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Yamareco

記録ID: 224562
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

残雪と新緑の穂高(涸沢〜奥穂高〜前穂高〜岳沢)

1987年06月27日(土) ~ 1987年06月28日(日)
 - 拍手
GPS
29:50
距離
25.1km
登り
1,925m
下り
1,920m

コースタイム

6/27 6:00上高地−7:50徳沢−9:00横尾−12:20-13:20涸沢−16:30穂高岳山荘(泊)
6/28 4:00穂高岳山荘発−4:40-5:00奥穂高岳−6:50-7:00前穂高岳−9:30岳沢ヒュッテ−11:50上高地
天候 6/27 晴れ時々曇り
6/28 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
[行き]新居浜ー今治ー(高速船)−三原ー(JR)−大阪ー(JR夜行急行)−松本ー(電車、バス)−上高地
[帰り]上高地ー(バス、電車)−松本−大阪ー(夜行フェリー)−新居浜
コース状況/
危険箇所等
(この時期)涸沢からの登りは、最初は残雪の上を行く。
ザイテングラートに取りついてからは岩場の道で雪は所どころといった感じ。
穂高岳山荘から奥穂高、吊尾根、前穂高の稜線の道には雪はなく、夏道を行く。
紀美子平から岳沢への重太郎新道は、部分的に雪が残っていた。
6/27 早朝、上高地に到着。快晴の朝で、穂高と梓川が迎えてくれた
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
6/27 早朝、上高地に到着。快晴の朝で、穂高と梓川が迎えてくれた
上高地から望む、穂高連山
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
上高地から望む、穂高連山
明神付近より明神岳を望む
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
明神付近より明神岳を望む
明神〜徳沢付近より、明神岳の全貌
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
明神〜徳沢付近より、明神岳の全貌
徳沢付近の風景
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
徳沢付近の風景
徳沢付近より、梓川の上流方向を望む。突き当りは西岳か
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
徳沢付近より、梓川の上流方向を望む。突き当りは西岳か
徳沢より、前穂高を望む、青空、新緑、残雪が美しいコントラスト
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
徳沢より、前穂高を望む、青空、新緑、残雪が美しいコントラスト
横尾より涸沢への道に入る。左手は屏風岩
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
横尾より涸沢への道に入る。左手は屏風岩
横尾から涸沢への道より、谷の奥に雪の山が見えてきた
2012年09月15日 19:39撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 19:39
横尾から涸沢への道より、谷の奥に雪の山が見えてきた
同じく)涸沢への道より、谷の奥に、残雪が残る南岳を望む
2012年09月15日 21:15撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:15
同じく)涸沢への道より、谷の奥に、残雪が残る南岳を望む
涸沢への登りより、新緑の道
2012年09月15日 21:15撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:15
涸沢への登りより、新緑の道
涸沢への道より、穂高の稜線が見えてきた
2012年09月15日 21:15撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:15
涸沢への道より、穂高の稜線が見えてきた
涸沢へあと少し。モレーンの上に涸沢ヒュッテが小さく見えてきた。
2012年09月15日 21:15撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:15
涸沢へあと少し。モレーンの上に涸沢ヒュッテが小さく見えてきた。
涸沢への道、涸沢は雪が多そうだ
2012年09月15日 21:15撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:15
涸沢への道、涸沢は雪が多そうだ
涸沢カール直下より、急に雲に覆われた穂高の稜線を望む。カール内は残雪がびっしり
2012年09月15日 21:15撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:15
涸沢カール直下より、急に雲に覆われた穂高の稜線を望む。カール内は残雪がびっしり
涸沢で大休止したのち、穂高岳山荘へと最後の急登。雪の斜面をしばらく行き、ザイテングラートに取りつく
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
涸沢で大休止したのち、穂高岳山荘へと最後の急登。雪の斜面をしばらく行き、ザイテングラートに取りつく
ザイテングラート途中より、端正な前穂高北尾根の姿
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
ザイテングラート途中より、端正な前穂高北尾根の姿
前穂高北尾根のピーク(6峰か?)
2012年09月15日 21:15撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:15
前穂高北尾根のピーク(6峰か?)
穂高岳山荘に到着。山荘から見る景色。夕暮れの光に照らされた岩壁と、その向こうにジャンダルムの姿
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
穂高岳山荘に到着。山荘から見る景色。夕暮れの光に照らされた岩壁と、その向こうにジャンダルムの姿
6/28 早朝、日が出る前に穂高岳山荘を出発する
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
6/28 早朝、日が出る前に穂高岳山荘を出発する
奥穂高への登りからの眺め。正面は北穂高岳(?)
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
奥穂高への登りからの眺め。正面は北穂高岳(?)
奥穂高に到着。眼下には、朝もやに沈む上高地
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
奥穂高に到着。眼下には、朝もやに沈む上高地
穂高のカール壁。残雪模様が美しい
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
穂高のカール壁。残雪模様が美しい
奥穂高岳より、黒々としたジャンダルムを望む。西の方には、影穂高が見えている
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
奥穂高岳より、黒々としたジャンダルムを望む。西の方には、影穂高が見えている
奥穂高山頂より、北穂高岳を手前に、槍ヶ岳までを望む
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
奥穂高山頂より、北穂高岳を手前に、槍ヶ岳までを望む
吊尾根の途中より、前穂高岳山頂部を望む
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
吊尾根の途中より、前穂高岳山頂部を望む
前穂高岳山頂に到着。通ってきた吊尾根を手前に、奥穂高岳が堂々と大きい。その先には西穂高への岩稜が続く
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
前穂高岳山頂に到着。通ってきた吊尾根を手前に、奥穂高岳が堂々と大きい。その先には西穂高への岩稜が続く
前穂高山頂付近より、奥穂から続く西穂高への岩稜を望む、残雪模様が美しい
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
前穂高山頂付近より、奥穂から続く西穂高への岩稜を望む、残雪模様が美しい
前穂高岳山頂より、北尾根側を望む。はるか眼下の涸沢カール底には、涸沢ヒュッテが小さく見える。その奥は屏風の頭
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
前穂高岳山頂より、北尾根側を望む。はるか眼下の涸沢カール底には、涸沢ヒュッテが小さく見える。その奥は屏風の頭
前穂高岳山頂より、南東方角、奥又白池付近を見下ろす。池はまだ雪の下。はるか下に見えるのは梓川の流れ
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
前穂高岳山頂より、南東方角、奥又白池付近を見下ろす。池はまだ雪の下。はるか下に見えるのは梓川の流れ
前穂高岳山頂から見る、涸沢岳と、その奥に小さく槍ヶ岳
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
前穂高岳山頂から見る、涸沢岳と、その奥に小さく槍ヶ岳
前穂高岳山頂より、涸沢岳方向のカール壁を望む。6月下旬というのに雪が多い
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
前穂高岳山頂より、涸沢岳方向のカール壁を望む。6月下旬というのに雪が多い
重太郎新道を下る。逆光に黒々とした明神岳の岩峰群
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
重太郎新道を下る。逆光に黒々とした明神岳の岩峰群
重太郎新道より、雪渓を望む
2012年09月15日 21:16撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/15 21:16
重太郎新道より、雪渓を望む
撮影機器:

感想

【山行No 109】

※ 梅雨の時期だが、急に思い立って、土日を利用して穂高に行こうと思った。
  四国(新居浜)から土日で北アルプスというのは、かなり日程的にきついが、
  天気がよさそうなので、頑張って出発。

6月26日(金)
 (この当時は、瀬戸大橋がなかったので、まず大阪まで行くのに苦労した)
 ・夕方、会社を定時で退社し、急いで駅へと向かう。
  17:20新居浜駅発のJRでまずは今治へ行く。
  今治駅に17:57分着。タクシーに乗って今治港に急行し、18:10発の高速艇に飛び乗る。
  高速艇で瀬戸内海を渡って広島県三原市に着くと、19:30三原駅発の新幹線に乗り大阪へ。
  大阪着は21:26分。在来線のホームに急ぎ、出発直前の夜行急行「ちくま」に乗り込むと、
  ようやく信州へ向かう旅路に着くことができた。
  
6月27日(土)
4:01-20 松本
 ・松本電鉄は4:20の始発があり、それに乗る。
  知らないうちに、松本電鉄の電車は、東急のカエル型の中古に変わっていた。
 ・新島々からバスで上高地へ。土曜日のせいか、バスは満員で2台出た。

5:45-6:00 上高地
 ・天気予報通り、梅雨の時期とは思えない好天の朝だ。
  梓川の河畔からは、穂高連山がまぶしい。早速出発する。
 ・新緑の時期なので鳥のさえずりを期待していたが、時刻が少し遅いせいか、さえずりは以外と少ない。
  それでも以下の鳥のさえずりや姿を見聞きすることができた。
  ヒガラ、シジュウカラ、ウグイス、コマドリ、カッコウ、ツツドリ、ジュウイチ、
  メボソムシクイ、ミソサザイ、アカハラ、キセキレイ。
  コマドリが意外と多い感じだった。
  アカハラは、登山道の真ん中に出てきてくれて、人間に同じた風もなく、のんびりしていた。
6:50-7:00 明神
 ・明神岳の鋭い岩峰を眺めながら進む。
7:50-8:10 徳沢
 ・朝食休憩とする。ここからは前穂高東面の鋭い姿が眺められた。
9:00-20 横尾
 ・今回はピッケルを持ってきているが、ここまでの道ではピッケルを持っている人が少なく、少し場違いな気がしていた。
  しかし、横尾から谷に分け入ると、南岳あたりだろう、雪の稜線が見えだして
  ピッケルを持ってきて正解だったな、と思う。
10:30 本谷橋
 ・ここまで、朝だというのに結構暑く、寝不足もあってバテ気味。
  本谷橋からの急登では、足のふくらはぎがつって、参った。
 ・涸沢ヒュッテが見えだす標高2100m付近より、道には残雪が出てきた。

12:20-13:20 涸沢
 ・約6時間歩いて、ようやく涸沢に到着。
  寝不足のせいもあり、今日はすでにかなり疲れているので、昼食休憩を兼ねて、大休止とし、体を休める。
  朝方はあんなに上天気だったが、昼にかかると上空は積雲がもくもくと湧き出してきて、
  涸沢からは穂高の稜線は雲に隠れている。 

 ・さて、だいぶ休んだので、気を取り直して、稜線まで最後の急登に挑む。
  最初は雪の大斜面をゆっくり上ってゆく。50分ほど雪の斜面を登ると、ようやくザイテングラートへの取りつきとなる。
  ザイテングラートに取りつくと、あとは岩場をよじ登るだけだが、疲れもあるので、ゆっくり目のペースで黙々と登る。
  登るにつれ、前穂高北尾根のギザギザの稜線が大きくなり、穂高らしい雄大な眺めに、しばし疲れを忘れるようだ。

16:30 穂高岳山荘着
 ・結局10時間もかかって、ようやく稜線の小屋に到着できた。
  小屋はあまり混んでおらず、中は明るくて、バッハの音楽が流れており、気持ちのいい山小屋だ。
 ・夕暮れ時、夕焼けはそれほどでもなかったが、小屋の窓から眺める
  ジャンダルム方向は、岩場が金色に輝き、なかなか美しい風景だった。

6月28日(日)
 ・今日は奥穂高〜前穂高を縦走して上高地に下り、そのまま四国に戻らないといけないので、今日もかなり強行軍だ。
  朝は3時に起きる予定だったが、少し遅れて3:20起床。外はすでに白み始めている。

4:00 穂高岳山荘発
 ・風は少しあるが、寒いほどではない。上空は雲もなく、暁の空に浮かんでいた星々も次第に消えてゆく。
 ・出発直後は体が温まっていないせいか調子がでなく、もたもたとハシゴを登って山頂を目指す。

4:40-5:00 奥穂高岳山頂
 ・頂上に着く直前の4:30に日の出を迎えた。
  今日は、上空はきれいな青空だが、大気の下層はもやっていて、朝焼けは期待したほどは大したことはなかった。
 ・奥穂高の山頂に来るのはこれで2回目となる。
  前回(85年11月)は、ガスと雪で展望もなく、寒々しい山頂だったが、
  今日は一転して青空の下、四周に展望が広がって素晴らしい山頂の朝だ。
  北の方には涸沢岳、北穂高岳の向こうに槍ヶ岳も見える。
  一方、西に目を転じると、まじかにジャンダルムの岩峰がそびえている。
  先に山頂に着いていた登山者は、その後、ジャンダルム方向に向かっていった。西穂への縦走だろうか。

 ・前穂高へ向かって吊尾根の縦走路へと足を運ぶ。
  吊尾根は切り立った稜線かと思っていたが、最初の下りこそ急だったが、あとは残雪もなく、以外と楽な稜線だった。
6:10-20 紀美子平
 ・この分岐に荷物をデポして、カメラのみ持って、前穂高へと向かう。

6:50-7:10 前穂高岳山頂
 ・ここも展望の良い山頂だ。特に涸沢カールが眼下によく見える。
  振り返ると奥穂高の向こうに、西穂高や北穂高が立ち並び、
  まさに、岩と雪の殿堂といった風景が広がっている。
  南東の眼下には、奥又白池付近の台地が見え、半分凍った奥又白池がエメラルド色に光っている。
  ヨーロッパアルプスの山の一角に来たような錯覚さえ覚え、
  日本アルプスという名前も、まんざら嘘ではないな、と思う。

7:30-40 紀美子平
 ・予定よりはだいぶ早く2つのピークに登頂できたので、少し時間的には余裕ができた。
  しかし、紀美子平からの重太郎新道は、なかなかに急な下りが続き、気が抜けない。
 ・カモシカの立場(標高=約2500m)付近からは、東の頭上に、明神岳の岩峰が
  黒々としたシルエットでそびえており、なかなか素晴らしい風景だ。
 ・その後、奥明神沢沿いの道となり、残雪が多かったので、シリセードを使いながら下る。
9:30-50 岳沢ヒュッテ
 ・日が高くなり、だんだんと暑くなってきた。あとひと踏ん張りと思い、下り続ける。

11:50-13:00 上高地
 ・日曜日なので観光客で大混雑の、上高地に戻ってきた。
 ・バスは13:50発のを昨日予約していたが、だいぶ早く下山できたので、13:00発のバスに予約変更してもらう。
  バスの待ち時間の間に、ビールを飲みながら行動食で昼食とした。

 ・ようやくバスに乗って帰路に着くが、
  (この1987年当時、マイカー規制がされてなかったせいで)
  道路は大渋滞となっている。特に釜トンネルの通過に時間がかかり、
  トンネルを抜けるまでで1:30もかかり、帰りの電車に間に合うだろうか?と気持ちが焦る。
  それでもトンネルを抜けてからはバスもスピードを出して下ってくれた。

15:15-19 新島々
15:48-16:14 松本
 ・あとはJRで大阪に出、夜行フェリーにて四国(新居浜)に戻る。

※ 四国から1泊2日の強行軍で穂高に行ったが、
  梅雨時には珍しく天気も良くて、残雪と新緑の景色も素晴らしく、なかなか充実した登山だった。
  

  

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