巻機山(五十沢コース)
- GPS
- 12:50
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 2,254m
- 下り
- 2,238m
コースタイム
13:25牛ヶ岳発―13:37巻機山のケルン―13:43井戸尾根の分岐―14:00割引岳
【新道コース下り5時間15分】 14:05割引岳発―16:20大窪沢渡渉(4合目)―17:50トレッキングコース合流―18:40みやて小屋―19:20五十沢キャンプ場ゲート前駐車場着
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
早朝はゲートが閉まっていて、みやて小屋まで上がれない。 ゲートは朝9時から夕方まで開いているらしい。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポスト: ポストがわからなくて、登山カードを出さなかった。 今回のような難しいコースの場合、これは非常にまずかった。 セントラルロッジで登山カードを記入できるらしいが、早朝は建物が閉まっている。 あらかじめキャンプ場に問い合わせるなどして、登山ポストを確認した方がよい。 五十沢キャンプ場:http://www.ikazawa-camp.jp/ あるいは警察署に提出してもよい。 新潟県警察:http://www.police.pref.niigata.jp/osirase/sangaku/ 最低限、車のダッシュボードにメモを置いて、フロントガラス越しに読めるようにしておけばよかった。 家族にはおおまかな計画だけ伝えてあった。 道の状況: 【旧道コース】 ■取水口には橋のようなものがあるわけではない。 鎖もあったが、コンクリートをよじ登って渡った。 水はまったくなかったが、増水時は渡渉できなくなるらしい。 ■取水口の先は、トラロープの張られた急坂の連続になる。 永松沢から先は、木の根をつかんで登るようなところがかなりある。 落ち葉がすべって足元はよくない。 五十沢コースは距離が長いので比較的なだらかなのかと思ったら、とんでもなかった。 ■永松沢(4合目)は、靴を濡らさずに渡渉できた。 水量がもっと多いこともあるようだ。増水時は渡渉不可。 必要ならここで給水(7合目の中ノ滝沢は涸れていることがあるらしい)。 ■永松沢を渡った後、登山道をよく確かめること。 永松沢の上流の方角に少し進んでから登りはじめるようだ。 渡渉点からすぐのところにある涸れた沢は、登山道ではない。 涸れた沢を登ってしまうと、藪こぎをしなければならなくなる。 藪をこいで高いところをめざしながら左側(東側)へ10メートルかそこら回り込んだところで、 登山道に出ることができた。 ■藪をこいでいるとき、気がつくと目の前2メートルほどのところに小さなマムシがいて、鎌首をもたげていた。 ストックで藪を叩いたら、わきにどいてくれた。 【新道コース】 ■新道は、旧道とくらべても、全体として手入れが行き届いていない。 8合目あたりから上の土がふかふかだったのは、歩く人が少ないためだろう。 ■大窪沢(4合目)に下りようとしているとき、涸れた沢から下りてはいけない。 そこを下っていくと古いトラロープがあるので、登山道だと誤解しかねない。 1ヶ所、切り立った岩が苔ですべる難所があって、非常に危険だった。 荷物とストックを先に投げ下ろしてから、尻をついた状態でなんとか下った。 涸れた沢を下りきると、大窪沢上流の支流に出る。 河原をほんの少し下ると大窪沢との出合があり、大窪沢の対岸に赤ペンキで大きく書かれた渡渉点のマークが見えた。 ただし、増水時は水に入らないとそこまで行けないかもしれない。 |
ファイル |
天気図(2012年10月6日12時)
(更新時刻:2012/10/07 18:25) |
写真
感想
今回のコースは、近年登った山の中でも一番きつかった。
体力の低下という要因もあるかもしれない。
ストックに体重をかけて数歩登っては足を休めるというスタイルで登った。
足がつったときに服用する芍薬甘草湯が、たいていは1錠ですむところ、4錠必要だった。
それだけに、巻機山独特のなだらかな低木草原地帯の尾根に出た喜びは大きかった。
今回ははっきりいって、遭難の一歩手前の無謀登山だった。
■出発時刻の遅れ
ゲートが閉じていてみやて小屋まで歩かなければならないのはわかっていたので、もっと早く出発するつもりだった。
それが朝起きられなくて、結局ゲートを出発したのが6:30になってしまった。
■登山届の不提出
ゲートの近くに登山ポストが見当たらなくて、登山届を出しそびれた。
今回のコースは、利用する人がきわめて少ない。
さらに私は、旧道と新道で1回ずつ登山道を見失っている。
新道の下りで迷い込んだ涸れ沢には、怪我をしてもおかしくない危険箇所があった。
今回登山届を出さなかったことは、致命的な結果につながりかねなかった。
■引き返す判断をしなかった
駐車場には、ほかにも巻機山をめざす人がいた。
おたがいこのコースは初めてなので、無理なら引き返そうという話を交わした。
下山したら車がなかったので、その人は常識的な判断で途中で下山をしたかピストンをしたようだ。
やっとの思いで牛ヶ岳の8合目まで登ったときには、もう12時をすぎていた。
巻機山の稜線では、2グループ10人ほどの人にしか会わなかった。
すでに13時を回っていたので、ほとんどの人が下山した後だったと思われる。
駐車場に下りたのは19時すぎで、このような時刻になることは想定していなかった。
■地形図
携行した昭文社の山と高原の地図は5万分の1なので、おおまかなことしかわからない。
2万5千分の1の地形図もプリントアウトして持参すべきだった。
地形図がきちんと読めるというわけではないのだが。
地図センター:http://www.jmc.or.jp/photopr/getmap.html
■スキーのストック
渡渉やふつうの登山道で、さらにはマムシに出会ったときに、たいへん役に立ったストックだが、
ロープや木の根につかまって登り下りする場面では足手まといになった。
縮めてザックに収納できるトレッキングポールがやはり必要だ。
■ビバークの用意
遅い時刻に下山していたとき、もしも見失った登山道がすぐに見つけられなかったり、日が暮れた後
ヘッドランプの電池や電球が切れたりしていたら、ビバークせざるをえなかった。
ツェルトなどは持っていたが、実際にそれらを使ってビバークしたことは一度もない。
装備がないよりはましだったが、十分な対策とはいえなかった。
帰りに車で出発するときには小雨が降り出していたので、ビバークしていたらさぞひどいことになっていただろう。
熟練者ではないのだから、そんな心配をしなくてもいいような計画を立て、判断をすべきだった。
携行品リスト(荷物約7kg):
30リットルザック・ヒップパック・スキーのストック(1本)・腕時計・地図・コンパス・メモ用紙・ボールペン・油性マジック・デジタルカメラ・雨具・すべり止め付軍手・1.5リットルポリタン・おにぎり・行動食・非常食・芍薬甘草湯(コムレケア)・ヘッドランプ・タオル・包帯・細引き・ツェルト・シュラフカバー・薄手銀マット・ミニホッカイロ・フリース・長袖上下アンダーウェア・ウール帽子・マフラー
巻機山、で事前にヤマレコ調べたのですがこのコースの記載が見当たらず、下調べはコースタイムのみでトライしました
決して前日の雨量が多かったとは思いませんが、取水口のダムは助走付けて飛び越えましたし、やっと鎖やロープの気を抜いたら滑落しそうな難所越えた水松沢?も靴・靴下脱いで渡りました(T_T)
登りの傾斜も総標高差もキツく、更に途中雷雨に巡り合い今までの中でもトップクラスのキツイ登山でした
(経験数は百名山を関東甲信越で40くらいです)
とにかく道迷いも含めて命の危険を何度も感じたルートなので余程上級者で複数人数で無い限り入山避けた方がいいですよね
下山後、他に登った方いないかな?と思ってこの書き込み目付けました
事前に読めておけば良かったです^_^;
8月になるとさすがに雪は消えているのですね。
ただし沢の水量は多いと。
道迷いしそうなところもありましたか。
ご報告がかなり参考になりました。
お疲れさまでした。
私はそのうちに再挑戦したいと思っております。
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