宝剣岳・木曽駒ケ岳(過去レコです)。
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- GPS
- --:--
- 距離
- 4.3km
- 登り
- 470m
- 下り
- 484m
天候 | 曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
結構怖い。 |
写真
感想
梅雨時で、昨日の天気予報では曇りのち雨、雨に降られることは覚悟していた。夏の暑い盛り、涼しい夏山にしようと、中央アルプス木曾駒ケ岳を選らんだ。雨でなければ宝剣岳へ、雨が降れば木曽駒ヶ岳に登ることにしよう。
2007年7月22日、第4日曜日の朝6時に出発。美濃インターから高速道路にのり、途中、駒ヶ岳SAで昼食を購入し、菅ノ台の駐車場に着いたのは8時半であった。この時期いつもなら人で溢れている駐車場も、天気予報が雨だったせいか人も少なく、バスにもすぐに乗れ、坐ることも出来た。バスは30分でしらび平に到着。待ち時間無く9時20分発のロープウェイに乗り込み、8分で標高2162mの千畳敷駅まで上がる。緑の千畳敷カールには所々に白い雪渓が残っているのが見えるが、宝剣岳も乗越浄土もあいにくガスの中である。雨は免れそうなので宝剣岳に登ることにし、9時45分、登山道に入る。極楽平までの登山道が見え、よく見るとそこを登っていく人の姿も見える。大きな石がゴロゴロしている登山道ではあるが、要所要所には丸太の土留めをした階段も整備され、普段靴で登る人もいる。いつもの事ではあるが、最初の登り始めはしんどい。30分もすれば慣れて調子が出てくるのだが、それまではゆっくりとしか登れない。何人か追い越し、行き交う人もある。聞くと、「極楽平まで登ってお花畑を見てきた、とても綺麗だった」と、登山者というよりは観光客のようである。登山道には残雪も現れ始め、喜んで写真を撮りながらゆっくり登る。雪渓に切られた階段状の踏み跡を登り切り稜線に達すると、ここが極楽平だ。宝剣岳と空木岳の縦走コースで、標識が立っている。右手に宝剣岳への南稜ルートが続き、もうここからは観光客の姿は無い。登山道の両側には高山植物が姿を現す。イワツメグサ、タカネツメクサ、ハハコヨモギ、オヤマノエンドウ、シナノキンバイ、イワベンケイ、ハクサンイチゲ、チングルマにコイワカガミ、なかでもヒメウスユキソウの可憐な姿が、何故かわたしの心を躍らせる。石が転がっている登山道ではあるが、三ノ沢岳への分岐まではルンルン気分で登る。三ノ沢分岐には、道標を記した銅版が埋め込まれた石があり、行く手、目の前には大石が積み重なったピークが立ちはだかっている。痩せ尾根を渡り、鎖を掴んで大石に取り付く。白のペンキで付けられた○印を見つけながら、大石との格闘が続く。鎖場の連続で、一歩滑ったら谷底までさようなら、千畳敷側も宝剣沢側もスッパリと切れ落ちている。行く手のピークもガスで霞んでいるが、その向こう、濃いガスの中に一瞬、宝剣岳がぼんやりと大きな姿を現す。大きな石が斜めに倒れたのだろう、今にも滑り落ちそうな石の下を這ってくぐり、さらにアップダウンを繰り返す。空中に張り出した大きな岩を、どうか今だけ落ちないでと祈りながら、鎖にしがみついて真っ直ぐに登る。○印を目印に大石を這い上がる事を繰り返し、宝剣山荘からの道と合流すると、ようやく頂上に到着する事が出来た。バンザ〜イ、それにしても宝剣岳南稜ルートは聞きしに勝る怖い岩場の連続であった。よく登れたものだと達成感が溢れ出てくるが、気がつくと霧雨が流れている。記念撮影も早々に頂上を去り、宝剣山荘への道を下る。途中、霧雨が激しくなり、足場の良いところを選んで雨具を着込む。急な鎖場を下るのは登りよりも怖いが、ここを降りないと帰れないのでゆっくりと慎重に鎖に身をゆだねる。鎖場を無事下り終え、しばらくするとガスの中にボーッと宝剣山荘が姿を現す。時計を見るとまだ12時、欲が出て木曾駒ケ岳にも登ることにする。コマクサの繁殖地を過ぎ、中岳の巻き道に入る。宝剣沢の急な厳しい斜面は今が盛りのお花畑である。ハクサンイチゲの白、シナノキンバイ、チングルマの黄、オヤマノエンドウ、ミヤマシオガマの紫が、まさに咲き乱れている。中岳からの道と合流し、岩だらけの山腹の登りにかかる。木曾駒ケ岳頂上で、記念撮影後、石積みに囲まれた祠の前で風を除けながら昼食とする。下りは快調だが、中岳の登りが堪える。宝剣山荘で道を間違えかけ、乗越浄土で一息ついて慎重に八丁坂を下り、無事、千畳敷ロープウェイ駅に帰り着いた。ロープウェイの整理券を貰うと、まだ出発まで30分以上もあると云う。ザックをおろしてベンチに置き、身軽になってカールを散策。アオノツガザクラが釣鐘状の花を咲かせ、数年に一度しか咲かないコバイケイソウも沢山花を咲かせている。雪渓を登り、一周して駅に戻りって雨具を脱いでいるところで整理券の番号が呼ばれ、列を組んだ人々のあとに並ぶ。ロープウェイで下り、しらび平からのバスも坐ることが出来た。「こぶしの湯」で汗を流し、帰路についた時は5時を過ぎていた
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