルーツゼリーのランチとする。ここにきてようやく雲が切れだし、鉢の木や剣が見える。
さあ、下山開始。まずは天狗の庭迄は気持ちのいい尾根道。
天狗の庭では遥か眼下に高瀬ダムが見える。青く水をたたえて山の緑と映えるが、あまりの高度差に一抹の不安。
ここからはぐいぐい降りる。やがて梯子で出てきた。これが胸つき八丁らしい。これはかなり大変。登ってくる人はみんなつらそう。
「良かった、ここを登りにしなくて」と心からそう思った。きっと、初日、こちらから登っていたら舟窪岳のところでバテていただろう。胸つき八丁を降りきってもそんなに歩きやすい感じはない。
ノゾキからいよいよ尾根をはずれて一気に下る。下っても下っても、なかなか七倉が見えない。膝が悲鳴をあげだした頃ようやく七倉に到着。
本当は4日間の休みを取っていたのに2日で下山したことになる。
実は残り2日には腹案があった。
その腹案を実行すべく、七倉からタクシーで信濃大町に出て、電車で松本迄行った。
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